最近読んだPBです

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54. 最近読んだPBです

お名前: れな
投稿日: 2003/12/20(12:25)

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PB読みの皆様、そうでない皆様もこんにちは。れなです。
こんなありがたい広場ができたのに、なかなか出てこられませんでした。
なんと言っても、11月に読み終わったPBは1冊だけ(汗)。
これでは顔の出しようもありません。
残業その他でへぼへぼしている間に「初めてのPB」のお話も終わってしまって
いましたし(笑)。ちなみに、すでにご存じの方が多いかと思いますが、私の最初の
PBは、Mercedes Lackey  "Arrow's Flight" でした。これが最初の(読破した)
洋書でもあります。自慢じゃないですが無謀の極致。よい子の皆さんは真似をしちゃ
いけません、って感じ?

と、そんな私ですが、12月に入って少し冊数を稼いだし、ご紹介したい本が
出てきたのでやっと出てきました。なんだか、まとめてだーっとご紹介するのと
1冊ごとにちんまり行くのとどっちがいいかなー、って結構考えちゃいますよね。
って私だけ?
私は語数カウントにはあまり熱心じゃないですし、冊数は……次は100冊? 
それって何年先? みたいな(爆)。
なので、とりあえず当面は、「ご紹介したい本が出てきたら、ついでにその前後に
読んだ本(カスは除く)もまとめてご紹介」でいってみようかなー、と考えました。
忘れた頃にこっそり現れますので、気長に読んでいただければ嬉しいです。

今回は、目玉商品(?)が2冊あります。1冊はファンタジーファンの方々向け。
もう1冊は一般の方々向け。それぞれの後ろにその他の本も。

1.ファンタジー系

Mercedes Lackey, Rachel Lee, Catherine Asaro
"Charmed Destinies" 72800 LV7〜8  ★★★★
 ハーレクイン・ロマンスが来年1月から開始するファンタジーの新レーベル
"Luna"の予告編として出したアンソロジーの2冊目です(1冊目は未読)。
私はMerdedes Lackeyの大ファンなので、ついうっかり買ってしまいました(笑)。
色々な意味で楽しい本なのでおすすめです。内訳はこうなってます。

Mercedes Lackey "Counting crows" 27400 LV8
 ヒストリカル・ロマンスの「政略結婚で冷酷非情な領主に嫁いだヒロイン」
 パターンのお話です。このパターンのお話は普通、「夫のその態度には
 裏に深い事情があって……」な展開か、「夫が事故や戦争であっさり死んで」
 な展開になるのですが、そこに魔法的解決策を取り入れるとどうなるか、と
 いうのが今回のこのお話でした。
 これを読んで「ああ、こういうお話を書く人だったんだー」と思われてしまうと
 ちょっと悲しいなー、と思ったんですが、文章の密度やレベルはこの作家の
 いつもの感じと変わりませんでしたので、ちょっとお試し、にはいいかも。

Rachel Lee "Drusilla's Dream"  20900 LV7
 現代物ロマンス「職場のちょっと気になる謎の彼と実は両想い」パターン。
 これはとっても読みやすい、でも、真性のファンタジーファンにはちょっと
 何かしら? なところもあるライトなファンタジーでした。とってもきちんと
 ロマンス小説だったので、すごいなあ、と思っていたら、この作家さんは
 もともとロマンス作家なのでした。

Catherine Asaso "Moonglow" 24500 LV8?
 ええとこれは、やっぱりヒストリカル・ロマンス「選ばれた者同士として
 無理矢理結婚させられる」パターン、かな。この3作の中では一番徹底した
 異世界ファンタジーです。文章も流麗。イメージもとてもきれいでした。
 この方はもともととってもロマンスなSFを書いている作家さんで、
 (『スコーリア戦史』シリーズ 早川文庫SF)私はそちらも割と好きなので、
 楽しく読みました。文章も特に難しいところはなかったので、そのうち
 SFの未邦訳分も読んでみようかな、と思ってます。
 一応LV8をつけていますが、異世界ファンタジーに慣れている方ならLV7でも
 大丈夫だと思います。

実は(?)ロマンス小説にも詳しい私ってば一体何者? でも英語ではこれが
初めてでした。せっかくなので、アンソロジー第1弾もそのうち買ってみる
つもりです。あとは、この期間に読んだその他のファンタジーを。

Diana Marcellas
"The Sea Lark's Song"  163000   LV8  ★★★★
前にご紹介した"Mother Ocean, Daughter Sea" の続編。やっとPBになった
ので読みました。面白かったです。
でも、この作品は3部作で、完全に続きものになっています。そして、まだ
3巻目はHCでさえ出版されていません(泣)。
ということで、皆様、急ぐことはありません。ごゆっくりお楽しみください。

Patricia A. McKillip
"The Book of Atrix Wolfe"  67000  LV8  ★★★
こちらも前にご紹介したマキリップの作品。文章や語彙はそれほど難しくは
ないのですが、この本、「とばし読みには全く不向き」です。
語数やスピードを重視せず、一語一語を味わうように本を読みたい場合に
どうぞ。やっぱりとてもきれいだし、印象的な作品です。ちなみに、季節は
晩秋。木々の葉が落ちて、世界が暗く冷たい冬に向かう頃のお話です。来年の
秋の夜長にいかがでしょう?


2.一般向け(?)PB

Donna Andrews
"You've Got Murder"  78000  LV7  ★★★★
コージー・ミステリのファンには『庭には孔雀、裏には死体』(早川文庫HM)
のシリーズでおなじみ(私は日本語で読みました)、ドナ・アンドリューズの
新シリーズ第1巻です。この作家の本なら面白いだろうと思って(笑)、内容
もチェックせずにこの本を買った私は、最初、「ただのパソコンおたくミステリー」
かと思っていたんですが、全然違いました。ヒロインは何とAI(人工知性)。
舞台は近未来。メグのシリーズのような爆笑シーンはあまりありませんが、
とても軽快な、楽しいお話でした。ヒロインの性格がとってもいい感じなんですよね。
知的で好奇心旺盛で、理性的で穏やか(って、AIなんですし)な若い女性のイメージ。
彼女の一人称で話が進むので、あまり感情的になることがなく、精神的にすごく
楽に読めました。このへんは、趣味の問題だとは思いますが。
ミステリファンのみならず、「SF読みたいけど難しい理論や世界観が出てくるのは
まだ読みたくない」方にもおすすめです。それほどSFはしていませんが、
ライトノベル感覚で楽しめると思いますよー。

それから、この期間に読んだその他のPB(1冊だけ)。

Robert Crais
"The Monkey's Raincoat"  74000  LV8  ★★★★
sakigoroさんにおすすめいただいたハードボイルド。sakigoroさん、おすすめ
ありがとうございました。読み始めてみたら「ああっ、私は今ハードボイルドを
読める体調じゃなかった」と思ったりして、途中、しばらく寝かせてしまいました。
英語で読んでもそういうわがままが出てくるとは、私も成長したものでございます。
ほ、本当かなあ?
猿のレインコートって一体何かなあ、と思ったら、「猿蓑」(芭蕉)なんですね。
いえ、でも別に主人公が句を詠んだりしてるわけではないです(笑)。かなり
正統派の、どっちかというと力押しのハードボイルド。なんだか久しぶりに
こういう本を読みました。キャラクターがいかにもで個性的。この人も「減らず口系」
ですねー(笑)。あと、猫が可愛かったです。
とても面白かったのに星が4つなのは、私が暴力系があまり得意ではないから。
LV8にしてみましたが、この手の本を(日本語でも)読み慣れている方ならLV7から
読めるんじゃないかな、と思います。
ちなみに、カタカナ英語が多いので、私には地雷原(笑)でした。

長々とおつきあいありがとうございました。前回より冊数はずっと少ないのに
どうしてこんなに長くなるんでしょう? 謎です。

▼返答


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