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3227. Re: I, JUAN DE PAREJA(世界史クラブ行きかも)
お名前: 杏樹
投稿日: 2018/9/20(00:42)
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かつらぎさん、こんにちは。
〉〉I, JUAN DE PAREJA
〉〉Elizabeth Borton de Trevino
〉杏樹さんの投稿を拝見してAmazonで検索してみたところ、表紙の画像に見覚えがありました。
〉以前、Amazonからおすすめされたことがあった本でした(笑)
おすすめされた…ということは、似たような傾向の本検索したり買ったりしていたんでしょうか。
〉〉英語の積読本で何かないか探していたら、これが見つかりました。ベラスケスに関する話らしい。ちょうどプラド美術館展をやっていて行きたいと思っていたのでちょうどいい、と思って読み始めました。
〉プラド美術館展、私も(上野のほうですが)行きました。
〉美術書でも見られますが、本物を間近で見るというのはやはり違うなと思いました。
ベラスケスの絵は近くで見ると描写が荒くて、離れるとリアルに見えるという不思議な絵なので、本物を見ると特に違うと思いますね。
〉〉宮廷にルーベンスがやってきたこと、イタリア旅行に同行したことなど、ベラスケスの人生に関わることが描写されていきます。そしてフアンはこっそり紙と木炭を買い求め、誰にも知られずに絵を描き始めます。
〉ベラスケスのブレダの開城も、スピノラ将軍とイタリアへ行ったことから描かれたのでしたっけ(絵が完成したときには、皮肉にもブレダはオランダ側に奪還され、スピノラも亡くなっていたそうですが)
〉当時のイタリア南部はスペインの支配下にありましたから、それでベラスケスもイタリアへ旅行しているんでしょうね。
詳しい事情は書かれていませんが、宮廷画家ですので国王の命令で行ってます。
〉〉やがてセビリアからムリーリョと名乗る青年がベラスケスの弟子になるためにやってきます。ムリーリョはとても親しみやすい人で、フアンはムリーリョにだけひそかに絵を描いていることを明かしました。ムリーリョはフアンのために絵具をわけてくれたりしました。
〉バルトロメ・エステバン・ペレス・ムリーリョも登場するんですね。
〉ムリーリョの絵は親しみやすく愛らしい印象がありますが、人柄も親しみやすかったんですね。
ムリーリョの絵はやさしいタッチで心が温まるような気がします。この本のムリーリョはそんな人柄が描かれています。フアンは黒人奴隷なのに対等な友人として接してくれます。
〉〉最後にポイントになるのがベラスケスの畢生の大作「ラス・メニーナス」ですが、この絵をベラスケスが描いているところの描写がなかったことだけが残念です。
〉〉「ラス・メニーナス」は相当大きな絵なのでプラド美術館から出るのは無理なんですが、スペインへ行ってこの絵を見ることができたのは幸福でした。でもこの本を読んだらもう一度見たくなります。
〉ラス・メニーナスを描いている描写はないのですか。
〉杏樹さんは実際にラス・メニーナスをご覧になったんですね。
〉美術書の小さな画でも見る者を引き込む引力のある絵ですが、実際にご覧になっていかがだったでしょうか。
パックツアーのガイド付きで行ったんですが、まずベラスケスの絵がずらっと並んでいる部屋がありまして、離れたところから「あちらをご覧ください」と言われ、他の絵を見ながらだんだん近づいて行きました。離れたところから見ると本当に絵の向こうに当時のスペイン宮廷が存在しているように見えました。近づいて見ると大きさに圧倒されました。
宮廷画家になったとはいえ、ベラスケスは決して国王に媚びるような絵は描きません。対象物をいかにキャンバスに写し取るか、ということだけを考えていたようです。フェリペ4世もその力量がわかる人だったんでしょう。
プラド美術館に行ったときにmixi日記を書いています。
[url:http://open.mixi.jp/user/1362523/diary/1882460589]
〉フェリペ四世の時代のスペインは支配していたポルトガルやオランダが独立し、衰退していく斜陽の国という印象です。
〉フェリペ四世のせいというより、カルロス一世やフェリペ二世の時代から続く戦争の戦費がかさんだうえ、イングランドに敗れて制海権を失ったことが響いたようにも思いますが。けれど、芸術は花開いたということでしょうか。
この時代のスペインはすでに最盛期を過ぎて斜陽でしたね。国王は国力拡大よりも芸術を愛でることに価値を見出していたのかもしれません。
〉手元に積ん読がたくさんありますが、今度注文してみようと思います。
〉ご紹介ありがとうございました。
積読はタドキストの定めですねえ。
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