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3179. The Last Sherlock Holmes Story by Michael Dibdin、少しネタバレ
お名前: 柊
投稿日: 2015/11/5(08:42)
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風邪をひいたり何だりで、やや疲れている柊です。そこへ、何となくあら筋のわかっている(書評システムのOBWのレビューと、翻訳「シャーロック・ホームズ対切り裂きジャック」の帯)本を見つけ、わかっているなら安心かもと思って読んでみました。こんな私に、一服の清涼剤、になるわけのない本です。
切り裂きジャックとホームズという本がなぜないかについて、シャーロッキアンは「だってホームズはフィクションだから」では片付けず、ワトソン博士が発表できなかった理由を色々考えるのですね。曰く、ワトソンが犯人だった、曰く、ドイルが犯人だった。その他、世間に衝撃を与えすぎて悪影響を及ぼす理由が何かあった。
総語数が5万語で、最近10万語ほどの本に慣れているので、あっさり読めました。読み飛ばしも慣れたので、犯行シーンもさらっと流して、あまり内臓ぐちゃぐちゃの辺りは読まないようにして、と。
翻訳の帯には、こんな結末で良いのか!と書いてあったので、もっとひどい結末を予想していましたが、結末の後味自体は悪くなかったと思います。
今でも切り裂きジャックの正体探しは結構行なわれていて、記録がしっかり残っているので、この警官が犯人だ!とか、DNA鑑定では女性が犯人だとわかった!とか、色々ありますね。まあ、被害者が警戒しない誰かが犯人だった、という点では共通していますが、まあ、その辺から思いついたのかなあ、と。
ホームズものとしても、考察がしっかりしていて、安易な感じもなく、なかなか良かったと思います。ワトソン博士が引きずっている足がどっちだとかが重要になったのも面白かった。モリアーティ教授の不自然さと、異常に有能すぎることも説明がつきましたし。
ただ、あれ次の日でしたかねえ。何か殺される夢を見た気がするのは……。
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