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3170. インドものQueen of Dreams by Chitra Divakaruni
お名前: 柊
投稿日: 2014/10/14(12:52)
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Chitra DivakaruniというMistress of Spicesで有名になった作家のQueen of Dreams [url:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0349119414/ref=nosim/sss-22/ ] が面白かったので紹介します。
主人公Rakhiは離婚した一児の母。Rakhiと元夫Sonnyはアメリカに移住したインド人で、結構アメリカナイズされている。ただ、Sonnyはインド料理が好きで、Rakhiの母は彼のために時間をかけて料理するのが好きだった。Rahkiは絵描きで、SonnyはDJ。
Rakhiの母は夢占い師で、本当はその道の修行をインドで続ける予定だったが、夫になる人と出会って駆け落ちしてきてしまった。Rakhiには夢占い師の能力も経験もない。しかし、彼女の娘は同時多発テロの知らせを聞き「だから私言ったでしょ」と言う。
Rakhiはインド料理の店を友達とやっているが、スターバックスに負けつつある。インド料理の店では人は「常連の誰だかさん」だが、スターバックスでは客の1人という無名のその他大勢になれる。その辺りがどうやら人気の秘訣らしい。この辺の寓意がまだ、つかみきれない。
どこが本筋でどこが関係なくて、どこが寓話なのかよくわからない話。同時多発テロの際にRakhiたちを助けてくれた警官(らしき人)の辺りが唐突。どうやらテロ直後には純粋アメリカ人(って何だ?)以外の人たちが暴徒に襲われたようですね。Rahkiたちの店には、事情があって故郷を捨ててアメリカに来た人たちが集まり、多民族料理店になっていたので、ねらわれたらしい。
最初に物語の方向を暗示する引用が二つ、本文の前にあるのですが、片方が村上春樹で、その文章にも興味を持ちました。もう一つの引用はReetika Vaziraniで、「We say "America you are magnificent" and we mean we are heartbroken.」
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