[掲示板: 〈過去ログ〉本のこと何でも -- 最新メッセージID: 3237 // 時刻: 2024/11/24(12:46)]
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主観の新茶さん、はやばやとレスくださってありがとうございます。極楽トンボです。
>ちょっと、いにしえの教えと違うかな、という趣旨の表題を、正々の旗、堂々の陣で、載せるのが、極楽トンボさんらしい。わかっていて、載せるのも、わかっています。日刊ゲンダイも、白旗を振るでしょう。
おっしゃるとおり、断章取義の疑いがあります。でも、変化球のつもりはないですよ。本を読む楽しみって、本来こういうもんじゃないかなーと思ったんです。純粋な読書の楽しみなんて、そんな抽象的なものを考えても仕方がないと思うんです。100パーセント楽しむなんて無理だし、それじゃ、再読が不可能になります。わからないところがあるから楽しむことができるのであって、わからないところがあるということは学習の余地があるということであって、学習の余地があるということは楽しむことができるということにほかならないと思います。だって、読む前からわかりきっているものを読むのは苦痛ですもん。ただ英語の場合は、実利に結びついている度合いが高いので、読書と楽しみの関係が非常に歪んでしまっているのだと思います。
>くだんの童話は、地域consultant、地域businessのような内容が、縦糸にあるのですか?アメリカは、児童ものとはいえ、small businessをするのが、多そうですね。
地域コンサルタントとか地域ビジネスって、わたしには初めての単語ですが、町おこしのようなことですか?主観の新茶さんの発言は、私にはない発想に基づくものが多いので、いつも刺激になります。お題を頂戴しました。cobble streetにかけて町おこし、スモールビジネスと解く、その心は?
Cousinsは、cobble streetで暮らすようになった早々、クッキーを焼いて町の人に売ろうとします。思い思いの意匠をこらしたクッキーを丹精こめて作り、ポスターを作って張り出し、注文を待ちます。すると、いろいろな人から注文がはいります。後にルーシーおばさんと結婚することになるマイケルもCousinsのクッキーを注文したのが縁でCousinsと知り合いになります。このときにCousinsが見知らぬ町で作った町の大人との人間関係が、その後一年間のCousinsの活動を支えることになります。パーティーをやって大人たちを招待したり、新聞を作って大人たちに配布したり、身寄りのないお婆さんに洋裁を習いに行ったり。町おこしのスケールまでは至らないけれども、じゅうぶん地域社会を活性化していると言ってかまわないくらいの活躍だと思います。
いま気がついたけれども、cobble streetにはCousins以外のこどもが登場しません。秋になってCousinsが学校に通い始める描写はあったけれども、学校がどんな学校だったか、学校でどんな友達とどんなふうに交際していたのか、というようなお話はほとんどなかったような気がします。cobble streetはCousinsの眼から見た子供の世界を描いているのですが、Cousins以外のこどもは登場せず、基本的にCousinsと周りの大人たちの織り成す世界が描かれています。これはどういうことなのでしょうか、Cousinsが自分たち以外の子供の社会には関心を寄せていないということは?ルーシーおばさんとマイケルをくっつけることに熱意を燃やしているように、ちょっと背伸びしたい年頃なので、同年代の子供たちのことには関心をもてないということなのでしょうか?きっと、転校生の美少女三人組を好奇のまなざしで見ているクラスの男の子なんか、お呼びじゃなかったのでしょうね。
>fionaさんが、NATEは、curiousな人物が多いと評されていますね。
作者も、RISAMONDらについて、curiousだと述べています。
でも、私は、作者の言葉をそのまま信用していないのです。
むしろ、人間の本性が表出された、大人の寓話だと思っています。
実際、物語では、大人は、ほとんど出てきません。
RISAMONDなど、大人顔負けの消費生活をしている子供もいます。
> >ROSAMONDは、自分の主義主張を維持したままで、好きなNATEを改造し、
操りたいのだと思います。NATEが好意を寄せるのは、ANNIEです。
彼女は、主人公を操ろうという気持ちはありません。ごく自然に、
依存心を見せます。
>>NATEは、思春期を迎えていない建前ですから、作者は、仮定法を使用し、
「女の子を好きになるなんて考えられないけれども、
もし好きになるとしたら、ANNIEだ。」と言わしめています。
いわく、I would like Annie if I liked girls.
>>しかし、作者は、実は、ROSAMONDにも、魅力を感じていたのですね。
昔、魅力を見いだせなかった思い出があるのかもしれません。
>>男の子のCLAUDEは、always losing thingsで、
life in lost and foundの茫洋とした人生を送っていますが、
それも、作者の理想とする一面だと思います。
Nate the Grteatは、一冊しか読んでいません(the Monster Mess)。
一冊だけでは、断片的過ぎて、Nate the Grteatの作品世界は見えてこないだろうなと思いました。Nate the Grteatには、主観の新茶さんの指摘してくださっているような、NATEとANNIEの淡い関係、いつもNATEを悩ましていそうなROSAMONDや、隠者の風格のありそうなCLAUDEの性格など、読みどころがいろいろありそうですね。わたし、なんか女の子の気まぐれに振り回されるって経験があんまりないので、ちょっと憧れます。Nate the Grtea、とっても期待してます。
cobble streetにせよ、Nate the Grteatにせよ、多読の定番シリーズですから、書評もたくさん上がっているし、ブックガイドにも紹介されているし、掲示板やブログなどでもときどき取り上げられているので、それらについてたくさんの情報を読む前に知ることができます。でも、自分の読んだ印象を新たに書き込んでレスいただいたり、また掲示板で知っている人の感想を新たに眼にしたりするのは、また格別の楽しさがありますね。みんなが読んでいる多読の定番のレビューは、たくさんあってもありすぎることはないと思います。
ハッピーリーディング!
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