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2662. Re: GRは,消費としての読書か,投資としての読書か,等
お名前: 極楽トンボ
投稿日: 2008/6/22(20:38)
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主観の新茶さん、こんにちは!GRトンボです!
アドラー『本を読む本』を紹介しながら、英語多読でGRを読む意義を問うてくださいましたね。アドラーの本は、半年ほど前にはまこさんが掲示板で言及しておられたので、私も少し興味を持っていますが、いまはわきに置いておかせてください。
わたしはなぜGRばかり読んできたのか?
多読を始めた時、スターターのGRがすいすい読めたので、これはいけると思いました。英会話のような難しいことなど自分には絶対無理だと思ってあきらめていたけれども、せめて英語の本が読めるようになりたいと私は思っていました。GRは外国人が英語の本を読めるようになるための学習書として設計されていることがよくわかりましたから、これをたくさん読めば効率よく英語の本が読めるようになるのではないかと思えました。
SSSの先輩の例を参考にし、わたしはGRが一番上のレベルまで読めるようになったら、比較的やさしいといわれているPBを読みすすめ、最短で一般書が読めるようになろうという作戦をたてました。べつに会話ができなくてもよいから、児童書の類はなるべくパスして、効率よくいこうと思ったわけです
そこで、GRセットを下から順番に読んでいきました。おもしろいかどうかなんて度外視していました。英語の本を読む楽しみを獲得するためには、この程度のものはおもしろくてもつまらなくても読んで訓練を積むことが最重要だと思っていました。さいわい、意外とGRにはおもしろいものがちらほらあって助かりました。
レベル3、レベル4あたりで3回の停滞に見舞われました。あー、苦しい、読めない、つまんない、もうGRなど二度と読むまいと思いました。わたしはSSS3原則のうち、辞書を引かないことだけしか守っていませんでした。GRが読めなくてはPBなんて読めないのだから、これぐらい読めなくてどうする、と思っていたので、読めないところを飛ばして読むなんて考えられなかったし、まして本を途中で読むのをやめるなんてとてもできませんでした。でも、読めないからといって、文法的に分析しながら読むのはご法度だし、ときに禁を冒して分析読みしてもよくわからない文章がでてくるととっても落ち込むしで、結局、英語多読それ自体がやんなっちゃったわけです。電車の中でGRを読む代わりに、駅で日刊ゲンダイを買って読むようになりました。家でゆっくり新聞を読めず、新聞を取ることさえやめてしまったので、新聞に飢えていたんです。停滞に陥ると、GRが日刊ゲンダイに負けちゃうわけですね。
しかし、英語の多読をきっぱりやめることもできず、数ヶ月たってほとぼりが冷めるとまたGRの多読を始めるわけです。二度の停滞を経て、わたしも少し賢くなりました。飛ばし読みができるようになったのです。飛ばし読みして、とにかく最後のページまでたどりつこうとそればっかり考えるようになりました。そしたら、まただんだんいやになってきて、3度目の大停滞に陥りました。飛ばし読みでどうにかこうにか最後のページにたどりついても面白くないわけですね。GRセットを読み終わってしまったら、その後はきっと、多読を継続するモチベーションが維持できないだろうと思いました。
結局のところ、わたしにとって、GRは読書の楽しみより効率的に読む学習を優先している作り方が魅力だったわけです。しかし、いくら効率的に読む学習を優先するつもりでいても、英語の多読がまったく読書の楽しみと無関係にすむわけではないということをわたしは身をもって学びました。
GRセットを読み終わってから、自分の多読方針を考えあぐねていましたが、結局、継続できる多読のあり方を追及するしかないと思うようになりました。少々疲れていても忙しくても、読むのが辛くなくて楽しめるようなものを選んで読み続けるしか、多読を続ける方法はないわけです。レベルの低めのものを読みつつ、ときどきレベル高めのものにも挑戦してみて、駄目そうだったらすかさず、絶対楽勝のものを読むという、掲示板で皆さんが実践しておられる普通のSSS多読のやり方がよいと悟った次第です。こんなことは、掲示板を読んで四年前から知っていたけど、わたしが身をもって理解するのに四年もかかりました。つくづくアホな人間だと思います。
まあ、多読をやめるつもりはありませんから、読める本を探して気長にやるしかないと思います。GRだろうが、児童書だろうが、大人向けの本だろうが、もうなんでもいいんです。楽しく読めれば。
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