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お名前: 杏樹
投稿日: 2008/5/17(00:45)
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極楽トンボさん、こんにちは。
〉ダールはとってもおもしろいと思いました。まだチョコファクとエノーマス・クロコダイルと、マジック・フィンガーとお化け桃の冒険しか読んでいませんが、今後網羅的に読もうと思っています。悪い子を改悛させようとか、弱者を保護してやろうとか、動物や昆虫の命より人間の命が大事とかいうそぶりをまったく見せない児童書というのはかなりウルトラCなんじゃないかと思います。70万語くらいでチョコファクが楽しく読めた時にはシメタ!と思ったんですけどねえ。
そうですか。それはけっこう有望です。ダールの本は広いレベルに渡ってありますから、まだまだ楽しめると思います。やはり「いい子」の建前を吹き飛ばすようなところがいいですね。
〉〉多読で一番努力を必要とするのは実はそこなんです。自分が面白いと思う本は何か、自分が興味のあることを見つめなおすことです。他人のお勧め本はあくまでも目安です。自分が面白いと感じるのはどんなことか、自分が興味を引かれるのはどんなことかを自分の感覚でつかむことです。その感覚に従って面白い本を探すのが大切です。
〉杏樹さんのおっしゃることはいつも一貫していて説得力もあると思います。そのとおりだと思います。でも本当のことを言うと、本を読んで心の底から楽しい経験なんて、一生にそうはないでしょ?そんなに面白い本なんてそこらにころがってるわけないんですよ。杏樹さんは本を楽しく読む才能に恵まれているという意味で幸福なんですよ。わたしは、ほんのちょっと楽しいぐらいで妥協したいと思います。自分は本当にこの本を楽しんでいるのかなんて、判断するのにすごい難しい問題だと思いますよ。本を読んでいる時にそういうことを考え出すと、いつもわたしは自縄自縛に陥りそうになります。
確かに夢中になって止まらない、というのはそうたびたびはありません。だからこそ、自分が何を「楽しい」と思うのかを追求する必要があるんです。大人になって世間のアカもついてしまうと、単純に「楽しいこと」を考えたりするのができなくなってきます。世の中はそんな甘いもんじゃないとか、楽しいもんじゃないとか、ネガティブな考えを「賢い」世渡りだと思うようにもなってきます。そこをひっくり返して「楽しいこと」を追求しようというと、素直に実行できないものです。
私が多読を始めたころはまだ人数も少なくて、紹介されている本も少なくて、だからこそ誰もが「がまくんとかえるくん」「おさるのジョージ」を読んでいることを前提に話が出来ました。いいトシして真剣にがまくんのあそこがおもしろい、ここが感動した、などと話し合ったものです。
今は本が多すぎて、レベルもさまざまで、なかなかそういう話で盛り上がることがなくなってきたようです。でもそのころは本当に多くのタドキストが真剣に「がまくんとかえるくん」を楽しんでいたのです。今の状況ですと、そういう気持ちになるのは難しいかもしれません。しかし自分にとって楽しいこと、好きなこと、興味のあることを追求していくのは大切です。しかしそれが多読の一番大切なことですが、一番難しいことなのかもしれません。少しずつでいいですから、自分にとって「楽しい」ことを探していってください。
さて、和訳についてはあまり気にしないでいいと思います。もし直訳ではない「翻訳」になっているのなら、なおさら気にしなくてもいいと思います。ずいぶん高性能なマシーンのようですから、無理に停止させるのはむずかしそうですので、ほっときましょう。やはり本を読むならちゃんと理解できるものを読んだほうがいいです。「読まずに読む」もおもしろい方法ですので、わかるものを読むのと平行して進めて行けばいいと思います。
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