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お名前: 主観の新茶
投稿日: 2008/5/15(08:00)
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1 取り急ぎ、発想したことを返答します。
2 private possess own haveについて
(1) 例のフランス語は、privateに関連するとみなして、所有について考える。
私的所有権が認められてはじめて、商品経済が発展し、資本主義が進展し、各戸の人々に、ハッピィと思えるような商品やサービスが届く。
happy readingの思想も、思想の媒介物たる書物も、今のところ、英語が多いのは、英米の所有権概念が、相対的に、自由で民主的な国民を発達させるからである。
(2) privateは、私的な関係である。私的所有権である。privilegeも、同じである。legeは、legalのことである。privateは、民間ということだ。民間でなくて,王様が、私的機関として利用しようという発想では,ちょっと語弊があるから,別の単語を作ろうという感じで,privaryになる。今はやりのprivatizationは、官を排除する。官民が共同する第3セクターは、privatizationの語感に反する。国立大学や国立病院の独立法人化は、privatizationの仲間入り可能か?。男が女に、I pravate youと言ったら、どういう意味に取られるだろうか。
(3) 脱線すると,prin primは,「あんたが第1」という感じの言葉と解している。星の王子様のprinceしかり。principleしかり。プリンちゃんは,しかし,実際は,厳粛な感じの言葉であろう。しかし,あまりprinと言われると,「あんたが第1」と切り返したくなる言葉のような気がする。
(4) possess は,本来,一時的所有である。正確には,いわゆる占有である。同じく占有には,ゲヴェーレgewereというものがあるが,これは,ゲルマン民族が,大移動や定着を繰り返すうちに,獲得した言葉だろう。ドイツ語的だ。遊牧民族には,土地に対するポゼッシオpossesioも,ゲヴェーレもないはずである。もともと,このような言葉は,土地か,重要な耐久消費財に使われた言葉であろう。重要な耐久消費財という言葉は,資本主義発生後の近代の言葉だから,このころは,不動産に対比し,「重要な動産」とでも言ったであろう。ゲヴェーレは,英語としては,どこに行ってしまったのだろう。消えてしまったのだろうか。
possessは,今述べたように、ゲルマン族の言葉ではない。当然,ギリシャ・ローマの概念であろう。それ以外の民族でもない。ローマで,possessの概念が発生したのは,人の心がそれなりに発達したからである。取る取られるが日常茶飯事のローマにおいて,もし野蛮時代のように、取られたものは,取り返しても,何ら問題がないとすると,報復の繰り返しである。そこで,国家が出てくるまで,一時的に単なる占有も,possessとして,認めたのだろう。
そこで,現代で,I possess youとなると,論理上は,一時的所有で良いということになろうから、言われた方としては、真意が聞きたいだろう。
(5) ownになると,永続的所有を意味するだろうと思う。
サッカーで,own goalとはいうが,possessive goalというようなことはいわないだろうが,これは,possessiveが,長たらしい言葉というだけではないだろう。
得点というのは,審判がその場で最終決定した以上,よほどのことがない限り,試合続行中も,試合後も,覆ることはないから,ownなのである。
(6) have capになると,「家畜等の物の現実の握持」であるから,占有より狭い。
占有なら,現実に手で持っていなくても良いが,haveは,手から離脱してしまうと,喪失してしまう。
女性が,男性と永続的に付き合おうと心に想っている場合ならば、男性は、女性に対し、もしpriを使うプライドなる気持ちで,つまり、pride高く言うならば,I own youと言った方が,I possess youというより,喜ばれると思われる。I pravate youとの優劣は、どうか。これらは、あくまで、言葉の概念のたとえ話である。
(7) pride とかproudになると,「自分が第1」というようにも思えるから,あるいは,pri-vateのpriと共通の語源のように見えるが,結論は,似て非なるように思われる。思われるだけで,よくわからない。
こういうのは,語源的感覚の正しい外国人が必要だろう。
その気の利いた使い方については、ダールのような言語感覚の人に聞かなければ,わからないかも知れないのは,日本語を日本人に聞くのと同じである。
(8) 今は,所有なら,何でも haveで代用して良いから,I have a house と言えば,家を所有しているということに何ら問題はないだろうが,本来は,ownであろう。
日本語でも,「私は,家を持っているよ。」という代わりに,「私は,家を所有しているのです」と言ったら,相手によっては,ちょっと煙たがられるかも知れない。
I have youと言ったら、どういう意味だろうか。
3 Ryotasanさんへ
(1) 神秘性
私は,1973年秋か1974年春ころ,この童話を読んだが,当時は,意味や内容がはっきりつかめたか,つかめなかったのかさえ,おぼつかなかったと思われるが,含蓄のある表現が気にかかったのと,それから30年以上経過し,記憶の変容が,さらに内容の渺茫さに拍車をかけた点などを総合して,そのもやもやとした感情を「神秘性」と表現した上で,一般的に,他者も,普段この童話と疎遠になっているが,気にかかっている人が多いなどと推量し,これを一言で神秘性といわば定義したのですが,Ryotasanは,折に触れ,フランス語原典及び何種類かの英訳を読了されるなど,意味や内容についての不明確性を意識されていないから,親しい友人と同視する感情を抱きこそすれ,神秘性を感じないのは,当然だと思います。
作品の受取り方をいうまでもなく,説明できるほどの知識と記憶が不明瞭だったのです。
しかし,心に残って,魅力を感じていました。
煎じ詰めれば,私の場合,今回初めて読んだも同然だが,いっぺん読めばわかったと,したり顔したというべきでしょう。
私は,直感的に,サンテックの本音さえつかめれば,それで満足できます。
次は,王子の童話とは別の対象に向かいますが,その前に,以下述べます。
(2) キツネ
王子が,キツネとつれなく別れたのは,タイプが合わなかったためでしょうが,Ryotasanが,キツネを「教養のあるタイプではない」と想定するのが正しいとすると,タイプが合わない理由が判明します。
サンテックは,たとえ,帽子の絵の真の解釈を説明するより有益なことをしなさいと露骨に忠告するようなタイプでなく,逆に,王子にすり寄ってくるタイプであっても,タイプが合わなければ,これを引き連れて行きません。
桃太郎のように,キツネを子分にして連れて歩く筋書きも可能だったが,その可能性は,排除したのです。
もっとも王子は,終始,単独行動し,サンテックは,飛行機の故障により,単独行動を余儀なくさせられますが,始章と終章の人界においても,サンテック以外に,特に具体的な人物は,登場しません。
サンテックが孤高の精神を併有させていることを示す挿話と解釈できるものでしょう。
私なら,キツネに,「生活の知恵」が充満していたら,それがまさに教養であるとして,魅力を感じたでしょうが,この場合,「キツネの生活体験に根ざした知恵」は,「生活の知恵」の中の一部の特殊な場合にすぎないのであって,魅力的な生活の知恵の充満というものではないのでしょう。
4 極楽トンボさんへ
私の経験で良ければ、参考にしてください。
(1) 私は、ICRを薦めます。1か2がおもしろい。0もいいよ。有名なローベルは、蛙とがま、ふくろう、バッタの話であるが、実は、それほどおもしろくない。私は、何度も読んだが、それは、言い回しがおもしろいからだ。ネズミの話は、なおさら、おもしろくない。これは相対的な問題で、他のICRの方が、平均的に、おもしろいということだ。7冊くらい、同時並行的に読めば、おもしろいものは、読了し、おもしろくないものは、脱落する。ただし、1000字か2000字だから、おもしろくなくても読める。書評で、だめとされたrotton eggという題名の入った物語は、アメリカ人らしい正義感があって、おもしろかった。日本にない発想だ。その中に、not too 〜 toという構文がある。私は、後戻りして日本語訳をしながら読むことはないが、はじめから考えていくべきで、後戻りして訳せば、かえっておかしいものがあるのが、この構文でもわかる。私は、ただ、日本語と同じくらい身についている英単語以外は、瞬間的に、日本語に置き換えているだろうと思う。日本語では、直訳しないで、こう慣用句を用いて訳すべきだろうなあなんて、考える。一番多いのは、上滑りで読んでいることだ。日本語でも、難しい本は、ついそうなる。それはともかく、ICRは、できれば、借りた方がよい。お金がかかる。50冊買えば、3万円だ。玉石混淆でもある。
(2) 次は、ORTのオールスターズだ。ステージ1から3まである。最初に読んだヒツジの話が、良かった。オオカミに育てられたヒツジが、ヒツジ仲間で村八分にされながら、ヒツジ世界の外延にとどまり、ヒツジ仲間を一人で外敵から守るのであるが、その発想は、前記と同じく、日本にない。日本なら、村八分解消の物語になるか、外に撃って出る話になるだろう。ほかも、おもしろく感じたものが多い。実は、本当におもしろいのは、内容というより、文体とテンポだ。これらも、買うと高い。全部で3万だ。私は、借りて読んだ。
(3) 最後に、ダールだ。内容は、感心しないが、文体が小気味よいし、話のテンポが速いから、内容に疑問が発生しても、読める。短いものから順に読んでいくと良い。私は、神父の話で、一度基本単語を辞典で引いたが、それ以外は、特に辞書を引かなくても、読めた。ただし、知らない単語が出てくるのは、致し方ない。ダールは、資本主義社会を是認しこれを是正しながら維持発展させようと考える人には、内容が承服できないと思う。
(4) 年齢、性別、嗜好で興味が異なる。たとえば、子供がおもしろいからと言って、我々が、おもしろいということはない。女性に好評なものの一部も、そうだ。
(5) 300字くらいで、もっと、おもしろいものがありますが、語数が伸びません。
以 上
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