[掲示板: 〈過去ログ〉SSS めざせ100万語 交流の広場 -- 最新メッセージID: 9999 // 時刻: 2024/11/26(10:33)]
上へ | 前のメッセージへ | 次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む | 訂正する | 削除する
お名前: 柴田武史
投稿日: 2002/3/17(12:07)
------------------------------
〉 さて、発音が英語に重要なことには何の反論もありません。
〉先日も、長くて何と読んで良いか判らない名前の人物が多く登場
〉してくると、人間関係が理解できなくなってお話のストーリーが
〉掴めなくなるという投書に共感者が大勢出ました。
イギリス人の同僚に、地名や人名の読み方はどうしてわかるのと
たずねたところ、「適当に読む」という答えでした。特に、外国の
固有名詞は元の発音が全然わからないので、適当に読むしかない
という答えでした。
英語母語人が「適当に読む」と言うときには、おそらく無意識に
フォニックスのルールを適用するのでしょう。しかし、日本で
英語を学ぶ学習者の多くはフォニックスを知りませんので、
見たことがないつづりの語はまったく手も足も出ないですね。
しかし、Harry Potterの中に出てくるような、著者の創造による
固有名詞の正しい発音は著者以外にはわからないということも
ありましょう。例えば、ハリーが住む学寮の名前はGryffindor
ですが、カセットブックの読み手は[GRIFF-in-der]と読んで
いますが、映画の中ではみんな[GRIFF-in-dore]と言っています。
ハリーが学用品を買う街はDiagon Alleyといいますが、テープ
では[DIE-uh-guhn]、映画では[DIE-uh-gone]と発音されています。
([uh]は逆さeの音、いわゆるあいまい母音を表しています)
〉母音の発音の聞き分け・言い分けが必要なことは言い古されていますが、
〉子音についても同様の練習の必要があることが認識されていません。
おっしゃるとおりだと思いますが、シャドウイングでその練習が
できるとお考えでしょうか? 例えば、何の説明も聞かずに
teaの[t]が出せるようになるでしょうか?
〉学校教科書の読み上げをしたCDなどは、100〜120wpm の、連結、
〉同化、脱落の音変化を生じないいわゆるTeachers English のものが
〉多いでしょう?(5,6年前のことです、現在良くなっているなら申し訳
〉ない)社会人向けのものは別として、中高生用リスニング教材なども、
〉Teachers Englishが殆どです。あれを練習しても英米ネイティブに
〉通じやすい英語になるかどうかは疑問です。(東南アジアで褒められる
〉ようにはなります)リスニング力の向上は望めません。労力の割に
〉ひどく得るものが少ないので、私は時間の無駄だと考えます。
私の生徒の教科書の教員用録音教材は1分150語前後のものが
ありましたので、中学生用の音声教材としては十分な速度だと
思いましたし、音の変化も自然に近いものでした。
教科書の録音で発音を練習することが、英米ネイティブに通じやすい
英語になった一例が私です。中学生のときにはそういうものでしか
練習しませんでしたが、それが私の英語発音の基礎になりました。
ゆっくりとした録音を聞いてもリスニング力の強化にはあまり
つながらないというご意見には賛成です。
〉 シャドゥイングもゆっくりとした英語ですることは、ご指摘の
〉ようにカタカナ発音を強化する危険があるでしょう。けれども
〉英語らしいスピードのCD(たとえばハリーポッターのもの)を
〉利用すると、カタカナ発音では後がつけられません。必死で追って
〉いく練習をするうちに自然に不必要な母音を落とすことを覚え、
〉発音はかなり矯正されますし、なによりリスニング力が着きます。
〉日本人には上手といわれる発音にならなくても、アメリカ人には
〉「君の発音は普通の日本人より随分良い」と言われるように
〉なります。
やはり、自己満足のカタカナ発音(母音は落ちているかもしれませんが)
にとどまる可能性は大きいと思いますね。それに、SSSで勧めている
シャドウイングはgraded readerのテープを使うことが多いのでは?
あれも読む速度は決して速くありませんよね。
母音をそぎ落とすくらいの発音ならば、多くの日本人がしています。
Yes, it is.をYesu, ito izu.のように言わないことはそれほど
難しいことではありません。しかし、シャドウイングだけでf/v/th/a/u/
などの発音を習得することは非常に難しいのではないでしょうか。
私はシャドウイングを否定するものではありません。自分の生徒たちには
150wpmくらいの教科書の録音を使ってしばしば授業中に練習させて
います。しかし、彼らは個々の音の出し方や音の連結、音の変化などに
ついても知識を持ち、それをシャドウイングのときに総動員して練習
しているのです。
シャドウイングも個々の音の練習も、どちらか一方だけすればいい
というものではなく、両方必要だと思います。
指導者がいなければ、シャドウイングしか道はないと断定することも
ないのではありません。いい教本を手に入れて個別の音の練習もするし、
シャドウイングにも精を出すというのが、バランスのとれた練習法では
ないでしょうか。
▲返答元
▼返答