SSS多読通信 第133号 (2006/6/29)

[掲示板: SSS News -- 最新メッセージID: 1911 // 時刻: 2024/11/24(18:51)]

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617. SSS多読通信 第133号 (2006/6/29)

お名前: かのん http://kanon021230.cocolog-nifty.com/
投稿日: 2006/6/29(01:15)

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        SSS多読通信 第133号 (2006/6/29)

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【1】今週の100万語通過者(6/19-6/25)
【2】今週のお薦め本 「アメリカの歴史に触れる物語」特集
【3】今週の掲示板ダイジェスト(6/19-6/25)
【4】SSSコラム    「多読の進化の牽引役」(酒井)
【5】SSS ニュース  
【6】編集後記
                          編集:かのん
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【1】今週の100万語通過報告(6/19-6/25)
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今週の100万語通過報告は3名でした。おめでとうございます!
……………………………………………………………………………………………
■念願の100万語通過しました!          りあさん
……………………………………………………………………………………………
 育児休暇の時間を有効に使いたいと、冬に多読を開始したりあさんの100
万語通過報告です。一生に一度の100万語通過報告だからと、多読前のこと、
100万語をめざす間のできごとを振り返り、ていねいに報告してくださいま
した。ホームステイをした体験と多読を鑑みて、「多読は短期間外国に滞在す
る以上の効果があったかもしれない」とおっしゃっています。それだけ多読か
ら得るものが大きかったのですね。
 手元に本があれば、すきま時間でも続けられるのが多読の良いところ。力を
ぬいて身近な英語でこれからも楽しい時間を過ごしてくださいね。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-million&c=e&id=6091]
……………………………………………………………………………………………
■100万語通過しました!           hanshoyerさん
……………………………………………………………………………………………
 多読開始から海外作家の本を読んできた hanshoyer さん、記念本は趣向を
変えて、子どもの頃に何度も読んだ松谷みよ子作の『Little Momo-chan』で
100万語を通過されました。100万語というひとつの目標を達成した。そ
の達成感を感じているとのことです。また、ブッククラブでタドキストに声を
かけられて、読書指導会に参加してみたところ、うれしい出会いがあったとか。
 大好きな本に形を変えて再会できるところが多読の楽しみのひとつですね。
これからもいろんな本や人との素敵な出会いが続きますように。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-million&c=e&id=6102]
……………………………………………………………………………………………
■ゆけむりオフで100万語!           きくやさん
……………………………………………………………………………………………
 5月のぽぽろんさん迎撃オフで通過予告?、先日、大分で行われたゆけむり
オフに向かう飛行機の中で100万語を通過された、きくやさんの報告です。
具体的な目標があると張り合いがでますね。(これもオフ会効果?)。
 GRを中心に読んでいたきくやさんは、"There's a Boy in the Girl's
Bathroom" がとても新鮮で、すっかり Louis Sachar ファンになってしまった
とか。お気にいりの作家さんにめぐりあえるのは、多読の醍醐味のひとつです
ね。これからも、きくやさんのペースで、Happy Reading!
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-million&c=e&id=6108]

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【2】今週のお薦め本 「アメリカの歴史に触れる物語」特集
            〜 American Girls Collection 〜
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 アメリカ史を概観してみたいけど、でもお勉強っぽいのはいやだなぁ。そん
なわがままな(正直な?)あなたに、楽しく読めておまけにアメリカの歴史の
一端がわかる児童書シリーズをご紹介します。
 今回ご紹介する "American Girls Collection" は、アメリカ史の中で転換点
となる時代・場所を舞台に、そこで暮らす9歳の少女を主人公にした8つの物
語集です。ひとつひとつのお話は、活発な少女とその家族の暮らしを描いた心
あたたまる児童書として楽しむことができ、シリーズ全体をとおして読むとア
メリカ史の大きな流れをつかむことができます。
 1つの物語は6冊から成り、構成はほぼ共通しています。第1巻は夏で、少
女とその家族の紹介、2巻は秋、新たな学びが始まり、3巻はクリスマス、4
巻は春で10歳の誕生日を迎え、5巻は夏で大きな変化や冒険があり、第6巻は
冬、そこでお話が完結します。
 さし絵は見開き1ページに1つ程度、フルカラーです。巻末に6ページ程度
の歴史解説コーナーがあります。そこでは、当時の暮らしぶりや生活習慣、教
育やクリスマス事情、歴史的事件などを、写真や絵画を交えて解説しています。
 みなさんもぜひ、少女たちの成長を楽しみつつ、時代の息吹を感じとってく
ださい。
 タイトルはシリーズ名、YLと語数、URLは第1巻の情報です。お話は総じて
明るく元気がでる内容です。そこがいかにも American!
……………………………………………………………………………………………
■1764 Kaya              YL3.0-4.0 9,899語
……………………………………………………………………………………………
 Kaya はネイティブアメリカンの Nez 族の少女です。Nez 族はアメリカ北西
部のロッキー山脈西麓からコロンビア川支流の Snake River 沿いに広がる草原
地帯に住んでいます。Kaya たちの住むあたりには白人たちはまだ来ておらず、
Kaya たちは大家族で、伝統的な移動式の狩猟採集生活をしています。
 ある日、Kaya の村は他部族の男たちの襲撃を受けます。Kaya と盲目の少女
Speaking Rain は男たちに捕らわれ、遠く離れた彼らの村で働かされます。
Kaya と Speaking Rain は男たちの追撃を逃れ、故郷に帰ることができるので
しょうか。
 お話の中では白人系入植者は登場しませんが、その昔、スペイン人たちがも
たらした天然痘がネイティブアメリカンの間で猛威をふるい多くの死者がでた
ことを、Kaya は祖母から語り聞かされます。また、Kaya たちは馬を飼ってい
ますが、その馬もスペイン人がもたらしたものです。この頃のネイティブアメ
リカンの生活が、ヨーロッパ人の影響を受け、すでに変化していたことがわか
ります。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000003292]
……………………………………………………………………………………………
■1774 Felicity            YL3.0-4.0 10,023語
……………………………………………………………………………………………
 Felicity とその家族は、イギリス植民地ヴァージニアの首都・ウィリアムス
バーグで暮らしています。1774年は、独立戦争(1775-1776)の直前。農場で暮ら
す祖父は、独立に反対していますが、貿易商を営む父は、英本国がかける不当
に高い関税に反対し、英国からの独立を支持しています。Felicity はというと、
しとやかで料理や裁縫が巧みなことが淑女の理想とされているというのに、馬
が大好きで父の商売を手伝うのが好きというはねっかえり娘です。そんな従来の
慣習にあてはまらないエネルギッシュな Felicity の物語、独立直前という大き
な時代の変化のうねりが伝わるシリーズです。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000003436]
……………………………………………………………………………………………
■1824 Josefina            YL3.0-4.0 12,936語
……………………………………………………………………………………………
 Josefina は New Mexico の首都 Santa Fe にほど近い rancho(農場)に住
んでいます。4人姉妹の末っ子で、ヤギが苦手で音楽と Papa が大好きです。
Mama は1年前に病で亡くなり、以来、Josefina たち姉妹は慣れない家事を分
担して家を切り盛りしています。そんなある日 Mama の妹の Tia Doloa が
Josefina の家にやってくるところから、お話は始まります。
 Santa Fe は17世紀初頭からスペイン人が入植しはじめ、スペイン領の首都と
して栄えた町です。Josefina たちはスペイン語を話し、カトリックを信仰し、
小麦や家畜を育てて生計をたてています。Josefina の祖父は遠く Mexico City
まで馬車で出かけてゆく商人です。第5巻で Josefina は、アメリカからやっ
てきた交易の幌馬車隊と初めて出会います。200年以上スペイン風の生活を営ん
できた Josefina たちと、新たに西部へ進出するアメリカ人との出会いは、25
年後のメキシコ割譲へと続く新しい時代の幕開けを感じさせるエピソードです。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000003410]
……………………………………………………………………………………………
■1854 Kirsten             YL3.0-4.0 8,031語
……………………………………………………………………………………………
 Kirsten のお話は大西洋を渡る移民船の中から始まります。Kirsten 一家は
スウェーデンの出身です。故国を離れ、6年前に渡米したおじをたよってミネ
ソタの農場へ開拓移民として入植するのです。旅の途中で流行り病で命を落と
すこともあります。町ではスウェーデン語は通じず、英語が話せない Kirsten
たちは買い物や学校の授業にも不自由をします。ミネソタ州は五大湖の西側に
位置し、冬の寒さは Kirsten の故国スウェーデン以上の厳しさです。Kirsten
一家は親戚一家と協力しあい、故国の生活習慣を新しい環境に適応させながら、
新天地での生活を切り拓いてゆきます。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000003675]
……………………………………………………………………………………………
■1864 Addy              YL3.0-4.0 10,027語
……………………………………………………………………………………………
 時代は南北戦争のまっただなか。米国南部の奴隷州では奴隷制度は合法で、
奴隷は生まれてから死ぬまで、主人の所有物であり売買の対象にもなります。
一方、米国北部を中心に奴隷解放の機運が高まり、奴隷制度を認めない自由州
が存在しています。
 Addy の一家は、南部州のタバコ栽培農場で暮らすアフリカ系の奴隷です。
Addy の両親はひそかに一家で自由州への逃亡を計画しますが、その実現より早
く、農場の主人は父と兄を別の農場へ売り渡してしまいます。母と Addy は赤
ん坊の妹を叔父・叔母に託し、自由州フィラデルフィアを目指して逃亡します。
Addy は、いつの日か、父と母、兄と妹、そして叔父叔母、7人がひとつの家で
家族として、自由民として、暮らせる時がきっと来ると信じています。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000003943]
……………………………………………………………………………………………
■1904 Samantha             YL3.0-4.0 7,584語
……………………………………………………………………………………………
 南北戦争後、米国では工業が盛んになり、多くのアメリカ人は農場から工場
で働くようになります。そんな経済成長期ですが、裕福な資本家と貧しい労働
者の貧富の差が広がりました。Samantha の物語はそんな時代のお話です。
 Samantha は幼い頃に両親を亡くし、祖母と暮らしています。祖母の家は裕福
で、家には執事とコック、メイドがいます。祖母は伝統的な考え方をする人で、
女性が職業に就くことを好ましく思っていませんが、若い世代を中心に女性参
政権運動が展開され、女性が社会進出をめざしています。
 ある日 Samantha は、となりの家でメイドとして働く同年代の少女、Nellie
と出会います。Nellie は以前、紡績工場で働いていましたが、劣悪な環境での
長時間労働のため健康を害し、メイドに転職したのでした。Samantha と Nellie
境遇の違いを超えた友愛の物語です。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000003949]
……………………………………………………………………………………………
■1934 Kit               YL3.0-4.0 9,500語
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 1920年代の好景気に支えられ、資本主義・消費社会を一気に発展させたアメ
リカは、1930年代、一転して貧困の時代を迎えます。1929年10月の株価大暴落
とそれにつづく大恐慌の時代です。
 Kit の父は自動車販売会社を経営していましたが、不況の波に勝てず、事業
を畳みます。家の貯蓄は従業員の給与の支払いに消えました。自宅はローンで
購入したものなので、毎月の返済が滞れば銀行に差し押さえられ、住む場所を
失いかねません。父の失業中、Kit の母は、自宅を下宿屋にすることで生活費
を稼ぐ決意をします。長く続く不況に、電気代の支払いにさえ困る赤貧の生活
が続きますが、Kit とその家族は明るさを失わず、一家で困難な状況を乗り越
えてゆきます。
 一杯のスープをもらうために長い列を作るおとなたち、雇用を促進するため
に大統領 Franklin Roosevelt がうちだしたニューディール政策の恩恵などが
物語の中にもでてきます。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000003954]
……………………………………………………………………………………………
■1944 Molly              YL3.0-4.0 7,964語
……………………………………………………………………………………………
 American Girls 最後は、第二次大戦中のお話です。Molly の父は医師です。
今は遠い英国に従軍して1年以上たちます。父の留守の間、家庭を支える母、
姉・兄・弟と家政婦、そして Molly の6人家族です。町ではひと月に一度、
空襲警報訓練が行われたり、学校では物資を戦線に送るためのチャリティが開
かれたりします。国を挙げて倹約が奨励され、Molly たちも庭で野菜を育て、
ハロウィンやクリスマス、お誕生日会も、以前とおなじようにはできません。
物資的には不自由ではあるけれど、直接戦火の及ばない Molly たちにとっては、
戦闘は遠い国の出来事。でも、第4巻では長く戦下にあるロンドンから疎開し
てきた少女の話を聞き、戦争を彼女なりに理解してゆきます。
 父親不在の生活は寂しく不安ですが、Molly が兄姉たちとときには喧嘩とき
には協力しあってにぎやかに生活してゆく様子が描かれます。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000007413]

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【3】今週の掲示板ダイジェスト(6/19-6/25)
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■20万語通過!               けんちゃなさん
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多読を初めて20万語を通過、けんちゃなさんが新たな気づきや変化を3つの
ポイントにまとめて報告してくださいました。地元の図書館にGRがそろってい
るので、隠れ多読ファンがきっとたくさんいるのではないか、とのこと。いず
れ、地元のタドキストが集まって多読ばなしができるときが来ますように!
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-f-b&c=e&id=8691]
……………………………………………………………………………………………
■ようやく35万語通過しました         Nyanko_735さん
……………………………………………………………………………………………
多読3原則の第3原則、つまらなかったらやめる。これを体得するの、意外に
むずかしいんですよね。35万語にしてその投げ技を体得したNyanko_735さんの
報告です。また、LLL(Longman Literacy Land)、Curious George、 Nate the
Great シリーズにハマったけれど、次に読む手ごろなお薦めシリーズはありま
せんか?との問いかけに、体験談やおススメシリーズの返答が集まっています。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss&c=e&id=22791]
……………………………………………………………………………………………
■スローダウン              カムイミンタラさん
……………………………………………………………………………………………
親子の広場よりご紹介です。お母さまが小学生の子どもたちに音読書き取りを
やめさせてみました。さて、子どもたちの反応はどうだったのでしょう。カム
イミンタラさんが子どもたちの様子を報告してくださいました。お母さまの心
の余裕や力のぬけ方加減が良い方向にお子さんに影響しているようですね。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-children&c=e&id=3394]
……………………………………………………………………………………………
■多読カウントは水性蛍光ペンで増える かも?  pandada45さん
……………………………………………………………………………………………
中学生になったお嬢さんのために、お父さまが編み出した家庭でできる英語に
触れられる策とは? pandada45さんが工夫実践してみた様子を報告してくださ
いました。こんなふうに身近かに楽しめる洋書があって、それをとおして親子
でコミュニケーションができるって素敵なことですね。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-children&c=e&id=3399]
……………………………………………………………………………………………
■総勢30名参加 06‘ゆけむりオフ報告   MOMA親爺さんほか多数
……………………………………………………………………………………………
おとなの修学旅行、全国タドキスト大結集。2年ぶりに大分の温泉地で開催さ
れたゆけむりオフの報告です。参加したみなさんも参加しなかったみなさんも、
楽しい時間をこの報告でもう一度体験できます♪
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-event&c=e&id=9388]
……………………………………………………………………………………………
■新TOEIC 結果と感想              ソレイユさん
……………………………………………………………………………………………
5月に内容変更して実施されたTOEIC、試験結果が届いたというソレイユさんの
報告です。TOEIC 新しくなってどう変わったんだろう?と思っている方には、
参考になると思います。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-english&c=e&id=738]
……………………………………………………………………………………………
■一般的な英語試験の相関関係          ソレイユさん
……………………………………………………………………………………………
CASECというオンライン受験ができる英語試験があります。TOEICとCASECの2
年分の自己データをもとに、英検やTOEICの相関関係をだしてみた、というソ
レイユさんの報告です。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-english&c=e&id=741]
……………………………………………………………………………………………
■海外ドラマのリスニングの階段        ジェミニさん
……………………………………………………………………………………………
NHKのBSやCSで放送中、またはDVDになっている海外ドラマに、ジェミニさんが
主観的聞きやすさレベルをつけて、報告してくださいました。その数、12本!
これを機会に、いろんなドラマのKL(聞きやすさレベル)情報が集まるといい
ですね。みなさんもお気に入りのドラマや映画に主観KLをつけてみてはいかが
でしょう。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-shadow&c=e&id=2694]
……………………………………………………………………………………………
 今週は「多読による外国語教育」の広場にブッククラブや学校での多読実践
の投稿が集まりました。4つの投稿をご紹介します。うれしいこともご苦労も
あるかと思いますが、喜びも苦労もこうして分かち合える仲間がいることは、
心づよいことですね。
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■選択 英語多読始動               のんたさん
……………………………………………………………………………………………
この春から商業高校3年生の選択授業で多読を導入されているのんたさんの授
業報告です。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-f-t&c=e&id=959]
……………………………………………………………………………………………
■うれしいご報告!                 たむさん
……………………………………………………………………………………………
たむさんは、今年の春から千葉県成田市で英語多読倶楽部を始められました。
その英語多読倶楽部での話です。うれしい報告ってなんでしょうね。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-f-t&c=e&id=964]
……………………………………………………………………………………………
■まだ3万語ですが嬉しい!            macskaさん
……………………………………………………………………………………………
こちらは新潟県只見町のブッククラブから。中高生もおとなも同じように多読
を楽しむ場があるって、素敵です。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-f-t&c=e&id=965]
……………………………………………………………………………………………
■教えてください                  新任さん
……………………………………………………………………………………………
本を大量に使用する多読授業。教室に本を運ぶのではなく、図書館で授業をす
る方法を取り入れている先生がたは多くいます。でも、図書館での授業は、最
初からはすんなりいかないこともあるようです。中学3年生を担当する新任さ
んの投稿です。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-f-t&c=e&id=976]

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【4】SSS コラム 「多読の進化の牽引役」      (酒井)
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 先々号131号でトオルさんが多読の進化を話題にしていましたね。まった
くそれが多読のいちばんの課題だと、ここしばらく(1年以上?)頭を離れま
せん。ちょうどいいので、ここまでに考えたことを書いておこうと思います。
 もともとぼくにとって、多読は最終目標ではありませんでした。こう書くと
ちょっとびっくりする人もいるかもしれませんね。酒井といえば多読としっか
り結びついているでしょうから。もちろん読書はすばらしい趣味ですから、英
文読書を最終目標にしてもちっとも構いませんが、ぼくはいろいろな「生徒」
を相手にするので、幅広い目標を考えておかなければならなかったのです。い
わゆるインプットの最終目標は、本だけでなく、映画、インターネット、テレ
ビ、学校や大学の授業、国際会議といったものがあります。またアウトプット
の最終目標は、海外旅行、海外出張、国際学会発表、海外駐在、在外研究、イ
ンターネットでチャット、情報交換、商売、非政府運動・・・ いくらでもあ
りますね。
 たとえば、今でもなんとか実現したいと思っていますが、パソコンゲームを
使った外国語獲得なんていうのもあります。ぼく自身、フランス語のゲームも
輸入したくらいです。アウトプットできるゲームもあります。昔のゲームはマ
ウスやジョイスティックではなく、キーボードから命令を英語で打ち込むので
すが、いまやっても十分楽しめます。(ゲームのおもしろさはCPUの速さでは
決まらないのです。)いつかこちらから音声で命令できるようになるといいの
だけれど。

 話がずれました・・・

 いいたいことは、多読の進化は掲示板が引っ張ってくれている、ということ
なのでした。多読が進んだ人たちは誰いうともなく、audiobookへ、英文チャッ
トへ、著者にメールへと進化しています。多読の段階ではおもにSSSの人たち
が引っ張っていましたが、もうそういう段階ではありませんね。Special
Interest Groupの最初は大阪絵本の会でした。でもその後掲示板に集う人たち
が、まったく自然発生的にいろいろな新分野を開拓しています。本当にすごい
ものだと思います。うれしいです。ぼくなんかはやっとのことでみなさんにつ
いていっている有様−−iPodはつい最近やっと買ったところで、これからみな
さんに使い方を教えてもらわなければなりません。(PodcastはORTに匹敵する
革命を多読にもたらすと予想しています。)さまざまな音声素材のことも、ぼ
くがみなさんにお知らせするより、タドキスト同士で交換する情報の方がはる
かに多い!
 TOEICの攻略法もみなさんの情報交換は豊かだし、最近では「一般的な英語試
験の相関関係」なんていう、英語教育の論文になりそうな話題まで出てきてい
ます。(これは大きな話題ですね。永遠の話題になるでしょう。)作家研究み
たいなスレッドもあると思えば、世界史クラブのような「ディープな」(とい
うのですか?)話題も出ている・・・
 掲示板にはごく一部しか出てきませんが、多読と多聴を学校現場で生かす試
みも本格的にはじまりました。「本格的」というのは数ではありません。カリ
キュラムに組み入れて正規の授業として多読をやる学校が数校(!)出てきた
ということですが、この方面がまたわからないことがいっぱい! どこまで、
どんな風に進化していくか、いまのところ検討もつかない。ということは・・・
進化しない可能性ももちろんあります。
 これも掲示板ではそれほど大きな動きには見えませんが、かならず進化する
と考えられるのは児童英語に読み聞かせや多読をどう生かすかということです
ね。児童英語の先生方の元気の良さは日本の希望の光です。中高大学の先生方
がみなさん感心するほどです。小学校で英語必修となれば、小学生たちに大き
な影響があります。こどもたちを救うのは小学校英語ではなくて、児童英語の
先生方ではないだろうか? これも注目です。
 そしていちばん最近に出てきたのが「絵本の読み聞かせ」です。いままでに
も、読み聞かせが大きな役割を持っていることは気づいていたし、みなさんに
読み聞かせをしましょうと言ってきました。絵本の会(これ自体もすごいもの
ですが)にも何度も出て、絵本の底知れぬすばらしさは実感していました。け
れども教室で「絵本の読み聞かせ」というのは、つい先週くらいにのんたさん
が高校でやってみてとてもうまく行きそうだと報告してくれてはじめて気がつ
きました。「そうか!」と思いました。いままでは教室でもGRと児童書が多読
用図書の中心でしたが、言葉がむずかしすぎると思われていた絵本が加わりそ
うです。これもすごい進化ですね。ぼくも大学生を前に、絵本の読み聞かせを
やってみます。(絵本はしかし、高いからなあ・・ のんたさん、気をつけて!)
 ほかにもたくさんの芽が掲示板にはあります。なにかがうまく行って、SSSの
掲示板は「普通の人たち」がいくらでも(?)想像力と創造力を働かせること
のできる場に育ったんですね。すごいことです。トオルさん、多読の進化はまっ
たく心配ないと思いますよ。BOSEのノイズキャンセラーつきヘッドフォンを見
せてくれたのはトオルさんですからね。
 まったく、お楽しみはこれからだ! You ain't seen nothin' yet!

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【5】SSS ニュース
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■多読講演会 セミナーの予定
……………………………………………………………………………………………
7月16日(日) 新宿 The Door to Success: ER is the Key
7月29日 (土) 下松 読み聞かせ・絵本から始めて 使える英語力へ
7月30日 (日) 宇部 生きている英語を目指し、絵本から始める英語多読
8月26日 (土) 東京 日本多読学会総会・第5回英語多読ワークショップ
詳細は、下記でご確認ください。
[url:http://www.seg.co.jp/sss/seminar/index.html]
……………………………………………………………………………………………
■C'mon! タドキッズ!
……………………………………………………………………………………………
5月から、朝日小学生新聞に、月1回英語の学習絵本の紹介を連載しています。
毎月第4火曜日、1年間の予定です。第2回めは Longman Literacy Land をと
りあげました。Web上で音声も期間限定で聞けます。こちらからどうぞ!
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-news&c=e&id=591]
……………………………………………………………………………………………
■インターネット放送局GYAOで多読がニュースに!
……………………………………………………………………………………………
「News Gyao」[url:http://www.gyao.jp/news/] の6月21日の「Health Watch」で
多読が紹介されました。インターネットで再放送が視聴できます。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-news&c=e&id=613]
……………………………………………………………………………………………
■多読通信の編集員を募集しています
……………………………………………………………………………………………
 多読通信は、多読が好きなタドキストたちが協力して編集し、毎週1回みな
さまにお届けしています。現在、新しい通信編集員を募集しています。多読が
好き、多読をしている方を応援したいという方、仲間たちといっしょに多読通
信の編集をやってみませんか。
 詳しくはこちらの募集案内をご覧ください。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-news&c=e&id=616]

 多読通信編集員のお仕事内容についてはこちら▼
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-admin&c=e&id=1195]

 また、この多読通信のお薦め本コーナーに掲載する書評記事の募集も併せて
募集しています。みなさまのご応募をお待ちしております。

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【6】編集後記                  (かのん)
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 夏至も過ぎ、お中元選びのシーズンですね。最近はお世話になった人に贈る
だけでなく、自宅に何かを贈るケースも増えているのだそうです。日頃からが
んばっている自分や家族へのご褒美なのですね。いいなぁ、わたしも自分に何
かご褒美をしよっかな♪ と家人に言ったら、家人はひとこと、あんたは普段
から自分へのご褒美、たんとしとるがな(名古屋弁です)。家人の視線の先に
は、部屋のあちこちに積まれた洋書たちが…。気が向いたときに好きな本を読
めることって、確かに自分にとってはとっても素敵なご褒美タイム。そっかぁ、
多読って自分へのご褒美だったのかぁ。納得する一方で、なーんかうまいこと
ごまかされたよーな気がするなぁ。ま、いいか。多読なら、○周年!とか○語
通過記念!とか、超面白くない本に出合った記念!えとせとら、ご褒美の理由
は好きなように作れるから。
 みなさんも、きっと、もうすぐ○○記念を迎えますよね。
 ○○記念、おめでとー!
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次号の担当は、まことさんです。お楽しみに!

         読める本 読みたい本を お気楽に
         今 週 も H a p p y R e a d i n g !

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