2004/01/4 英語 Step up  新年セミナー 講演報告

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60. 2004/01/4 英語 Step up  新年セミナー 講演報告

お名前: 古川@SSS http://www.seg.co.jp/
投稿日: 2004/1/6(12:07)

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SSSの古川です。

英語 Step up  新年セミナー

●1月 4日(日) 
・会 場: 東京都・私学会館 「アルカディア」

11:15〜12:15 講座2 「絵本やマンガからの多読」
              古川昭夫(SSS英語学習法研究会)
《内容》レベルの違う子供達に一斉授業をするのに困っていませか? 絵本や
マンガから始め、幅広いレベルの学生がみんな自分のペースで英語を楽しめる
多読のシステムと多読用の図書を紹介します。先生も楽しめますよ!
−−−−−−−−
にて講演してきました。

SSSからは、神田さんにお手伝いにきていただきました。
以下、神田さんの報告です。

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古川さんの新春英語セミナーに行きました。時間は1時間でした。
新年早々というのに、会場は100余名もの参加者でいっぱい。

SSSのことを知っている人が3、4人に一人でしたでしょうか、
挙手をしてもらったらかなりいました。

古川さんがまず強調したことは、
100万語達成は実現可能な目標であること、
そして、多読3原則に触れてから、
具体的に絵本やマンガから数ページ見せて、
後はレベル0〜3を中心に本やGRの紹介でした。

質問時間は少なかったですが、以下のような発言がありました。

1)典型的な授業手順は?
生徒が読んでいるだけで、教師は何をすればいいのだろうという疑問でしょう。
それから授業計画書を中高校の先生を細かく書かされることがあるのも
念頭にあったのかも知れません。

(回答内容)
 教師はひとりひとりの読書記録を点検し、ひとりひとりにこんな本を次
 読んだらいいよ とアドバイスをしていきます。
 40人 90分の授業だと、1周するだけで終わってしまいます。
 20人180分の授業だと、時間的にも余裕があるので、
 授業の途中に リスニングやシャドウイングをいれることもあります。

2)「40名クラスで20〜30万円」についての質問
どう捻出するか、同じ本を生徒人数分用意するのか?

(回答内容)
 多読クラスでは、やさしい本をたくさん読んでもらうことが必要です。
 1冊500円ー600円で、一人が、年間200冊-400冊読む授業形態
 ですので、どうしても、一人10冊程度(一人5000円)位の費用が
 必要です。しかし、それ以下でも、工夫をすればできないわけでは
 ありません。
 同じ本は原則1冊しかそろえません。しかし、非常に易しいレベルの本
 や、人気の高い本は複数そろえます。(2〜3冊程度)

3)本は貸し出すのか? 紛失したら?
 
(回答)
 授業時間内だけでは、充分に読めないし、また、
 最終的に自分で英語の本を読む習慣をつけるのが目的の
 ひとつですので、積極的に貸し出しています。
 残念ながら、自主管理だと、年間20%程度の本が紛失します。
 図書館に管理を任せて成功してりる高校もあります。
 

4)中学1年生でも出来るのか?
  ある程度の英語力がある生徒、または、
  やる気がある生徒であるのが前提ではないか?

(回答)
 中学1年生でも成功例があります。
 しかし、まだ、実験段階です。
 やる気のある生徒の方が効果は高いです。
 全然英語力のない生徒でもこの方法なら可能です。
 いずれにしろ、やる気のない生徒に対し非常に
 効果的な教授法は無いわけで、それをもって
 多読の欠点というのはおかしいと思います。
 多読は「現在英語力の無い子」に対しても
 非常に可能性のある開かれた教授法です。 

5)音声をどうするか?

(回答)
 音声と文字を最終的にむすびつける必要が
 あることについては私たちも同意見です。
 また、英語の導入段階において音声を先行
 させる方がよいという考えをもっています。
 したがって、初期の段階では
 Storytelling からはいるのがいいと思っています。
 しかしながら、音声を重視しすぎることには疑問です。
 日常的に英語の音声に触れる環境に無い場合、
 発音が下手であるのはむしろ当たり前です。
 そこで、実際に外国人とコミュニケーションをする
 必然性がない段階で、発音がうまくなる練習に
 時間をとるより、どんどん読めるようになる方が
 はるかに利点があると思います。
 発音が全くできなくても読むことは自在にできます。
 聾唖の人でも自由に読めることでもそれは明らかです。
 自己流でもいいからどんどん読めるようになって、
 英語で語順で思考できるようになっていれば、
 音と接触する機会が多くなれば自動的に修正可能である
 と思います。

全体的に暖かい雰囲気でした。
質問中にもまた昼食時にも、教師自身が
そうした本を読んでいないといけないという発言があり、

”まず教師から100万語多読を”、という
古川さんのメッセージは充分伝わったと思います。

以下、セミナーの詳細内容報告です。(神田さんの協力です)

まず絵本から始めて1年間で100万語、
Harry Potter, Grisham, King(スーパー中学生の例)が読めることを
話してから、参加者(中学高校の英語教師)にPenguin Easystartsの
Maisie and the Dolphinを読んでもらって時間を計りました。

5分台までで半数が、あとは6分、7分、8分でほぼ同率で
殆どの人が読み終わっていました。

それで100万語は分速100語として1日30分
週3時間で約1年で読み終わる「達成可能」な目標であることを
古川さんは上手に説明していたと思います。

Little Mouseの絵本でライオンがねずみをつかまえた後
"He sets Mouse free." set, freeを個別に訳(意味)しらなくても、
挿し絵、全体、文章全体で意味が分かる。
また、マンガ2冊で What are you waiting for?が
出てくる箇所を映して、いろんな状況で
同じ表現が使われることを理解出来る。

理想的な多読プランとして古川さんが示したのが、
中学校で30万語〜200万語。
中高合わせて、300万〜1000万語。

その後、GR(ELT,ネイティブ用)、児童書やマンガの
表紙と本文を見せて25種類位を紹介しました。

当日の Presentation は
[url:http://www.seg.co.jp/sss/information/2004_01_ichigaya2.ppt]
をご覧下さい。(10MBありますので要注意)
Powerpoint のない方は
[url:http://www.seg.co.jp/sss/information/2004_01_ichigaya2.files/frame.htm]
をご覧下さい。


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