SSS多読通信 第127号 (2006/5/18)

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588. SSS多読通信 第127号 (2006/5/18)

お名前: 古川@SSS http://www.seg.co.jp/
投稿日: 2006/5/18(01:28)

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        SSS多読通信 第127号 (2006/5/18)

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【1】今週の100万語通過者 (5/8-5/14)
【2】今週のお薦め本  新刊Graded Readersより
【3】今週の掲示板ダイジェスト (5/8-5/14)
【4】SSS コラム 「電通大の授業風景」(酒井邦秀)
【5】SSS ニュース
【6】編集後記
                              編集:古川
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【1】今週の100万語通過報告者 (5/8-5/14)
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 今週の100万語通過報告は1名でした。おめでとうございます!
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■あやういところで100万語達成ですε〜(‾、‾;)ゞ     ちゃかさん

2004年の7月に会社の先輩に勧められて多読を始めたちゃかさん。2年目に
突入する前に、大好きなHeartlandの第11巻で、無事100万語達成です!
三日坊主を得意技とするちゃかさんは、「いつまで続くかな」と思って始め
られましたが、元々読書が好きだったこともあって、数回のお休み(時には
数ヶ月にも及ぶことも)をはさみつつも、楽しく続けられたそうです。
英語力や英語への関わり方に変化を感じているのはもちろんですが、本を通
して今まで知らなかった外国の文化、考え方などに触れることができ、外国
語習得だけにとどまらない多読の効果を感じているとのことです。
http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-million&c=e&id=6010

□馬好きのPrincess Ellieが主人公の Pony-Crazed Princess お薦めですよ!
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【2】今週のお薦め本   「新刊Graded Readersより」
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 Graded Readers は、ELT(English Language Teaching)用なので、タドキス
トのみなさんの中には、「教科書ぽくって嫌い!」っていう方もいますが、
手軽に読みきれるし、また、やさしい英語で文章を書くのに参考となる良い素
材だと思います。
 今回は、新刊のGRの中から、新しいシリーズも含め、いくつかのおすすめ
を紹介します。
 今はまだ、ELT Readers という呼称ですが、遠くない将来、ELL(English
Language Learning) Novels とか ELA(English Language Aquisiton) Novels
などという時代が来ることでしょう。
……………………………………………………………………………………………
■Ned Kelly:a True Story OBW1 YL 2.0 4000語
……………………………………………………………………………………………
Australiaの銀行強盗 Ned Kellyを知っていますか? 僕はこの本を読むまで、
全く知りませんでした。多読の楽しみは、多読をしていなければ、決して出
会わなかったような本に出会うことだと思います。これも、そんな本でした。
1880年頃のAustraliaはどんな社会だったのでしょうか?警察や裁判所は誰に
対しても公平だったのでしょうか? そんなことを考えさせる内容でありなが
ら、娯楽としても楽しくできている作品です。文章にリズム感があり、初めて
読むYL2の本として、初心者にお薦めです。
http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?dt_isbn=0194233073

□世界中の多読を授業に取り入れている英語教師達の組織
 Extensive Reading Foundation(http://www.erfoundation.org/)
の選ぶ 2006 Langugae Learner Literature Award には、この本もノミネート
されています。http://www.erfoundation.org/giveaway.html

……………………………………………………………………………………………
■The No.1 Ladies' Detective Agency   PGR3 YL3.4 15600語
……………………………………………………………………………………………
Alexander McCall Smith原作の簡約版です。ボツワナ共和国初の34歳の女探偵
Ramotsweが主人公です。父の遺産の牛を売り、探偵社を開業します。失踪調査、
浮気調査など様々な依頼を次々と解決していきます。Ramotsweの一本筋の通っ
た人柄が魅力的で、事件を通してボツワナの自然や人々の暮らしが生き生きと
描かれています。重い現実に負けず、人生を前向きに生きていく姿を見ると、
読んだ後心が温かくなります。
http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?dt_isbn=1405833963
なお、原作(YL6.5 65000語)はこちらです。
http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?dt_isbn=1400034779

……………………………………………………………………………………………
■Foundations Reading Library FRL YL 0.8-1.0 500語-2500語
……………………………………………………………………………………………
SSSでも講演したことのあるRob Waringさんが中心となって作った、中学生の
英語学習者を対象とした新しいGraded Readersです。登場人物を共通にし、
語彙レベルを75語から始めるなど、新しい工夫をしています。残念ながら、
75語だからといって、300語のMMR1より格別にやさしいということはありませ
ん。しかし、PGR0,OBW1,MMR1のレベルの本をもっと読みたい中高校生には
内容的にも英文のレベル的にも、ぴったりのレベルです。
http://www.elt.thomson.com/cgi-telt/course_products_wp.pl?fid=H2S&series_id=1000000742&discipline_number=301

……………………………………………………………………………………………
■Scholastic ELT Readers SER YL 1.6-5.0   1500語-10000語
……………………………………………………………………………………………
Scholastic傘下のイギリスの出版社 Mary Glasgow Magazines社発行の新しい
Graded Readers です。使用語彙300語レベルのStarter Level から、使用語彙
1500語のLevel 3 までの4段階の段階分けです。アメリカのTV番組をもとに
した話が多いのが特徴です。
 Buffy the Vampire Slayer のシリーズが好きな方には、
・Halloween (ISBN:190472020X YL2.6-3.0 600語レベル 総語数 4000語)
http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000011054
・Inca Mummy Girl(ISBN:1904720226 YL3.0-3.5 1000語レベル 総語数 5500語)
http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000011053
がお薦めです。詳しくは、http://www.link2english.com をご参照ください。

□Foundation Reading Library, Scholasitc ELT Readers は、6月中に
SEG Bookshopから発売予定です。また、国内では、Nellie's Group
(orders@...)からも入手可です。Nellie'sへの注文の際は、SSS
多読通信で紹介されたと一言いっていただけるとありがたいです。

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【3】今週の掲示板ダイジェスト (5/8-5/14)
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■アマゾンで大人買いするのが夢!  nina さん
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ダールのThe Witchesで95万語通過のninaさん。あと100万語まで、目前
ですね。PGR2をしばらくのんびり読み、100万語を通過したら、アマゾンで
今まで紹介してもらった本を大人買いするのが夢だそうです。そういう計画の
人はたくさんいそうですね。なお、どかん!と買うなら、アマゾンだけでなく
紀伊国屋と価格を比較した方が良いかもしれません。ドルが安くなるみたいだ
から、洋書好きにはうれしい時代になるかもしれませんね。
http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss&c=e&id=22659
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■運命に導かれて40万語       fionaさん
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「Mutiny on the Bounty」で40万語を通過し、22冊あったOBW1もあと1冊とな
ってしまったとか。
「読んでみようかと"Nate the Great"を注文したら間違ってカセットが届いた
のも、周りにカセットを再生できる機械がなかったのも(CDやDVDなら再生で
きるのに!)、何故かOBW1を読んでいるときに未読のMMR2を3冊見つけて
購入して読んでしまったのも(そのため、PGR2終了で100万語通過となった)、
 すべて 「多読の神様」の思し召しに違いありません。」とのこと。
「もしかすると、PGR2(83冊、57万1900語)と言う試練の後ろにはパライソが!!」
うーん。きっと運命の神様がまたいたずらをするような気がします。PGR283冊は
良い子のみなさんは真似しない方がよいかも。。。。
http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss&c=e&id=22671
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■もうじき4周年               sumisumiさん
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ベテランタドキストのsumisumiさんの年に1度の近況報告からの引用です。
「もともと好きな本を原書で読んでみたいということではじめた多読。
 少しでも、原作の雰囲気をそのまま味わえたら幸せだなぁ〜と。
 この一年は、成長ということは一切考えず、
 今、これまでの成果を享受することで過ごそうと心に決めていました。
 いつも読みたい本を選んで読んできたわけですから、わざわざそういうのも
 妙なのですが。
 急に読めなくなったりする(バタバタして)ことも多かったので、
 ひとつひとつの話がすぐに読み終わる短編を時々読んでいました。
 比較的薄めの本を選んで読んでいたようです」
フランス語の多読・多聴も行っているsumisumiさん、5周年の報告もみんな
待っていますよ。
http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-report&c=e&id=7832
sumisumiさんのホームページは、
http://bookshelf.hacca.jp/
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■3周年そして500万語          AMINOさん
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やはり、ベテランタドキストのAMINOさんの3周年報告です。
もともと英会話に役立たないかなあと始めた多読が、ここまで続けられるとは
感無量とのこと。この3年間、多読だけしてきたわけではなくいろいろ音関連
にも手を出されてきたそうですが、3年前の英会話力と今を比べると雲泥の差
とのこと。継続することの大切さをしっかり実感しているそうです。
http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-report&c=e&id=7804
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■タドキストという言葉へのとまどいを感じて matsukawa1971さん
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なんだか「〜イスト」というと、尊敬の対象への敬称のように思えるmatsukawa
1971さん。自己紹介では、「タドカー」といいたいそうです!
それに対して、みんな平等に「タドキスト」でいいんじゃないっていう意見が
みなさんから寄せられました。
「和製英語は本来の英語とは違う言葉が日本語の中で定着してしまったもの。
『タドキスト』もそういうものだと思っていればいかがでしょう。
 …英語の勉強法である多読法を実践している人がそれでいいのか、って?
 多読法は『いいかげんに、テキトーに』でいいんです」
っていう杏樹さんの意見に私たちも賛成です!
http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-talk&c=e&id=928

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【4】SSSコラム 「電通大の授業風景」           (酒井邦秀)
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 連休が終わって、大学では4月からの新学期がやっと本格的にはじまりまし
た。毎年この新学期から実際に落ち着いて授業がはじまるまでの時差にいらい
らします。なんてまあいろいろ行事があるんだろ? 
 という具合に授業が滑らかに進まないことを嘆くようになったのは、告白す
ると多読をはじめてからのことです。みなみさんもたしかどこかで書いてまし
たが、多読授業は休講にしたくない、毎回のクラスが楽しみなのですね、不思
議です。
 いや不思議じゃないですね、とにかく毎回授業が変わっていく。だれかが伸
び、だれかが停滞にはいり、まただれかが眠り、だれかが目覚め・・・ 毎回
の授業が生き物のようにちがうなんて、一斉授業の時は考えもしなかった。い
や、一応毎回違っていたけれども、一斉授業の場合はなんだか天気の変化みた
いなものだった。多読授業の様相のちがいは、何にたとえたらいいのでしょう
ね、なんというか、もっと変化に理由があるというか、意味があるというか・
・・ きちんと見守っていきたいと思える変化なのです。それは多読授業は結
局ひとりひとりをどれだけこまかく見られるかで決まるからなのでしょうね。
ひとりひとりの体調、気分、本との相性、大学生活の目的意識、バイトの都合、
クラブの仕事、実験のレポートに中間試験・・・さまざまな要素が渾然一体と
なって多読環境を作っている、それを確認しながら相撲でいえば「引いたり、
押したり」、釣りでいえば・・・は、やめておこう。毎回、毎回がそういう推
し量りの勝負ですね。
 だからおもしろいけれど、要素が多すぎて多元方程式?みたいなもので、し
かも方程式がひとりひとりちがって、毎回それが変化して・・・ きりないで
す。そう、天気のたとえでいえば一瞬ごとに変化する雲を相手にしているよう
なもの。
 それに今年は担当する5つのクラス全部、いままでとは少しずつ変えました。
(向こうが刻々と変化するなら、こっちもだ!)今年は音の年と思っているの
で、1年生にもそろそろ音を導入します。そして1年生のクラス3つでは前代
未聞の語数カウント導入! (いままでは語数カウントどころか、教室では
100万語を目標にしたこともない!!)語数カウントのために4万5千円の
中古ノートパソコンを買って、きょうから教室に導入。学生たちはいつもだれ
かがインターネットでSSSの書評ページにアクセスして語数を調べていました。
あ、それからきょうからmangaも導入。大評判です。
 3年生以上の上級クラスは1年間から2年間多読クラスにいた人が集まって
いて、それぞれが1年間の計画を立てて自習しています。だから50人が全部
ちがうことをやっています。Grammar in UseでTOEIC対策をやっている学生も
いれば、シャドーイングをやっている人もいるし、英字新聞を読んでいたり、
ハリー・ポッターのL&Rをやっていたり、ドーピングで日本語のTOEIC対策本を
やっている人もいる! ぼくは学生のあいだを回って、年間計画を立てる相談
に乗っています。(毎週15人くらいしか相談できないけど、うまくいけば今週
全員と相談が終わる。)
 そして2年生向けの演習は1年生向けのクラスと上級クラスの間の作業。ま
だまだ離陸中という学生は教室でも本を読んでいるし、すでに離陸して、上級
クラスに近いことをやっている学生もいます。3分の1くらいはまだ多読には
まっていない学生ですね。
 これからどうなっていくのか? なんだか流れ流れの旅鴉みたいな心境です
ね。なにもかも変転していて、あすどうなっているか、わからない・・・ま、
多読授業なんてはじまったばかりですからね。まだまだレールは敷かれていな
いし、おそらくずーっと敷かれないでしょうね、対象の学生も変わっていくこ
とだし、それにつれてぼくらも変わっていくし・・・
 なんだか無常という言葉がふいに浮かびますね。おかしいな?
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【5】SSS ニュース
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■多読講演会 セミナーの予定
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5月20日(土) 札幌 紀伊国屋札幌店
5月26日(金) 東京 ネリーズ浅草橋本店
6月 3日(土) 藤沢 藤沢産業センター
7月30日(日) 宇部 山口大学
各地詳細は、こちらをご覧ください。
http://www.seg.co.jp/sss/seminar/index.html
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■夜行猫さんの「猫が登場する本のリスト」公開しました!
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猫好きの方のために、夜行猫さん提供の「猫が登場する本」の語数・ISBN・
YLのリストを公開しました。今後も、「馬リスト」、「犬リスト」など、
秘蔵のリストを持っておられる方は、ぜひ、資料を提供ください。
http://www.seg.co.jp/sss/word_count/cats.html
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【6】編集後記                        (古川)
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 今年からSEGの中1多読クラスを教えています。希望者が当初の予想より急
に増えて、先生を捜すことができず、自ら担当することにしました。英語を教
えるのは初めてなので予習が大変ですが、生徒や外人教師と英語で話すのはと
ても楽しいです。
 というわけで、児童書の多読が趣味と職業を兼ねることになりました。連休
中には、Deltora Quest #1-#8 を読みました。児童書特有の、「どうして、敵
はそんなに間抜けなんだ」というつっこみどころは満載だったものの、楽しめ
ました。Amazonの書評用のペンネームはJasmineにしました!(笑)
 SEGでは、これからも中高生の多読クラスを充実させていこうと思っています。
そうなると多読指導のできる先生が足りません。大学での指導と違って、英文
学の修士号とかは要求されないので、多読が好きで英語が好きで、子どもが好
きな方は、ぜひ履歴書をSEGに送ってください。
 タドキストのみなさんが、英語を使っていろいろな仕事をしているのを見る
につけ、僕も頑張らなければ・・・と思うこのごろです。
……………………………………………………………………………………………
次号の担当は メリーベルさん です。

         今 週 も H a p p y R e a d i n g !

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多読通信に関するみなさまのご感想・ご要望・ご意見等をお待ちしております。
 ・メール sss-web-magazine@...
 ・掲示板への投稿
 http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-event&c=e&id=2108
 ・多読通信アンケートフォーム
 http://www.seg.co.jp/sss/information/formmail.html
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※このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を
 利用して発行しています。
 申込・中止はこちらまで http://www.mag2.com/m/0000118505.htm
※バックナンバーは、http://blog.mag2.com/m/log/0000118505 まで
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    発行:SSS英語学習法研究会(http://www.seg.co.jp/sss/)
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