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お名前: リリー・ローズ
投稿日: 2015/2/27(10:17)
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SSS多読通信 第375号 (2015/2/26)
〜読める本、読みたい本をお気楽に〜
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【1】100万語通過報告 (2/8-2/24)
【2】今号のお薦め本 「時を経て熟成する本」 (リリー・ローズ)
【3】SSSコラム「絶版になった児童書の買い方」 (古川)
【4】SSSニュース (SSS英語多読研究会)
【5】編集後記 編集:リリー・ローズ
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【1】100万語通過報告 (2/8-2/24)
この期間の100万語通過報告はありませんでした。
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【2】今号のお薦め本 「時を経て熟成する本」 (リリー・ローズ)
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時空を超えて、物語の主人公たちがワクワクハラハラの冒険をする本は、
お馴染みのOxford Reading TreeやMagic Tree Houseなどたくさんありますが、
今回は、時を経てさらに味わい深く進化し、熟成した本をご紹介したいと思います。
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■ Pictures in the Post: The Illustrated Letters of Sir Henry Thornhill
to his Grandchildren YL3.5〜4.5 11,000語
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イギリスのSir Henry Thornhillという人がインドに住む孫に送った
絵手紙集です。毎週欠かさず孫たちに絵手紙を送ったおじいちゃんは、年に
数回しか会えなかったにも関わらず、孫たちにとって大きな存在となりました。
今年度から三省堂の英語教科書Crown(高2)に採用され、このお話が紹介されて
います。50年以上の時を経て、これらの絵手紙(Grandfather’s letters)は、
作者の曾孫Charles Grimaldi氏に発見されました。この本のサイトもお勧めです。
[url:http://www.ultimategrandparent.com/] 絵手紙を朗読してくれます。
手紙は変色しているけど、色褪せることのない祖父の無償の愛と、手紙という
コミュニケーション媒体の力にあらためて考えさせられます。
[url:http://www.amazon.co.jp/Pictures-Post-Sir-Henry-Thornhill/dp/059301250X/sss-22]
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■ The Mysteries of Harris Burdick YL1.0-1.5 191語
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1986年に出版された風変わりな絵本です。14枚の絵と簡単なキャプションが
ついているだけで、物語は読者の想像に委ねられています。作者オールズバーグ
による前書きには、これらの絵を描いたバーディック氏の代わりに複製出版する
ことにした経緯が書かれています。30年前に児童書編集者にこれらの作品を
預けて失踪してしまったバーディック氏とは誰なのか?実在したのか?
まさに壮大な謎!さらに25年後に次に紹介する本が出版されました。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000009514]
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■ The Chronicles of Harris Burdick YL6.0-7.0 48,722語
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上記のThe Mysteries of Harris Burdickの絵に触発されて、著名な作家
14人が一人1枚の絵をもとに書いた物語集です。例えばLemony Snicket,
Jon Scieszka, Lois Lowry, Kate DiCamillo, Louis Sachar, Stephen Kingなど。
もちろんオールズバーグも作品を寄せています。作家たちもバーディック氏の謎を
楽しみながら、想像の翼を広げて書いたのでしょう。不思議な話、驚愕する話、
いろいろな味わいのお話がギュッと詰まった素敵でお得な本です。
時を経て25年後にこんな形になるとは!自分でもお気に入りの絵を選んで物語を
書きたくなります。
[url:http://www.amazon.co.jp/Chronicles-Harris-Burdick-Fourteen-Introduction/dp/0547548109/sss-22]
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■ A Walk in the Park YL1.0-2.0 306語
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ゴリラのイラストでお馴染みのAnthony Browneの2作目、1977年に出版され
ました。2組の親子が犬を連れて同時刻、同じ公園に散歩に出かけます。犬はすぐに
仲良く遊びだし、男の子と女の子も少しずつ遊び出しますが、大人はただベンチに
座っているだけ…。21年後に同じ絵本が装いも新たにVoices in the Parkとして
ブラウン節炸裂で登場します。それは次でご紹介!
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000008110]
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■ Voices in the Park YL2.0-3.0 533語
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1998年に出版されたこの絵本は、上記のA Walk in the Parkを大きく手直し
したものです。違ったところは同じ2組の親子4人がそれぞれの視点で同じ
公園での出来事を語るところ、前作では人間だった登場人物がゴリラになった
ところ、イラストがさらにいたずら心満載になったところ。4人の心象風景を
色彩、イラストはもちろん、字体まで変えて表現していて読み応え、見応えの
ある絵本です。同じ風景が人によってこんなに違って見えるとは!
作者はいつか前作をもう一度書き直したいと思っていたとのこと。まさに
20年の時を経て熟成した本と言えるでしょう。
[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000007877]
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【3】SSSコラム 「絶版になった児童書の買い方」 (古川)
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洋書の児童書は、絶版になることも多いです。絶版になった児童書は、早い
段階であれば、よい状態の古本をアマゾンあるいは紀伊國屋Bookwebで簡単に
入手することができます。
多くの場合、古本は、アマゾンの方が高い(時には途方も無い値段がついて
いる!)のですが、紀伊國屋Bookwebの方が高い場合もあります。かなり価格
差があることがあるので、古本を買う時は、出来る限り両方を比較してから
購入するのがお勧めです。
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【4】 SSSニュース (SSS英語多読研究会)
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■多読関連セミナーのご案内
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2015年3月1日(日)愛知
「図書館多読への招待」
時間:10:00〜17:00
場所:豊田高専図書館
(愛知県豊田市栄生町2-1、TEL: 0565-32-8811)
最寄り駅:愛環梅坪(愛環)、梅坪(名鉄)、キャンパス内に無料駐車場あり
参加費:1,000円(基調講演のみは無料、交流会は別途1,000円)
詳しくは、
[url:http://www.seg.co.jp/sss/seminar/]
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■朝日小学生新聞 今月は、" A Big Lesson for Little Frog " (Our World)
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今月の朝日小学生新聞 C'mon Tadokidsでは、アメリカのCengage社の学習絵本
シリーズ Our World から"A Big Lesson for Little Frog"を紹介しています。
サルさんや、オウムさん、キリさんが簡単にできることが、カエルくんに
は出来ません。カエルくんは悲しみますが、キリンさんに「君にしかできない
ことがあるだろう。」と言われて、サルやオウム、キリンには出来なくて、自分
だけができることがたくさんあることに気付きます。
文章と音声は下記から、
[url:http://www.asagaku.com/tado_kids/tado_index.htm]
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【5】編集後記 (リリー・ローズ)
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最近When Marnie was ThereやTom’s Midnight GardenやA Traveller in
Timeなどを立て続けに読んでいて、ふと「時」ってなんだろう、と考え出し、
こんな本の紹介になりました。時間が気になるって年取ってきたということかしら。
でも以前はタイム・ファンタジーなど全く読まなかったのに本の嗜好の幅が
広がったのはやはり多読のおかげだと思います。日本語だったらもう今さら手に
取らない本も、英語だったらワクワクして読んでしまうこと、みなさんもありま
せんか。これからもたくさん読んで自分の世界を広げていきたいと思っています。
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多読通信、次号もお楽しみに!
今 週 も H a p p y R e a d i n g !
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