Re: サリンジャーに挑む(1):ばれレベル・・・限りなくゼロに近い

[掲示板: 〈過去ログ〉PBの掲示板(ネタバレ可) -- 最新メッセージID: 1182 // 時刻: 2024/11/23(20:21)]

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[バレ] 822. Re: サリンジャーに挑む(1):ばれレベル・・・限りなくゼロに近い

お名前: 酒井@快読100万語!
投稿日: 2006/10/22(20:11)

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MOMA親爺さん、こんばんは!
大分オフ会、またまた盛会だったようで、おめでとうございます。

〉ずーっと若い頃「ライ麦畑でつかまえて」を読んだことはありましたが、余り印象に残って
〉なく、ただ名前だけ「有名な作家ですわな」と記憶に残っている、そんなサリンジャーを
〉今回読んでみました。文庫本「短編小説のアメリカ 52講 こんなにおもしろいアメリカン・
〉ショート・ストーリーズ秘史 」という本を読んでいて、ショート・ストーリーズなら時間的
〉にも読めるかもと思ったからです。(これはやはり大いなる間違いであったなあ、ショート・
〉ストーリーは一期一会の真剣勝負のようで、すれ違うと何があったのかわからないうちに
〉あっという間に終わってしまう。ははは)

なるほど! 
概して短編はむずかしいのではないだろうか?
設定とか、背景とか、登場人物とか、説明をはぶいている場合も多いし・・・

〉その大いなる勘違いが楽しかったので、感想文を書いてみます。久しぶりのおおいなる衝撃
〉です。こんな経験は初めてであり、ちょっと感動しました。

〉かの文庫本は東京出張の飛行機の中で読みましたので、到着後浜松町の駅ビル本屋に早速行き、
〉いろいろ捜しているうちに目にとまったのが「Nine stories」でした。どっかの文庫本に「ナイ
〉ン ストーリーズ」ってあったよなとは思いましたが、雰囲気も中身も全く知らずに購入しま
〉した。薄かったのが一番の理由。

〉9つの短編のアンソロジーです。題名が凝っているのね。なんのこっちゃらという題名です。

〉(1) A Perfect Day for Bananafish
〉(2) Uncle Wiggily in Connecticut
〉(3) Just Before the War with the Eskimos
〉(4) The Laughing Man
〉(5) Down at the Dinghy
〉(6) For Esm? - with Love and Squalor
〉(7) Pretty Mouth and Green My Eyes
〉(8) De Daumier-Smith's Blue Period
〉(9) Teddy

〉最初の5つを読みました。昨晩は6つめを読んでいるうちに寝てしまいました。

〉感想その一:ひゃー、難しい!題名にすがろうと思っても・・・なんなのこれ!

〉MOMA親爺的難易度分類。
〉(1)が7、(2)が9、(3)が5、(4)が7、(5)が10くらいかな。
〉(2)は話の内容が暗いし、どうもやりきれないし、第一難しくて楽しめなかった。ひたすら
〉「早く終われよ〜〜」と祈ってました。
〉(5)はこれが難しい。良い雰囲気(そう)なのに、「ごめん、わからん」という感じ。なんとかぎ
〉りぎり読めるんだけど、まったくの平行線でして、あっちに行きたいのに、行けないという感じ。
〉本当に難しかった。
〉(4)は難しいんだけど、小説としては楽しめました。面白かった。好きな話・・とぎりぎり言え
〉ます。むかし、どこかでこんな内容の短編を読んだことがある・・そんな話だから、いきなり
〉でも入って行けたのかもしれません。
〉(3)は、これはですね。いってもいいですか? やさしかった。すんなり読めました。かなりdetail
〉まで味わえたと思います。面白かった。とりあえず小説として完結しているし、浮遊感が少な
〉い。

〉で、(1)です。これはね、衝撃を受けました。一読目は、とても読みにくい小説だったんです。
〉でも最期に驚きの場面があり、すぐにもう一度読み返してしまったんですね。(なんせ19p
〉しかない)。なんだか必死に謎解きをしているようなMOMA親爺でした。だんだん面白くなっ
〉てきました。英語は難しいので、わからないところはわからないのですが、そのうち自分の
〉イメージがすっかりできあがってしまいました。4回くらい読み返してしまいましたもの。
〉なぜ、なぜ、なぜ・・にそれぞれ自分なりの理由付けなんかもしちゃうんです。たとえば
〉「バナナフィッシュってなんだったんだろう?」とか。とにかくこの小説だけは、はまりま
〉した。これだけで感想文が5枚くらい書けそうなくらい。とにかくイメージがふくらむ小説
〉でした。楽しい小説では全くないんだけどね。

間者猫さんといい、MOMA親爺さんといい、実はこういうアプローチが
英文学の本道だとぼくは思います。フツーは辞書引きながら、
先生が参考書に挙げた批評家の意見を意識しながら読むんですからね。

バナナフィッシュを4回続けて読み返すなんて・・・
すごい!

〉で、やってはいけないことを私はしてしまったのね。これはとても後悔しています。
〉このことを含めて、続きはこんどまた・・・。

ふふ・・・、どんな「やってはいけないこと」なのか・・・
楽しみ!


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