柊さんへ

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805. 柊さんへ

お名前: 杏樹
投稿日: 2006/10/8(23:42)

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柊さん、こんにちは。

〉 杏樹さんのヒストリカル・ロマンスデビューを読んで、私も何冊か本を買い、今読んでいるところです。

柊さんまでヒストリカル・ロマンスを読み始めたんですか。

〉〉Governess
〉〉良家の子女,主に女の子のための住み込み家庭教師のようなものです。

〉 エリザベス一世は、governessのキャットがいるのに、他にケンブリッジから先生が教えに来ているのですよ。家庭教師というのは、勉強を見るわけではないのでしょうか?
〉 というか、この時代(16世紀前半)にすでに大学(今の大学とは違ってくるにしても)もあれば、弁護士もいるというところに、度肝を抜かれましたが。lawyerと書いてあるだけでなく、翻訳された本でもきっちり「弁護士」と書いてあるので。
〉 ケンブリッジもオックスフォードも、12,3世紀にできたと、広辞苑にはありました。

ヨーロッパの有名な大学はたいてい中世にできています。オックスフォードなら「OFF2」に「Oxford」という本があって、中世の大学の様子も書いてあっておもしろいですよ。

〉〉betroth

〉〉正式に婚約を発表することのようです。
〉〉19世紀イングランドの上流社会では、結婚は家と家の結びつき 双方の一族の繁栄を求めるものです。
〉〉愛だの恋だのとは無縁で通常はきちんと手順を踏んでとなります。

〉 betrothalという形でよく出てきませんか? 16世紀のイングランドでは、(王族の場合しか知りませんが)結構簡単に破棄できるもの、のように見えます。政治状況が変わるたびに、ころころ人を変えてbetrothalが結ばれていました(ただ、ヘンリー八世なので、多分同時代の中でも特殊でしょうけど)。

ヘンリー8世ほど結婚相手をコロコロ変えた人はいませんから…。

〉 フランスでは16世紀の私が読んでいる辺りではすでに、国王のMistressというのがいますね。これは、貴族がなっても良くて、あまり体面が悪くなさそうです。日本語の歴史の本では寵姫とか、公式寵姫とか訳されてますね。
〉 アンリ(何世だろう?)に至っては、寵姫のディアヌ・ド・ポワティエを王妃扱いして、カトリーヌ・ド・メディシスは名のみの王妃といわれていました。
〉 ルイ十五世の寵姫のデュ・バリー夫人などは、政治的な事柄にも結構口出ししていたようですね。

フランス国王はマリー・アントワネットを王妃にしたルイ16世以外はみ〜んな愛人がいるのが当たり前で、イギリスとはかなり事情が違うと思います。ルイ14世も15世も愛人がたっくさんいて、その中で「公式寵姫」と認められる特別な人がいる、というふうに階級があって、まるで東洋のハレムか後宮のようです。
国王だけでなく、昔のフランス宮廷では、結婚している人が恋のアバンチュールを楽しむのは当たり前ですから。やっぱりフランス人は恋愛体質なんですよ。

さて、件の「アンリ」は2世です。20歳も年上の美女ディアーヌ・ド・ポワティエにベタぼれして、王妃には見向きもしませんでしたが、子どもだけはたくさんいました。長男で次の国王になったのがフランソワ2世です。柊さんならこの王様に心当たりはありませんか?メアリー・スチュアートの最初の夫です。フランソワ2世はアンリ2世が不慮の死を遂げて若くして王位についたものの、病弱のため早死に。それでメアリー・スチュアートは未亡人になってスコットランドに帰るのです。

〉 主に16世紀イングランドと、16,7世紀フランスの本を読んでいますが、政治体制が違う以外にも、宗教的なのか、価値観が違うのを痛感します。正式な結婚で生まれないと、王位継承権がないとか。しかも、正式かどうかは教会で認定する。

全然違いますね、イングランドとフランス。王位継承権の決め方も国によって、時代によっていろいろあるのでややこしいです。

それでは本題を離れて歴史の話ばかりになりましたが、このへんで…。


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