[掲示板: 〈過去ログ〉PBの掲示板(ネタバレ可) -- 最新メッセージID: 1182 // 時刻: 2024/11/24(09:43)]
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122. Re: There's A Boy In The Girls' Bathroomの作中作。
お名前: みちる http://www.geocities.co.jp/Bookend-Soseki/3112/
投稿日: 2003/8/22(00:28)
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オシツオサレツさん、こんにちはー。
改めまして、もう一度。
〉なにせお盆中は、The Sky is Falling を読んでたもので。
〉これでお盆休みを費やすのは少し悲しくなってきて、
〉投げよう投げようと思いながらも、読めば10万語。
〉で、とうとう読んでしまった、私って貧乏性。
〉PBはもっと面白いのが読めるようになるまでお預けに決めた!)。
あはは。よっぽど面白くなかったのですね。
でも、この本を読み終えると10万語クラスの本も結構読めるように
なるような気がします。
今は、簡単で読みやすくて面白いPBを開拓中です。
今も二冊読んでいるのですが、どちらも割とやさしめでとても面白いです♪
〉そうですね、あやしい名前だと思ったらやはりそっか〜。
〉で、そちらも気になってたんですが、
〉私はサリンジャーの名前が出てくるのも気になりました。
サリンジャーでてきたのって覚えていません。どの辺ですか?
〉それにしてもSachar、ともかく話の進ませ方が繊細ですね。
〉とても好きになれそうにない主人公なんですが、
〉Ronnie と Bartholomew が出てくるところで、
〉彼の孤独が急に身にしみて感じられて。
友達は、この作品を「シーラという子」の子供の側から書いた作品だと
いっていました。
私は、ポール・ギャリコの「七つの人形の恋物語」が近しいと思いました。
操り人形師の話なのですが、人形に会議をさせたり、人形として女の子に
話しかけたり。その心の傷具合がとても近いのです。
ブラッドリーがそのまま大人になっていたら、こうだったかもと思うような
ところがあります。
〉Lizzie Zippmouth を読んだときに、彼女のStep-Brotherが
〉テディベアを集めているのを読んで、なんとなく違和感を感じたんですが、
〉よく考えると、クリストファー・ロビンだって男の子ですからねぇ。
〉ちょっとお人形と子供についていろいろ考えてみたくなりました。
〉もしなにかおもしろい児童書をご存じなら、またお教えくださいね。
Lizzieででてきたのは、テディ・ベアではなくてビニー・ベイビーですね。
大流行したものだし、テイスト的にもちょっとテディとは印象が違うようにも
思います。(そんなにgirlishじゃないというか。)
クリストファー・ロビンは、パパにお話しをせがむ年齢なのでテディが似合いますね。
Spinelliの「Fourth Grade Rat」でも、テディ・ベアとお別れできるかという話が
でてきたなぁなんて思い出しました。
もともとテディ・ベアのテディはルーズベルト大統領でしたよね。男の子も似合うはず?
児童書、いっぱい仕入れましたよ〜。未読本168冊あるのですが、半分くらいは児童書
です。いろいろ面白そうな作品もありますので、いろいろご紹介できるとうれしいな。
とりあえず、何人か作家をあげると
・David Almond
今、一番愛している作家です。
リルケの詩に
「私がその中から生まれてきた闇よ 私はお前を焔よりも愛する
焔は世界を限って 或る範囲のためにだけ
かがやいているが その外では何ものも焔を知ってはいないのだ
けれども闇はすべてを抱いている
いろいろなものの姿や 焔や 動物や 私を」
という一節があるのですが、
こんな光を抱いたような闇あるいは夜を描く作家だと思います。
・Jerry Spinelli
彼の作品とSacharの作品ってどこかコアの部分が似ているなと思っていた
のですが、二人の世界が最近理解できたように思います。
Sacharがこだわっているのは「Freak」で、(この言葉は「嫌われ者」とか
「変人」とか広い意味を含むのだけど。)そういう人たちが、痛い思いを
しながらもいい感じで生活している作品や、多分究極なのが「Wayside School」で
この作品は、Freakがそのままでいられるある意味、理想郷を書いたものではないかと
思うのです。
そして、Spinelliの場合、でてくるのはやっぱり「Freak」なのですが、なんというか
とてもボーダレスなのです。
何が違うの?何も違わないじゃないという感じ。
その部分が、ある意味、すべてにおいてボーダレスではいられない読者にとって
もどかしさや、いらだちをかんじるところがあるような気がします。
・Polly Horvath
英語ではちょっと見たくらいなのですが、この人の邦訳作品「みんなワッフルにのせて」は
とてもとてもすばらしかったです。
とりあえず、ご参考まで。
ポリー・ホーヴァート「みんなワッフルにのせて」白水社(2003)
両親が海で行方不明になってしまったプリムローズ。他の人は両親は死んだと思っている
けれど、彼女だけは両親はいつか帰ってくると信じている。それでも一人で暮らすわけには
行かない。それで、彼女はあちらこちらに会い、いろいろな人に出会って、なにかを無くし
なにかを得る。どこか流されているようなところもある彼女だけれど、とってもクールでい
いなぁと思う。どこかブラックなのだけどさわやかなユーモアを感じる作品だ。こういう
YA作品ははじめて読んだなぁって思う。日本のYA作品には見られない空気感だろうな。風
に吹かれているような作品というのがいいのかな。成長ものなのだけど、押しつけがましさ
は全くなくて、とても気持ちがいい。
題名になっている「みんなワッフルにのせて」は、プリムローズをそっけないけれどしっ
かりと見守っているバウザーのいる<赤いブランコにのった女の子>というレストランのメ
ニューからとられている。ステーキでもなんでも、ワッフルまでもワッフルの上にのっかっ
てでてくるというレストランだ。この作品では料理というのが結構大事なポイントを締めて
いて、各章の最後にはレシピまでついている。一つ二つをのぞいては、とても美味しそうな
料理ばかり。
あとは、期待しているのが、
・Neil Gaiman「Coraline」
日本版の案内だと
http://www.kadokawa.co.jp/book/pickup_030526.html
もちろんペーパーバックで購入済み♪
はぁ。なぜか児童文学に熱が入ってしまいました・・・。
〉あ、それから、辻邦生。
〉「ある生涯の七つの場所」全部読んでないことに気が付いちゃったよ〜ん〜。
〉(結局どう話がつながっていたのか、すごく気になる〜)
最初の作者の思惑では一人の人を主人公にと考えてらっしゃったのでは
ないかなと思うのですが、結局四代に渡る物語となりました。
青の途中まで・・・一代目
赤・橙・・・二代目(多分はじめ予定していた主人公?)
黄・緑・紫・・・三代目
藍・・・直接は関係ないスペイン内乱のエピソード
エピローグ・・・四代目
って、ちょっとネタバレ気味だったらごめんね。
〉辻作品を全部読んだわけではないけど、
〉『夏の砦』は、大学受験の夏(ちょうど今頃かな)に読みました。
〉これもめちゃめちゃ好きな作品です。
〉これ、カメが出てくるよ(そして名前はヒュー)。
支倉冬子ですね。
この作品は、こんなにもの孤独!と息苦しい思いがしましたが
私もとても好きな作品です。
中に自分も同じだったという孤独ぶりの場面があり、特別な思い入れが。
それにしても、カメでてきたっけ?覚えてなーい。
なんだか、やたらに長いですが、書き直したためということで?
それでは、まったねー。
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