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1023. ヒストリカル ロマンス のススメ Julia Quinn のその後へ
お名前: 久子
投稿日: 2007/11/18(20:55)
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こんばんは 久子です。
このところ PBの掲示板はロマンスの話題ばかりのところ更に追加で恐縮です。(笑
えー 甘ったるい恋愛ものなんて、 とか ハーレクインのワンパターンのプロットや
ヒーロー、ヒロインのキャラクター設定を想像してロマンスを敬遠している方も
多いと思います。
でも、大量に出版される(ハーレクイン社以外にも沢山の出版社が出してます)なか
熾烈な競争を生き抜いた本です。読む価値も無いほどつまらない 本は少ないと思います。
また、男女間の恋愛がテーマでHappily Ever After と決まっている ロマンスは PB の
入門として 読みやすくお奨めです。
以下のどれかがが当てはまれば、ロマンス本は楽しめるかな?と思います。
・韓流ドラマ 例えば冬ソナやチャングムが好きだ。
・水戸黄門、遠山の金さんは嫌いじゃない。
・一昔前の少女漫画が好きだ。
・宝塚が好きだ。
当てはまるな と思った方は男女を問わず だまされたと思って
一度手に取ってみてはいかがでしょうか?
案外楽しめるかもしれません。
そうそう、ヒストリカル ロマンスには現代もののPBでは出てくることがある
作中舞台になっている国で流行っている お店、テレビ番組 など日本人が
詳しくないものは出てきません。
当然、現代のスラングも出てきません。(昔のスラングが出てくることが
あるかもしれませんが、これは作中で解説されてたりします。)
スラングや流行ものが分からないことでPBが楽しめないと思われる方にも
お奨めではあります。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、この掲示板で多読を始め
ヒストリカル ロマンスを楽しもうと考えた方は、杏樹さんの投稿
「ヒストリカル・ロマンスでPBへの道をたどる方法」 がとても参考になります。
ただ残念なことに 初めての方にお奨めの作家 Julia Quinn の作品は、
Bridgerton series の後半は失速気味です。
最新刊のThe Secret Diaries of Miss Miranda Cheever も今ひとつでした。
To Catch An Hairess や How to Marry a Marquis のような面白さを期待すると
ガッカリする人が多いでしょう。
また、Bridgerton series の前半を読み終えてしまったけど、Amanda Quick、
Lisa Kleypas は翻訳で読んでしまったので、原書で読むのもねぇ とか
どちらも好みの作家じゃないわ と考えている方もいると思います。
この掲示板で話題になることが多い Mary Balogh はとてもお奨めではありますが
少々難しいので、その前に もう少し読みやすくて面白い本は無いかな?
と考えている方もいると思います。
そんな方向け?に 英文はJulia Quinn より少し難しいくらいで、特有の語彙を
覚えれば読みやすいと思った作家、または、ストーリーの力に引っ張られて
少々分からなくても楽しめる作家の紹介です。
Candice Hern
Elizabeth Hoyt
読みやすくて 面白いシリーズがあります。嬉しいことにスピオフ地獄になる
ほどの数ではありません。
Sally MacKenzie
Laura Lee Guhrke
面白い本もありますが、ロマンスにそれはどうよ? という展開の本が
あったりします。
注意:ヒストリカル ロマンスそれもリージェンシーばかり読んでいるため
読みやすさの判定が少々怪しいかもしれません。
Candice Hern の本
未翻訳の作家のようです。 比較的最近のシリーズ Merry Widows と少し前の
The Ladies' Fashionable Cabinet Trylogy を読みました。
Merry Widows
若くして未亡人となった5人の Lady が チャリティー目的で結成したグループです。
まあ、そこは比較的自由に行動できる未亡人の集まり、たまには Gentleman と
お付き合いするのも良いわよね。いい人ができたら、お互いいろいろ報告しあい
ましょうね。 といった話もでてきます。
この中の2人 Wilhelina, Duchess of Hertford と Pelnelope, Lady Gosforth は
自由に恋愛を楽しんでいますが、このシリーズのヒロインとなる3人は、夫が
亡くなった後、恋愛せずにすごしてきました。この3人が再婚するまでのお話です。
備考:
この時代の未亡人は、おおぴらにしなければ 恋愛を楽しんでも 特別に
非難されることはありません。
<特徴>
・ヒロインは若い乙女じゃないと.... と思う人は避けたほうが良いでしょう。
・語数が比較的少な目です。
・3作目は、2作目の途中のシーンから始まります。2作目を先に読むことを
お奨めします。
・Sex and the City のリージェンシー版と考えれば、そう遠くないでしょう。
・そんなに意外性のある展開ではないため、ロマンスを読み慣れた人だと
先が読めてしまうかもしれません。
シリーズ全3冊の刊行順と主人公は以下のとおりです。
◆In the Thrill of the Night
Mrs. Marianne Nesbitt
London, March 1813
Marianne は、亡き夫のことを 深く愛してますが、いろいろ女たちの噂話を聞くうちに
二人の間の love life には何かが足らなかったのでは? と疑問をもつようになります。
仲間の一人が、今年は素敵な lover を見つけて社交シーズンを楽しく過ごすつもり
とう話を聞いて、 自分も Lover をもてば 何が足らなかったのか分かるかも と思います。
早速仲間に相談して、 Lover 候補者リストを作りあげます。
亡き親友の妻で上品で知的な Marianne から、Lover を持つつもりと聞かされ さらに候補者
リストまで見せられた Adam は、衝撃を受けます。それなら自分が と思ったのですが生憎?
Adam は、最近婚約したばかりで そういうわけにもいきません。
この件をきっかけに、Marianne と Adam は、互いを思う自分の気持ちに気付き始めます。
◆Just One of Those Flings
Beatrice, Lady Somerfield
London, spring 1813
Beatrice 36歳 (Lady Somerfield)は、姪の chaperon として忙しく過ごしています。
とある仮面舞踏会で出会った見知らぬ男性に強烈に引かれ、誘われるままに
熱いひと時を過ごします。もともと真面目な Beatrice は、われに返ると このまま
この男と関係を続けるわけには行かない と思い名前を告げずに逃げるように
立ち去ります。
Gabriel(the Marquess of Thayne) は、30歳までに結婚すると両親と約束しましたが、
インドから帰国して直ぐに出席した 仮面舞踏会で出会ったアルテミスの仮装をした
魅力的な名前も知らない女性が忘れられません。
それでも、両親との約束のため あちこちの舞踏会に顔をだすうち姪の chaperon
として出席している Beatrice の大人の魅力に惹かれていきます。
本当は、Beatrice が目当てな Gabriel ですが、美人で評判の Beatrice の姪が
彼の花嫁候補ととして噂されるようになってしまいます。
◆Lady Be Bad
Mrs. Grace Marlowe
London, May 1813
主教の未亡人 Grace Marlowe は、 30歳以上年上だった夫に教えられたとおり
模範的に、けっして感情に流されないよう自己を厳しく律して暮らしてきました。
当然 ベッドの中でもかく有らねばならぬ というのが夫の持論。でも、さして不道徳
に思えない Merry Widows の仲間が、肉体的な情熱について語るのを聞いて
もしや夫の考えのみが正しわけではないかも? と思いはじめます。
John Grayston, 第7代 Rochdale 子爵は、こよなく 女性と馬、そして賭け事を
楽しむ紳士として知られていました。ある日、彼は馬を巡った賭けに乗ることに
なりました。
賭けとは、「お堅い Mrs Grace Marlowe を Rochdale が落とせるかどうか。」
そんなの簡単とばかりに、Rochdale は、Grace に近づきます。
賭けのため真面目な未亡人に近づいた、遊び人がメロメロになってしまう系
The Ladies' Fashionable Cabinet Trylogy
順番を間違えて1作目と思って3作目の Once a Gentleman を読みました。
婦人向け雑誌の出版社に関係する3組のお話のようです。
3作目は、出版社の社長がヒーローでライターのヒロイン です。
設定が、Lisa Kleypas の Suddenly You と似ていますが、全然違う展開です。
◆Once a Gentleman
April 1802, London
Prudence Armitage は、婦人向け雑誌の仕事をしています。今日は仕事場ではなく、
出版社の社長の家でちょっとした仕事をしていました。 社長の Nicholas Parrish は、
外出する前に Prudence に早めに切り上げて家に帰るように伝えました。
夜遅く帰宅した彼は、真っ直ぐ寝室に引き上げてぐっすり眠っていましたが、
朝 玄関をけたたましく叩く音に飛び起き 恐る恐る玄関を開け怒りに燃える
初老の紳士と対面しました。娘を傷物にした! と主張する紳士でしたが、
Nicholas には思い当たる節があるはずもなく.....
備考:
ヒロインの親族が尋常じゃなく多く登場します。(ヒーローもヒロインの親族を
覚え切れていないくらいです。)全員覚えなくても読むには困りませんが、
この点が読みにくいと感じる方がいると思います。
Elizabeth Hoyt の本
最近デビューした作家で、未翻訳です。
Princes Trilogy は、Amazon.com などの評価でも★が多く面白かったです。
特に順番に読まなくても、分からないところやネタバレはないと思います。
The Raven Prince は、Julia Quinn が自分のサイトでお奨めとして紹介しています。
Princes Trilogy
・タイトルに Prince と付きますが、ヒーローは「王子様」ではありません。
・時代は、1760年と リージェンシーではありませんので、風俗が少々違います。
例えば、男性はカツラ着用で派手なフリフリファッション、女性は比較的ボリュームの
あるドレス。フランス革命の30年くらい前なので ベルバラのファッションに近いです。
生活様式は リージェンシーと大きな違いはないような感じがしました。
・文章や会話文は、さほど時代がかっていません。
・シリーズのヒーロー3人は友人という設定です。
◆The Raven Prince
Little Buttleford England
March 1760
Mrs Anna Wren は、夫を亡くした後、夫の母親とメイド一人と暮らしていました。
夫がたいした資産を残さず亡くなったため、次第に生活に困窮してきた彼女は
Governess か Companion として働くことを考えますが、小さな村の中に求人は
ありませんでした。
Edward de Raaf, the Earl of Swartingham は、天然痘で家族すべてを失い自身も
顔に醜い発疹の後が残りました。最近になって子供時代をすごした屋敷に戻って
きた伯爵ですが、彼の癇癪に耐えられず秘書が次々に辞職してしまいました。
直ぐに代わりを探して来い と伯爵に命令された steward は、適当な男性を
見つけることができず 村で求職活動中のAnna を雇うことに決めました。
初めて会ったときから、惹かれあうものを感じる二人ですが.....
備考:
この時代に独身男性の下で、Lady が仕事をするなんて 非常識 というのが
世間の見方で、愛人と勘ぐられても仕方ありません。
◆The Leopard Prince
Yorkshie、England
September 1760
Lady Georgina Maitland は、land steward の Harry Pye とともに 自分の領地へ
向かっている途中、馬車が故障してしまいました。 雨の振る中 馬車の手配や
緊急的に非難する場所をテキパキと指示する Harry を見ているうちに、
彼を land steward ではなく男性 として見始めます。
やっと自分の領地に到着した Georgina を待っていたのは、羊の毒殺事件が
頻発していること、その容疑者として Harry の名前が挙がっているという
ニュースでした。Harry の無実を信じる Georgina ですが、治安判事が Harry
逮捕のために彼女のところにやってきます。
備考:
この時代未婚の女性が自分の財産を持つことは珍しく、まして自分で
管理することは皆無です。(男性親族が代理で管理するのが普通)
Georgina は、子供のいなかった叔母から領地を相続した設定になっています。
◆The Serpent Prince
Maiden Hill, England
November 1760
Miss Lucy Craddock は、家に帰る道で 裸で倒れている男性を見つけました。
怪我をしている彼を自宅に連れ帰り献身的に看護します。
(身元の良く分からない男性を未婚の女性のいる家では受け入れないのが普通)
2日後、意識を取り戻した男性は、Lusy を一目見るなり天使に違いない! と
思い 直ぐに彼女に引かれ始めます。 その男性は the Viscount Simon Iddesleigh と
名乗ります。ロンドンに暮らす爵位持ちの男性が、こんな小さな村にいるのか
誰もが訝しく思いますが、Simon は自分が負傷して倒れていた理由を詳しく話しません。
復讐ものです。
人によっては、または本によって 当たりはずれが大きい可能性が高い
Laura Lee Guhrke と Sally MacKenzie は、新進の作家のようなので
作品数も多くありません。
Laura Lee Guhrke の本
Guilty Pleasures から始まったスピンオフがいくつかありますが、すでに紹介済みの
本ばかりです。お奨めなのは、Guilty Pleasures。他の本は、少々アクが強いので
好き嫌いが分かれると思います。
特に順番に読まなくても分からないことはありませんが、少々ネタバレがあったと
記憶しているので、いかなるネタバレも嫌な人は順番に読んでください。
未読の最新作 And Then He Kissed Her は、海外サイトでの評価は上々ですが
粗筋をよんだ限りでは、Guilty Pleasures と類似のプロットです。
シリーズのヒーロー、ヒロイン
Anthony, Duke of Tremore その妹の Viola, Lady Hammond
Anthony の雇った考古学者 Daphne(後の Duchess of Tremore)
Anthony の親友で音楽家の Dylan Moore
バイオリニストの Mrs Grace Cheval(後の Mrs Dylan Moore)
Dylan の親友の John, Lord Hammond
Dylan の兄で優秀な外交官の Sir Ian Moore
さる国の国王が courtesan との間に設けた娘 Lucia (後の Lady Moore)
◆Guilty Pleasures
考古学者の父を無くした Daphne は、なんとか Duke of Tremore に考古学者として
雇ってもらいました。憧れのハンサムな公爵の下で、仕事に打ち込む Daphne ですが、
憧れの気持ちが強すぎて まともに会話も出来ません。そんなある日、公爵が
「彼女は機械みたいに働くだけ」 と言っていたのを立ち聞きして あえなく失恋。
翌日、I don't like you. という言葉とともに辞表を出します。
慌てたのは公爵 今、Daphne に辞められては、企画中の博物館の開館が危うく
なってしまいます。なんとか あの手 この手で Daphne の引き止めにかかります。
この件をきっかけに、公爵に言いたいことを言えるようになった Daphne
公爵は、Daphne を機械ではなく 女性として見始めます。
淡々と時間をかけて ヒーローがヒロインに惹かれていく系
◆His Every Kiss
ヒーローは、Guilty Pleasures のヒーロー Duke of Tremore の友人 です。
Dylan Moore は、音楽家としての才能に恵まれて順調に進んでいたが
落馬事故のあとから、耳鳴りに悩まされ自ら音楽を作り出すことが
出来なくなった。ある日、いっそのこと とピストルを取り出したところを
バイオリンを弾く女性に止められた。
5年後 その女性、未亡人の Grace Chevalは、楽師として雇われた 仮面舞踏会で
Dylan と再会する。 彼女といると、以前のように内から音楽が湧き出すように思える
Dylan は何とか彼女を自分のものにしようと考えた。
注意:
当時の社会常識として バイオリニストとして生計を立てている Grace は、いわゆる
紳士階級では結婚相手として考えてもらえません。
◆The Marriage Bed
ヒーローは、 His Every Kiss の Dylan Moore の親友。
ヒロインは、Viola は、 Guilty Pleasures の Duke of Tremore の妹。
Lord and Lady Hammond の結婚は事実上破綻しており、二人は別々に
暮らしていました。 ある日、Lord Hammond (John) の元に 跡継ぎの従兄弟と
その息子が病死したとの連絡がありました。新しく跡継ぎになるのは無能な
また従兄弟、爵位に対する義務や責任が果たせそうにありません。
自分の息子が どうしても必要になった John は、妻 Viola との関係を修復
しようと考えます。
社交界にデビューして直ぐに、ハンサムな John に一目ぼれして 兄 の反対を
押して結婚した Viola ですが、John が愛人を作ったのをきっかけに 関係が
ギクシャクし始め ついに修復が難しいところまで来てしまいました。
John にたいして愛憎が入り混じった複雑な感情を持っています。
Guilty Pleasures で、既に主人公たちの結婚生活が破綻していることが描かれていたので
どう修復するのか? なぜ破綻したのか? が気になって読みました。
ロマンスとは思えないくらい現実的な展開で、現在の感覚では理解しにくい点があるので
あまりお勧めではありません。
◆She's no Princess
ヒーローは、 His Every Kiss の Dylan Moore の兄です。
頭脳明晰、冷静沈着な外交官のヒーローが、奔放な女性に振り回される系の話と
思われますが、ヒロインが好きになれなくて 投げました。
Sally MacKenzie の本
spicy Naked series
Naked で始まるタイトルのラブコメ のシリーズだと思いますが、人によっては
笑いのツボを外す可能性があります。 お奨めは、The Naked Marquis 。
あまり時代考証などを真面目にしていなさそうな、Wallpaper Historical です。
来年発売予定の The Naked Gentleman は、ヒーロー、ヒロインともに
植物マニアという設定、おたく系カップルの恋愛なのかなぁ と想像してます。
シリーズのヒーロー、ヒロイン
James Runyon, the Duke of Alvord
アメリカ人の Sarah Hamilton (後の Duchess of Alvord)
Charles, the Marquis of Knightsdale
Miss Emma Peterson(後の Marchioness of Knightsdale)
Robbie(Robert Hamilton), the Earl of Westbrooke
James の妹 Lizzie(Lady Elizabeth Runyon 後の Countess of Westbrooke)
Robbie の親友 Parks(Mr John Parker-Roth)
Emma の妹で植物観察に夢中の Meg (Miss Margaret Peterson 後の Mrs John Parker-Roth)
James, Charles, Robbie は幼馴染
Lizzie と Meg は親友
Robbie と Parks は親友
◆The Naked Duke
アメリカ人令嬢もので面白かったものが少ないため未読。
旅館の一室でヒーローとヒロインが裸で対面してしまうらしい。
◆The Naked Marquis
兄夫妻が イタリア旅行中になくなった Charlesは、 Marquis of Knightsdale として
所領を受け継ぎ 義務を果たさなければなりません。兄の遺児 姪二人の為にも妻が必要。
10年近くあっていなかったけれど、幼馴染の Emma と結婚すれば全てが円く治まる。
正直に、二人が結婚すれば、僕の姪たちに母親ができ、君には家族ができ 僕には 後継ぎが
できる とプロポーズしたところ なんと陶器の犬の置物を投げつけられて きっぱり
断られてしまいます。
本当は Emma のことが好きなのに、彼女が望むようなロマンチックな言葉が言えない
Charles。行き遅れで年齢のわりにウブな Emma の会話は コミカルで楽しいです。
姪二人がなんとか二人をくっつけようを いろいろ画策する様子も 微笑ましいです。
◆The Naked Earl
Robbie(Earl of Westbrooke) が、目を覚ますと 隣に あまり評判のよろしくない
Lady Felicity が寝ていました。このままでは、彼女と結婚するしかない立場に
追い込まれてしまいます。彼は、取るもの取り合えず慌てて窓から逃げ出し
ました。
Lizzie(Lady Elizabeth)は、自室の鏡の前で自分の体を眺めて、もうちょっと
ボリュームがあれば、Robbie が振り返ってくれるかも などど思いを廻らせて
いました。 男の声が聞こえ、そして鏡の中に 素っ裸の Robbie の姿が....
なんとか爵位もちの男と結婚したい Lady Felicity は、こっそり Robbie の
ベッドにもぐり込んだものの すんでのところで取り逃がしてしまいます。
Robbie が、Lizzieの部屋に逃げ込んだと目星をつけ 彼女の部屋に乗り込んで
きます。
最後に
Julia Quinn と Lisa Kleypas の新刊について知りたい方がいるかもしれませんので
簡単に紹介します。
◆The Secret Diaries of Miss Miranda Cheever
by Julia Quinn
2 March 1810
Miranda は、親友 Olivia の11歳の誕生パーティで、意地悪な Fiona に
「美しくもなくて、お金持ちでもない あなたはお嫁にいけないわ」と言われて
落ち込みます。 そんな彼女を Olivia の兄 Nigel (Lord Turner)は、
「大きくなったら 綺麗になるよ。」 と慰めて、今の気持ちを忘れないように
日記を書くといいと薦めました。
その日から、Miranda は Turner に恋をし、ずーっと思い続けていました。
Miranda が年頃になったころ、Turner の妻の葬儀で二人は再会します。
不実な妻との裏切りばかりの結婚生活で、すっかり かたくなになった
Turner と 今でも彼を思う Miranda の恋愛。
◆Mine Till Midnight
by Lisa Klaypas
WallFlower Quartet の3作目 "Devil In Winter" に脇役として登場した
Cam Rohan がヒーローです。 特に、"Devil In Winter" を読んでいなくても
分からないことはありませんが、読んでおいたほうが楽しめるでしょう。
シリーズの一作目にするつもりのようで、ヒーロー、ヒロイン以外の
登場人物 以外の描写も丁寧です。 なので、本筋のロマンスが薄味に
感じられました。最近の、翻訳のペースからすると この本も来年あたり
翻訳が出版されるかもしれません。
<ヒロイン一家>
しょう紅熱にかかった婚約者を献身的に看護したのに助けられなかった兄 Leo
しょう紅熱で死線をさまよい助かったものの まだ健康とはいえない妹 Win
姉妹一の美人で裕福な夫を捕まえなくてはと思う妹 Beatrix
原因不明な衝動的な問題行動を抱える末の妹 Poppy
そして、幼い時にヒロイン一家に命を救われ、そのまま召使とも家族とも
付かない立場で暮らしている ロマの青年 Merripen
London 1848 Autumn
Amelia Hathaway の兄は、思いかげず遠縁から爵位(荒れ放題の屋敷と領地付き)
を相続しました。相続しても維持できないと 反対する Amelia に、しょう紅熱で婚約者を
失い 半ば自暴自棄な 兄は、これ以上の不幸はあるはずが無いと爵位を相続します。
お金を持ち出して出かけた兄を探しす Amelia は、賭博所 Jenner's のマネージャ
Cam と出会います。
Amelia を一目見たときから惹かれるものを感じる Cam ですが、アイルランド人の父
と ロマの母の間に生まれ、少年のころから イングランド人社会で暮らしている自分が
どこにも属さない孤独な人間であることを よく承知しています。そんな自分が、貴族の
令嬢(たとえ最近なっただけ かつ貧乏でも)とつりあうわけが無いと 自分に言い
聞かせます。
それでは、とても長くなりましたが 最後まで お付き合いくださってありがとうございます。
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