[掲示板: 〈過去ログ〉英語以外で多読を楽しむ掲示板 -- 最新メッセージID: 3292 // 時刻: 2024/11/25(15:35)]
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お名前: 杏樹
投稿日: 2005/5/14(15:14)
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慈幻さん、こんにちは。
きっちり理論化したお返事、ありがとうございます。
〉突然、私が西語が読めるようになったのと似たような現象で、とても
〉興味深い報告です。
あ〜、慈幻さんも同じような経験を…。
〉〉とりあえずなぜかを考えてみました。
〉〉まず、プチ・ニコラは内容もイラストもフランスのエスプリとか独
〉〉特のユーモアを感じさせ、わからなくてもその雰囲気だけで気に入っ
〉〉てしまった、ということがあるかもしれません。やっぱり私はフラ
〉〉ンスが好き。
〉まず、"affective filter"が発生してないということが挙げられるで
〉しょう。
わかったような、わからないような。
〉〉そして、フランス語はつづりを見れば発音がわかるので、脳内音読
〉〉がスムーズに進む。
〉次に、黙読するのに不自由ない程度には、文字と音が対応していると
〉いうことが挙げられます。
それは確かに大きな助けになっています。つづりで発音がわかる言葉はありがたいです。
〉英語多読の仏語多読へのフィードバック、学習理論で言う所の「般化」
〉が起こっていると考えるべきかと思われます。
「般化」というのはよくわかりませんが、そういう理論があるのですね。
もう一つ書き忘れていましたが、英語とフランス語の共通語彙が時々出てきます。つづりがフランス語風になっていますが、英語のこの言葉、というふうにわかることがあります。
〉〉慈幻さんが言うところの「言語獲得装置」というもがあるかもしれま
〉〉せん。
〉〉仮説としては、まずおおまかな点がポツリ、ポツリとあって、大量イ
〉〉ンプットを続けるとその点が増えてきて、そのうち点と点を結ぶシナ
〉〉プスが発生して点と点とを結び始め、それが広がって理解度が上がっ
〉〉ていくのではないかという気がします。
〉上記のイメージは面白いですね。最初は部分的だった対応が、自己組織
〉化されることにより、相転移が起こり、飛躍的に理解度が向上するとい
〉うのは、理論的にも興味深いモデルではないかと。
すごい理論化…。なるほど。
今まで外国語の理解というとローラー作戦みたいに最初から順番に知らない単語を調べて文章を一つずつ解釈して…ということになっていましたが、点を増やしていけばそのうちつながってわかるようになるんじゃないかと思いました。ですから突然わかった、ということが起こるのではないかと思いました。フランス語はそこまで「わかる」境地に飛躍していませんが、最初は知っている単語が出てきても文章そのものがわからないということが多くて、結局何が書いてあるかわからない、という状態だったのが、少し文章の認識力が上がってきたような気がします。
〉〉従来型の学習の考え方では、言葉はわかるか、わからないか、の
〉〉どちらかしかありません。「わかる」状態にならないと、全て
〉〉「わからない」に分類されます。そしてその「わかる」境地に達
〉〉するのはとっても大変なことです。
〉〉しかし多読をしてみると、なんとなく、ぼんやり、わかるような、
〉〉わからないような、という状態もアリだということがわかってき
〉〉ます。よく報告でもわかってくると霧が晴れたような、とか、ピ
〉〉ントが合ってきた、という表現を見ます。ではその霧がかかった、
〉〉ピントの合わない状態でも、その状態のままウロウロしていれば
〉〉いつかは晴れていくということです。その、霧の中をウロウロし
〉〉ている状態というのは意外と大切なのかもしれません。ウロウロ
〉〉しているうちに言語感覚が身についていくのかもしれません。
〉この、「分かる」でも「分からない」でもない中間状態が「鍵」か
〉もしれません。この状態で挫折せずに、「楽しく続けられる」方法
〉論が必要なのではないかと。
そうですね。わからないとおもしろくなくて投げ出してしまう確率が高いですね。英語はまだレベルの低い本がたくさんありますから、「わかっておもしろい」本で語数を重ねていくことができますが、それ以外の言葉だと分からない時にどうするか、というのが課題になるかもしれません。
以前もまず音を用意して聞き読みすることから始めるということとを提案したことがあります。自力で読むよりはやりやすいのではないかと思うのですが。
〉以上、用件のみですが、今回はこれで失礼します。
それでは…。
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