まさかの中国語700万字通過!

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1999. まさかの中国語700万字通過!

お名前: 杏樹
投稿日: 2011/8/27(01:51)

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えー、中国語で700万字通過しちゃいました。
600万字通過が3月末…で、すでに700万字!あり得ない!アンビリバボー!です。フランス語をメインに読んでいたはずなのに、いつのまにこんな短期間で?!

原因は主に二つあります。

ひとつめは台湾マンガ。

前にも台湾マンガを紹介したことがあります。その後台湾へ行ってまとめ買いをしてきたんですが、長編がずっと積みっぱなしになっていました。日本と同じでビニールに包んであるので中が見られななくて、この巻数で完結しているかどうかも分からずそのまま放置。
そうしたら、久しぶりに台湾のネット書店をうろついてみたら、完結編が出ていることがわかりました。さらに外伝も2冊。ということはちゃんとそろえなくては。そして注文して、めでたく全巻そろったら…読みたくてたまらなくなりました。そのころ仕事がちょうどトラブル続きで忙しかったんですが、少しずつでも読んでいってみようと思って読み始めました。1日1冊でも読めればいいか、それで土日にもう少し進めば…と思ってたんですが。

…止まらなくなったのです。
続きが読みたくてたまらない。それで1冊読んでさらに1冊…と、夜更かししてそのまま3冊。理性を振り絞ってそこで就寝しました。しかもそれが三日続き、本編全9巻を三日で読んでしまいました。そしてその翌日外伝2冊。土日を待たずに読了です。もう信じられません。あり得ないー!なんでこんな勢いで読んでしまったのか。
そのマンガは…。

「仙曲」依歓:著
中国の神仙ファンタジーです。狐の精の女の子が主人公。
この子は両親から受け継いだ特別な力があって、衰退しかかっている狐一族を盛り立てる役目を期待されています。
まず、子どものころにこっそり人間の世界へ遊びに行き、そこで人間の男の子と女の子に出会います。3人で楽しい時を過ごしますが、見つかって連れ戻され、その土地から離れることになります。
二百年後、また人間の世界へ行くようになり、かつて出会った男の子と女の子の生まれ変わりに出会います。二人はもちろん前世のことは覚えていません。主人公も普通の人間として二人の前に姿を現したのでそのことは言えません。しかし陰ながら二人を助けようと思っていたところ、思いもかけない運命に巻き込まれていきます。
少女マンガらしいかわいらしい絵で、日本のマンガと比べても遜色のない豊かな表現で、物語も面白くてすっかり引き込まれてしまいました。

そのほかにも積んでいたマンガで完結編があるのがわかって一緒に注文したものがあります。

「霞客行」
こちらは全5巻。
明代の地理学者、徐霞客がモデルです。でもごく若いころの話でほとんどフィクションです。ただ、中国各地を見て回って記録に残そうとする、という部分だけそれっぽくなってます。
霞客は深い山奥の村で、いけにえにされそうになった娘を助けます。しかしその娘は記憶喪失で、自分がどこから来たのか何者なのか思い出せません。しかもその娘は何者かに追われている様子。その娘の正体を探っていくうちに大きな陰謀が明らかになっていきます。
これは「仙曲」ほどの勢いは出なくて、最初の2冊ぐらいはダラダラ読んでたんですが、半ばを過ぎるとハラハラすることが多くて最後は一気読みでした。

「儷人蛮」
これは単に積んでいただけ。全2巻。
明代の架空の皇帝のお話。若い皇帝と皇后はラブラブの仲。そこへモンゴルから使者がやってきます。皇帝への献上品だと言って大きな輿を開けると…中から出てきたのはモンゴルの王女。皇后を愛する皇帝にはとても受け入れられません。しかし送り返すとモンゴルの王を怒らせてしまいます。この王女がまた勢いのある性格で、自分は王女だから結婚相手は皇帝しかないと思い込んでいる、皇后はものすごい天然で、皇帝の愛を信じきっているのでそんなことはあり得ないと思ってのほほーんとしている。…というかなりコメディタッチの時代ものです。

この勢いで、「仙曲」と同じ作者のマンガをネットで見つけて追加注文しました。

「星月幻境」全5巻
3年に1度行われる武術大会に一人の少女が現れます。そして武術界と交流を断っていた魔月山から来たことがわかりした。彼女の目的はいったい何なのか。おりしも、黒帝が白帝から位を奪って皇帝となり、白帝は行方不明。黒帝は白帝の手掛かりをつかむため、国中で弾圧の手を伸ばしています。
こちらも「仙曲」ほどとんでもない勢いでは読みませんでしたが、やはり最後の方は一気。

ということで、信じられない勢いで台湾マンガを読んでいたらどんどん字数が増えていました。

それとは別に読んだ本。

「哈爾浜故事」阿成:著(13万字)
ハルビン人の作者による、ハルビンを舞台にした短編小説集です。作者の体験がもとになっているのかと思わせるような、一人称で私小説っぽい感じのものが多いです。中国の他の街とは違うエキゾチックな雰囲気を感じさせる作品もあり、ハルビンの雰囲気を感じることができました。

「上海灘名門閨秀」(83000字)
去年上海で買ってきた本。いつまでたっても抜け出せない「老上海」。
これは「老上海」時代に青春を送った実在の女性たちの人生を取材して書かれた本です。モダンな時代を生き、新中国成立、文革と時代の変遷を生き抜いてきた様子が書かれ、昔の上海と現在の上海がつながるような感じがしました。

さて、700万字通過の原因になったアクシデントは…。
久しぶりに「大阪の中の中国」、中国専門店「上海新天地」へ行来ました。行くたびに中国化しているなと思っていましたが、すでに店員さんもお客さんも中国人。店内は中国語しか聞こえてきません。DVDを探しましたがお目当てのものはなく、そのままさっさと退散すればいいのにそばの書籍コーナーをウロウロしました。未読本は積んであるし、新しい本を探すつもりもないのに、なんでそんなことをするんでしょうね。
そうしたら、目に留まってしまったんです。きれいな絵の本が。ちょっと少女マンガっぽいんですけど。時代は民国時代…好物かも。買うまいとは思ったんですが…でもやっぱり気になります。悩んだ挙句…やっぱり買ってしまったんですねえ。それで買ってしまうと読みたくなる。中を開いてみると、けっこう読めそう。それでちょうどフランス語が150万語通過しそうだったので、通過を待って読み始めました。

「玉簟秋」(168000字)
虞昶軒は名家の息子で、ある日自動車で一人の娘を轢きそうになります。幸いけがもなく、娘はそのまま立ち去ります。しかし彼はその時から彼女のことが頭から離れなくなります。娘は葉平君という女学生で、父親はなく母親も病気になって学校を続けていけないかもしれない状況になっていました。同級生の名家の娘を通じて、虞昶軒はあの時の娘が葉平君だと知ります。しかし彼女には幼なじみで留学中の恋人、江学廷がいました。江学廷は間もなく帰国し、二人は互いの思いを確かめます。しかし虞昶軒は権力づくで葉平君を手に入れようとします。
まず、場所は「金陵」となっています。これは南京の雅称でもあります。中華民国の首都は南京なので、それをイメージしているのでしょう。それから、江学廷の留学先は「扶桑」と言われています。さらに、この「扶桑」はこの国に侵略を企てて攻め込もうとしています。
どうも、民国時代をイメージした架空の時代のお話のようです。北方に有力な軍閥がいて中央政府を悩ませ、北伐に出掛けたりするのは、民国政府がやはり北方の軍閥に悩まされていた歴史の流れに沿っているようで、戦いの展開は違っています。「扶桑」の侵略もうっすらと示されるだけでそれほど深刻ではありません。

最初の方は、それほど難しくはありませんがゆっくり読まないと内容がつかめませんでした。しかしどんどんハラハラさせる展開になっていって、半ばを過ぎるとものすごい勢いで読んでしまいました。それこそなんで1日でそれだけ読んでしまうのか、自分でもあきれるほど。
ただし、最後の方は悲惨です。なんか、中国ドラマにも多いんですが、ミもフタもない悲惨な終わり方をするものが時々あります。これもそんな感じです。それから、最後に短い外伝がついています。これがまた、最後はホラーかと思うようなゾっとさせるオチで。しかも筋が通らないような気がします。

ともかくこの本をものすごい勢いで読んでしまって700万字通過してしまいました。

ついでに、に600万字の時に報告した「聖書」通読も挫折しないで続いています。毎月きちんと加算しています。


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