[掲示板: 〈過去ログ〉英語以外で多読を楽しむ掲示板 -- 最新メッセージID: 3292 // 時刻: 2024/11/26(11:04)]
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1634. フランス語50万語通過:やさしいGR・絵本一挙に紹介!!
お名前: 杏樹
投稿日: 2009/2/18(00:18)
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フランス語で50万語通過したので報告します。
前の報告からいったいどれぐらいたったのやら…。
フランス語は何年もダラダラと気が向いた時に少ーしずつ読むだけでしたが、それでは全然進まないので、本当に100万語目指してフランス語を読めるようになろう!と思い立ちました。
さあ、それから本探しです。
英語以外の言葉はなかなかやさしい本が見つかりません。今までフランス語を少しずつしか読めなかったのもそのためです。英語でもそうですが、幼児向けの絵本でも決してやさしくはありません。特にフランス語絵本についてはほとんど情報がないので、以前は0〜3歳向けの本を検索して適当に注文したりしましたが、リスクが大きすぎました。語数が少ない分、知らない単語やわからない文章を飛ばすとほとんど理解できません。むしろもう少し長くて物語があるものの方がいいと思いました。物語の流れがわかれば、間を少しぐらい飛ばしてもとりあえずわかった気になれます。
それで絵本はやめてGRを読もうと思いました。GRはいくつか種類があって買い置きがありましたが、一番低いレベルでも難しくてなかなか読み進められません。それでアマゾン・フランスを探していたら、CLE International社のLectures De´couverteというもっとやさしいGRのシリーズがあるのを見つけました。2007年ごろに出たようですので、それ以前では見つけようがなかったのは無理もありません。試しに何冊か購入してみたら本当に読みやすかったので、このシリーズを読んでいくことにしました。
CLE社のHPもありまして、シリーズ全体を把握するにのはアマゾンよりわかりやすいです。試し読みできる本もあります。
まずレベル0はPGRの0〜1ぐらいの感じです。初級を一通り勉強していたらまずまず読めるレベル。ただ、最大の問題は冊数が少ないこと。すぐにレベル0、1、2、と進んでしまいました。このあたりで他のGRのシリーズも読んでみました。そうしたら、ちょっと難しいけど何とか読めたものもありました。レベル3ぐらいになりますと、他のGRも読めるようになってくるようです。そこまで来たら本はたくさんみつかります。しかしそのレベル3になりますと、読むのがちょっと大変になってきました。その前のレベルが冊数が少ないので、無理にレベルを上げることになります。再読もしましたが、それでも足りません。そのせいか、内容がわからないところがよくあります。特に話のオチ、結末がわからないことが多いのですが、これは理解力のせいなのか、フランス人の感性が理解できないのか?
全ての本を紹介したら膨大になりましたので、シリーズの一覧を目次にしました。
本文でCLE社のものはそこのHPと、最初の本についてアマゾンのリンクをつけました。
また、アクサン付き文字や特殊文字をこの掲示板で投稿すると文字化けするので、アクサン・テギュは文字の横に´アクサン・グラーブは`をつけて表記します。アポストロフィと間違わないで下さい。他の記号と特殊文字は省略します。
***********シリーズ一覧***************
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●CLE International
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Graine de lecture
童話中心。冊数は少ない
Lectures De´couverte
PGR0〜1ぐらいのレベルからのGR
Lecture Mise en scène
名作系GR
Alex et Zoe´
レベルが一つずつ、3冊のシリーズの子ども向けリーダー。
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●HACHETTE社
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Lire en francais facile
レベル1…300〜500語
レベル2…500〜900語
LECTURE FACILE
名作系GR
Facile…500〜900語
MOYEN…900〜1500語
AVANCE…1500語以上
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●didier
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Atelier de Lecture
CD付きGR。少し長くてレベルも高め。
※以上のGRには全てアクティビティがついてますが、当然、全部無視。
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●絵本
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Gafi le fantomeシリーズ:2段階レベル
Martineシリーズ:2段階レベル
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以下個別の本の紹介です。
語数は概算です。イラストが入っているのでそのへんは適当に数えました。
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●CLE International
[url:http://www.cle-inter.com/recherche.html]
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Graine de lecture
短い童話ばかりで、レベル1が2冊、レベル2が2冊、レベル3が3冊とというささやかなシリーズです。簡単そうに見えましたが、絵本と同じで短すぎるとかえってわかりにくい、ということを実感してしまいました。
★Le Petit Poucet(レベル1)233語
[url:http://www.amazon.fr/petit-poucet-Niveau-1/dp/2090316667/ref=cm_lmf_img_2_rsrssi0
]
7人兄弟の末っ子、petit poucetのお話。短いだけに、わからない単語や文章が多いと結局何が書いてあるのかよくわからない、ということに。
★Merlin l'enchanteur(レベル2)290語
あの魔法使いマーリンのお話…ですが、途中で少年アーサーが剣を引き抜く話に。もとネタを熟知しているせいか、Le Petit Poucetよりよくわかりました。2回読んだらもっとよくわかりました。
★Barbe Bleue(レベル2)326語
「青ひげ」です。そんなに内容を知っているわけではありませんが、それでもLe Petit Poucetよりわかりやすかったです。これも2回読んだらよくわかりました。
Collection Lectures De´couverte
レベル0から6まであります。レベル0でPGRの0〜1ぐらいです。「Niveau」がレベルの意味です。ただ、レベルの基準語数などは書いてありません。CDもあるようです。
*********レベル0*******
★Jojo 2800語
[url:http://www.amazon.fr/Jojo-Niveau-0-Rachel-Barnes/dp/2090315083/ref=pd_sim_b_2]
この本が一番やさしかったです。繰り返し表現が多く内容もわかりやすいです。
Audeは9歳の誕生日にうさぎをもらい、Jojoと名づけます。しかし翌朝、かごの中はからっぽ!Jojoは一体どこへ?
★C'est shouette, la vie! 3000語
アンナは11歳のロシア人の女の子。半年前からお母さんと一緒にフランスに来ています。学校ではブラジルから来たソニアと友達になります。アンナはロシアにいるお父さんに会いたくて手紙を書きます。文章が素直で読みやすいです。
★Chiens et chets 3000語
テオは6歳。学校の昼休みに家に帰ると、郵便受けが爆発します。やがて周辺の家でさまざまな嫌がらせ、いたずらが行われていることが発覚。犯人は?目的は?
まあ文章はなんとか読みやすかったんですが、オチだけが全くわからず。
★L'arc-en-ciel 3600語
クラスでお芝居をすることになりました。みんなで準備をします。しかし主役の男の子が事故にあいます。
最初は設定がつかめなくて読みにくかったです。2回読んだら内容がわかってきました。
*********レベル1*******
★Concert en Bretagne 3200語
Gwenはブルターニュに住むおばあさんのところへ行きます。(Grand-Mereだからおばあさんだと思うのですが、挿絵はどう見ても若すぎるのでおばさんかも…)。そこで知り合った女の子に誘われて、ジャズグループのコンサートへ行くことになります。
このレベルではこれが一番わかりやすかったです。でもやっぱりオチだけわかりません。
★Folie d'ours 4420語
Kveinが遅刻をしてきた理由は…「熊」!クラスの誰も信じません。熊なんてどこにいるの?
★Dans la maison blue 4500語
4年生のNdiaとQuentinは不思議な家のドアが開いているのを見てはいりこんでいきます。そこで見た不思議な青白い肌の女性は…。
一種のファンタジーというか、SFというか…。
*********レベル2*******
★Trésor de guerre 4400語
夏休み、Garyは友達のChrisと一緒におじいちゃんのところへ行きます。そして二人は洞窟へ宝探しに行きます。
★Avis de recherche 4300語
13歳のマテオの飼い犬がいなくなりました。マテオは警察へ行きます。そこで見た尋ね人の写真には見覚えが…。
★Au secours! 4500語
Lolaは怖い夢を見ます。その後「地球」から助けを求めるメールが…。
★Un parfum de printemps 4400語
南フランスのバカンスに集まった人たちの話。登場人物それぞれのメールがそのまま本文なので、誰が誰に宛てて書いてるのか混乱して内容がつかみにくかったです。
★Le reflet 4400語
写真家のクロエとピエールは大学からの友人同士。ある日クロエは自転車のかごに置きっ放しにしてしまったかばんを盗まれます。かばんの中にはカメラも入っています。クロエは警察へ行きます。ピエールに相談しようとしたら出張中。
********レベル3*******
★Un soir, au cirque 5400語
Zanettiはサーカス一家。ある街に興行にやってきます。テントを張り準備をしています。末娘のPommeはこの街の女の子と知り合います。Pommeのおにいさん、おねえさんは皆サーカスで何か見世物をします。ではPommeは?
★On a vole´ Mona Lisa 4250語
セリーヌは14歳。ルーブル美術館の絵画クラスで絵を習っています。しかしある日、モナリザの絵が盗まれた!
パリの有名な場所がいろいろ出てきて、内容もつかみやすかったです。でもオチはやっぱりよくわかりません。
以上の2冊はまだレベルが上がっても読みやすいほうでした。
★La Veste noire 3500語
Roxaneが買った黒いジャケット。縫い目の中に何か入っています。それはSOSのメモだった?!
★Le pie`ge e´tait presque parfait 4500語
EnzoのクラスメイトSabrinaが行方不明になります。
このあたりになると、だんだん読むのが疲れてきました。レベル2までの本がもっとあるといいんですけれど…。
それから、この辺になると他のシリーズも読めるか試してみました。
Lecture Mise en sce´ne
名作系GRです。
レベル1しか読んでません。Lectures Découverteのレベル3あたりよりやさしいのかもしれませんが、ダイジェストしすぎのせいか内容がつかみにくくて、読みやすいとは言えません。
★Arse´ne Lupin, Les huit coups de l'horloge 2800語 (アルセーヌ・ルパン「八点鐘」)
★Arse´ne Lupin, Les bouchon de cristal 2600語 (アルセーヌ・ルパン「水晶の栓」)
こういうものを短すぎるGRで読むと、トリックや謎解きが簡単になってしまってよくないなあ、と思いました。おまけにわからないところが多すぎて、飛ばしすぎて細かい内容もわからず。
★La morte amoureuse 2500語
19世紀の作家、テフィル・ゴーティエの怪奇小説のダイジェスト。
Alex et Zoe´
子ども向けのリーダーです。
文章は「教科書どおり」という感じです。イラストを見ると内容がわかりますので、初級の勉強をした人にはわかりやすいと思います。CDもあります。
★Alex et Zoe´ a` Paris レベル1 966語
[url:http://www.amazon.fr/Alex-Zo%C3%A9-Paris-Cahier-lecture/dp/2090316659/ref=sr_1_3?ie=UTF8&s=books&qid=1234796599&sr=8-3]
主役二人とその仲間たちが紹介されます。みんなはパリへ行きます。パリの名所を見たり、カフェでお茶を飲んだり…。
★Alex et Zoe´ en Vacance レベル2 924語
Zoeは朝起きて、自分で朝食を食べて学校へ行きます。バスに乗ってもクラスメートに会いません。学校へ着くとやはり誰もいません。…じつは今日からお休みだったのです!さあ、家族みんなでおじいさんのところへ行きます。
★Alex et Zoe´ font le tour du monde レベル3 2772語
AlexとZoeは旅行社に行きます。白くまがカナダの旅に誘い、ドラキュラがトランシルバニアへの旅に誘い、ミイラがエジプトの旅に誘い…。
CLE社にはもう一つLectures CLE en francais facileというGRのシリーズがあります。
一番低いレベルが600語なので、まだ手をつけていません。このシリーズはずっと以前からあって冊数も多いです。もっと読めるようになったら役に立ちそうです。
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●HACHETTE社
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Lire en francais facile
レベル1しか読んでません。Lectures De´couverteのレベル3と同じぐらいかな、と思います。
このシリーズはCD付きの本とCDなしの本、二つのバージョンが販売されています。
★Le Tre´sor de la Marie-Galante 3500語
CDつき
[url:http://www.amazon.fr/Tr%C3%A9sor-Marie-Galante-1CD-audio/dp/2011554551/ref=sr_1_7?ie=UTF8&s=books&qid=1234709696&sr=8-7]
海辺に住む兄と妹が昔沈んだ船Marie-Galanteのお宝を探す話。
LECTURE FACILE
一番低いレベルが500語〜900語レベルという、ハードルの高いGR。
★Carmen 12000語
Lectures De´couverteを見つける前に、一番下のレベルなのと、有名なお話なので挑戦してみました。しかし一番下のレベルと言っても語彙レベルが500語〜900語ですから、かなりわかりません。元のお話を照らし合わせて何とか読みました。このシリーズを読むのはまだ無理なようです。
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●didier
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Atelier de Lecture
CD付きGR。レベルA-1を読んでみました。
★Disparition A´Sant-Malo 8000語
ドイツ人のAntjeは、お休みに北フランスのサン・マロに住むLecoq家にやってきます。
ブルターニュ地方の普通のおうちの生活の情景は読みやすいと思ったのですが(サン・マロには行ったことがあるので想像しやすかった)、後半だんだんわからなくなっていきました。
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絵本
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Gafi le fantomeシリーズ
[url:http://www.amazon.fr/Gafi-num%C3%A9ro-niveau-lecture-%C3%A9l%C3%A8ve/dp/2091211281/ref=pd_sim_b_1]
2段階レベルのやさしい絵本です。オバケのGafiと仲間たちのお話です。
絵で単語が説明してあったり、絵本にしてはわかりやすいです。
******レベル1**********
★Le lit fantome 80語
Mwlanieの読んでいる本に現れたGafiは…?
★C'est dur de laver de Pacha! 116語
猫のPachaを洗ってあげようとしたら逃げ出して…。
★Gafi ne va pas bien 175語
Gafiがぺちゃんこになっています。話しかけても反応がありません。
★Qui joue avec moi! 117語
Richardが「誰か遊んでー」。相手をしてくれたのは?
******レベル2**********
★Gafi et le terrible tauresu 159語
牧場へ遊びに行ったら怖い牛に追いかけられて…。
★Attention au cow-boy! 176語
学校のお祭りです。バレエ、マジック、曲芸・・・みんなが練習をしています。Arthurはカウボーイになってイタズラを…。
Gafiシリーズは児童書に近い感じのシリーズもたくさんあるようです。そのうちそちらも読んでみたいと思っています。
Martineシリーズ
絵本にしてはわかりやすいシリーズ。レベルが3段階ありまして、私は1段階と2段階を読みました。各レベル50冊ぐらいありますので、気に入ったら多読の強い味方になります。
1段階目は200語未満。前ページハードカバー状態の小さい本です。短すぎるのでわからなかったらそれで終わり、という部分はありますが、文章が他の絵本よりは標準的です。筆記体の文字が少し読みにくいです。
[url:http://www.amazon.fr/Martine-perdu-son-chien-Delahaye/dp/2203111526/ref=pd_sim_b_20]
2段階目は1000〜2000語。本が大きくなります。ハードカバーにしては安いです。本文はさすがに普通の紙になります。文章はやはりクセのない標準的な文章。1段階目より長い分物語の流れができますので、短すぎるものよりも内容をつかみやすい、というのは普遍の定理。特に1段階目を読んでから…と思わなくてもかまいません。このシリーズは少しずつ買い足していきたいと思います。
このクリスマス本が、読んだ時期もタイムリーでとても良かったです。
[url:http://www.amazon.fr/Martine-nuit-No%C3%ABl-Marcel-Marlier/dp/2203009454/ref=sr_1_14?ie=UTF8&s=books&qid=1234799698&sr=8-14]
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ずっとフランス語を読んでいると、頭がだんだんフランス語モードになってきたような気がします。語学は暗記したり考えたりするよりも、まずその言葉で頭をいっぱいにして「○○語エリア」を頭に作ることが重要な気がします。たくさん読むことでそのエリアを形作ることができるのですね。
本はほとんどアマゾン・フランスです。送料が高いので今まで躊躇していましたが、「とにかく100万語目指そう」と思って覚悟を決めて、高い送料を払っても多読を続けようと決心をしました。
日本では難しいGRが多少書店で売られていたりしますが、CLE社のLectures De´couverteにはお目にかかりません。フランス書籍を扱う書店でネット通販をしているところも探してみましたが、このシリーズはありませんでした。他のシリーズや絵本はいくつかありましたが…高いのです。特に今は円高で、最近注文した本を円換算すると、書店で売られている値段は遥かに高いです。円高以前に入荷したものか、輸送費がかかるので上乗せしているのか、なんだかわかりませんが。それで結局何十冊も買うと、その差額がアマゾンのバカ高い送料を乗せたのとあまり変わらないんじゃないか…と思うと、アマゾンで買うのが必ずしも高くつく、というわけではないんじゃないかと思います。
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