[掲示板: 〈過去ログ〉英語以外で多読を楽しむ掲示板 -- 最新メッセージID: 3292 // 時刻: 2024/11/25(10:37)]
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お名前: 杏樹
投稿日: 2008/4/2(00:22)
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極楽トンボさん、こんにちは。
〉中国語&停滞とくれば、わたしが出てきてもいいかなー。極楽トンボです!
どなたでも遠慮なくどうぞー。
〉同時多言語多読の場合、すべての言語に平等に精力を傾注することは難しいと思います。それだけでなく、二兎を追うものは一兎も得ずということになったらどうしようという不安があると思います。いつも杏樹さんがおっしゃるには、読みたいものを読みたいだけ読めばよい、ということなのですが、どうしてそんなに単純に割り切れるのか不思議です。やはり、杏樹さんの場合は、わたしと違って心の底から読みたいという内的な欲求がぶつぶつとマグマのように噴出しておられるからでしょうか?
割り切りということでしたら、結局多読をしていると、自分が面白いと思える本を読む、自分が楽しいかどうかを一番大切にする、ということがだんだんわかってきます。苦しい勉強は続きません。楽しいから続けられる、ということが実感できるようになっていくからです。
〉杏樹さんの「400万語、万年レベル3停滞」説、参考になります。私は、まだ220万語だし、読み飛ばしがやっとどうにかできるようになったばかりで、まだ杏樹さんの説を云々することはできませんが、おかげさまで将来400万語に到達したときの自分のイメージを思い描くことができます(これってイメージトレーニング?)。
そのイメージトレーニングが役に立ったら…本当にいいんでしょうか?停滞しないでスムーズに進んだほうがいいと思うんですけど…。
〉それはともかく、「万年レベル3」の方はリアリティーがあります。つまり、私もそうでしたが、多くの人が最初に壁にぶつかるのがレベル3ですもんね。無意識のうちに和訳読みしているので、レベル3になると疲れてしまうわけですね。それで、和訳読みをやめるなら、必然的に読み飛ばさなきゃなんなくなって、読み飛ばせば理解度がどうしても下がるから欲求不満に陥ります。読み飛ばしに慣れてしまえば、結局、いつまでたっても読めるのはレベル3にとどまってしまうような気になるわけです。
これは少し違いますね。みんなそれぞれ進み方も読み方も違いますから。
私はもともと和訳が苦手でした。関係代名詞や前置詞が出てくるとひっくり返したりパズルのように組み立てて、けっきょくごちゃごちゃになってわからなくなるのです。多読を始めて効果を感じたのは、ひっくり返さないで語順のまま読んでることを自覚したときです。
また、飛ばし読みは100万語前にものすごいキリン読みをして、それがおもしろくてどんどん飛ばして読めちゃったときに実感しました。飛ばしても面白い本は面白い、と。
結局「万年レベル3」は、上のレベルの本を読んでもわからない、読みやすい本はレベル3かそれ以下、という状態が本当に続いていたのです。
〉それはそうと、杏樹さん、普通の本もたくさんお読みになっているじゃないですか。中国語だけだってすごいのに、英語やフランス語といっしょにやっているとは到底思えません。
フランス語はなかなか進みませんので、あまりカウントできるようなものではないのですが…。
〉そこで杏樹さんに質問です。中国語多読と英語多読の違いについてです。中国語を多読する時は脳内音読していますか?英語やフランス語のときはどうですか?
まず英語はだいたい脳内音読しています。普通に音読するスピードがちょうど理解しやすいスピードだからです。黙読でさっと進むほど速度が上がったらいいんですが、まだそこまで行ってません。フランス語はまだあまり読めないので、一語一語きちんと読まないとわかりません。
中国語の場合は、少々悩むところでもあります。下でピンインのことも質問されていますのでまとめてお答えします。
中国語はピンインがあるときはわりあいピンインを読んでいます。ない時は黙読に近くなります。つまりピンインがある時よりない時のほうが読むのが早くなります。確かに漢字なので意味が取りやすく、黙読でも進みやすいです。脳内でもちゃんと音読したほうがいいのか、飛ばせるならスピードを上げたほうがいいのか、そのあたりが悩みどころです。
やはり中国語だと英語と違って語学力を上げたいという邪念がありまして、ピンインをきちんと読んだら発音が覚えられるかなーなどと思ってしまうのです。ただ、あまりとらわれないよう、読むのが遅くなりすぎないよう気をつけてはいます。それに音はピンインだけで覚えるより実際に音を聞いて覚えたほうがいいと思いますので、「中国語ジャーナル」のCDを聞いています。
〉わたしは英語のときは脳内音読しています。中国語の時は、よっぽど会話体でなければ脳内でも黙読しています。だって、中国語って漢字見ても発音がわからない字がいっぱいあるし、第一発音が難しくて、脳内音読だからあんまり気にしても仕方がないのに、jとqとzhとchなど自分がちゃんと発音し分けているか気になってしかたがなくなっちゃうんですもの。英語だって本当は発音わからないんだけど、いんちき脳内音読でやっているのは、表音文字なので音声を介さないと気分がでないということかしら?
確かに漢字だけだと意味はわかりますが、ちゃんと発音するのは「脳内」でも難しいです。理想はきちんと脳内音読ができた上でスピードを上げて黙読につなげていくことですが、読み方のわからない漢字をどの程度ほっとけばいいのかという悩みはつきものです。
〉英語でシャドウイングやっていると中国語のことばかり気になるのに、英語多読してても中国語のことがあまり気にならないのは、黙読の遣り方の違いに起因しているように思います。杏樹さんはもしかして脳内黙読派ですか?
音読と黙読については上の答えのとおりですが、私はシャドウイングはしませんので(英語も中国語も)読んでいるときとの違いは良くわかりません。
〉このへんの児童向けの本の文体はいかがですか?会話体ですか、それとも書き言葉ですか。中国語って口語と筆語の差異が大きいので、すごく気になります。会話に役立てようと思えば、口語体のほうがいいし、読書力を付けようと思うなら筆語の方がいいような気がします。あ、両方欲しいですよね、当然。
現代中国語では文語と口語の違いはそれほど大きくはありません。お話の中で会話が出くるとより会話らしい言葉になりますが。英語でも中国語でも多読は本をたくさん読んで言葉をたくさんインプットするのが大切ですので、もし特に会話を習得したかったらたくさんインプットして言葉の蓄積を増やした上で、会話に役に立つ方法を探せばいいでしょう。
それに私が読んでいるのは子ども向けと言ってもたいてい歴史・故事関係ですので、もっとやさしい、日常生活をテーマにした絵本ならもっと会話や子供の言葉が出てきます。
〉もう一つ質問。ピンインつきの本はどのように利用していらっしゃるのでしょうか。わたしだったら発音のわからない字の発音を確認するだけで、あとは漢字だけ見て脳内黙読しちゃうだろうなあ。総ひらがなの文章と同じで、ピンインだけ見て読むというのは疲れますよね。あ、ピンイン付きの本をちゃんと読んだことないのでよくわかりませんが。昔、成語や詩文を覚えようと思ってそういう本を買ったこともあるんですけど、三日坊主で終わりました。一昨年も、論語と孟子のCD付きのピンインつきテキストを買ってみたんだけど、結局全然聴いても読んでもいません。
ピンインの読み方については上でも書きましたが、漢字の音を確認する、という読み方です。中国語にももっと多読に役に立つような音声付のやさしくて面白い本があったらいいのですが、なかなかありません。
教材として出ているものは結局聞かないで挫折してしまいます。ただ、そういうCDも勉強しようとかテキストを見ながら…などと思わないで、BGMのようにかけ流していたらいいんじゃないかと思います。何度も流してたらそのうち耳に止まる音も出てくるかもしれません。特に中国語は発音が難しいので、たくさん聞いて音に慣れるのも必要だと思います。
〉わたしはあんまりサブカルチュアに強くないので、これから勉強します。
勉強と考えるより、面白い映画をさがしてみてはいかがでしょう。「中国語ジャーナル」4月号では映画の特集をしています。
〉〉「百家姓」(21392字)
〉〉中国の姓の由来を記した「百家姓」という本がありますが、これはその子ども向けバージョン。カラーイラストがたくさん入った小型の本です。中国の主な姓とその由来がわかります。地名に由来することが多いようです。
〉サブカルチュアだけでなくて歴史にも弱いんです。これから勉強します。
多読ですから、勉強じゃなくて面白い本を探しましょう。中国には子ども向けの歴史・故事の本が驚くほどたくさんありますので、その中から面白そうなものを読んでみようかという程度の気持ちでいたほうがいいですし、面白くなかったら読まなくてもいいです。
〉〉「地下鉄」(1417字)
〉〉幾米(ジミー)の本です。ちょうどこれを題材にした中国ドラマ「地下鉄の恋」を見たので読んでみました。独特の雰囲気のイラストで、不思議な世界が展開されていました。
〉台湾と中国でORTみたいな絵本を競争で制作してくれたらいいのにな。ジミーさんは、名前だけ知っていますが読んだことありません。
ジミーの本は大人向けですので、字数の少ない絵本に見えても言葉はやさしくありません。
中国語でもORTみたいなのがあったらいいですね。
〉〉「絲綢之道」(67700字)
〉〉中央アジア史の公開講座があったので、気分を盛り上げるために読みました。一般書で字も詰まっていますが、内容は得意ジャンルなのでなんとか読みました。
〉〉「消逝的上海風景」(62000字)
〉〉上海の昔の風俗や風景を写真で紹介する本です。テーマ別になっていて、昔の上海のことを知ることができて面白かったです。
〉少し内容の高度なものを多読のやり方で読んだら、わかるものもわからなくなってしまうのではないかと、私はちょっと戦々恐々です。
自分の得意ジャンルや専門ジャンルなら、ベースの知識がありますからかえってレベルの高いものでも読めたりします。特に英語が原書の専門書はヘタに日本語訳を読むより英語のまま読んだほうがいい場合があるようです。
〉〉やっぱりここで間が開き、年が明けてしばらくしてから400万字目指して集中して読み始めました。
〉ぱちぱちー。
どうもー。
〉〉「宝蓮灯」(12000字)
〉〉小さい絵本です。ピンインつき。面白くて一気に読みました。おかげで「楽しい本をスラスラ読む」感覚が実感できて、中国語に集中するとっかかりに役に立ちました。
〉これ、すっごくよさそうですね。
いいですよー。
〉〉「中国民俗故事精講」(88000字)
〉〉少年少女向けですが、ピンインがなくて字が詰まっています。中国の伝統習慣やその由来を紹介しています。ひとつひとつの話題が短いのですぐ読めます。「中国節日故事」と通じる部分もありますが、本が違うと語り口も違うのでこれもまたおもしろかったです。
〉内容の似たものを大量に読むというのも多読のテクニックなんですよね(あらいやだ、わたしって耳年増)。
あくまでも自分の好きなジャンルを読むのが大切です。
〉〉「岳飛伝」(22000字)
〉〉子ども向けの古典シリーズです。ピンインはありませんが、イラストが豊富。
〉〉岳飛は南宋時代に女真族の金と戦った英雄です。かなり脚色してありますが、おそらく現在の中国人のイメージはこういうもので、歴史的事実よりも伝説に彩られた部分のほうが有名なんでしょう。
〉〉読みやすくて面白かったので、この本の後ろにシリーズ全作の一覧が載っていたので他の本も読みたくなりました。それで送料のバカ高さに目をつぶって中国のネット書店で注文してしまいました。(本は安いのに送料がその3倍ぐらいします)
〉〉結局こうやって未読本を増やすので、いつまでたっても子ども向けの本を読んでいることになるのは、英語も中国語も同じようです。
〉和平派だった秦檜なんていまだに中国人に憎まれていますよね。中国のどこだかにある秦檜の像には今も道行く人がつばを吐きかけて行くそうです。女真族だって中華民族なのにねえ。
曹操もそうですが、物語の世界で役割が決まってしまった歴史上の人物は日本にも中国にもいますね。英雄は英雄、悪者は悪者。女真族はツングース系の狩猟民で、漢族とは違います。
〉お気に入りにシリーズを作って攻めるというのも多読のテクニックなんですよね(あらいやだ、やっぱりわたしって耳年増)。
お気に入りのシリーズをみつける、というのは英語多読でも報告をよく見ます。Nate the GreatシリーズやMagic Tree Houseシリーズなどが人気です。行き詰ってもこのシリーズに帰ってくるとほっとする、とか。
〉〉「孟子」(24990字)
〉〉子ども向けのカラー絵本、ピンインつき。最初に原文があって、それにまつわる物語が書かれています。といっても、内容を結び付けただけで、時代は孟子の時代に関係なくあちこち飛びます。
〉わたしもいきなり孟子のCD,なんかに飛びつくんじゃなくてこういうほうがよかったかな。
まあ、多読を知ったからには難しい教材は投げてやさしい本を読んだほうがいいですね。
〉〉「李白」(72000字)
〉〉「杜甫」(75000字)
〉うーん、わたしも読んでおもしろがりたーい!でも、英語多読は今が関腱時刻だという気がするので、おいそれと中国語多読にシフトできません。極楽トンボの低空飛行が安定飛行になるまでは我慢です。英語で多読多聴のノウハウを得たら、中国語多読多聴にシフトじゃー(雄叫び)。
私も最初は本がみつからなくて、なかなか中国語の多読を進めることができませんでした。それで英語と中国語の語数が大きく開いているのです。
〉同時多言語多読多聴の道を開拓してくださる杏樹さん、とてもすばらしい報告だったと思います。極楽トンボもそのうちあとに続きます!しばしお待ちあれ!それはともかく、中国語多読400万字到達おめでとうございます!
ありがとうございます。極楽トンボさんもあせらないで、自分にとって楽しいことをどんどん見つけてください。
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