[掲示板: 〈過去ログ〉英語以外で多読を楽しむ掲示板 -- 最新メッセージID: 3292 // 時刻: 2024/11/25(14:54)]
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お名前: tsumugi
投稿日: 2008/4/1(14:54)
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アーニャさんはじめまして、
tsumugiと申します。
〉SSS掲示板に色々大きな変化があって、
〉掲示板暦がまだ浅い私ですが、人事とは思えず動揺してしまって、
〉少し英語多読と掲示板から遠のいてしまいました。
〉でもでも、常に平らで真っ直ぐで障害のない道はないですよね。
〉道はでこぼこしている所もあれば、岐路もあり。
〉人それぞれ、変化していくもの。それを受け入れられる心が必要。
〉最近読んだ梨木香歩さんの著書の中で「理解できないけど、受け入れる」という言葉にしんみりしちゃった私です。
〉な〜んて、いきなり書き始めから、一人感慨に浸っているアーニャは放っておいてもらって…(笑)
みなさんそれぞれ感じるところがあるのですよねえ(しみじみ)
〉さっそく質問です!
〉「枕草子」や「源氏物語」など、原文で古文の多読を試みたいと思っているのですが、
〉初めて読む作品にはどれが最適でしょうか?
〉読みやすくて、できれば面白いのがあればもってこいなんですけど。。
〉「竹取物語」や「今昔物語」あたりが読みやすいでしょうか?
〉「堤中納言物語」や「蜻蛉日記」は難しいと聞いたことがあるのですが…。
〉私は、英語も好きなのですが、昔の日本も大好きで、
〉最近になって古文でも多読をやってみたいなぁと思うように。
〉でも、まずどこから始めればいいのか分からなくて、
〉SSS掲示板には知識人の方が多いのでぜひとも知恵を拝借できたらなぁとやってまいりました。
古文の専門家でもなく、素人の私の私見ですが…
多読の原則通りでよいのではないでしょうか
どこまで原文に忠実かどうかという問題は別として…
(気合いを入れれば博物館にあるような代物になってしまうので…)
一応、岩波や講談社学術文庫といった安価で手に入るレベルの原文であれば、
基本的な古文知識と漢字の知識があればどれでも読めると思います。
多読的な子どもでも読めるって言う易しいものは
古文で入手することはできないと思うので、
大人的多読「好きなもの」、「趣味」、「知識のあるジャンル」 をキーワードに進めたら
いかがでしょうか…
お勧めというわけではないのですが
学生時代一番読んでいたのは実は歌集の類でした。
一番短く エッセンスがつまった和歌という形式が気に入っていたからなのですが…気に入った歌だけ何度も読み返して諳んじてました。
分からない歌もだいぶあったのですが、そこは数が多い(万葉は約4000 新古今は約1000載ってますよね)ので無視してました(多読モード入っていたと思います)。
万葉集 新古今はお気に入りの歌が多かったと思います。
万葉集は技巧と言うより感情的にストレートなので量は多いし形式は古いのですが、親しみやす歌も見つかるのではないかと思います。凝った歌が良ければ時代が新しいもの(拾遺集とか)がいいのではないでしょうか?
源氏はストーリーのほとんどを翻訳や漫画で抑えられるので
長さの割には意外と向いている気もします。
章立てされてるので読みやすいですし…
(英語版もネットでみつかります。wikipediaで源氏物語を引いて英語版に飛ぶと、 Seidensticker translationのリンクが見つかります。私は桐壺しか読んでいませんが英語の世界にこの表現が持ち込めるんだと思い知らされた作品でした。確かに英語としては私のレベル以上に難しかったのですが、音読し、文章の一つ一つを眺めるにつけ、今まで読んだ英語の中で一番綺麗だと感じました。)
枕草子は短くて感覚的な言葉が多くて私にとっては読みやすかった気がします。学生時代の友人の古文好き男子に言わせれば、わけわからん事ばかりで一番読みにくかった本の一つらしかったです…。でも他の古典を読むのに役立つかと言われればこれは異色の作品のような気が…。
源氏と同じ理由で翻案小説や漫画を読んで興味を持った「とりかえばや」とかも楽しめました。(歳がばれますね 笑)
確かに竹取や今昔の中にはメジャーな作品が多いし、
基本的に短篇なので読みやすいかもしれませんね。
筋書き的に落窪とか鉢かつぎ(この辺は御伽草子の中でしたっけ?)あたりもストーリー構成がおきまりパターンな昔話としてどこかで聞いたことある作品が多いので読みやすそうです。
蜻蛉や堤中納言は確かに各部の解釈が難しいのかもしれません。
蜻蛉に関してはああいうどろどろ怨嗟が好きなら歌をヒントにいけるかもしれませんが…
ストーリーの構成自体もあっちこっち飛んだ記憶があるので…違ったかなあ、
読みにくいなあと思いつつ、
昼ドラの世界まっただ中気分で学生時代ガンガン読んでいた気がします…。
平家や義経記はあの時代背景がどうも駄目でいけません…。
読んでも絶対気分が乗らないことは分かっているので…
平家の頭の部分の響きは好きなんですけど(苦笑)
徒然草は教養だと思って読みましたが、
ちっとも楽しめず泣きのはいる作品でした。
古文としては背景に関する基礎知識は要りますが、ストレートな方なのじゃないでしょうか…。
今でも2大トラウマ作品(もう一つは奥の細道)です。
時代が近いから行けるかなあと思ったのですが…私には鬼門な作品でした。
与謝蕪村の「おらが春」の方が好みでした。
江戸以降は歴史背景や書き手が男性が多くなったせいか苦手先入観が強い作品が多く読めなかったのでごめんなさいなのです。
というわけで最初に戻ります。
私が気に入っているかどうかという
客観性のない説明ばかりで申し訳なかったのですが、
どうしてそれをしたかというと
大人多読をやる以上、時代背景の基礎知識や興味があるかどうかが
まず第一だと思うのです。
時代に関係なく共通の感覚もあると思うのですが、
その時代時代で使われる言葉や人の持つ感覚もかなり異なるので…
その辺を手探りの多読で探すのはかなり難しいかと思います。
ある程度読むならテーマや作品の時代を絞ったらいかがでしょうか?
当たり前のことですが奈良・平安の作品と江戸時代の作品では同じ古典でも全く違うものだと思います。
そしてそうやって絞ると…多読で学習できるほど易しい文章に始まる
十分なコンテンツがあるかといわれると微妙…と思うのです。
(私が知らないだけで無名の作品も含めればもっとたくさんあるのですが…ぱっと手に入るものは限られてるしレベルまで把握となると難しいと思います)
でも、多読的な手法 たとえばシマウマ読みキリン読みで好みの作品をより楽しむっていうのは非常に興味を誘われるやり方だと思います。
アーニャさんの言葉に誘われ、私もまた古典を試してみたいと思い
(今は古文がネット以外で手に入る環境じゃないのでなかなか試しがたいですが、)
書き込みさせていただきました。
何か参考になれば幸いです
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