いえ、いえ

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4049. いえ、いえ

お名前: 杏樹
投稿日: 2004/8/15(23:39)

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KYOさん、こんにちは。

〉レスをつけてくださってたんですね! すみません、今頃気づくなんてまったくうっかりです。本当にごめんなさい!

いいえ〜〜。下の方に沈んでいってるので、気がつかないかなと思っていました。気がついてくださってうれしいです。

〉そうなんです。まったく別の世界ってなかなか入り込めないんです。
〉まったく別の世界にいる人たちって、ものの見方もずいぶんと違うんじゃないかと思うんですが、
〉作者の別世界を構築する力が弱いと、結局、舞台がちょっと違っても
〉現代の日本人の考えてることといっしょじゃないか!とスッと気持ちがさめるんです。
〉現実とリンクしている場合は、考え方が現実の人間と似ててもたぶん許せるんですね。

やはりそれは個人の資質とか好みの問題になってくるようです。私は「別世界」はいくら現実と接点のない世界でも人間の感情は基本的に変わらないと思います。だからこそ自分がそこにいたら、その立場だったら、と思いながら入り込んでいけるのかもしれません。 

〉〉私はもともと日本文学をほとんど読まないんです。日常とか現実とかに近い話に興味が持てない方で、外国物ばかり読んでいます。ですから多読で英語の本だけでも原語で読める、というのはとってもうれしいことなんです。

〉日本のものに興味がもてないって、私もそういう時期があったんですけれど、
〉(かなり若い時期なんで杏樹さんと比較するのは変かも)
〉今は日本のものの方がいいかなと思います。
〉たぶん翻訳だと、翻訳の荒さみたいのが目についてしまうことがあるから。
〉多読をやって前よりも原書が近くなったのはうれしいですよね!

翻訳ものは苦手、という人が時々いますけど、文章が不自然とか読みにくいとか言います。

〉最近は人物が総体としてちゃんとリアリティをもって描けているかどうかが、
〉自分にとって読んでおもしろいかの一番判断の基準になっている感じがします。
〉そういうのがきっちり書けているのを自分では「人物がたってる」って呼んでるんですが、
〉これは我が家でしか通用しない表現かな。
〉子供が「読んでみて」という本を試して、「ストーリーはなかなかいいんだけどね、人物がたってない」と評したりしてます。

〉「はてしない物語」を読んだのは20代も半ばになってからで、そこにまず無理があるかなという気がします。
〉もっと若い時期に読めば違っていたでしょう。
〉記憶が曖昧なんですが、いじめられてる主人公の気持ちにどうも寄り添えなかった感があります。
〉宮部さんの『ブレイブストーリー』の少年の気持ちにはもう痛いほど共感できたんですが。
〉そこらへん、日本のものと外国のものでは共感の度合いに差を感じるのかもしれません。

そうなんですか。私も大人になってから読んだんですが、私にはいじめられて本の世界に逃げ込んでいる、というシチュエーションがとても共感を覚えたもので。しかも主人公が単に被害者として書かれているのではなく、別世界で自分の内面に対峙するのに感動しました。

〉映画はビデオでちょっと見ました。途中でつい居眠りをしてしまい……。
〉はは、単純に向かないってことなのかなあ。
〉ストーリーがわかるとかえっておもしろく読めない質なので見ないほうが正解かもしれません。
〉翻訳を引っ張り出してみましたが、第1部しか手元なく、文庫で9冊かあと思ったらちょっと気持ちがなえました。
〉評論社の翻訳はデスマス調なのがどうも違和感が。
〉あ、それなら、原作に思い切ってアタックすればいいんですよね!

「指輪物語」の前編に当たる「ホビット」が岩波少年文庫で、児童書として出ているので「ですます」調になり、「指輪」もそれを踏襲したのではないかと思います。昔話を語っている、という感覚になればそれほど変でもないと思うのですが。でも向いてないものは無理して読むことはないですよ。

〉〉語学に「マスター」はなくて、何ができるか、どこまでできるか、人それぞれ専門や仕事などによって違うということはわかってたはずなんですけれど。つい「英語が出来る人」は何でも出来る人、みたいなイメージを持ってしまうんですよね。英語の本なんてどんどん読んでるんじゃないかと思ってました。多読は指導のためだけではなくて、ご自分がPBを読むのにも役に立つんですね。

〉杏樹さんから、こういうふうに言われるとは思ってなかったです。
〉そういう気持ちがよくわかっていらっしゃると思ってたから。
〉最近は「できなくて当たり前じゃん」という居直りが強くなってるような気がします。

すみません。KYOさんは本を読むのがお好きで、翻訳の仕事もしてらっしゃるので「読む」方面は得意ではないかと思いましたので。

〉〉ということは、KYOさんも「今まで読めなかった本が多読をしたら読めた」という経験が起こるわけですか?

〉「あ、こりゃ難しいや」とこれまで中途放棄した本が幾つか浮かびます。
〉長いヤツはある程度まとまった読書時間がとれないと、ちょっと読み始めても続かなかったりすることも多かったです。
〉英語のほうが、やっぱり物語の中に入り込むにも、作者の語りに馴染むのにもまだまだ時間がかかるんですね。

〉〉もしそうならまた報告してほしいと思います。「読めなかった」でなくても、前より楽に読めた、とか理解度が上がったとか、そういうことがあれば聞いてみたいです。多読の効果のデータにもなるでしょうし…。

〉はあい、そうしたいと思います。でもいつのことかなあ。
〉多読用の本を読んでいると楽しいし、無理に背伸びしなくても
〉英語と肩の力を抜いてつきあってるなあって感じが最近していて、
〉これっていい形じゃないかしらんと本人としては思ってます。

そういう気持ちを少しずつでも報告してもらえたらうれしいです。レポートとしてまとめるようなきっちりしたものではなくても、おりおりの感想でいいですから。
KYOさんはどれだけ勉強したか本にも書いてらっしゃって、英語の先生もしていて、とにかく「英語がとても出来る人」と思われて、自分のためではなく教えるために多読をしているとか、教えるためにデータを集めているとか思われがちです。私がKYOさんなら何でも読めるように感じてしまったのもそのためです。
もともとPBを読んでいたような人も、やさしい本をたくさん読んだら理解度が上がったという報告もあります。もともと英語のレベルの高い人が多読を進めながらどう感じているか、自分にとってどんな変化があったか、そういうところをもっとお聞きしたいと思います。客観的なレポートよりも個人的な感想で。

〉杏樹さん、レスを本当にありがとうございました! 
〉指輪、英語ならどうかちょっと試してみたいです。

まず「ホビット」から試してみるのはいかがでしょう?こちらを先に読んでおいた方が「指輪物語」の世界に入りやすくなると思います。

それではHappy Reading!


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