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お名前: 杏樹
投稿日: 2004/8/5(00:51)
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KYOさん、こんにちは。
お返事を書き終えてほっとしているところでしょうか。
〉Dustbin Babyは読みたいなと思いつつまだ読んでいません。
〉最近読んだ"Vicky Angel"は読み応えがあったんですが、
〉お話の内容がすごく辛かったので、Dustbin Babyもそうだったらちょっとイヤだな。
途中はかなりつらかったですが、最後は感動です。
〉Lizzie Zipmouthは比較的短くて読了感もさわやか。お勧めです。
〉私はこの作品は読んだのではなくテープで聞きましたが、
〉イギリス英語がきれいできれいで。楽しかった!
それなら読んでみたいです。
〉〉私の場合は「指輪物語」を崇め奉っているディープなファンタジーマニアですので、そういう人種はだいたいハリポタなんて「ただの学園もの」だなどと言ってバカにしてるんです。読んでみたらおもしろいのかもしれませんけれど…。
〉「ただの学園もの」だから私にはおもしろく読めたのかもしれないです。
〉ファンタジーのおもしろさってどういうところにあるんでしょうね。
〉(こう書くと杏樹さんがファンタージーの魅力についてとうとうと語り始めるかも…)
なんか、誘われてるような気がするんですが…。
だったらもう、書いてしまいます。
〉涼音さんのレスにも書いたのですが、
〉他人の想像力で構築された世界にそこまで浸るのが私にはこわいのかもしれないです。
〉だからわりと客観的に見ちゃって、ディテールが書き込んであるなとか
〉筋立てが巧みだとか、人物の配置がいいとか、そこら辺に目がいく、
〉そうなるとファンタジーの醍醐味って薄れるような気がしません?
〉宮部みゆきさんの『ブレイブストーリー』私にはとてもおもしろく読めましたが、
〉ああいうのはファンタジーにぞっこんの人には邪道なんでしょうか?
〉現実の世界と想像の世界を行き来しているから、私のようなあまり
〉ファンタジーを知らない人間でも楽しめるんじゃないかと思ったりしました。
〉ちょっと古くなりますがエンデの『果てしない物語』は同じような構成だったけれど
〉こちらはあまりのめりこめなかったです。『モモ』は夢中になれたけど。
ファンタジーでも現実とリンクしているほうが、一般の人には読みやすいようですね。
私の場合は頭がまるっきり空想的に出来ているもので、思い切り現実から離れている方がいいんです。そうなると、「どちらに向いているか」という個人の資質の問題になってくるのですが…。
私はもともと日本文学をほとんど読まないんです。日常とか現実とかに近い話に興味が持てない方で、外国物ばかり読んでいます。ですから多読で英語の本だけでも原語で読める、というのはとってもうれしいことなんです。
でも、ファンタジーでも外国物でも歴史ものでも、シチュエーションが非日常というだけで、人間の感情がきちんと書けてないといい作品にはならないと思います。そういった設定の物語の場合、現実ではありえないような状況が起こるわけですが、その中で登場人物の気持ちにどれだけ読者が共感できるものを表現できるか…。
「指輪物語」なら、フロドが重い使命を負ってつらい困難な旅をします。その使命や旅は現実世界では起こらないようなことです。でもそういった、行く手には絶望しかないような困難な道を歩んでいく気持ちを想像し共感して疑似体験をするのです。
「はてしない物語」はもうひとつだったんですね。私は好きなんですけど…。これは単に異世界に入り込む物語ではなくて、いじめられっ子の主人公が本の世界へ逃げ込んで、その世界を旅して、しかもかなりつらい経験もして、違う自分になって現実へ戻っていく、そこに感動しました。
現実では起こりえない体験をすることがファンタジーのおもしろさ、と言っていいでしょうか。現実の自分が経験することは限られています。違う世界を体験することで、世界が広がるような気がします。
「指輪物語」の場合は、これはもう壮大な世界が作り上げられていて、その世界を追求したくなるようなマニア心をくすぐるようなものになっています。他のファンタジーではいくら異世界を作り上げてもここまでものすごいものはありません。だからこそハマると果てしなくはまっていって、どんどん追求したくなります。そして「指輪」を読んでいるときは「本を読んでいる」ではなくて「中つ国を旅している」という感覚になるんです。ここまで入り込めるかどうか、というところが読めるかどうかにかかわってくるのかもしれません。指輪マニアは「誰でも軽い気持ちで読めるものではない」というところを自慢したいフシがあり、それだけこの本を特別視する傾向があります。もし入り込めないなら無理に読むことはないと思います。
映画はそのあたり、万人に入りやすい形に作り上げています。映画を見て内容を把握したら読めるようになるかもしれません。
〉〉通過報告読んでくださったんですね。ありがとうございます。
〉〉それにしても、KYOさんが翻訳で挑戦ですか?
〉〉読みにくい本になると、KYOさんでもそうなるんですか?
〉えええっー、そんなに何でも英語で読めるわけないじゃないですか!
〉私の英語読書歴なんて、いたってささやかなものなんで、
〉読もうかなって積読状態のペーパバックスがいっぱいあります。
〉積読本も読める可能性が出てきたんで、多読やってよかった!です。
やはりそれは、英語が出来ない人が思い描いてる「マスター幻想」でしたか。
語学に「マスター」はなくて、何ができるか、どこまでできるか、人それぞれ専門や仕事などによって違うということはわかってたはずなんですけれど。つい「英語が出来る人」は何でも出来る人、みたいなイメージを持ってしまうんですよね。英語の本なんてどんどん読んでるんじゃないかと思ってました。多読は指導のためだけではなくて、ご自分がPBを読むのにも役に立つんですね。
ということは、KYOさんも「今まで読めなかった本が多読をしたら読めた」という経験が起こるわけですか?
もしそうならまた報告してほしいと思います。「読めなかった」でなくても、前より楽に読めた、とか理解度が上がったとか、そういうことがあれば聞いてみたいです。多読の効果のデータにもなるでしょうし…。
それではHappy Reading!
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