Re: いくつか思ったこと

[掲示板: 〈過去ログ〉多読と英語学習・試験に関する掲示板 -- 最新メッセージID: 1756 // 時刻: 2024/11/24(04:04)]

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235. Re: いくつか思ったこと

お名前: たかぽん
投稿日: 2008/10/16(00:58)

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fionaさん、こんばんは。

いろいろ反応。

〉たかぽんさん、杏樹さん、極楽トンボさん、皆さん、今晩は。

〉いくつか思った事があるので書いておきます。
〉 
〉 
〉* 精読と多読

〉確か、SSSの掲示板で前に「精読ってなにさ」、みたいなスレッドがあったので蒸し返すみたいで気が引けるのですが、
〉精読と多読とは、対立するものではないと考えています。
〉単に、英語の先生などが、精読と多読を対立するようなことを言っているだけなのではないでしょうか。

あ。そういえば、そう言う先生って、いましたね。
精読と多読、どちらも必要だ、みたいな。
その場合の精読は、構文分析・単語熟語、みっちりやって詳しく読むことだ、と。
今でもそういうことが言われてるんでしょうね。

〉「精読」って、辞書では、「内容を細かく吟味しつつ、丁寧に読むこと」と書いてあります。
〉まあ、そうですよね。
〉辞書を引かないでもできるだろうし、文法解析も必要ないと思います。
〉そういう、上っ面の問題ではなく、どこまできちんと内容を読み取るかが問題なのではないでしょうか。
〉反対語は、「多」読、と言うより、「粗」読では?(こんな言葉あったかな?)
〉(多読の反対は、少読(?)か?)

そうですね。多読の反対は精読でなく少読ですよね。
そして、文法解析して読むという意味での「精読」は、文章の読み方としては
すごく特殊なものですよね。

〉少なくとも、自分の読解力に見合った本を、「内容を細かく吟味しつつ、丁寧に読」んでいるなら、スピードが速かろうが遅かろうが、多く読もうが少なく読もうが「精読」なのではないでしょうか。

そうだと思います。精しく(くわしく)読むのが精読。

〉多読は、読んだ量の多い少ないの問題、精読は、読み方の深さ、丁寧さの問題…でしょうかね?

そう…でしょうかね。

〉* 「分らないところは飛ばす」(多読3原則の一つ)

〉これは、考えれば考えるほど意味が深いように感じます。

〉私が、日本語を読むとき、英語とはレベルは違いますが、やはり「分らないところは飛ばして」読んでいます。
〉聞いたことのない語でも、適当に雰囲気でよんで飛ばしてます。
〉正確に言うと、「分らないところは飛ばす」というより、「雰囲気で読んで流す」ですね(英語もそんな読み方のような気がする)。

大いに同感。
日本語でも英語でも、なんか、自動的に飛ばして読んでますよね。

〉それよりも、問題なのは、「分かったつもりで読んでいる」部分でしょう。
〉本当に分っているかどうかと突っ込むと、多分、分っているところは無いのかも知れません。

そうだと思います。
たとえば「社会」って言葉の意味、ほんとにわかってんのか?と凄まれたら、
あ、わかってません、すみません…と答えるほかないように思います。

〉例えば、「DNA」と言う言葉が出てきて、その語を本当に分っているのかどうか。
〉「DNA」って遺伝子の本体。
〉でも、それだけではなく、
〉塩基の並び方とアミノ酸の関係から始まって、生体内でのDNAの複製の方法や、それに関わる酵素とその働き、複製エラー時の処理…等、分厚い本1冊分くらいのこと、いや、それ以上の事がわかっているはず。
〉本当に分るには、全部知って、理解してないと。
〉(DNAについて分ってないこともたくさんあるはず。それも考えたら、世界に「DNA」と言う言葉について、本当に知っている人はいないことになる)

そうですね。つきつめるとね。

〉「自由」ってなにか。
〉私には、ボヤッとしか分かりませんが、多分、本が何冊もかけるくらいいろんなことがあると思う。
〉分かったつもりで読んでいるだけ…のように思う。(私の場合)

いや、ほんとに、日常ありふれた言葉のほうが、かえって難しいかもしれません。追究すると…

ちょっとずれるかもしれませんが、英単語に単純に一対一対応風に日本語訳を当てて覚えた場合、
この弊害がとても大きいような気がします。
明治になってから、漢語を作って当てたような外来語が多いですが、
その漢語を思い出せば事足れりとなってしまってることが多いと思います。

たとえばrepublicという言葉は「共和制」などと訳されますけれど、何のことか?
日本は共和国なのか?
英英を引きますと、王とか女王のいない政治体制・国、みたいな説明がなされています。
だから、イギリスはrepublicではないし、実は日本も、天皇は君主だという説をとれば、
republicではなく、立憲君主国(constitutional monarchy)だということになります。

明治時代にはイメージできたけれど、今となってはよくわからない漢語に置き換えられている言葉は、
「訳せるけれど意味がわからない」ということがとても多いように思います。
ここらへんが、某S先生のおっしゃる、アダム・スミスの国富論を原書で読んでる人はいても
ほんとに理解してる人はごくわずか、ということにつながるのではないかと思います。

なので、やっぱり、一対一対応的に日本語訳を覚えてしまうんじゃなくて、
ほんとにごくごく易しいところから、「生で」、言葉を身につけていくことが、
すごく大事なことなんじゃないかと思ったりします。
彼らの考え方を本当に理解する、という意味で、国家的に大事なことかもしれません。

(また、一部のエリートだけが欧米人を理解している、ということのないように、
 彼らに使われる我々庶民が(笑)、彼らの考え方を理解することが必要だとも思います。
 一対一対応日本語訳を覚えさせられることは、バカ養成ギプスをつけられるということで、
 「奴隷への道」なのではないかと、かなり被害妄想的な考えに耽ったりもします。)

〉実際、日本語の本を読んでいる時は、どうしているか。
〉上の方のレベル(多分上っ面)が分っただけで、そのまま読んでいる。
〉深いレベルのことは、分らないまま飛ばしてます。
〉これは、英語多読をしているとき(分からないところは、飛ばす(雰囲気で読んで流す))と、本質的には変わらないような気がする。
〉多少、レベルが違うだけで、いわゆる、五十歩百歩。

そうだと思うんですが、ただ、日本人は、日本の新聞に書いてある言葉が、
ほとんどわかっていないのではないかという気もしています。(たぶん、書いてる人も。)
というのは、政治・経済に関する言葉には、外来語を漢語にした概念が多いからです。

たとえば「権利」はrightの訳語ですが、これひとつ取っても外国人の理解とは異なります。
日本語の「権利」には、「自分勝手」みたいなイメージがありますが、rightには、
「法によって正しいと認められる」という意味が含まれているように思います。
(だから福沢諭吉は、「権理」と訳せと言っていたようです。)

こういうことが、新聞に載っているようなことにはいっぱいあって、
書いてるほうも読んでるほうも、本来の意味するところがよくわかっていない、
という状態なんじゃないかと思います。

〉分からないところは、分かるまで調べろ、なんて不可能。
〉そう思いません?
〉(ある程度のレベルで、妥協するしかないと思います。)

それはそうだと思いますね。

〉* 英文和訳

〉これ、私には、難しすぎてできません。
〉単に、いわゆる直訳なら、少しはできるかもしれませんが、
〉英語を、正確に日本語に置き換えることは(私には)できません。

うーん。する必要がなければ、しなくてもいいんじゃないでしょうか?

〉Nate the Greatに、
〉「I, Nate the Great, am a detective.」
〉と言うような文が、最初にあるのですが、これが日本語にならない。
〉「Nate the Great」をどう置き換えたら…と言うのもあるのですが、それ以外の問題がたくさん。
〉「Nate the Great」は、取りあえず、「ネイト」でごまかすにしても、どういう日本語の文にすれば良いのだろう?

〉直訳「私、ネイトは探偵です」…は、ものすごく気持ち悪い。
〉まず、「I」は「私」、じゃないだろ!
〉ハードボイルドだったら、やはり、「俺」でしょうが。
〉でも、よい子のネイト君には「俺」は似合わない。
〉となると…「ぼく」…かぁ?
〉これで、数週間は悩んだね。
〉「ぼく、ネイトは探偵だ」
〉何か可愛すぎる。

〉と数ヶ月悩んだ末、「名探偵コナン」風にしてみた。
〉「ぼくは、ネイト。…探偵さ。」(「…」のところで、すこし間がある)
〉よい子がちょっといきがっている感じ。

〉直訳より、かなりましだと思うが、
〉元の英語のイメージとは、まだ、ずれている感じがする。

〉どんな日本語にすればピッタリか、
〉1年程たった今でも分からない。

新聞記事を訳すなんかよりも、こういうもののほうが、難しいですよね。
(まぁ、訳さなくってもいいと思うけれど…)

〉(そう言えば、MTHで出てきた「Coming」も、考えてみたけど日本語にならんかった。)

いわゆるカンタンなものほど、訳しづらいですよね。

〉なんで、学校って、最初から英語を日本語に訳させるの?
〉直訳だと、イメージがずれまくるし、イメージを正確に保って訳そうとするとすごく難しいし。
〉英文和訳ばっかりさせたら、言語感覚がおかしくなるか、途中で難しすぎて挫折するか…になりそうな気がする。

どうしてなんでしょうね。
まぁ、「理解度」がわかりやすい、成績がつけやすい、という理由が一応考えられますが、
さぁ、どうなんでしょうね。

〉まだあるけど、長いので終わります。

〉ではでは。

秋の夜長、ちぢにいろいろ考えてしまいますよねぇ。。
それでは〜


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