[掲示板: 〈過去ログ〉Visitor(訪問者)の掲示板 -- 最新メッセージID: 592 // 時刻: 2024/11/24(21:42)]
------------------------------
なんちゃって偉そうな表題を付けましたが、On Liberty を通読したことはありません。あくまで推測として申し上げますが、なると思います。ただし、読む量として100万語はあくまで必要条件です。19世紀の学術書を読むための十分条件ではありません。でも離陸のための滑走朗にはなります。
On Liberty の原文は電子テキストとして無料公開されているので、どれほど難しい英文なのかは分かります。
http://www.bartleby.com/130/
この本は初版が出て数年後に Longman という会社から改訂版が出て、その後は、Mill のほかの著作と一緒にずっと Longman から出ていたようです。専属契約のような関係だったのかもしれません。Longman社語学書にも力を入れており、20世紀に入ってからは多読教材の草分けにもなりました。僕もLongmanの多読教材は何十冊か読みました。90年代になってから別の出版社に吸収されてしまいましたが、この会社から出ていた多読教材の一部は、今でも Penguin Readers というシリーズの中で出版されています。これから玉さんが手にする副読本の中にも、On Liberty と同じ出版社から出ていた本があるかもしれません。
簡単な英語の副読本や絵本を経て、子ども向けの長編や、20世紀の流行作家による一般読者向けの本を楽しく読めるようになったら、19世紀の学術書を読むための背景知識を得るための多読や、19世紀の英文に慣れる準備も必要になります。
背景知識には、Britannica などの百科事典が良いでしょう。専門知識が無い読者を想定して書いてありますから、子ども向けの長編を読める人なら理解できる記事が沢山あります。かつて J. S. Mill も Britannica に記事を書いていました。
19世紀の英文に慣れる準備としては、19世紀の児童文学から始めるのが良いでしょう。
当時は今ほど学問が細分化されていませんでした。ですから学術書でも教養のある一般人向けに書いてあります。大学で学ぶのは一部のエリートですが、英語の読書経験が豊富で、一般的な背景知識があれば読めるはずです。
それでは、野望に向けての一歩を踏み出しましょう。
Happy reading!
▲返答元
▼返答