[掲示板: 〈過去ログ〉英語で趣味を楽しむ -- 最新メッセージID: 1605 // 時刻: 2024/11/23(12:35)]
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お名前: ako
投稿日: 2004/5/24(03:58)
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杏樹さん、部活設立、そしてGR編と、知的好奇心に満ちた活動を導いて下さって、
本当にありがとうございます。
すでに私にとってのSSSは、英語学習の場でありながらも、完全に「英語学習」というワクをこえた素晴らしい刺激の場となっています。
〉ORT編、力作お疲れ様でした。ORTも世界史的な視点で見ることができるんですね。私が多読を始めた頃はORTは開発されてなくて、多読セットにもなかったので、未読のまま来てしまいました。でもこれを読むとORTも読みたくなってきました。
未読の人に、「読みたくなる」と言っていただけるのって、
最高の賛辞です。ありがとうございます。
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〉〉■ORTステージ1■
〉〉━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〉〉読んだシリーズ…全18冊(6冊×3シリーズ)
〉〉Kipper Stories ・ Frist Words ・ Biff and Chip Stories
〉総語数2語の本でもこれだけのものを得ることができるんですね。
このシリーズの「総語数2語」というのは、
書名タイトルであり、中は文字がいっさい無いんです。
イラストの持つ情報量というのは相当なものなのだ、と、驚くばかりです。
昨日、三省堂での酒井先生の講演でも、
題だけのこのシリーズについてのお話がありました。
酒井先生のお話は、「物語を読む」とはどういうことなのか、
という視点からのお話で、たいへん感動しました。
世界史クラブからは少し離れますが、
酒井先生のお話はこういうことだったと思います。
(※正しく伝わるかどうか確信がありませんが…)
▼以下、ちょっと講演の一部を…
読者(もちろん子どもたち)は、セリフが一つもない絵だけを見て、
絵の中のストーリーに入り込み、自分で世界を構築していくことが体験できるんです。
最後に題の英語を見て、その英単語2語の意味がわかる、という英語学習もできるのですが、
何より大事なのは、読者が自分の中で、世界を構築するということなんです。
そういう世界を構築する力、物語を読む力があれば、
もっと難しい本を読む時に、It should have been you. という文を、
「お前が死ねばよかったんだ」と読める力になるんです。(S.King作品の「Stand by me」 からのセリフだそうです)
▲(ここまで)
かなり感動しました。この先生に出会えてよかったと心から思いました。
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〉〉■ORTステージ1+■
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〉〉ORTで育つ子どもたちが大人になる世界を想像していると、幸せな気持ちになります。
〉日本人には単一民族幻想がありますから、多人種交流が当たり前のように存在しているという感覚がもっと生まれたらいいなと思います。
そうですね。
同じ人種の人間の、ある国の総人口に占める比率が高いと難しいのでしょうか。
人種差別が相対的に少ない(皆無ではないのでしょう)のは、ラテンアメリカだと聞いたことがあります。
〉〉◆First Phonicsシリーズから◆
〉〉「The Mud Pie」(総語数約40語)
〉〉英米文化では、pieがお団子とかおまんじゅうってことなんだ。わー楽しい!
〉そういえば、平野敬一の「マザーグースの世界」という本にもアップルパイとアメリカ人の関係などが書いてありました。パイってそれだけ身近で親しみのある食べ物なんですね。
わ!!! 平野敬一の「マザーグース童謡集」持ってます!!
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〉〉■ORTステージ2■
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〉〉◆ More Stories Pack A シリーズから◆
〉〉「The Baby-sitter」 (総語数約60語)
〉〉パパとママはオシャレして夜のお出かけ。
〉欧米では夫婦が夜ドレスアップして劇場やパーティーに行く文化があります。酒井先生の「どうして英語が使えない?」という本に「evening」は「夕方」ではない、という話がありました。eveningは大人が社交を楽しむ時間なんだと思います。イブニング・ドレスは夜の盛装。
〉男は接待で夜の街へ繰り出し、女は家で家事、子育て、という日本と違って、欧米では夫婦単位で行動することが多いようです。
そうか! とするとかなり夜おそくても、イブニングでいいわけですね。
「イブニング=夕方」なんて思っていると、イブニング・ドレスは説明がつかなくなってしまいますね!
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〉〉■ORTステージ3■
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〉〉◆ First Phonics シリーズから◆
〉〉「The Steel Band」(約60語)
〉〉皆の学校にプロのバンドが来ます。何とカリブ海のミュージシャンたちなんです!
〉いいですねー、ラテン。最近はアメリカではヒスパニック系の人が増えて英語が通じないこともあるとか。カリブ海も近いですし。ニューヨークからハバナへ女の子を誘って食事に行くこともできる(出典がわかる人がいるのか?)。
東京あたりだと、女の子を誘って湘南に行くって感じかしら。
とすると、日本ではサザンオールスターズが、カリブのミュージシャンってことになるかな。
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〉〉■ORTステージ4■
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〉〉◆Trunk Stories◆(6冊の総語数924語)
〉〉学校が舞台のお話に、(たぶん)中国系のクラスメートが登場します。
〉〉漢字かモンゴル文字か、よくわかりませんが、アジア系文字の本を持っているんです。
〉〉シリーズ内のどの本かは、読む方のお楽しみ、としますね。
〉中国!モンゴル!
〉お楽しみ、などと言われるとますます読まなくてはいけない気持ちになってしまいます。
読む機会がありましたら、ぜひ見てみて下さい。
ただし、イラストのかなり小さい部分なので、判別は難しい場面です。
〉〉◆More Stories Pack B◆(6冊の総語数978語)
〉〉インド系の隣人が登場します。
〉パキスタンだったとは。
〉中国の旧正月といい、本当にORTって国際色豊かなんですね。
さすが7つの海を支配したイギリスって思いました。
〉〉◆More Spallows◆(6冊の総語数403語)
〉〉全体としてイスラム系の登場人物のお話です。
〉〉さすがにステージ4。多文化の並存した、素晴らしいシリーズです。
〉すばらしい。イスラムは日本人にとってもナゾなので、ORTが入門になるといいですね。
英語の入門だけじゃないってところがすごいですよ。まったく。
〉〉◆Fireflies◆(6冊の総語数1170語)
〉こういうシリーズがあるんですか!おもしろそう!
ステージ1から10まですべてにあるようです。
ORTの中でも、かなり新しく編集されたシリーズのようです。
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〉〉■ORTステージ5■
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〉〉◆Trunk Stories◆(6冊の総語数1841語)
〉〉このステージからはマジックキーが大活躍。
〉〉イラストを見ているだけで、楽しい世界史マンガを読んでいる気分。
〉うわ〜〜〜、それはすごい!こんなシリーズを知らずにいたなんて不覚です。
杏樹さん、梅田のブッククラブ再開か?!
〉〉海賊を日本に当てはめるとしたら、倭寇かな、瀬戸内海の村上水軍かな。
〉〉村上水軍は「賊」ではないと思いますが。
〉〉なおイギリスで海賊が一番活躍したのは、エリザベス1世(16世紀。シェイクスピアの)時代。
〉〉彼らの海賊行為は、「民間人の非合法戦闘行為」ではなく、女王公認だったんですよぉ〜。
〉〉不思議なことに、日本でも人気の信長・秀吉時代と、まったく同時代なんです。
〉〉歴史って面白いでしょぉぉぉ(ダメかな、こういう誘い方は)
〉いえいえ、充分おもしろい!…って、私が言ってもだめか…。
内輪うけですもんね。
〉でも倭寇が同じぐらいの時代っておもしろいですね。
倭寇が一番盛んだったのは、中国では明、日本は室町時代ですね。
その後、豊臣秀吉時代に倭寇が禁止され、江戸時代になるにつれ、国の管理が強まっていく、と。
足利幕府と明王朝初期の頃は、国家の管理が行き届かず、
日本人はもっと自由に(というか勝手に)海上交易をしていたようです。
中国も南宋の沿岸都市は、日本人、東南アジア人、インド人、アラブ人貿易商人などが行きかう、ものすごく国際的な都市だったようで、海のシルクロードの世界ですね。
面白そうな時代です。
〉私もエリザベス女王とフランシス・ドレーク→「七つの黄金郷」の発想です。
杏樹さんとfiddle さんの会話が読めるかしら? ドキドキ
〉〉◆More Stories Pack A シリーズから◆
〉〉「Underground Adventure」(292語)
〉〉地底の洞窟に住む小人たちが出てきます。
〉日本語で「小人」と言っても、英語にはいろいろな言葉や種類があります。
〉一般にfairyは「妖精」、elfは「小妖精」と訳す習慣があるようですが、「指輪物語」のelfは人間サイズですし。また妖精や小人もいい性格のものや悪い性格のものがあるんではないでしょうか。呼び方も他にもいろいろありまして、厳密に定められないのかもしれません。「妖精事典」なんて本もあるぐらいで、さまざまな性格や見た目の妖精がたっくさんいるんです。羽が生えた小さい妖精や、人間サイズのやら、とんがり帽子の「小人」タイプやら。アイルランドでは今でも妖精が信じられているとか。
アイルランドは、キリスト教が入る前の多神教信仰が色濃く残っていて、
とても面白いと思いました。キリスト教もカトリックが主流です。
湖の神、石の神、山の神などなど、自然のすべてに神が宿るという発想だそうで、日本のやおよろずの神々と似ているなぁ、と親近感を持っています。
〉私のイメージは「イタズラ好き」です。シェイクスピアの「真夏の夜の夢」には妖精がたくさん出てきますが、中でもパックなどはまさしくそういうイメージです。また、夜に窓辺に妖精のためのミルクを用意しておかないと、妖精が子供を取り替えるという「取替え子」の伝説もあります。妖精が集団で踊って通り過ぎるとき、目が会うとその集団に取り込まれて踊り続けないといけないとか。
おぉ、ヨーロッパにもとりかえばや物語…。こわい妖精もいるんですね。
河童、座敷わらし?
〉〉「It's Not Fair」(349語)
〉〉Biff がマジックキーで、イギリス史の英雄アーサー王と円卓の騎士たちのど真ん中に行ってしまう
〉〉アタシのランスロット様はどんな顔で描かれているのかしら〜〜〜
〉〉(円卓の騎士は、皆、素敵なの!ここハートマーク欲しい!)
〉「アタシの」…って、akoさん…。
〉そういう私はトリスタン様に思い入れが…。
やはり「さま」ですね。イゾルデ杏樹さん(爆)
〉余談ですが、「キャメロット」というブロードウェイ・ミュージカルがあるんですが、その中にランスロットとグウィナヴィアのきれいなあま〜いラブソングがあります。
うわ〜ん、どんな歌でしょう〜 カラオケにあるかしら〜ん(よろめき)
〉〉「A Monster Mistake」(334語)
〉〉英国には深い森がないのはどうしてか知っていますか。
〉へぇ〜、へぇ〜、な情報ですね。歴史を知ると理由がわかる。
私も初めて知ったときのショックは忘れられません。
「100へぇ〜」でしたよ!
〉〉◆More Stories Pack B シリーズから◆
〉〉「Noah's Ark Adventure」(365語)
〉〉インディー・ジョーンズ失われたアーク…ではありません。
〉ノアの「箱舟」と「聖櫃」が同じ言葉だなんて、まぎらわしいです。今KID'S BIBLE読んでますが、そのあたりで混乱しました。「え?同じ言葉?」って。「聖櫃」はモーセが神から授けられた十戒を刻んだ石(紙のない時代なので)を収めた箱です。これをかついでユダヤ人はあちこちうろうろするんですね。
わ。そうだったんですか。モーゼの…。
ケルアックさん、ここ読んでくださらないかしら。
〉〉◆Fireflies シリーズから◆
〉〉「Houses Then and Now」(300語)
〉〉そして19世紀の居間のことを、そういう風に言うなんて〜〜 びっくり。
〉〉現代日本にもある、とある遊興施設に使われる英語が、
〉〉実はこーんなのどかな家庭用語だったとは!
〉うわー、これこそ読みたいです!遊興施設と同じ…もしや6ペンスの歌に出てくる…
〉〉「E-mails Home」(350語)
〉〉モンゴル共和国ではなく、中国の中にある「内モンゴル自治区」のことを、
〉〉英語でこういう風に言うのか〜〜って初めて知りました。
〉世界旅行…うっとり。「内モンゴル」だなんて芸が細かい!
〉(akoさん、突っ込んですみません。「モンゴル共和国」ではなく「モンゴル国」です。モンゴル語では「モンゴル・ウルス」といいます。「ウルス」は国、領地、国土などの意味です。ここに「共和国」の意味はありません。昔は「モンゴル人民共和国」でしたが。…ずいぶん細かいツッコミですが、世界史部員のakoさんだと思うからでして…。)
なんのなんの、全然細かいとは思いませんですよ。世界史部員ですから、正確に教えていただいた方が嬉しいっす。私には初のモンゴル語です。
そもそも「人民共和国」と「共和国」もすごく違いますからね!
社会主義ではなくなったからと言って、自動的に「人民共和国」→「共和国」に変更、っていう単純なものじゃないですよね。
大日本帝国が日本国になった時のことを考えれば、国名を変えるという経験は、その国に住む人間にとっては大変なことですものね。
〉〉「Public Art」(450語)
〉そういう視点もあるんですね。そういえば外国に行くとよく歴史上の人物や偉人の銅像、石像などがありますね。モアイもすてき。
そーなの、イースター島、行ってみた〜い。
むかーし『未来への遺産』というTV番組があり、あれが私の世界史への関心のスタートなのではないかと、このごろ思っているんです。モアイもアレで初めて知りました。
〉これを読むと、ORTの楽しみ方が変わってきますね。
〉力作レポートありがとうございました。
こちらこそ、丁寧なご返答、感激しております。
新しい広場での世界史クラブ再開にふさわしい活動報告ができて、嬉しく思っています。
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