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お名前: 柊
投稿日: 2013/1/6(14:41)
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久しぶりの世界史クラブです。今回は結構マイナーかも。クレオパトラの娘の特集です。
プトレマイオス王朝は、エジプトを支配するギリシャ人の王朝。男子が生まれるとプトレマイオス、女子が産まれるとクレオパトラという名前をつけることが多く、有名なクレオパトラの母がクレオパトラ5世、姉が6世で、当人は7世です。
クレオパトラ8世、もしくはクレオパトラ・セレネ2世というのが、今回の主役です。
有名なクレオパトラには子どもが4人いました。カエサルとの間に生まれたカエザリオン、アントニウスとの間に生まれたアレクサンダー・ヘリオスとクレオパトラ・セレネの双子に、プトレマイオスです。
カエザリオンの死亡は確認されていますが、ヘリオスとプトレマイオスはどうなったのかはっきりしていません。行方不明になってどこかで生きていたとも、オクタヴィアヌスに殺されたともいわれています。
Cleopatra’s Daughter by Michelle Moran [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000022029 ]
話は紀元前30年に始まります。ローマを三人で支配していた体制が崩れ、うちの一人のアントニウスはオクタヴィアヌスに負け、クレオパトラとアントニウスはそれぞれ自殺します。
残された語り手で主人公のセレネ、ヘリオス、プトレマイオスはローマへ連れて行かれ、見せ物にされたあとで、オクタヴィアヌスの子どもたちと一緒に育てられます。
大帝国であれば歴史上のどこにでも当てはまりそうな、不平等と腐敗の構図を、セレネは見抜きます。セレネは10才ですが、いくつもの言語を話し、英才教育をされてきたので、子どもが語り手という感じはあまりしないです。
Lily of the Nile by Stephanie Dray [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000020862 ]
こちらでは、クレオパトラが魔女で、アントニウス、ヘリオス、プトレマイオスにはホルス、セレネにはイシスの魔法を授けます。ヘリオスは怪力、プトレマイオスは予知、セレネは女神からメッセージを受け取る能力があります。
愛憎が深くて絡み合ってどろどろしています。続編はSong of the Nile [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000021522 ] です。
Cleopatra’s Moon by Vicky Alvear Shecter [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000021890 ]
こちらではセレネはユバに恋しています。ヘリオスは婚約者のことが諦められずにいました。強烈な2作を先に読んでしまったので、今一印象が薄いですが、質で劣るということはないと思います。
Michelle Moranが社会派、Stephanie Drayがメロドラマと神話、Vicky Alvear Shecterがロマンスといったところでしょうか。
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