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1450. 世界史クラブ : Plantagenets(前編)
お名前: 柊
投稿日: 2010/8/9(20:49)
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しばらくこの広場に投稿していないうちに、理科クラブに占領されているではないですか。これは大変。どどっと投稿せねば。というわけで、第1弾はプランタジネット王朝です。
結局こういうことやると、Jean Plaidyがずらーっとそろっちゃうんですよね。
The Plantagenet Prelude[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000014600 ]
Plangagenetsの一巻目です。12世紀。なぜプレリュードかというと、イングランド王ヘンリー2世とフランスの大領主エレアノール・オブ・アキテーヌの子孫がプランタジネット王朝なんですが、エレアノールの生い立ちから始まるからなんですね。
私はこのエレアノールという人はヨーロッパの歴史の中で三番目ぐらいに好きです。一番はエリザベス1世で二番がアン・ブーリンです。そのほか、エカテリーナ2世とかカトリーヌ・ド・メディシスとか、要するに、自分の力で切り開いていく女性が好きなわけです。
エレアノールの何がすごいといって、確か次の巻だったと思いますが、You might be king of England, but I am the Duchess of Aquitaineとか言っちゃうところですね。アキテーヌ領主は形としては公爵ですが、実際の領地の広さやその豊かさは、フランス王、イングランド王を遙かにしのぐそうです。
その領主でもって、生まれたときから相続人として育てられ、美人で詩才があって、女性は男性と同じぐらいに知的で精神的にも上であるかもしれないが下と言うことはない、と信じていますから、もう、無敵です。中世で女性の地位は低い時代なんですけどね、吟遊詩人の祖父が治める宮廷で育ったので、女性の素晴らしさを賛美する曲を聞いて育ったんです。
その彼女が、フランス王と結婚し、離婚して結婚した相手がイングランド王になる、と言うのがこの本です。
The Revold of the Eaglet[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000014601 ]
Plantagenetsの第二弾。
ヘンリー2世はアキテーヌ女公爵だったエレアノールも自分と結婚してしまえばただの公爵夫人、しかも自分はイングランド王、と思い上がって、私生児を国王夫妻の養育部屋に入れてしまいました。
エレアノールの怒るまいことか!
元々感情豊かで気骨のある人ですから、人を恨んだときは本当にすごい。子どもたちもエレアノールに扇動されてと言うよりは、それぞれの理由でヘンリーに反抗します。ヘンリー2世って嘘つきで欲張りだから、一回約束したものを結局あげなかったりするんですよね。
しかもフランス王が馬鹿ではないので、自分の得になると思ってヘンリーに反抗するリチャード3世やなんかを援助するんですね。家庭内不和が国際的な戦争になってしまいます。
この本、私の持っている判では家族を大事にしようの日か何か、そういうシールが貼ってあるんですが、そこまで真剣に考えようというのか、それとも何もわからないで認定してしまったのか。
The Battle of the Queens[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000014799 ]
Plantagenetsの第4巻です。
エレアノールの孫でカスティリア(スペインの一部)王女・フランス王妃のブランシェが片方の主人公。徳が高くて、割と潔癖かな。
もう片方の主人公がイサベラ・オブ・アングレーム。中世版トロイのヘレンという、傾国の美女。フランス出身で、イングランドのジョン王の王妃。
話はジョン王の死から始まり、奇しくも同じ時代に隣国で王妃となり、王母として権力を握れる立場にあった2人の正反対の女性が戦うというものです。
エレアノールおばあちゃまが、ブランシェに人生について説く辺りが好きです。
The Queen from Provence[url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000017254 ]
Plantagenetsの第5巻。
前作で出てきたヘンリー3世とルイ9世の妃選び。
プロヴァンス伯爵には美しい娘が四人いて、二番目のエレアノールが一番美女で才覚もある。ところが年が上だという理由で、長女のマルグリットがフランス王妃に撰ばれてしまった。マルグリットに勝てる相手でないと結婚しないと誓うエレアノール。フランス王に並ぶ相手と言えば、イングランド王しかいない!
結婚後の様子も、対照的ですね。
もうちょっと読んだら、後編と、薔薇戦争もやりたいと思います。
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