多読を学校教育に普及させるにはどうすればいいか考えよう

[掲示板: 〈過去ログ〉多読による外国語教育 -- 最新メッセージID: 1456 // 時刻: 2024/7/1(02:28)]

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[意見募集] 741. 多読を学校教育に普及させるにはどうすればいいか考えよう

お名前: yamasina
投稿日: 2005/10/7(13:25)

------------------------------

こんにちは。
多読を学校教育に普及させることは、この掲示板に集うひとの多くにとって共通の願いと思います。
しかし、その具体的手段についてはあまりここで語られてきたとは言えません。

一方で、

>一つには、敵はこちらがどう出ようとも多読普及に手を貸すことは
>ないだろう、と思われること。
(http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-talk&c=t&id=527)

といった、議論に疲れてしまった諦め気分の発言とともに、挑発的行動もやむなしという風潮があります。

そのような行動に移る前に、今一度平和的手段でなにができるか考えたいのです。

1.なにが普及を阻害しているか
2.それに対してどうできるか

を整理することによって、いくらかでも道筋や光明が見いだせたら、と思います。
(最終的成果のひとつとしては、学校の英語の先生向けのFAQ作成が可能ではないかと)

1.なにが普及を阻害しているか
「頑固な教育関係者が悪い」などというひとくくりの話ではなく、もう少しブレイクします。まず、相手が何を考えているか考えましょう。

ご苦労なさって多読を導入されている(しようとしている)先生方が、ぶつかった障害などを教えて頂けませんか。(あまり、苦労話は言いたくないかと存じますが。まず「予算が…」とかでしょうか?)
また、文部科学省の役人や学習指導要領を作成するひとから、中学高校の先生までレベルは様々と思いますが、酒井先生が上記諦念に至ってしまった議論の嫌な思い出を少し開陳していただけないでしょうか。
そのほか、我々が友人に勧めたときの反応や、児童英語のお母さんの疑問なども参考になるかもしれません。

おそらく、頑迷な意見、誤解から素朴な疑問まで、相手の立場に応じていろいろ出たと思うのです。役人と現場の先生では当然異なる視点の意見疑問議論となるでしょうから。

このスレッドでは、まず1.の阻害要因、疑問、議論のポイントを収集して、ある程度集まったら、別のスレッドでそれぞれの問題の解決方法を可能かどうかを含め議論したいと思いますが、どうでしょうか。

ではでは

追記:古川さんへ
このようなことは、多読学会のほうで取組まれているかなあとも思うのですが、あまり資料が開示されていないようです。ワークショップのプログラムを見ても興味深い内容が列挙されていますが、要旨だけでもwebに載せて、多くのひとが見られるようにできないでしょうか。


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747. Re: 多読を学校教育に

お名前: たむ
投稿日: 2005/10/8(09:27)

------------------------------

yamasinaさん、おはようございます。
たむと申します。

プロジェクト、おもしろそうですね。
英語の先生方からいろいろお話が
聞けるとおもしろいと思います。

ところでその前に、

〉>一つには、敵はこちらがどう出ようとも多読普及に手を貸すことは
〉>ないだろう、と思われること。
〉(http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-talk&c=t&id=527)

〉といった、議論に疲れてしまった諦め気分の発言とともに、挑発的行動もやむなしという風潮があります。

〉そのような行動に移る前に、今一度平和的手段でなにができるか考えたいのです。

これは酒井先生の発言をさしているのですね?
これを酒井先生の「右・左問題」と名づけて
おいて…「議論に疲れてしまった諦め気分の
発言」というふうには、私には読めなかった
のですが…。

「挑発的行動」とは、具体的には最近の酒井先生の
伊藤和夫さんへの言及・批判をさしているわけですね?
これを「挑発」ととるかどうか、私はとうぜんの批判の
ように考えます。批判された方は批判を返せばいいの
であって、それ以外のことを考えるのは私にはフェア
なことだとは思えないのです。伊藤さんは故人だそう
ですが、それなら弟子筋の人や、われこそはと思われる
方が批判を返せばいい。これは、貫かなければならない
大事なことと思います。

SSS多読法には、なんというか「毒」があります。私が
そうみるというのではなく、これをまだ知らない人
がみたら、そう感じるだろうということなのですが。
つまり、「日本語を使わない」ということです。

この1点が、すべての英語教育者たちを「震撼」させる
のではないかと思うのです。すべての英語学習法が
はじめは日本語で訳をつけて理解する、そのうち
直読直解ができるようになることを暗黙の前提に
しているように思われます。しかし、「直読直解」は
いぜん日本語訳に頼っているのではないでしょうか。

SSS多読法はこの点で明確に、最初から、そして身に
ついてしまった日本語とは別の回路で英語を読むよう
に言っています。私にはこの点がSSS多読法の本質的に
画期的な点だと思えるのです。

この「毒」については、yamasinaさんはどうお考えで
しょうか。

そうしますと、「平和的手段」というのがよくわから
なくなります。先生がほかの英語学者や学習法を
批判するのは、平和的手段ではないとお考えなので
しょうか。これは「融和的手段」とでも読み替えると
私にもぴったりくるのです。

つまり酒井先生の「右・左問題」は、「融和的手段」を
とるか、または相手が「嫌な気分」になろうとも
明確に主張していくか、という選択肢になるのでは
ないかと思います。

あたりまえのこととお叱りを受けそうですが、前提と
なる大切なポイントのように思えたものですから。

ほかのいろいろな点については、また次に参加させて
いただきます。

ではでは。


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748. Re: 多読を学校教育に

お名前: yamasina
投稿日: 2005/10/8(14:03)

------------------------------

こんにちは。レスありがとうございます。
>プロジェクト、おもしろそうですね。
>英語の先生方からいろいろお話が聞けるとおもしろいと思います。

おもしろがっていただけてありがたいです。相手の本音がみんなで共有できるといいんですが。

>「挑発的行動」とは、具体的には最近の酒井先生の
>伊藤和夫さんへの言及・批判をさしているわけですね?
>これを「挑発」ととるかどうか、私はとうぜんの批判の
>ように考えます。批判された方は批判を返せばいいの
>であって、それ以外のことを考えるのは私にはフェア
>なことだとは思えないのです。伊藤さんは故人だそう
>ですが、それなら弟子筋の人や、われこそはと思われる
>方が批判を返せばいい。これは、貫かなければならない
>大事なことと思います。

私は、学校教育に多読を普及させるのにプラスかマイナスかという視点で考えています(この点では酒井さんと一致しています)。この視点からいうと、「貫かなければならない大事なこと」であったとしても、二の次になります。
私は、現状「批判には批判で返すべきと言って批判すること」はマイナスと考えていますし、正当な批判であってもプラスにならないと思っています。まあ、ここは感覚的なところでひとそれぞれいろいろな感じ方があると思います。また、例えば、このスレッドで「頑迷な意見」で苦労した話がいっぱい出れば、私自身の感じ方が変わる可能性はあります。

>SSS多読法には、なんというか「毒」があります。私が
>そうみるというのではなく、これをまだ知らない人
>がみたら、そう感じるだろうということなのですが。
>つまり、「日本語を使わない」ということです。
>この1点が、すべての英語教育者たちを「震撼」させる
>のではないかと思うのです。すべての英語学習法が
>はじめは日本語で訳をつけて理解する、そのうち
>直読直解ができるようになることを暗黙の前提に
>しているように思われます。しかし、「直読直解」は
>いぜん日本語訳に頼っているのではないでしょうか。
>SSS多読法はこの点で明確に、最初から、そして身に
>ついてしまった日本語とは別の回路で英語を読むよう
>に言っています。私にはこの点がSSS多読法の本質的に
>画期的な点だと思えるのです。
>この「毒」については、yamasinaさんはどうお考えで
>しょうか。

「すべての英語教育者たちを「震撼」させる」は大げさだと思います。また、「しかし、「直読直解」はいぜん日本語訳に頼っているのではないでしょうか」は少し議論の余地があるかなと思います。全体としては、それほど異論はありません。

>つまり酒井先生の「右・左問題」は、「融和的手段」を
>とるか、または相手が「嫌な気分」になろうとも
>明確に主張していくか、という選択肢になるのでは
>ないかと思います。

「融和的手段」という言葉でOKです。

>ほかのいろいろな点については、また次に参加させていただきます。

是非よろしくお願いします。
ではでは


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749. Re: 多読を学校教育に

お名前: たむ
投稿日: 2005/10/8(17:56)

------------------------------

yamasinaさん、こんばんは。
たむです。

早速ありがとうございます。

〉私は、学校教育に多読を普及させるのにプラスかマイナスかという視点で考えています(この点では酒井さんと一致しています)。この視点からいうと、「貫かなければならない大事なこと」であったとしても、二の次になります。

そうですか。ここで気がついたのですが、酒井先生はこれから書かれる
本の内容について言われているんだと思います。それで、あらかじめ
先生の右すべきか左すべきかの判断を批評することはしたくないのです。
「二の次」と言われると、先生にも言い分があろうかと思うのです。

〉私は、現状「批判には批判で返すべきと言って批判すること」はマイナスと考えていますし、正当な批判であってもプラスにならないと思っています。まあ、ここは感覚的なところでひとそれぞれいろいろな感じ方があると思います。また、例えば、このスレッドで「頑迷な意見」で苦労した話がいっぱい出れば、私自身の感じ方が変わる可能性はあります。

そうですか。このこと自体をここでいろいろ話し合ってみては
どうでしょう?

〉「すべての英語教育者たちを「震撼」させる」は大げさだと思います。また、「しかし、「直読直解」はいぜん日本語訳に頼っているのではないでしょうか」は少し議論の余地があるかなと思います。全体としては、それほど異論はありません。

そうですね、大げさでした。

〉>つまり酒井先生の「右・左問題」は、「融和的手段」を
〉>とるか、または相手が「嫌な気分」になろうとも
〉>明確に主張していくか、という選択肢になるのでは
〉>ないかと思います。

〉「融和的手段」という言葉でOKです。

融和的手段をとらなければならないというのは、yamasinaさんの
意見で、それ自体も議論するということでよろしいですか?

では。

これから出かけて、明日深夜にならないと帰りません。
お返事は遅くなるかもしれませんのでご了承ください。


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750. Re: 多読を学校教育に

お名前: yamasina
投稿日: 2005/10/9(00:12)

------------------------------

こんばんは。レスありがとうございます。

"たむ"さんは[url:kb:749]で書きました:
〉〉私は、現状「批判には批判で返すべきと言って批判すること」はマイナスと考えていますし、正当な批判であってもプラスにならないと思っています。まあ、ここは感覚的なところでひとそれぞれいろいろな感じ方があると思います。また、例えば、このスレッドで「頑迷な意見」で苦労した話がいっぱい出れば、私自身の感じ方が変わる可能性はあります。

〉そうですか。このこと自体をここでいろいろ話し合ってみては
〉どうでしょう?

話し合ってみてもいいですが、私自身には議論のネタがあまりありません。憶測と推測に基づいて、「批判によって増える味方勢力<批判によって増える敵勢力」となりそうだと考え、酒井さんにご配慮をお願いしている次第ですので。
たむさんが、なにかネタを振っていただければ、なんらかの反応することはできると思います。

〉融和的手段をとらなければならないというのは、yamasinaさんの
〉意見で、それ自体も議論するということでよろしいですか?
スレッドをたてた目的からは多少ずれますが、OKです。

〉これから出かけて、明日深夜にならないと帰りません。
〉お返事は遅くなるかもしれませんのでご了承ください。
ごゆるりとどうぞ。ではでは。


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751. Re: 多読を学校教育に普及させるにはどうすればいいか考えよう

お名前: pandada45
投稿日: 2005/10/9(09:13)

------------------------------

pandada45 です。

英語教育関係者ではありません。
でも、英語教育のユーザーの視点からの意見です。

yamasina の多読普及のご意見を読んで、ひとつ作り話を考えました。
 
およそ15年ほど前、まだスノーボードがマイナーな頃、スキーももうこれ以上は
うまくなれないからそんなに楽しくもないしということでスノボをはじめました。

当時は滑れるスキー場やゲレンデも限られ、道具も高くて、レンタルもあまりなく
スノーボードはこんなに楽しいのにもっといろんなところで安く滑れないものかと
よく思っていました。
 
結局、スキー人口の低下、スノボ人口の増加にスキー場も対応せざるを得なくなって
滑れるところが広まってきました。
 
スノボへの移行に伴い、当然、スキースクールは大打撃です。スキー技能認定組織も
食っていけません。
 
「半身ですべるから視野が狭くて危険だ!」
「両足固定で転んだとき危険だ!」
「ゲレンデで座って休むから邪魔だ!」
「リフトから降りるとき転んで危ない!」
 
スキー関係者は何とか自分の市場が取られないように必死です。
 
でも、一部の人は「うちは雪が良くないからスキーだけではもう食べて
いけそうもない。そこでスノボも一緒にすすめよう。」
と考えました。
 
「スノボライセンス制(登録1000円)」
「スノボスクールを卒業すればどこでも滑れる」
「夏のインドアスノボ」
といろいろ工夫を重ねました。
 
それまで、うちはスキーヤーがたくさん来るからスノボは受け入れないぞと
言っていたスキー場も暖冬が来るたびに転向(?)していきました。
今では、スノボはすっかり定着し、スキーヤー減少で閉鎖されそうなスキー場
も復活、スキーヤーとスノーボーダー、スキー業界は共存共栄となました。
 
めでたしめでたし。 
  
ここからはPandada45 の意見です。
 
 TOEIC が広まったのは会社の人事部がうまく仕事に使えるからだと思います。
(英語の実力を正しく測るかは別問題ですが)

多読も企業が現場(実際に英語を使えれようにならなければいけないところ)で
効能を認めて進めてけばやがて新卒採用時の基準になり、

企業(現場の教育 → 採用試験) → 大学(理科系の教養
 → 文系 → 入学試験) → 高校 → 中学 → 児童英語

と広まっていくと思います。

しかし、従来の英語教師は 多読指南書を書くと今までの英語指南書が売れなく
なります。
ましてや、もう亡くなった方の本は変更しようがないですからね。出版社も
反対するでしょう。
英語塾でも高校生あたりが対象では、本を読むだけでは親が納得しないから
といって文法の説明をやめられません。

でも、スノボは結局市民権を得ました。それ以前にもスキーに変わるものは
たぶんいくつも提案されては消えていったと思います。
多読がスノボになれるかは
 
 多読の力(多読は楽しい+役に立つ+お金になる)
 
によると思います。

もちろん伝道者の力は大きいでしょう。でもそれだけでは限りがあります。
普通の人が普通に進めることが支援でしょう。

親が楽しみ、子供に伝える。(子供用スノボレンタルのあるところへ行く)
友達を誘う。(スノボ板は友達の中古を買ったりもらったりして始めたものでした)
他のことを捨てて。(スキー板は捨てました。)

学校が変わるとすれば、就職に敏感な私学からかなあと思いますが。

多読普及の障害の分析と対策はよいと思いますが、
ユーザーの立場に立った行動をお願いします。

あと、何かやるのなら3現主義(現場、現物、現実)でお願いします。

実際に英語でコミュニケーションをとる現場で
その人たち(現物)が、どういう風に(現実)をよく見てほしいと思います。

以上よろしくお願いします。

"yamasina"さんは[url:kb:741]で書きました:
〉こんにちは。
〉多読を学校教育に普及させることは、この掲示板に集うひとの多くにとって共通の願いと思います。
〉しかし、その具体的手段についてはあまりここで語られてきたとは言えません。

〉一方で、

〉>一つには、敵はこちらがどう出ようとも多読普及に手を貸すことは
〉>ないだろう、と思われること。
〉(http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-talk&c=t&id=527)

〉といった、議論に疲れてしまった諦め気分の発言とともに、挑発的行動もやむなしという風潮があります。

〉そのような行動に移る前に、今一度平和的手段でなにができるか考えたいのです。

〉1.なにが普及を阻害しているか
〉2.それに対してどうできるか

〉を整理することによって、いくらかでも道筋や光明が見いだせたら、と思います。
〉(最終的成果のひとつとしては、学校の英語の先生向けのFAQ作成が可能ではないかと)

〉1.なにが普及を阻害しているか
〉「頑固な教育関係者が悪い」などというひとくくりの話ではなく、もう少しブレイクします。まず、相手が何を考えているか考えまし

ょう。

〉ご苦労なさって多読を導入されている(しようとしている)先生方が、ぶつかった障害などを教えて頂けませんか。(あまり、苦労話

は言いたくないかと存じますが。まず「予算が…」とかでしょうか?)
〉また、文部科学省の役人や学習指導要領を作成するひとから、中学高校の先生までレベルは様々と思いますが、酒井先生が上記諦念に

至ってしまった議論の嫌な思い出を少し開陳していただけないでしょうか。
〉そのほか、我々が友人に勧めたときの反応や、児童英語のお母さんの疑問なども参考になるかもしれません。

〉おそらく、頑迷な意見、誤解から素朴な疑問まで、相手の立場に応じていろいろ出たと思うのです。役人と現場の先生では当然異なる

視点の意見疑問議論となるでしょうから。

〉このスレッドでは、まず1.の阻害要因、疑問、議論のポイントを収集して、ある程度集まったら、別のスレッドでそれぞれの問題の

解決方法を可能かどうかを含め議論したいと思いますが、どうでしょうか。

〉ではでは

〉追記:古川さんへ
〉このようなことは、多読学会のほうで取組まれているかなあとも思うのですが、あまり資料が開示されていないようです。ワークショ

ップのプログラムを見ても興味深い内容が列挙されていますが、要旨だけでもwebに載せて、多くのひとが見られるようにできないでし

ょうか。


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752. テーマに沿った投稿1号ありがとうございます

お名前: yamasina
投稿日: 2005/10/9(23:04)

------------------------------

Pandada45 さん、テーマに沿った投稿第1号、ありがとうございます。
スノボの話は示唆に富んでいますね。本当によいものは、多少の抵抗勢力など蹴散らして自然に普及していくものだと思います。また、商売人は風向きを見て変わっていくものですよね。

>多読も企業が現場(実際に英語を使えれようにならなければいけないところ)で
>効能を認めて進めてけばやがて新卒採用時の基準になり、
>企業(現場の教育 → 採用試験) → 大学(理科系の教養
> → 文系 → 入学試験) → 高校 → 中学 → 児童英語
>と広まっていくと思います。
#1:「企業に効能を認めさせる」
いいですね。学校教育が大学入試などの影響下にあることはよく言われることです。
どうすれば、これが実現できるか考えてみましょう。

>英語塾でも高校生あたりが対象では、本を読むだけでは親が納得しないから
>といって文法の説明をやめられません。
#2:「親に納得させる」
学校教育に普及するためには、これも大事でしょうね。しかも手強そう。

> 多読の力(多読は楽しい+役に立つ+お金になる)
>によると思います。
#3:「お金になる」
「楽しい」「役に立つ」はここの人には自明ですので、「お金」に絞りましょう。
学校教育への普及という視点では直接的でないようにも思われますが、ご指摘の通り、お金は大事だよ〜、です。

もう一つスレッドをたてさせてもらって、そこでそれぞれの具体的手段について考えていきたいと思います(ただし、もう少しこの話題への参加者が増えてからのつもりです)。

>もちろん伝道者の力は大きいでしょう。でもそれだけでは限りがあります。
>普通の人が普通に進めることが支援でしょう。
>親が楽しみ、子供に伝える。(子供用スノボレンタルのあるところへ行く)
>友達を誘う。(スノボ板は友達の中古を買ったりもらったりして始めたものでした)
>他のことを捨てて。(スキー板は捨てました。)
このへんは、すでにみなさん取り組まれている活動ですね。これらは、上記#1-3で挙げられた普及のためのポイントに対する手段としても有効そうです。これからの一連の議論(続けばですが)の結末として、有効かつ可能な手段としてこれらの活動だけが残るのかもしれません。が、一度議論してみるのも無駄ではないと考えてやっています。

>多読普及の障害の分析と対策はよいと思いますが、
>ユーザーの立場に立った行動をお願いします。
英語ユーザーかつ多読ユーザーで、我が子が将来(数年後)受ける英語教育がよりよくなってほしいという立場で行動しています。
>あと、何かやるのなら3現主義(現場、現物、現実)でお願いします。
3現主義については具体的にピンときませんので、私の行動がそれにそぐわないと思われたときにご指摘/ご指導ください。
ではでは。今後ともよろしくお願いします。


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764. Re: pandada45さんへ

お名前: たむ
投稿日: 2005/10/15(12:04)

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何日もたってしまいましたが、ご覧になっていますでしょうか。

pandada45さんの「変わるのは企業の現場から」というご指摘、
目が開かれるような感じがしました。実際、自分の英語体験を
ふりかえっても、現場でのコミュニケーションに困った経験から
英語の勉強について考え始めたのでした。はじめ従来の学校
英語教育はどうでもいい、という感じでしたが、困っているのは
私だけではないという事例をたくさん知るようになって、ガンは
ここにあると思うようになりました。

しかし、pandada45さんの言われるとおり、変わっていくのは
企業などの現場からなのだろうと納得しました。学校は、とくに
公立の学校は、大学進学率や就職率を気にはしているでしょう
が、英語教育の結果を問われることはあまりない、したがって
変わる必要などあまり感じない保守的(守旧派!)組織なの
でしょう、と思います。

3現主義、まったく同感です。英語は実際に、どういうレベルでも
いいですが、使えなければ話しにならない。とくに英語人が意味の
あることをしゃべったときに聞き取れなければ、すべてが始まらない
でしょう。その点、学校英語教育はあまりに無力で無駄です。さらに
無用のコンプレックスやトラウマを生み出すという点、また社会人に
なってから学校英語の方法を「継続・深化」させようとしても、新たな
挫折が待っている点で、有害でさえあると思っています。

一つ私の関係した事例を申し上げますと、航空会社の整備士の方たち
の話しです。仕事の必要から、アメリカの整備士の資格を取る必要もある
のだそうですが、会社は「英語が必要」!ということから2・3カ月の訓練を
私どもの英会話学校に依頼してきます。こちらもそれなりの努力はします
が、実際、試験を受けるために渡米するとき、英語がとても不安だと皆さん
口にされます。アメリカのホテルから電話してきて、ぜんぜんわからない、
と言ってこられた方もいました。しかし、ほとんどの方が実際には試験に
受かるのです。聞いてみますと、試験官の英語はほとんどわからないが、
こんなことを聞いているのだろうという推測で、なんとか答えるという
話しです。筆記試験の比重がおおきいのかもしれません。

さらに、このあとです。何年かして、この整備士の一人の方にお会いする
機会があり、資格は生きていますか、仕事につながっていますか、と
お尋ねしたところ、まったく役に立たない、という返事です。資格はある
けれど、実際には英語人のパイロットなどと話をしなければならないが、
その点がまったくダメなので、結局仕事を取るにはいたらないのだ、と
いうことでした。

まとまりませんが、私の直面している「現場」はこんなところです。
pandada45さんの「現場」はどんなところなんでしょう?


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765. Re: たむさんへ

お名前: pandada45
投稿日: 2005/10/15(16:07)

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pandada45 です。

たむさん こんにちは。

一部上場の電機メーカーに24年勤めています。
数年前から研究開発部門に属しています。理工学部系の出身が多い部署ですね。

以前は半分外資(今はもう違いますけど)ということもあり、社内英語教育は
熱心だと思います。私もTOEIC IPテストを1985年には受験して360点でした。
(時々TOEIC IPテストは受けますが最近は受験者中で最年長ですね。)

職場の若い人を見ても、新入社員のほうが英語ができる、ということがあるか
は判りません。って言うことは、ほとんど会社の仕事に影響するまでの変化
は無いと考えられます。

以前より社員の海外出張などは多くなっていますが(中国が多いですが…)
仕事で本当に必要ならば通訳を雇うなり、現地駐在の人が通訳をするなりと
コスト、品質にあわせて使い分けているようです。
日本にいる場合は、外国人が職場に来るなど特別なことがあると少しでも
英語の話せる人をさがすのが実態ですね。

今の仕事では英語まったくできなくても仕事ができる人のほうが絶対的に
優先です。
まして、仕事時間に英語を勉強するなんていう余裕はありませんねえ。


>> 3現主義、まったく同感です。英語は実際に、どういうレベルでも
>> いいですが、使えなければ話しにならない。とくに英語人が意味の
>> あることをしゃべったときに聞き取れなければ、すべてが始まらない
>> でしょう。その点、学校英語教育はあまりに無力で無駄です。さらに
>> 無用のコンプレックスやトラウマを生み出すという点、また社会人に
>> なってから学校英語の方法を「継続・深化」させようとしても、新たな
>> 挫折が待っている点で、有害でさえあると思っています。


だからこそ、学校英語はそのままの方法を継続すれば成果もあがる方法に
して欲しいですよね。

最近職場で就業時間後に多読をはじめました。4人ほどが始めましたので
今後の進み方が楽しみです。

それでは、現場でも Happy Reading!

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753. Re: 多読を学校教育に普及させるにはどうすればいいか考えよう

お名前: Ms Iida
投稿日: 2005/10/10(01:41)

------------------------------

Iidaです。高校で英語教えてます。多読は今年から正規授業外の土曜講座で取り組んでいます。生徒と一緒にほとんど泥縄状態で多読しています。

学校教育になぜ多読が普及しないか?

1.教員が「多読」を知らない。

まずはこれに尽きるのでは?私も知りませんでした。

私は、他業種から転職してきた「邪道」な教員で、また新し物好きなので、何の抵抗も感じませんでした。

多読を普及させようとするには、まず同僚の協力が必要になるわけですが、
そのへんが難しいところでしょうね。

あとは、受験勉強との関係でしょうか。受験校の場合は、成果(合格者数)が上がらないと、とか…。本校は付属校なので、そのあたりはわからないのですが。

お金の苦労もありますが、うちの場合は、「生徒が英語の本を読みたがっている」という事実が先行していたので、それを前面に出して「お金ください」とお願いしています。


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754. 現場から第2号ありがとうございます。

お名前: yamasina
投稿日: 2005/10/10(21:59)

------------------------------

こんばんは。反応ありがとうございます。

"Ms Iida"さんは[url:kb:753]で書きました:
〉Iidaです。高校で英語教えてます。多読は今年から正規授業外の土曜講座で取り組んでいます。生徒と一緒にほとんど泥縄状態で多読しています。

〉1.教員が「多読」を知らない。
〉まずはこれに尽きるのでは?私も知りませんでした。
#4:「教員に多読を知らしめる」
これは全く考えていませんでした。募集した甲斐があります。

〉多読を普及させようとするには、まず同僚の協力が必要になるわけですが、
〉そのへんが難しいところでしょうね。
どのへんが難しかったか、もしお時間が許せば教えてください。

〉あとは、受験勉強との関係でしょうか。受験校の場合は、成果(合格者数)が上がらないと、とか…。本校は付属校なので、そのあたりはわからないのですが。
#5:「受験に成果があがる」
多読が受験に効果があるかどうかは議論のあるところですが、あれば普及にプラスでしょうから一応議題に数えておきます。

〉お金の苦労もありますが、うちの場合は、「生徒が英語の本を読みたがっている」という事実が先行していたので、それを前面に出して「お金ください」とお願いしています。
それなりに根拠があれば、お金は出していただけるんですね!(と言い切ってしまうと語弊があるでしょうが)心強いお話です。
ありがとうございました。ではでは


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761. Re: 現場から第2号ありがとうございます。

お名前: Ms Iida
投稿日: 2005/10/14(23:43)

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yamashinaさん、こんばんは。iida@教員はホントーに忙しい

〉〉多読を普及させようとするには、まず同僚の協力が必要になるわけですが、
〉〉そのへんが難しいところでしょうね。
〉どのへんが難しかったか、もしお時間が許せば教えてください。

いろいろなお考えの先生がいらっしゃる、ということです。

〉〉あとは、受験勉強との関係でしょうか。受験校の場合は、成果(合格者数)が上がらないと、とか…。本校は付属校なので、そのあたりはわからないのですが。
〉#5:「受験に成果があがる」
〉多読が受験に効果があるかどうかは議論のあるところですが、あれば普及にプラスでしょうから一応議題に数えておきます。

受験に限らず、目に見える成果があるかどうかですね。TOEICの点数が上がるとか。

〉〉お金の苦労もありますが、うちの場合は、「生徒が英語の本を読みたがっている」という事実が先行していたので、それを前面に出して「お金ください」とお願いしています。
〉それなりに根拠があれば、お金は出していただけるんですね!(と言い切ってしまうと語弊があるでしょうが)心強いお話です。

前にも書きましたが、外の研究費をもらって来るとか、生徒がいかに楽しんでいるかを宣伝するとか、努力はしています。
来年度どれくらい予算をつけてくれるか、気になるところです。

今度保護者向けの多読講座を開いて、後援会を味方ににつけようかと画策しています。


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767. Re: マスメディアを使う作戦はどうでしょう?

お名前: pandada45
投稿日: 2005/10/16(22:55)

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Ms Iida さん、yamashina さん こんばんは

pandada45 です。

"Ms Iida"さんは[url:kb:761]で書きました:
〉yamashinaさん、こんばんは。iida@教員はホントーに忙しい

なんか同じに税金を使うのならば、小学、中学、高校では生徒に対する教員数を
もっと増やして欲しいですよね。
娘が小1の時、不登校気味で何度か一緒に授業を受けたのだけれど、生徒40人
対先生一人では、もう、ぐちゃぐちゃでしたね。こりゃ先生も大変だと。

ゆとり教育って言うのは、いまの予算で生徒に教えるのにゆとりを持てる内容
ってことになってしまったのだけれど、本当は必要な内容を生徒に教えるのに
ゆとりが持てる環境を整備することだと思うんですがねえ。
 
 
〉〉〉多読を普及させようとするには、まず同僚の協力が必要になるわけですが、
〉〉〉そのへんが難しいところでしょうね。
〉〉どのへんが難しかったか、もしお時間が許せば教えてください。

〉いろいろなお考えの先生がいらっしゃる、ということです。

〉〉〉あとは、受験勉強との関係でしょうか。受験校の場合は、成果(合格者数)が
上がらないと、とか…。本校は付属校なので、そのあたりはわからないのですが。
〉〉#5:「受験に成果があがる」
〉〉多読が受験に効果があるかどうかは議論のあるところですが、あれば普及にプラス
でしょうから一応議題に数えておきます。

〉受験に限らず、目に見える成果があるかどうかですね。TOEICの点数が上がるとか。

目に見える成果を作ってマスメディアで公開するのがいいんでしょうねえ。
少し前まで、アエライングリッシュで お笑い芸人二人組みにカリスマ先生がTOEIC対策を教えて
1年間で何点スコアが上がるかって言うのをやってました。

そこで、続編として1年間の多読とシャドウイングでTOEICスコアが何点上がるかを見る
という企画をやってもらうなどが良いかと思いますが。
他の雑誌でも良いですし。
みんなでいろんな雑誌に投稿しましょう(笑)
 
 
〉〉〉お金の苦労もありますが、うちの場合は、「生徒が英語の本を読みたがっている」という
事実が先行していたので、それを前面に出して「お金ください」とお願いしています。
〉〉それなりに根拠があれば、お金は出していただけるんですね!(と言い切ってしまうと
語弊があるでしょうが)心強いお話です。

〉前にも書きましたが、外の研究費をもらって来るとか、生徒がいかに楽しんでいるかを
宣伝するとか、努力はしています。
〉来年度どれくらい予算をつけてくれるか、気になるところです。

〉今度保護者向けの多読講座を開いて、後援会を味方ににつけようかと画策しています。

上記の お笑い芸人多読でTOEIC挑戦 でスコアが上がればそっち目的の人からのバックアップ
も期待できますね。(でも、ほんとにあがるかしらねえ?)


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755. 普及することへの不安

お名前: marigold http://www.marigoldgarden.net/
投稿日: 2005/10/12(21:13)

------------------------------

こんにちは。
この場所でこんなことを書くのは失礼かもしれません。
(私は教師でもありませんし。)
SSS式多読は、学校教育にはそぐわないと思います。

先生たちが、ちゃんと多読の趣旨を理解できて、実行できるのか不安です。

もちろん、ここの掲示板に参加されている先生方は、しっかりと酒井先生の本やこのSSSのホームページで書かれていることをお読みになって、ご自分でも多読をしておられるので大丈夫だと思います。

けれども、「普及」ということになるとそうでない先生も大勢出てくると思います。

「つまらなかったらやめる、辞書をひかない、わからないところは飛ばす」
これは、自分自身がするには良いけれども、他人にそれをやらせるのは非常に難しいことだと思います。

私の不安を「先生宛ての質問形式」にしてみました。
書きながらSSSの多読三原則を守った多読の指導って実行できるのかな、すごく忍耐がいるな、と思いました。
真面目な先生ほど出来ないのではとさえ思います。

--------------
(その1) 
生徒が本を読みはじめます。数ページめくって「これつまらないからやめるねー♪」と投げ出しました。しかも、それを何冊も何冊も繰り返しました。

「せっかく予算をやりくりして買ったのだから…」とか、
「それは私の大好きな本で、みんなに読んでもらいたくて買ったのだから、アナタにもじっくりと読んでもらいたかったのに…」というきもちになりませんか?

(その2)
生徒がいつまでもいつまでも(あなたの目から見て)幼稚な本ばかり読んでいます。
「もうちょっとレベルをあげてみたら?」とか
「もっと積極的に上のレベルの本にチャレンジしたら?」と口出ししたくなりませんか?

(その3)
本を読み終えた生徒が「楽しかった」「おもしろかった」とだけしか言いません。
教師としてそれで満足できますか?
「本当にわかったの?」「本当に楽しめた?」「どんな話だったか覚えてる?」「登場人物の中で誰が好き?」とたずねてみたくなりませんか。
それから、理解度テストをやってみたくはなりませんか?

(その4)
受け持ちの生徒のお母様が、「そろそろ子供に英語検定○級を受けさせたい」とおっしゃっています。
そのお母様は「うちの子供は毎日たのしそうにたくさんの英語の本を読んでいる。あれだけ沢山英語に触れているのだから英検○級くらい合格するのは当然」と思っていらっしゃるようです。
不合格だった場合、お母様にどのように説明しますか?

(その5)
単語の意味を聞いてくる生徒に対して「辞書をひきましょうね」と答えたくはなりませんか?

「意味のわからない単語は当分ほうっておきましょうね」
とか
「ちょっとわからないことが出たからといって、いちいち質問したり、すぐに調べたりするなんて、なんて不真面目なんでしょう。そんなんじゃ本当の英語力がつきませんよ」
ということを生徒に納得させられますか?
--------------

ところで私の最大の不安は
(1) 多読が何かの間違い(失礼!)で文部科学省に認められて、
(2) 全国の中学・高校の必修科目になる。
(3) そして、多読の達成度をはかるという名目で「多読検定(1級〜5級)」ができる
ことです。

「強制」「管理」「点数により差別化」が多読の世界にはいりこんできて、ものすごい人数の【多読嫌い】が発生するかもしれません。


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756. marigoldさんへ

お名前: スヌーピー
投稿日: 2005/10/13(22:16)

------------------------------

こんにちは。
こちらをご覧の先生方は皆さん、marigoldさんへの明確なお答えが出来ると思います。
敢えて、多読指導若葉マークの私が答えてみたいと思います。

不十分な点や、おかしな点があれば、どなたか訂正してください。

酒井先生・神田先生の「教室で読む英語100万語」という本を読めば、分かるのですが、
先生は「多読三原則」のほかに、多読指導をする先生への「多読授業三原則」を提唱されています。

1.教えない
2.押し付けない
3.テストしない

タドキストが「多読三原則」を守って多読を進める以上に、厳しい原則です。
とりあえず、この三原則に則って指導をすると、marigoldさんの「先生宛ての質問」
〉(その1) 
〉生徒が本を読みはじめます。数ページめくって「これつまらないからやめるねー♪」と投げ出しました。しかも、それを何冊も何冊も繰り返しました。

〉「せっかく予算をやりくりして買ったのだから…」とか、
〉「それは私の大好きな本で、みんなに読んでもらいたくて買ったのだから、アナタにもじっくりと読んでもらいたかったのに…」というきもちになりませんか?

〉(その2)
〉生徒がいつまでもいつまでも(あなたの目から見て)幼稚な本ばかり読んでいます。
〉「もうちょっとレベルをあげてみたら?」とか
〉「もっと積極的に上のレベルの本にチャレンジしたら?」と口出ししたくなりませんか?

〉(その3)
〉本を読み終えた生徒が「楽しかった」「おもしろかった」とだけしか言いません。
〉教師としてそれで満足できますか?
〉「本当にわかったの?」「本当に楽しめた?」「どんな話だったか覚えてる?」「登場人物の中で誰が好き?」とたずねてみたくなりませんか。
〉それから、理解度テストをやってみたくはなりませんか?

〉(その4)
〉受け持ちの生徒のお母様が、「そろそろ子供に英語検定○級を受けさせたい」とおっしゃっています。
〉そのお母様は「うちの子供は毎日たのしそうにたくさんの英語の本を読んでいる。あれだけ沢山英語に触れているのだから英検○級くらい合格するのは当然」と思っていらっしゃるようです。
〉不合格だった場合、お母様にどのように説明しますか?

〉(その5)
〉単語の意味を聞いてくる生徒に対して「辞書をひきましょうね」と答えたくはなりませんか?

〉「意味のわからない単語は当分ほうっておきましょうね」
〉とか
〉「ちょっとわからないことが出たからといって、いちいち質問したり、すぐに調べたりするなんて、なんて不真面目なんでしょう。そんなんじゃ本当の英語力がつきませんよ」
〉ということを生徒に納得させられますか?

にある、
(その1)(その2)は、「原則2.押し付けない」に反するし、
(その3)は「原則3.テストしない」—(その4)も英検云々に関わってくるのなら、原則3のテスト、かな?—に、
(その5)は「原則1.教えない」に
反するので、有無を言わさずタブーになってしまいます。

「・・・というきもちになりませんか?」とか
「口出ししたくなりませんか?」とか言われると、
勿論最初はそうでしたよ。そこを無視するなんて、先生の怠慢だと思っていましたから。
でも、ここの掲示板で「Student-centered」という考え方を教えて頂いて、英語指導というものを、違った視点から見られるようになりました。
この多読三原則に反した教え方を生徒側から見れば
「教師側の押し付けてきた内容(多読指導の場合、生徒の好みではなく、教師側の選んだ本)を教え込まれ、テストされる」
ということになります。
この教え方がいかに、生徒の「英語を吸収しよう」という気持ちを萎えさせてきたか、私にはやっと分かりました。

英語を覚えた/覚えられない、文法的に理解できた/理解できない、内容を把握できた/出来なかった。
そんな次元のことではなく、「おもしろかった!」「超つまらん〜」と率直な感想を言ってくれれば、何より嬉しいことだと、今は思います。
しんどいけれど、この三原則を守って耐えて生徒たちを見守っていたら、
何のことはない、教師や講師が教えなくたって生徒たちが自らの力で成長していくんですよ!
この楽しさは、必死で教え込んでいた頃には感じなかった。

SSS式多読指導とこの多読指導三原則は、セットで普及されるはずです。

世の中に広く知られてくると、確かに本当のSSS式多読指導を理解せずに、取り入れようとする先生も出てくるでしょう。
でも、多読指導三原則をいい加減にやって、生徒の英語力や結果だけを求め、依然教師側の都合のみで多読指導をやると、文部科学省に認められるほどの成果を挙げられるはずはなく、そんな多読指導は普及しないと思います。

SSS式多読は究極の個別指導で、とても忍耐のいる指導方法。長い目で生徒たちを見てあげる必要があります。
そういう意味ではたしかに、特定の試験の結果を出すための「今の」学校教育にはそぐわないかもしれません。

ちなみに 「質問」の(その1) のように、
> 生徒が本を読みはじめます。数ページめくって「これつまらないからやめるねー♪」と投げ出しました。しかも、それを何冊も何冊も繰り返しました。
> どうしましょう?
と、ここの掲示板に相談したら、
おそらく「その生徒さんが心から好きになれる本に出逢えるまで、1冊でも多くの本を差し出してあげましょう」と言われるのでは、と思います。


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757. Re: marigoldさんへ

お名前: 古川@SSS http://www.seg.co.jp/
投稿日: 2005/10/13(22:54)

------------------------------

古川です。

〉先生は「多読三原則」のほかに、多読指導をする先生への「多読授業三原則」を提唱されています。

〉1.教えない
〉2.押し付けない
〉3.テストしない

はい。これらは重要な原則ですが、私達は原理主義ではないので、
実際の現場の状況で、各先生方が、柔軟に対処すべきだし、
実際そのように対処されていると思います。
ただし、「うまくいかなくなったとき」は「この3原則」
にもどられることをお薦めします。

〉タドキストが「多読三原則」を守って多読を進める以上に、厳しい原則です。
〉とりあえず、この三原則に則って指導をすると、marigoldさんの「先生宛ての質問」

〉〉(その1) 
〉〉生徒が本を読みはじめます。数ページめくって「これつまらないからやめるねー♪」と投げ出しました。しかも、それを何冊も何冊も繰り返しました。

基本的には、耐えて、「これはどお?」を繰り返すってことですね。
本人がその気になるまで、辛抱ずよくまつのが基本です。

〉〉(その2)
〉〉生徒がいつまでもいつまでも(あなたの目から見て)幼稚な本ばかり読んでいます。
〉〉「もうちょっとレベルをあげてみたら?」とか
〉〉「もっと積極的に上のレベルの本にチャレンジしたら?」と口出ししたくなりませんか?

いろんな本を読んでみたら といってさりげなく渡すのが
よいのでは?

〉〉(その3)
〉〉本を読み終えた生徒が「楽しかった」「おもしろかった」とだけしか言いません。
〉〉教師としてそれで満足できますか?

十分できると思います。

〉〉「本当にわかったの?」「本当に楽しめた?」「どんな話だったか覚えてる?」「登場人物の中で誰が好き?」とたずねてみたくなりませんか。

それは、生徒と信頼関係ができれば、スマートな形でできますよ?
自分でよんだ本なら、「私はここが好きだったけど、○○君はどうだった?」
などと聞いてみるのも自然で良いですね。

#だから、教師はたくさんよんでいないと

〉〉(その4)
〉〉受け持ちの生徒のお母様が、「そろそろ子供に英語検定○級を受けさせたい」とおっしゃっています。
〉〉そのお母様は「うちの子供は毎日たのしそうにたくさんの英語の本を読んでいる。あれだけ沢山英語に触れているのだから英検○級くらい合格するのは当然」と思っていらっしゃるようです。
〉〉不合格だった場合、お母様にどのように説明しますか?

試験に受かりそうにないと思えば、受ける前に、「ドーピング」指導を
する方がよいのでは?

〉〉(その5)
〉〉単語の意味を聞いてくる生徒に対して「辞書をひきましょうね」と答えたくはなりませんか?

〉〉「意味のわからない単語は当分ほうっておきましょうね」
〉〉とか
〉〉「ちょっとわからないことが出たからといって、いちいち質問したり、すぐに調べたりするなんて、なんて不真面目なんでしょう。そんなんじゃ本当の英語力がつきませんよ」
〉〉ということを生徒に納得させられますか?
〉にある、

最初に説明すれば、単語の意味を聞いてくる生徒は実際問題
全くいないと思います。

とりあえず、回答まで。


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758. 部外者ですが

お名前: 杏樹
投稿日: 2005/10/14(01:37)

------------------------------

みなさま、こんにちは。

英語教育とは縁のない私ですが・・・。

〉#だから、教師はたくさんよんでいないと

もしかするとこれが一番の問題ではないでしょうか。
多読は自分が実際にやってみないと、人には指導できないと思います。
ですから、教師に多読を普及させるには、まず教師自身に多読をしてもらう。
教師に多読を実践してもらうのが、もしかすると一番の難関かもしれません。
…と、ふと思いました。


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759. Re: 同感です

お名前: macska
投稿日: 2005/10/14(08:28)

------------------------------

こんにちは。

"杏樹"さんは[url:kb:758]で書きました:
〉〉#だから、教師はたくさんよんでいないと

〉もしかするとこれが一番の問題ではないでしょうか。
〉多読は自分が実際にやってみないと、人には指導できないと思います。
〉ですから、教師に多読を普及させるには、まず教師自身に多読をしてもらう。
〉教師に多読を実践してもらうのが、もしかすると一番の難関かもしれません。
〉…と、ふと思いました。

先日SSSのご協力を得て地元で多読講演会を開催した際、近隣の中学高校へPRに行きました。「学校にもこういう英語の本があってもいいねぇ。」と、本を揃えることには積極的な姿勢が見られました。そこで、「やってみたい子どもだけで部活のような課外授業もできますけれど、特に生徒には適切な指導が必要です。まずは先生がたくさん読んで子どもたちにアドバイスできるようになってもらいたいですね」と言いました。すると、先生自身はあまり乗り気ぢゃないことが見えてきました。

結局、講演会への教師の参加はなく、でも、先生は生徒にチラシを配ってくれたので、生徒は来てくれました。また生徒の保護者も来てくれました。そこから私設ブッククラブも始められて、多読とはどういうものなのか、今は私がアドバイザーですが、関心をもってくれた保護者を中心に、その本質が僅かずつでも定着させられるかもしれないという期待を持っています。

こんな経験から、あくまでも「学校」を通じて(学校に疎外感を与えてしまわないように)、でもターゲットを先生に絞ってしまわずに生徒や保護者へもアピールしていくのがいいと思います。先生がなかなか動かない(動けない?)場合でも、子どもや保護者から変化をもたらすことができるかもしれません。

世間一般では機関や施設などから「こうしよう」あるいは「こうしてください」と一般の人々に呼びかけることが多いですが、機関や施設の人事異動などで方針が変わると内容も変わって翻弄されてしまうことが多々あります。やはりそれを享受する生徒や保護者からの要望が確たる定着の一番のポイントではないでしょうか。

しかしそれもケース・バイ・ケースだと思います。取り組もうとする地域や学校の状況を把握した上で普及の道筋を考えられたらいいと思います。そして私自身は好きな言葉「3つの"あ"」でコツコツやっていきます。"あ"せらず、"あ"きらめず、"あ"てにせず。


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762. Re: 私も同感です

お名前: Ms Iida
投稿日: 2005/10/15(00:24)

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杏樹さん、はじめまして。iidaです。

〉英語教育とは縁のない私ですが・・・。

〉〉#だから、教師はたくさんよんでいないと

〉もしかするとこれが一番の問題ではないでしょうか。
〉多読は自分が実際にやってみないと、人には指導できないと思います。
〉ですから、教師に多読を普及させるには、まず教師自身に多読をしてもらう。
〉教師に多読を実践してもらうのが、もしかすると一番の難関かもしれません。
〉…と、ふと思いました。

私も同感です。

多読が楽しいと思える人でないと、指導はできませんよね。子供たちは、「先生、どの本がおもしろい?どれがおすすめ?」と聞いてきますから、それに応えられるかどうかが、多読を楽しく進められるかどうかの鍵になりますね。

私は泥縄教師なので、まだまだです。行き帰りの電車の中でせっせと読んでます。

また、英語教えるからには英語力ですよね。したがって、教員の英語力アップのための有効な方法のひとつとしての多読、というアプローチもありますね。

留学する、勉強会に参加する、英会話学校に行く、など教員研修の方法はいろいろありますが、その中に「100万語読む」というの、ありだと思います。


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760. Re: 普及することへの不安

お名前: yamasina
投稿日: 2005/10/14(17:00)

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marigoldさん、スヌーピーさん、古川さん、杏樹さん、macskaさん、こんにちは。

スヌーピーさんたちのレスを見て感じることは、いざ始めるとなれば実践面でのノウハウは豊富だということです。
問題は始めるかどうか考えている先生の悩みに答えることかもしれません。

それはともかく、marigoldさんに頂いたテーマとしては、ざくっとまとめすぎかとは思いますが、こうさせて頂きます。
#6:「教師にSSS式多読を理解してもらう」
これは、上で提起された「知ってもらう」のあとににちょうど繋がっていきますね。

ところで、普及の最終地点のひとつは指導要領に載ることかな、と実は考えていましたが、当然ここは議論の対象になりうるところでしょうね。まあ、数年ではあり得ないと思いますが。

かつて「読書感想文が読書嫌いを増やした」論もありましたけど、最近はどうなっているのでしょうかね。

ではでは。ありがとうございました。


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763. Re: marigoldさんへ

お名前: たむ
投稿日: 2005/10/15(11:05)

------------------------------

「SSS式多読は、学校教育にはそぐわない」というご指摘、
なるほどと考えこんでいます。私は多読教室をはじめたばかり
の新米ですが、学校教育の「強制」とSSS多読の自由な個人
のやることとの矛盾をはやくも感じています。

まあ、学校教育には、実際には、ほとんどの場合、「課外授業」の
一環として取り入れられているのだと思います。公立の中学・高校で
正規の授業として取り入れている事例はそもそもあるのでしょうか?
この点、掲示板をお読みの先生方にぜひお聞きしてみたいのです。

公立の中学・高校で、SSS多読を正規の授業にしている例は
ありますでしょうか?

学校教育にSSS多読を取り入れるのに、私自身がとくに困るのは
「評価」です。期末には評点をつけて提出しなければならないのです。
SSS多読を取り入れる以前、私は「英語の音の訓練」を中心にした
授業をしてきました。このときから、学校(私の場合、職業訓練大学校、
看護学校ですが)で、教師が学生に英語の評点などつけてもなんの
意味もないと思っていましたので、悩んできました。なんとかごまかして
いました(学生さんに説明して、学校の評点など、実際の英語にふれて
みれば何の意味もないことがわかる、制度上テストをせざるをえないが
気にしない!で、また落第点はつけない、など)。

SSS多読を取り入れて、この点がまったく出口なしの気持ちでいます。
来年の春までにはなんとか結論をださなければなりません。

marigoldさん、その1からその5までのご質問は、私にかんする限り
大丈夫です。自信をもって答えます。英検の悪口を言って、保護者に
嫌な顔をされた経験もあります。

ブログ、拝見しました。ご紹介のお医者さんの本、図書館で探した
のですが、みつかりませんでした。Amazonには1冊残っていると、
さてどうしようか思案中です。

ではでは。


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766. たむさんへ

お名前: yksi
投稿日: 2005/10/16(21:10)

------------------------------

たむさん こんばんは yksiです

〉まあ、学校教育には、実際には、ほとんどの場合、「課外授業」の
〉一環として取り入れられているのだと思います。公立の中学・高校で
〉正規の授業として取り入れている事例はそもそもあるのでしょうか?
〉この点、掲示板をお読みの先生方にぜひお聞きしてみたいのです。

〉公立の中学・高校で、SSS多読を正規の授業にしている例は
〉ありますでしょうか?

9月の多読学会ワークショップでは、数件、正規の授業にしている中学・高校の事例報告がありました。
また、高専(国立ですが)では、3校が正規授業にSSS多読を導入しています。特に新設の沖縄高専では、1, 2年次(高校1,2年と同年代)の英語の授業を、多読中心に展開しており、我々も注目しています。

〉学校教育にSSS多読を取り入れるのに、私自身がとくに困るのは
〉「評価」です。期末には評点をつけて提出しなければならないのです。
〉SSS多読を取り入れる以前、私は「英語の音の訓練」を中心にした
〉授業をしてきました。このときから、学校(私の場合、職業訓練大学校、
〉看護学校ですが)で、教師が学生に英語の評点などつけてもなんの
〉意味もないと思っていましたので、悩んできました。なんとかごまかして
〉いました(学生さんに説明して、学校の評点など、実際の英語にふれて
〉みれば何の意味もないことがわかる、制度上テストをせざるをえないが
〉気にしない!で、また落第点はつけない、など)。

〉SSS多読を取り入れて、この点がまったく出口なしの気持ちでいます。
〉来年の春までにはなんとか結論をださなければなりません。

成績評価は、相対評価では難しいかもしれませんが、達成度で(絶対)評価できるのであれば、全く問題ありません。絶対評価では、設定した目標を超えることができれば、クラス全員にA評価を与えることも可能ですので。

ただ、多読授業の評価を短期間で行うのは難しいと思います。私の職場では、当初小テストで様子を見ながら、学生の進度を観測していましたが、現在は、年度末に長文読解力の筆記試験(定期試験)を行い、これを中心に成績をつけています。英文の水準と設問を適切に設定すれば、担当教員としてほぼ納得のいく評価が行えると思います。


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768. Re: yksiさん、こんにちは

お名前: たむ
投稿日: 2005/10/17(10:38)

------------------------------

yksiさん、早速ありがとうございます。

中学・高校での実践例もあるとのこと、国立高専では3校で正規の
授業になっているとのこと、わかりました。私も、もっと出掛けて、
いろいろ見てみなければと思いました。

評価についてのお話しもありがとうございます。
学生に目標を設定させるとは、具体的には語数ですか?
小テストとはどのようなものだったのでしょうか?
来年の春までには、まだ時間がありますので、考えてみたい
と思います。

ひとつ悩みは、実は具体的なことなのですが、31名の学生さんの
うち、1名の方がはっきりやりたくないとの意思表示をしているよう
なのです。まだ話し合いができないのですが、この方にどう対応
したらいいのか…という感じでいます。

全体にはとてもいい雰囲気ではじまりました。ORT, LLLの最初の
ほうで、意外におもしろいという評価が半数ぐらいです。また、
ある学生さんが、ボーっとした雰囲気でいましたので、尋ねたところ、
Little Bear's Friendに感激したとのことでした。評判がとても
いいんだよ、と私も嬉しくなりました。

学生さんの中には、高校の課題読書でハリポタの何巻かを
辞書をたよりに半分くらい読んだという方もいました。早速、
私お気に入りのTwo Livesを貸しました。

ただ、全体にまだ、訳さない・飛ばすことにとまどっている雰囲気も
感じられます。YL 3に挑戦して、訳さないとわからないという人も
いました。これから個別に話していこうと思っています。

ありがとうございました。またよろしくお願いします。

* yamasinaさん、スレッドの趣旨に合わない発言で申し訳ありません。


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770. 皆様のレスをお読みして

お名前: marigold http://www.marigoldgarden.net/
投稿日: 2005/10/17(20:42)

------------------------------

素晴らしいレスばかりいただき、非常にうれしく思います。
最初にも書きましたが、ここに投稿されている先生方は多読の真髄をよく理解していらっしゃると思います。
ですから、質問事項はここの先生方を試すとかいうつもりは一切なく(そもそも誰かからテストされたり、自分が人をテストすることは私は嫌いですから)、世間一般の旧来の教育観に固まった先生方にこれをつきつけたらどう思われるんだろう、ショック大きすぎるんじゃない? という気持ちで書きました。

ですが、みなさんのレスを読み、「ああなるほど!」とか「そういえばそうだな!」と思うことたくさんあり、刺激にもなりました。
ありがとうございました。

スヌーピーさん [url:kb:756]

〉でも、ここの掲示板で「Student-centered」という考え方を教えて頂いて、英語指導というものを、違った視点から見られるようになりました。
〉この多読三原則に反した教え方を生徒側から見れば
〉「教師側の押し付けてきた内容(多読指導の場合、生徒の好みではなく、教師側の選んだ本)を教え込まれ、テストされる」
〉ということになります。
〉この教え方がいかに、生徒の「英語を吸収しよう」という気持ちを萎えさせてきたか、私にはやっと分かりました。

これを理解している先生が増えたらどんなによいでしょう。
スヌーピーさんのような先生に多読指導を受けるなら、安心ですね。

古河さん [url:kb:757]

〉#だから、教師はたくさんよんでいないと

この、さりげなく追記された文章の、なんと奥深いこと!

杏樹さん [url:kb:758]

〉多読は自分が実際にやってみないと、人には指導できないと思います。
〉ですから、教師に多読を普及させるには、まず教師自身に多読をしてもらう。
〉教師に多読を実践してもらうのが、もしかすると一番の難関かもしれません。

そうですね、予算、時間、それから精神的な余裕の面を考えると多読を自分でするにあたって、先生の負担はあまりに大きいような気がします。
この文を読んで、逆にこれまで多読で100万語達成された先生はどうやって費用や時間をやりくりしておられたのか、非常に気になりました。過去ログにあたってみようと思いました。

macskaさん [url:kb:759]

〉こんな経験から、あくまでも「学校」を通じて(学校に疎外感を与えてしまわないように)、でもターゲットを先生に絞ってしまわずに生徒や保護者へもアピールしていくのがいいと思います。先生がなかなか動かない(動けない?)場合でも、子どもや保護者から変化をもたらすことができるかもしれません。

「学校に疎外感を与えてしまわないように」という表現がいいですね。
学校をできるだけ、敵にまわさないで巻き込むようにする方法が必要かと思いました。

Ms Iidaさん [url:kb:762]

〉留学する、勉強会に参加する、英会話学校に行く、など教員研修の方法はいろいろありますが、その中に「100万語読む」というの、ありだと思います。

留学よりは「100万語読む」方がずっと安くて効果がありますね。本当に先生方の研修にとりいれたらいいですね。

たむさん[url:kb:763]

〉学校教育の「強制」とSSS多読の自由な個人のやることとの矛盾をはやくも感じています。

私が一番、気になってたのが、この件です。
自分自身が、英語本の多読をできたのは、「自分が選んだ本を、自分の都合の良い時間に好きなだけ読める、そして、いやなら読まなくてもよい」というのが大きいと思います。

-----------------------------------
それから、英検や大学受験については、多読をやってたらそんなもの簡単に乗り切れるだろう、と 実は思っています。

ところで、以前に読んだ、sakigoroさんのこの投稿が今でも印象に残っています。
SSS誕生よりずっと前の、一学生のかたの学校での自発的な多読実行体験ということで。

Re: アトム英文双書について - SSS めざせ100万語 交流の広場 過去ログ
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-old&c=e&id=496]

受験対策としての多読 - SSS めざせ100万語 交流の広場 過去ログ
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-old&c=e&id=357]


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[賛成] 773. Re: 皆様のレスをお読みして

お名前: 酒井@快読100万語!
投稿日: 2005/10/18(21:54)

------------------------------

marigoldさん、こんばんは! そして、ひさしぶり!!
また??方面でお会いしましょう!!!

marigoldさんの今回の最初の投稿からずっと読んでいました。
早く返信したかったけれど、ぼくにとってはとても大事な話題なので、
簡単には返事ができなかった・・・

marigoldさんの気持ちは痛いほど伝わってきました。
実際、この掲示板に投稿してくださる先生方は別として、
marigoldさんのおそれるように生徒を「多読嫌い」に
させてしまう先生はこれからどんどん出てくるでしょうね。

〉素晴らしいレスばかりいただき、非常にうれしく思います。
〉最初にも書きましたが、ここに投稿されている先生方は多読の真髄をよく理解していらっしゃると思います。
〉ですから、質問事項はここの先生方を試すとかいうつもりは一切なく(そもそも誰かからテストされたり、自分が人をテストすることは私は嫌いですから)、世間一般の旧来の教育観に固まった先生方にこれをつきつけたらどう思われるんだろう、ショック大きすぎるんじゃない? という気持ちで書きました。

つい最近、ある有名進学校ではなんとOBWの3を月1冊くらいの
ペースで全訳させるところがあると聞いたばかりです。
大量に全訳させることが「多読」だと思っているのだと考えられます。
おそろしいことです。まちがいなく「多読嫌い」になるでしょうね。

旧来の教育観にかたまった先生方が「多読」をどう解釈するかの
よい(わるい?)例ですね。

〉ですが、みなさんのレスを読み、「ああなるほど!」とか「そういえばそうだな!」と思うことたくさんあり、刺激にもなりました。
〉ありがとうございました。

〉スヌーピーさん [url:kb:756]

〉〉でも、ここの掲示板で「Student-centered」という考え方を教えて頂いて、英語指導というものを、違った視点から見られるようになりました。
〉〉この多読三原則に反した教え方を生徒側から見れば
〉〉「教師側の押し付けてきた内容(多読指導の場合、生徒の好みではなく、教師側の選んだ本)を教え込まれ、テストされる」
〉〉ということになります。
〉〉この教え方がいかに、生徒の「英語を吸収しよう」という気持ちを萎えさせてきたか、私にはやっと分かりました。

〉これを理解している先生が増えたらどんなによいでしょう。
〉スヌーピーさんのような先生に多読指導を受けるなら、安心ですね。

〉古河さん [url:kb:757]

〉〉#だから、教師はたくさんよんでいないと

〉この、さりげなく追記された文章の、なんと奥深いこと!

〉杏樹さん [url:kb:758]

〉〉多読は自分が実際にやってみないと、人には指導できないと思います。
〉〉ですから、教師に多読を普及させるには、まず教師自身に多読をしてもらう。
〉〉教師に多読を実践してもらうのが、もしかすると一番の難関かもしれません。

〉そうですね、予算、時間、それから精神的な余裕の面を考えると多読を自分でするにあたって、先生の負担はあまりに大きいような気がします。
〉この文を読んで、逆にこれまで多読で100万語達成された先生はどうやって費用や時間をやりくりしておられたのか、非常に気になりました。過去ログにあたってみようと思いました。

その通りです。ある英語教育の専門家は「多読は先生の負担が少ない」と
本に書いています。実はもちろん逆ですが、先生が手を抜くことに
徹してくれれば生徒が苦しむことはないと思いますが、
旧来の先生は最終的になんらかのテストをして、手抜き分を
繕おうとするでしょうから、結局生徒は最後に苦しめられるか、
でなければ生徒自ら(全訳を分担する、だれかの全訳を写す)などの
手抜きに走ることになるでしょうね。

いずれにせよ、多読が広がり始めたために、とんでもないやり方を
「多読」と思ってやる先生が増えるでしょう。それはそれで仕方がない。
ピラミッドが高くなるためには裾野は広くなければなりません。

〉macskaさん [url:kb:759]

〉〉こんな経験から、あくまでも「学校」を通じて(学校に疎外感を与えてしまわないように)、でもターゲットを先生に絞ってしまわずに生徒や保護者へもアピールしていくのがいいと思います。先生がなかなか動かない(動けない?)場合でも、子どもや保護者から変化をもたらすことができるかもしれません。

〉「学校に疎外感を与えてしまわないように」という表現がいいですね。
〉学校をできるだけ、敵にまわさないで巻き込むようにする方法が必要かと思いました。

はい、巻き込むというか、挟み撃ちにするために、児童英語と
親たちの多読をすすめていこうと考えています。
多読でいままででは考えられないほど英語が染み込んだ子どもが
中学校に入ってきて先生方を驚嘆かつ納得させてしまう。
また、多読をした親が先生方の説得に乗り出す!
一部の先生方は英語に親しんだ子どもを見て、また親に説得されて
自分も多読をはじめる。そして、多読を教室で利用し始める!

こんなシナリオです。

〉Ms Iidaさん [url:kb:762]

〉〉留学する、勉強会に参加する、英会話学校に行く、など教員研修の方法はいろいろありますが、その中に「100万語読む」というの、ありだと思います。

〉留学よりは「100万語読む」方がずっと安くて効果がありますね。本当に先生方の研修にとりいれたらいいですね。

はい、その通りですね。特に「読む」ことは旧来の先生方にも
比較的受け入れられやすいと思うのですが・・・

〉たむさん[url:kb:763]

〉〉学校教育の「強制」とSSS多読の自由な個人のやることとの矛盾をはやくも感じています。

〉私が一番、気になってたのが、この件です。
〉自分自身が、英語本の多読をできたのは、「自分が選んだ本を、自分の都合の良い時間に好きなだけ読める、そして、いやなら読まなくてもよい」というのが大きいと思います。

たむさんの指摘、marigoldさんの懸念の通りだと思います。
基本的に「学校」と「多読」は相容れない可能性があります。
ものすごーく根本的なところで、互いを否定することになると
思うのです。

だからこそ、どうやって「学校を巻き込む」かについて、
悩みが深いのです。成果をじわじわと広め、深めて、
納得させるしかないのかもしれません。
(とすると、次のぼくの本は出版をやめた方がいいのか?)

〉-----------------------------------
〉それから、英検や大学受験については、多読をやってたらそんなもの簡単に乗り切れるだろう、と 実は思っています。

はい、ぼくもそう思います。実際そういう例が少しずつですが
集まってきています。SEGでも、まもなく大量に多読した(?)
生徒たちがぞくぞくと大学受験を経験します。今年度の入試でも
かなり好成績だったと思いますが、これからは多読した生徒の
数が増えているので、もっとはっきりしてくるはず!
(SEGの多読クラスの成果は本当に目を見張るばかりです!
みなさんもぜひいつか見学してください!)

〉ところで、以前に読んだ、sakigoroさんのこの投稿が今でも印象に残っています。
〉SSS誕生よりずっと前の、一学生のかたの学校での自発的な多読実行体験ということで。

〉Re: アトム英文双書について - SSS めざせ100万語 交流の広場 過去ログ
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-old&c=e&id=496]

sakigoroさんの学生時代、ぼくが英語の先生を始めたばかりの頃は
アトム英文双書しかなかった!

〉受験対策としての多読 - SSS めざせ100万語 交流の広場 過去ログ
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-old&c=e&id=357]

sakigoroさんには本当に感謝です。いつも冷静に多読の成果を語って
くださいます。そして掲示板こそ、「世間」を納得させる最大の
成果だと思っています。親も子どもも、掲示板を通じて多読に
親しんで、それがいつか学校を少しだけ柔軟にさせることを
祈っています。

marigoldさん、みなさん、Happy reading!


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