甥御さん、S君の合格おめでとうございます!

[掲示板: 〈過去ログ〉多読による外国語教育 -- 最新メッセージID: 1456 // 時刻: 2024/7/17(10:00)]

管理用 HELP LOGIN    :    :


上へ上へ | 前のメッセージへ前のメッセージへ | 次のメッセージへ次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む返答を書き込む | 訂正する訂正する | 削除する削除する

[賛成] 888. 甥御さん、S君の合格おめでとうございます!

お名前: MOMA親爺
投稿日: 2006/3/26(23:53)

------------------------------

酒井先生、お久しぶりです。

甥御さんの合格おめでとうございます。
そしてうれしい投稿ありがとうございます。
読ませていただいて、「叔父上」としての喜びがひしひしと伝わってまいります。

この甥御さんは先生の著書の中に登場する方ですよね。多読の黎明期(私たちにと
って5年くらい?先生にとって10年以上ですか?)から、試行錯誤で今日までこ
られて、身近な方が多読を中心にして、大学の入学試験を合格されたのですから、
これに勝る喜びはないものと思います。本当におめでとうございます。

先生おっしゃられるように長文ですので、部分的に・・・・。

 
〉高校2年のとき、化学の先生が英語の資料を配ってくれて、それを
〉さっと読んで分かったそうで、そのことをぼそぼそと報告してくれ
〉ました。あまり感情を露わにしない方なので、これは多分相当うれし
〉かったのだと思いました。

 そうでしょう。そうでしょう。こういうのはうれしいものですよね。
 

〉そんな具合に、多読は順調に進んでいます。普通は「高校3年の
〉夏休みまでに300万語読んでから受験準備にとりかかるように」と
〉言いますが、それはぼく自身が対面で指導できないので慎重を期して
〉多めの数字を挙げているのです。Sくんの場合は8月の末から受験
〉指導をはじめましたが、毎週来て細かい指導を受けられるので、
〉150万語程度でもなんとかなると予想しています。

  これは8月の時点でお書きになっているのですね。「高校3年の夏休みまでに
  300万語読んでから受験準備にとりかかるように」というのはこれは実際
  大変な量なのですが、先生の実例をお聞きし、ちょっと安心しています。
  とはいえ高校生で150万語というのも素晴らしいですが・・・。

  大学受験は多読の目的ではないものの、ほとんどの生徒にとって大学受験は
  どうしても避けることのできない関門です。。準備に入る前に「大量の多読」
  をしておくことで、どのような受験指導が可能なのか、それが従来のものと
  どう異なるのかというのが知りたいです。

〉* 英語歴(?)
〉高校は進学校で、Sくんが2年生のときになんと「多読」と称して
〉Harry Potterの第1巻を全員に買わせました。先生方の
〉意図やいかにと見守っていましたが、1年中何もせずに、学年末に
〉?時間朗読を聞きかせて読ませただけでした。

  これは無駄でしたね。一人でも読んだ人がいれば素晴らしいですが。

〉英語の授業はできるだけ聞かないようにしていたそうです。成績は
〉まあまあといったところ。試験の成績も平均くらい。点が取れるのは
〉教科書に出てこなかった長い文章のところだけ、文法などの細かい
〉問題はあまり点が取れないそうです。
  これはどうしてもそうなるのでしょうね。ただ長文に強いというのは、
  なんだか心強いです。

〉* いよいよ受験準備
〉なお、夏休み中にGrammar in Use Intermediateは
〉終わろうとしていました。(この本については指導は一切なし。
〉Sくんはひとりで解答してひとりで正解をたしかめました。)

 Grammar in Useはちゃんとやられているんですね。これは多読歴あるから
 出来るのでしょうね。

〉やるべきことは3つにしました。

 いつの日にかのためにメモメモ。

〉一つは過去問をやる。
〉もう一つは語彙の補強で、これはZ会の「速読英単語・必修編」を
〉やることにしました。Duoよりはましだろうという苦渋の選択。
〉最後は英作文(?)。
〉文法はGrammar in Use Intermediateをやっていたので、
〉とりあえずほかのことはやらないことにしました。

  語彙の補強は「速読英単語・必修編」ですね。

  ここから後の実況中継はとても面白いです。先生、続きをお願いしますよ!
  それにしてもこの過去問というのは、やはり難しいですね。しかしS君すご
  いは!ご立派ですね〜〜。

〉   下線部(1):But every book I picked up had few sentences
〉     which didn't contain anywhere from one to nearly all of
〉     the words that might as well have been in Chinese.  

〉   辞書を引いた語: ?
〉   無視した語:
〉   推測した語:

〉   Sくんの解答: 読む本の中にかならずいくつか、1語か、
〉 最悪全文が中国語並みに意味不明な文章があった。

〉   ぼくの採点: 8月22日には50%としたのですが、今見ると、
〉 100%でもいいですよね? fewに含まれる「否定」の意味を
〉   まちがえていると思ったのは、ぼくの間違いだった! Sくんは
〉   裏返しに意味を書いているだけで、内容は完全にわかっています。
〉   「fewは「「ほとんど・・・ない」と訳さなきゃいけないと思って
〉   いたぼく自身の受験英語病が出ましたね・・・ 反省します。
〉   けれども、「ほとんど・・・ない」と訳さないと点をくれない
〉   大学の先生はいっぱいいると思うなあ・・・ どう指示したもの
〉   か・・・

  先生「ふふふ」ですよーー。

〉   anywhere from one to nearly all of のところはよくわかった
〉   ものですね! 驚嘆というと大げさだけれど、どうしてわかった
〉   のかあらためてたずねてみたいところですが・・・ 
〉   (「テストしない」を標榜しているので、聞きにくい・・・)

  こんなのわかりません!!

〉 6.下線部(6)を和訳せよ。

〉   下線部(6): The glow was enough to read by, once my
〉 eyes adjusted to it. So when "lights out" came, I
〉 would sit on the floor where I could continue reading
〉 in that glow.

〉   Sくんの解答: 一端目が慣れると、その光は読書に十分な
〉 明るさだった。だから「消灯」の時が来ると、私はその光で
〉 読書を続けられる床の上に座り込んだものだった。

〉   ぼくの採点: 100%! たいしたもんだ!! 
〉 'Lights out!' というと、「ショーシャンクの空に」を
〉 思い出す人もいるはず・・・)

   これこれ、「消灯」(消灯だよ〜〜)これなんかまさに多読効果じゃない
   ですか!

〉   下線部(3) 
〉     (ロ)灯籠がまるで被爆当時の、この世の地獄で苦しみ
〉 もがく人たちのようにも見えるからです。

〉   Sくんの解答: (ロ) Because the lanterns just seems
〉 to be bombed people who suffer in the hell on earth.

〉 ぼくの採点: 60%。 添削例を見てください。

〉   添削例: Because the lanterns seem to be the bombed
〉 people who suffered the hell on earth.

〉   解答例: 添削例で代えます。 Sくん、またしても大きく
〉 つかむ才を発揮、「被爆」を bombed で済ませ、「苦しみ
〉 もがく」をsufferで片づけてしまった。それでいいと思い
〉 ます。こうした英作文では決して満点をねらってはいけな
〉 いと思います。

  今の高校生の実力を知りませんが、でも the bombed peopleなんて普通書け
ますか?  これも多読効果としか思えません。(私にはそんな高級なことは
できません)「当時の」なんて言葉もするっと無視しちゃうし・・・。

〉第1回の報告だけでものすごい時間がかかってしまった・・・
〉(はしょるはずがはしょらなかった!)
〉第2回はどうしよう・・・? 実況中継などと吹いてしまったし・・・

  すごく面白かったです。面白がっているだけでなく、一言では言えない
  ものがあります。これだけ難しい問題にそれなりの答えが出せるというのが
  私には多読以外のなにものでもないように思われます。ぜひお続けください。
  
  ぜひ聞かせてください。多読の一つの効果としての「受験突破」としてお聞
  きしたいと思います。受験にも多読は役に立つんだということ、これには勇気
  づけられます。

  ありがとうございました。

  MOMA親爺

  
  
  


▲返答元

▼返答


Maintenance: SSS 事務局
KINOBOARDS/1.0 R7.3: Copyright © 1995-2000 NAKAMURA, Hiroshi.