Re: 部分反応・辞書の引き方

[掲示板: 〈過去ログ〉多読による外国語教育 -- 最新メッセージID: 1456 // 時刻: 2024/11/24(05:01)]

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1124. Re: 部分反応・辞書の引き方

お名前: 柊
投稿日: 2007/3/17(15:48)

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 yamasinaさん、酒井先生、こんにちは。たかぽん、ぽん! 間者猫さんもお見かけしましたが、そちらより下につくんでしょうか。念のため、間者猫さん、こんにちは。柊です。
 severalとは関係がないのですが、部分反応で。

〉〉〉〉私は、こういうふうに、疑問に思ったら英英辞書で調べるのは、別に悪いとは思いません。
〉〉〉〉むしろ、どうしても疑問に思ったときに辞書で調べると、アーハー!となって、
〉〉〉〉もう二度と忘れられないぐらいに定着すると思います。
〉〉〉〉(ですが、意地でも調べない、というのも、ひとつの行き方で、おもしろいと思います。)
〉〉〉〉(severalの疑問も保留しておいて、他の用例からアーハー!とわかるのも楽しいかと。)

 私も場合によるようです。引かないでそのうち覚えようという単語と、これがわからないと何もわからないという単語(何もわからなくてもいいこともあります。本棚にお帰りいただくだけ)と。どうしても引かねばというのは、本のタイトルですね。タイトルがわからないと買おうかどうしようか、判断できないので。当然ながら、一度で覚えます。

〉〉もちろん、どんなものでもこれぐらい詳しく読んでるわけじゃなくて、他の本はもっとバーッと読んでますね。
〉〉これは法律(憲法)なので、じっくり読んだほうが楽しいと思って、じっくり読みました。
〉〉私の本来の性格としては、分析読みも大好きなんですよ。(笑)
〉〉ただ、学校英語でやるような、「構文分析」は、まずいと思います。
〉〉私も大学受験のときに「構文」をしっかりやってしまったほうなので、これに戻ってしまうと、
〉〉また「漢文返り読み」みたいになってしまうので、くわばらくわばら、と気をつけています。
〉〉今やってるような精読は、危険だと思って、かなり多読を積むまでやらなかったですね。
〉〉バーッとバーッと読むことを、たくさんたくさんやってから、精読はやったほうがよいと思います。

〉〉精読自体がいけないなんてことはないと思います。日本語でも、ものによっては精読しますよね。
〉〉ものによって、読み方の精粗を変えるのは、当たり前のことだと思います。
〉〉英英辞書も、どうしても引きたくなったら引いてもよいですよね。
〉〉酒井先生の言ってはる多読もそういうことだろうと思っています。なんでもかんでも
〉〉粗読みをしろと言っておられるんじゃなくて、英和辞書的に和訳しながらの精読から始めるんじゃなくて、
〉〉あちらの子どもさんがやるように、かんたんなものからいっぱい言葉のシャワーを浴びて、
〉〉読めるようになってきたら、これもあちらの子どもさんがやるように、英語の辞書引いたり、
〉〉興味あることを調べたり、精読もしてみたりしたらいいんじゃないかな?ということだろうと
〉〉私は解釈しています。

〉まったくその通りです。多読的精読というのはそういうもんだと思うな。
〉知らない単語は全部辞書で調べ、文の構造は全部分析するっていうのが
〉普通の精読なんだろうけど、ちがうよね! 多読をしっかりしていると、
〉緩急、めりはり、力のいれどころがわかってくるんだよね。
〉わからないところがあっても放っておいていいところと、
〉ここはじっくり読もうかっていうところが意識せずにわかってしまう。

〉でも、たかぽん、ここがね、わかりにくいのだよ。
〉だんだんわかってきたんだけどね、なかなかわかりにくいらしい。

 と、ここに反応しました。
 多読より前、オズの魔法使いを2、3冊読みました。最初はわからない単語を片っ端から引いていましたが、そのうちに、「この単語はこういう意味かな」と思って引くと大当たりで、「この単語はわからなくても関係ないや」と思って引かない単語も増え、「話がわかるからいいや」と思っていた単語は、結局引かないまま意味がわかりました。
 そういう感じで、多読以前に辞書(英和。英英はまだわかりませんでした)を引き引き本を読んだのですが、他の人の「辞書を引き引き」はもしかしてこれと違う場合もあるんだろうかと、そんなようなことを思って書きに出てきました。
 辞書を引き引き読んでいると、そのうちわからない単語が無くなるということを書いている人を見て、そういうやり方もできるはずと、オズの経験から思っていましたが、「わからない単語がなくなる」の定義が全く違うということに気がつきました(ちなみにこの掲示板の人ではありません)。
 構文解析は、日本語だろうが何語だろうができません。日本語ですら、わかるのは「動詞」「名詞」「形容詞(確か「い」で終わるやつ)」ぐらいで、日本語変換ソフトに単語登録をするときに訳がわからなくなっています。英語だと動詞と主語ぐらいでしょうか。あとは、何か補足説明するやつだと思っています。普段読むときは、何も考えません。

〉〉severalに関して言えば、確かに、上の用法は、バーッと読んでるだけでは気がつかないでしょう。
〉〉でも、多読を積んでたら、「あれっ?」という引っ掛かりは感じると思います。
〉〉あちらの子どもさんも、何年生かはわかりませんが、そういうことに気づく時があるのじゃないでしょうか。
〉〉その疑問は、もし調べたければ辞書引けばいいし、放っておきたければ放っておいてもいいし、
〉〉ということだと思います。

 引っかかったら調べましたし、ファンタジーなので「そういう生き物なのね」と流したものもありました。他の本には出てこない、もしくはオズ・シリーズの中での特別な意味がある言葉(空想上の動物など)に関しては、読んでいればわかりますし、それ以外の方法ではわからないので。

〉〉〉先日、飛行機乗ったんですけど、飛行機って空港内をtaxiするんです。これくらい
〉〉〉意味が違うと分かりやすいんですけどねー。

〉〉うーむ。。 この場合は、辞書も引かず、何とも思わず、「あー、これもtaxiって言うのね。」
〉〉というだけだと思います。
〉〉このへんをうまく説明できないのですが・・・
〉〉まあ、結論的には、多読(その延長の精読)で、何も問題ないじゃない?ということになりますです。

〉そうですです。問題ないですです。

 税金の話かと思いました、一瞬。同じ単語でも私は気にしないですが、試しに引いたら違う単語でしたね。活用が変わると、違う単語だと思っていることが多いと思います(数えてないので推測ですが)。

〉さっきの「精読のコツ」というか「阿吽の呼吸」というか、
〉引き時と攻め時というか、釣り糸の緩め時と引き時というか、
〉そういうのはできるようになってから、「そういうことか」って
〉わかるようなところがあるんだろうね。

日本語に置き換えるとよくわかります。辞書に載っていない何かの含みを持たせている、とか。

〉〉ちなみに、今日読んでた、Roald Dahlの「LUCKY BREAK How I Became a Writer」に、
〉〉taxi、出てきました。(climbも。(笑))

〉〉I floated back in time and once again I was in the sizzling hot
〉〉desert of Libya, with white sand underfoot, climbing up into the
〉〉cockpit of the old Gladiator, strapping myself in, adjusting my
〉〉helmet, starting the motor and taxing out for takeoff.
〉〉(「The Wonderful Story of Henry Sugar and Six More」p.198)

〉〉またその数ページ後に、昨日言ってた beam も出てきて、おもしろかったです。

〉〉But do you know why it stank so badly?" the President asked, beaming
〉〉at the guests with that famous wide smile of his. (p.202)

〉yamasinaさん、多読のすべてはこういう経験にあるのだと思いますよ。
〉たくさん読んでると、次から次へこういう出会い方をします。

 面白い文章だと思うと、覚える気がなくても覚えたりします。CatwingsでAlexsanderが木から下りられなくなるところは、一発で覚えました。長くなるとまだ覚えられないので、単語3つとか4つとかですけど(aとかinとかは単語としてカウントしていないようです、私の頭は)。

 回り道近道論はわかりませんし、私の場合は多読を始める前にも色々試していたので、「それは本当に多読で身に付いたのか」ということを考えると訳がわからなくなりますが、ただ、百万語読むと百万語分の、「面白かった本を読んだ思い出」が残ります。読書が好きなので、それだけで充分嬉しいです。あとは、人生の上でどれが回り道かわからないとか、そっちの方向に行ってしまうので、英語と関係なくなります。
 それ+ある程度(どの程度かは気分によって相当変わります)の「前読めなかった本が読めるようになった」もしくは「前より細かいところがわかってもっと面白くなった」「楽に読めるようになった」などがあれば、私は「英語力がぐんぐん身について、その上楽しいから満足」という心境になります。

 実は先程、子どもの頃に読んで好きになったシリーズの日本で未翻訳の巻がネット書店から届きました。まだ読めるかどうか、読んでみていないのでわかりませんが、とりあえず注文してみるようになったのも、その時読めなくてもいずれ読めるようになるという確信が、これは確実に他の方法ではなく多読を通じて育ったからです。
 まあ、また停滞にでも突入したら、泣き言を書きに出没するかもしれませんが。
 では。


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