[掲示板: 〈過去ログ〉SSS タドキストの広場 -- 最新メッセージID: 9999 // 時刻: 2024/11/23(11:51)]
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お名前: あずき http://homepage3.nifty.com/book-s/
投稿日: 2003/11/14(13:40)
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あずきです。850万語と中途半端なのですが、最近、大停滞と大脱出を経験した
ので報告させてください。停滞のはじめは、多分、6月後半。640万語ぐらい、
停滞脱出は、10月はじめ700万語ぐらい大体3ヶ月ぐらいです。60万語は読んで
いますが、気持ちとしても思い切り後ろ向きの、私にとって初めての大型停滞
でしたので、記録の意味もこめて、報告させていただければと思います。
すごく長いです。お覚悟を(^^;
大停滞の原因は、ハリポタ5巻を読み終えてしまったことと、英会話スクール
だと思います。ハリポタ5巻読了は多読を開始する以前の一番の目標でしたか
ら、それを終えてしまったことで、そこからなんとなく英語も勉強モードに入
り、英会話スクールも最初はただ楽しく話していたのですが、なんとなくある
程度成果を上げなくてはということを思い始め、もっと早く上達したい、もっ
ともっといろいろな表現がしたいとなって、気がつくと、本を読みながら、使
える表現や語彙を探すようになっていたのです。それ以前はただただ無心に読
んでいたので、本に没頭できたのですが、そうなると、本の内容より、表現の
方が気になる。話より表現が気になるから、本に没頭できなくなって、おもし
ろくなくなる。表現を気にしていたら、今まで気にならなかったわからない語
彙や表現が気になり始め、それに加え、本当は他に読みたい本があるのに、会
話に役に立つからとLevel3までを重点的に読もう!とコンダラを背負ってしま
い、読みたい本を読まないで、役に立ちそうな本を優先するようになってしま
い、読みたい本が読めないので楽しくない。そのうち、本がまったく楽しく読
めなくなってしまったのです。
多読が楽しくなくなったら、英会話スクールも義務に感じられてきて、なんで
私は英語やってるのだろう?までいってしまいました。もともと、英語嫌いな
私。多読自体、ハリポタが翻訳される前に読みたい!というだけではじめたこ
とですから、多読=読書が楽しくなくては、なんの意味もない。そこで、楽し
く読めていた感覚を取り戻そうと、いったん英会話スクールは休学し、読みた
いときに、読みたい本を読むというだけにしました。それでも、最初は薄い本
でも苦しく、読めていた本も、わからない語彙が気になって読めない、という
感覚に陥りました。そこで、これはわからない語彙があっても、気にならない
ほど面白い本に出会わなきゃこの停滞から脱出できないだろうと思い、薄い本
を読みながら待つことにしました。そこで出会ったのがJean M.Auelの「The
Clan of the Cave Bear」(邦訳 大地の子エイラ)(L9ぐらい?)です。500ページ
近い上に、字も細かく、今読めるのか?と思ったのですが、興味のある石器時
代の話、何より、現在の人間に近い新人であるエイラが、全く種族の違う旧人
(ネアンデルタール人だと思われます)の中に入り、コミュニケーションを覚
え、異文化の中で、自分を確立していく話で、その過程が本当に面白く、わか
らない単語など全く気にならず、一気に読めてしまいました。何より、無心に
読むという感覚が戻ってきて、楽しく読めるようになりました。
札幌オフも停滞解消の大きな助けとなってくれました。いろいろな話題がぽん
ぽん出てきて、すごく刺激になったし、何より同じくタドキストの人たちが
そばにいるということ、洋書や多読について話せるということ、ホントに幸せ
なことだと思いました。行ってよかったです。本当にありがとうございます。
結局、英会話スクールは、3ヶ月お休みした後、700万語を過ぎて再開しまし
た。札幌のオフ会に来ている方ならご存知でしょうが、私は見事なおしゃべり
なので、<意外と人見知りでもありますが(信じない?)、また、先生と、見た
映画のこと、本のこと、テニスのこと、しゃべりたい!ということがむくむく
とわきあがり、再開とあいなったのでした(笑)。ですが、今は多読と英会話
スクールは切り離して考えて、多読によって、英会話を上達させようなんて考
えていません。まずは読みたい本を楽しく読むことが第一優先。ですので、レ
ベルを気にせず好きな本ばかり読んでます。しかし、不思議なことに稚拙な英
語ではありますが、前よりしゃべれるようになってきました。不思議なこと
に、表現の仕方は増えているのです。覚えようとして読んでいたときは全く覚
えなかったのに、効果を気にしないで読んでいる700万語以降の自分の方が、
覚えがいいらしい・・・(笑)。つまりは、多読では、沢山読むことで、その
ときは覚えようと思わなくても、言葉のストックが少しずつたまっていって、
気がついたら場面とともに覚えていくのだ、語彙も表現も意識して覚えなくて
も、たくさん読めば自然と増えていくものなのだ、あせることはないのだとよ
くわかりました。結局、多読によって効果を上げようと必死だったときは効果
は上がらず、効果をあげようとしていないスクール以前の私や、効果を追うの
をやめた今の方が効果があがっているというとっても皮肉な結果となっていま
す。
面白いのは、文法で、10月に講演会があったときに、オフ会で少しお話したの
ですが、ホントにぽつぽつとGrammar in Useの一番簡単な赤をやっているので
すが、200万語ぐらいのときは、なんとなく、答えはこれだろ。という感じで問
題を解いていたのです。前置詞などは特に。答えはあっているのだけど、腑に
おちなかった。なので、あまり面白くなかった。で、途中でやめてしまったの
ですが、700万語ちょっと前ぐらいから、また再開したら、読んだことがあった
り、こうであろうと想像している表現が多くなっていて、その上、その表現が
使われる場面も想像できるので、読んでいてすごく腑に落ちるのです。頭で覚
えるというというより、体で覚えている感じ。もちろん、シリーズの中では一
番簡単な文法書ということもありますし、全部使えるかといったら、使えない
ものもあるかもしれませんが、だんだん鮮明になってきたのだから、これから
もっと読めばもっと鮮明になると思いました。理解度や語彙や読速だけじゃな
く、文法も、たくさん読んだらついてくるし、具体例を知らずに覚えたものよ
りももっと鮮明なイメージを持って覚えられるのではと思いました。
結局一番重要なのは、基本である「Happy reading」だったのかもしれません。
効果を求めて、欲をかけば楽しくなくなる。楽しくなくなれば読めなくなる。
たくさん読むには楽しいと思える本を楽しく読むしかない。たくさん読んだ
ら、効果なんて知らず知らずのうちについてくる。ということを600万語〜700
万語であらためて理解した次第です。何より欲はかかないあせらない!肝に
銘じたいと思います(^^)。
今は、とにかく楽しく読んでます。あれもこれも読みたくて、ネットプチ停滞
状態なので、書評を上げていないのですが、900万語通過までには上げるつも
り。上げたい。上げるでしょう(笑)。で、900万語通過報告は本の紹介にできる
といいなあと・・・。とりあえず、エイラ以外には、700万語過ぎにずーっと、
読みたかったOrson Scott CardのLost Boys(L9)と、800万語過ぎに、Stephen
KingのThe Green Mile(L9ぐらい?)が読めたのはうれしかった。Lost Boysは
ある意味とても怖かった。私は結構シリアルキラーものとか、猟奇殺人ものと
かも読んでいるのですが、そんなものより、ずーっと、ずーーっと、隣人の悪
意の方が怖いと思いました。最後は涙涙でした。Kingは雲の上の人だと思って
いたので、読めてうれしかった。こちらも途中何度も涙が止まりませんでした。
映画は見ていないので見てみたいです。この本はミステリではないのですが、
謎解きの部分もあって、今まで読んだサスペンスものよりずーっと穴がなく、
そういう点でも嬉しくなってしまいました。サスペンス作家がんばれー。それ
から、Kingの文体、好きだなーと思いました。ホラーは苦手と思っていたの
で、手を出せないでいるのですが、ホラーじゃないのもあるみたいですし、他
の作品も読んでみたいです。ぜひお勧めがあったら教えてください。ホラーで
もある程度救いがあるなら大丈夫かな?
長々と書いてしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございま
した。それではこれからもHappy reading!
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