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お名前: 道化師
投稿日: 2003/9/28(17:30)
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徒然なるままに、
ひぐらし洋書に向かいて、
心にうつりゆく小理屈、屁理屈、嘘八百を書きつくれば、
あやしうこそ、昨日200万語通過しにけれ。
皆さん、こんにちは、健康奉仕ならぬ道化師です。
北海道の皆さんは地震で大変ですね。お見舞い申し上げます。
私なんか関東情報がピタリと合った先々週の地震でもビビリましたもん。
さて、200万語通過記念、小理屈、屁理屈、嘘八百をいくつか。
■GRは★一つが面白い?
基礎学力に欠ける者は、レベル2迄で、100万語、レベル3で200万語と言う指針を忠実に守り、この100万語は、ずっとレベル3のGRを中心に読んでいました。約6割、70冊くらいです。最初の100万語迄は、98%はGRだったので、のべ280冊程GRを読んできた事になります。これくらいGRを読んでいると、やっぱりGR臭さが気になってきて、皆さんの評判の良いGRほど、その臭いが気になって仕方がなくなるんですよね。で、敢えて評判の悪いGRを読むと、GRとしては話がまとまってなかったりするんですが、逆にGRの予定調和的に話がまとまるつまらなさが無くて、かえって楽しく読めたりしました。
そう言った意味でのお奨めは次の2冊。
◇ETHAN FROME(OBW3)
あくまで私の邪推ですけれど、著者がアメリカを離れて、パリで優雅に遊んでいるときに、
エミール・ゾラの「居酒屋」を読んで、男女立場を変えてパクッたと思われる作品。
そう考えると、結末の悲惨さも納得出来ます。
貧しさ故に不幸を強いられる社会に憤りを感じましょうって事です。
◇LAST SHERLOCK HOLMES STORY(OBW3)
コナン・ドイルが書いたホームズの中に、とても重要な宿敵として出てきているにも関わらず、
人物としての描き込みが足りないモリアティ教授の真実に迫る作品。
GRにしては珍しく、人間の心の暗い一面を、詳細に描いています。
■GRは長い方が簡単?
SSSのYL値だと、語彙が同じでも、長い方が難しい事になってますが、私は敢えてこれに?を付けたいと思います。短いGRは、その短さ故にどうしても話を端折ったりして話の内容に付いて行きにくかったり、そのレベルに許された文法、構文を次々に注ぎ込んで読みにくい文章が続きがちです。それに引き替え、長いGRは比較的に読者の予想を超えた話のジャンプはしないですし、読みにくい文章も、その間に解る文章が多く入るので、読みにくい文章自身も意味を汲み取りやすくなります。だから、いたずらに長いGRは難しいと言って敬遠するのも、もったいないと思います。
そう言った意味で、読みやすくて、面白いのは次の2冊。
◇THIRTY-NINE STEPS(PGR3)
ヒッチコックによって映画化されている原作。(日本名「三十九夜」)
いかにもヒッチコックが好みそうな御都合主義のスパイサスペンスです。
でも、アクションあり、ミステリーあり、スピード感もあって、スルスル読めます。
◇DAVID COPPERFIELD(PGR3)
かの有名な消失マジシャンの伝記(嘘です。)
ディッケンズによる自伝的な青年の半生記です。
ジアスさんの書評にもありますが、
「家事が出来なくたって、家計が守れなくたって、彼女は美しいというだけで、十分だ。
まして、その彼女があなたを愛してるんだから、文句はない。」
と言う台詞には、唸りました。
私も、そこまで達観出来る美しい妻が欲しかった(?)
(あっ、いや、私の妻も充分に美しいです。何の不満も無いです。はい。)
■giggleは音が見える?
レベル2や3の児童書を読んでいると、頻繁にgiggleは使われますが、CAPTAIN UNDERPANTSを読んだ時、giggleを見て、音が見えた気がしました。子供がよだれがいっぱいの口で、口の中をよだれで泡立てて、笑いを忍ばせている音です。単に日本語的に「クックック」とは違って、もっとリアルな音が見えた気がしました。結構、子供が使う語彙って、動作とか音のイメージがそのまま発音となって、成立した単語が多い気がするのは、気のせいでしょうか?他にもweirdもその気分を伝えるのに、「わぃあぁぁど」って言う音は、なんかぴったりな感じだし、clackやclapもそうです。
そんな直感的な言葉遣いに慣れるのにも、CAPTAIN UNDERPANTSシリーズは絶対お奨めです。
(勿論、そんな目的抜きに、お馬鹿さが最高ですけれど)
■Luis Sacharの下心?
Sacharの本は、レッドポストシリーズ、HOLES、「トイレ間違えちゃった」、WAYSIDE SCHOOL一巻を読みましたが、本当にこの作家、素直じゃないなぁって言うのが素直な感想です。
(勿論、どれも面白くて、感動的な話で、絶対お奨めな本な事は言うまでも無いですが)
WAYSIDE SCHOOLなんか特にそうなんですが、Sacharは読者をひっかける事に喜びを感じているとしか思えない気がします。もっともそれがSacharの、大人が読んでも味わい深い魅力なんですけれど。Sacharの本って、どちらかと言うと、教師や親が子供に読ませたい本って気がします。子供が自発的に、好んで選ぶ本ではない。きっと最初は子供が楽しむ本を書こうと思っていたのでしょうけれど、描きたい内容が子供向きでなくなった時に、教師や親が読んで感動して、子供に勧めるような本にしようと思ったのではないか、そんな下心を感じてならない今日この頃です。
■停滞脱出にはキリン読み?
8月の中旬頃からGRに飽きが来て、2日に5000語とか、3日に10000語って言う感じの停滞期がありました。それを一気に脱出させてくれたのが、大麒麟(って関取が昔居ましたねぇ)のHOLESでした。よく停滞には、パンダ読みって言いますが、飽きが原因の停滞には、キリン読みが良いかも知れません。
(だって、読みたい本を読むのが一番ですもんね)
■言語は差異の体系である?
私は英語能力限りなく透明に近いゼロから、スタートしましたから、200万語読んでも、未だに解らない単語と文章だらけです。でも、解らない単語、文章が解らないからと言って、まるで意味を持たないのかと言うと、そうでは無い気がします。積極的に「かくかく然々の意味である」と解らなくても、消極的に「ほにゃららそれそれと言うことではないのだな」と言う意味は読みとれると思うのです。「彼女がとっても怒ってる」と言う事は解らなくても、「彼女はこの事態を、喜んではいないのだな」と言う理解です。そして、読める力が付いてくると、この「・・・ではない」(差異)事が増えて、「Aでもない、Bでも無い、Cでも無い、残りの何か」(差異の体系)になって、単に「Aではない」時より、より意味が汲み取れてくると言う事なのだと感じました。sakigoroさんが先日仰っていた「精度が上がる」って言うのは、この事なのかな?と思います。
(数千万語のsakigoroさんを話に持ち出して、はなはだ僭越なのですが)
こういう風に思い当たってから、知らない単語、意味の解らない文章が苦にはならなくなりました。
一種の自己暗示です。もし知らない単語、意味の解らない文章が気になって仕方ない方がいらしたら、こんな自己暗示も、ちょっとしたコツになるかも知れません。
(もっとも、こんな事を言っても、CAPTAIN UNDERPANTSに出てきたwedgieの意味が未だに気になって仕方ないのですが。しょうがないので、自分でビートたけしの「コマネチ!」な感じなのだろうと勝手に納得しています。)
以下参考までに、この100万語のレベルの内訳です。
GR CER2 3冊 児童書 レベル2 22冊
MGR3 33冊 レベル3 10冊
OBW3 19冊 レベル4 2冊
PGR3 8冊 レベル5? 1冊(HOLES)
(6月23日より9月27日の3ヶ月ちょっとでした)
次の100万語は、主戦場がレベル4だと思いますが、どんな本が読めるのか楽しみです。
それでは、ハッピーリーディング!!
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