蓮實重彦「スポーツ批評宣言 あるいは運動の擁護」(青土社)

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11973. 蓮實重彦「スポーツ批評宣言 あるいは運動の擁護」(青土社)

お名前: 秋男
投稿日: 2004/5/22(18:14)

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 動悸・息切れ・めまいに、追伸。
 
 
 蓮實重彦「スポーツ批評宣言 あるいは運動の擁護」(青土社)、おもしろかったです。
 
 中でも「MLB2003年度のポストシーズンはドン・ジマーの一人勝ちで終わった」では、
 ヤンキースとレッドソックスとの間に起こった「歴史的な大乱闘」に興奮し、
 その日ニューヨークにいた著者がまだ暗いうちから起きて売店が開くのを待ちわび、
 開いたらありったけ新聞を買い込んだ、ってな話にワクワクしました。
 「(テレビで)ふと目にしてしまったこの「歴史的な大乱闘」を高級紙「ニューヨーク・タイムズ」の
 記者たちがどう料理しているかが気になってならず、六時前にはもう髭などきれいにあたり、
 すっかり身支度まで整えてしまっていました。」って。アホやなー。ええなー。
 
 
 この一篇の最後はこうです。
 「「コメント」ばかりとろうとしてイチローや中田英寿に軽蔑されるジャーナリストを
 見ているのはつらいことです。自分の言葉でスポーツを語れる人材を育ててこなかった
 日本のマスメディアの責任は大きい。いまだ成立していない「スポーツ批評」を成立
 させるには、今年からプレーオフが導入されるというパ・リーグのチャンピオン・
 シリーズで、「歴史的な大乱闘」が演じられる必要があるのでしょうか。それには、
 審判も痺れるほどの「魅力あふれる」ベースボールの神々の顕現がなければならないのですが、
 それを目ざとく察知する感性が何人の記者たちにそなわっているのでしょうか。」
 
 
 全体にサッカーの話が多く、サッカーのわからない私には人名などちんぷんかんぷんでしたが、
 著者の言いたいことはわかりました。カーンは最後にヘマをする、と。(笑)
 


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