[掲示板: ゼロからスタート!まずは10万語! -- 最新メッセージID: 10113 // 時刻: 2024/7/18(01:49)]
上へ
|
前のメッセージへ
|
次のメッセージへ
|
ここから後の返答を全表示
|
返答を書き込む
|
訂正する
|
削除する
お名前: ドラちゃん http://dorataoku.blog37.fc2.com/
投稿日: 2009/10/12(07:44)
------------------------------
takuzosan999さん、おはようございます。ドラともうします。
〉9月25日に多読を始めて17日間、10万語を超えました!
10万語通過、おめでとうございます!
それで、ご質問の件なんですが、実は私自身はGrammar in Useにイギリス
英語版があるという認識すらなかったので、その点に関しては他の方にお任せ
したいと思います。
では、なぜ私が出て来たのか?というと、ちょっとご質問の内容からは外れて
しまうのですけれど、この時期に英文法の復習をやる、と書かれていたので、
とても気になって出て来ました。
結論から言うと、多読をしばらく続けるのであれば、英文法に関しては
もうしばらく読んでからやられた方が、色々な点で効果が高いと思います。
こう言われてしまうと『どのくらい読めば?』という疑問が出て来る
かと思いますが、これは個々人により進み方が違うので何とも言えません。
具体的な数字として申し上げるとすると、
『まずは最低100万語、出来れば、150万語〜200万語読んでから
どうするかお考えになってはいかがでしょう?』
という感じです。
『なぜそうする必要があるのか?』というと、takuzosan999さんご自身
も既に書いてらっしゃいますが…
〉また、go、take、put、pull、make、turn、lookなどの基本動詞が至る所で様々な使いまわしで出現することにもビックリしました。
〉
〉多読によってこういった基本的な表現、動詞の使い方などが頭の中に日常的に瞬時に使えるような形で叩き込まれていくのだろう、とその効果が実際に予想できました。
これらの、いわゆる頻用語彙の意味や使われ方(core thought と usage)が、
読んだ本のストーリーの中でのシーンや文脈の連想を伴って、強くネットワーク状に
記憶されるのが私たちの多読法の強みである訳なのですが、それがtakuzosan999さん
にも徐々に実感されて来ている時期だ、という風に私はこの部分を読みました。
この core thought と usage に関する『連想を伴う、強いネットワーク状の記憶』
は、時に『英語脳』と呼ばれますが、これは辞書に頼って読み進めていると育って
来ないため、多読三原則では明確に
『辞書は使わない』
と謳っているんですね。
でも、この英語脳は語彙だけではなくて、文法も含んでいるんですよ。たとえば、
具体例を挙げると、代表的な所では…
・仮定法
・関係詞の制限用法/非制限用法
・種々の条件節
・使役動詞
・時制と完了形/進行形及びmodal
・正しい冠詞の使い方
・正しい前置詞の使い方
などは、ストーリーや文脈の展開・種々の物言いの仕方などと非常に関係が深いため、
多読を通して英語脳を育てていく事で、これらの文法事項に馴染んでいった方が、
英語学習としても効果的であり、また、結果的に自然な英語になると思います。
というのは、これらの文法事項は、それぞれ固有の core thought と usage を
持っているからです。
ただ、それ以上に大切な事なんですが、私の知る限り、この時期に文法学習を意識
的にやる事は、辞書を使う事と同じくらい、『英語脳の発達を阻害します』。これでは、
私たちの多読法に沿ってやる意味が大きく薄れてしまいます。
というのは、私の解釈では、この多読法はそもそも
『英語を英語のまま理解出来る英語脳を育てるために生まれたもの』
だからです。
takuzosan999さんが書かれている以下の箇所なんですが…
〉どうしても瞬間的に文章を戻って読む癖が抜けず、また、何となく頭の片隅で訳しながら読んでしまっています。
〉それでも一部、スッと英語のまま把握できている箇所もあるので、まあ、これからかな、と思っています。
そうですよね。最初はどうしてもそうなると思います。
でも、辞書も文法書も使わずに読み続けていくうちに、段々と訳さないで読める様に
なってくると思います。
しかし、ここにも『文法を思い出してしまう事による落とし穴』が潜んでいるんですよ。
そのうちに、児童書などを読み始めると特に、分からない単語・分からないセンテンス
がたくさん出て来ます。その時に多読三原則の一つである
『分からない箇所は飛ばす』
をスッと出来ればいいのですけれど、
『これはどういう意味なんだろう?』
『これは、どういう文法的構造なんだろう?』
なんて考えてしまうと、もういけません!(笑)まだ英語脳が微弱ですから、英語を読む
事を止めて考え始めてしまうと、いつの間にか英語脳ではない場所で考えているんです。
とはいえ、私自身も、これが落とし穴だった、という事に気づけたのは、300万語を
前後になって、自分自身にも育まれてきた英語脳がある、という事を実感出来てからの
事だったんです。『この感触が、英語脳がうまく動いている時なのかぁ…』っていうの
が実感出来る様になって、しばらくした頃に、『あれっ?今、英語脳から外れてた…(汗)』
みたいな事を繰り返して、やっと私にも自覚できたのでした。
最後になりますけれど、実際の所、ここに書いた事は、多読の効果が下がってしまう
ケースのほんの一例なのですよ。書き出すと、本一冊では収まらないくらいなので、
この辺で止めておきますけれど。
でも、そうした悪いケースに多くの人達が陥らないで済む様に熟慮された結果残った
ものが、『多読三原則』であるとお考え下さいな。多読三原則には、文法書に関する事は
触れられていませんが、過去には色々と議論がありましたし、幾つかの解説書では、
『文法書も使わない』
といった類の事が書いてあったと思います。(記憶が定かではないですが…)
ですから、辞書を使わず、文法書もしばらくは見えない場所にしまって、まずしばらく
の間は『英語を楽しむ事』に力点を置かれる事を、私はお勧めします。
そうした小難しい事から離れて『純粋に英語を楽しむ事』こそが、この多読法の
一番の要ですからね。
それでは、Happy Reading で♪
▲返答元
▼返答