Re: それなら本当は「精読」も見直されてほしい・・・

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[汗] 6245. Re: それなら本当は「精読」も見直されてほしい・・・

お名前: 酒井@SSS
投稿日: 2003/12/17(00:10)

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チクワさん、こんばんは!
遅くなりましたが、精読について・・・

〉そうですか・・・酒井先生おっしゃるところの「精読」の訓練って
〉具体的にどういうものなのでしょう。

うーん、精読から離れて5年以上になるので、
チクワさんの上の質問を読んであらためて考えたら、
精読って何か、よくわからなくなった。

〉「時間的な制約」があったとしても
〉今までの学校教育(特に高校のReader)の授業のようなものでは
〉やっぱり、嫌だな、・・・と私は思うのです。
〉(自分の好き嫌いを言っているだけかなー。)

その通りですね。
(と、時間をかせぎながら、「精読ってなんだっけ?」って
考えております)

いままでの学校教育の精読はいかんでしょうね。
古川さんがいうように、古典や漢文のようなもの?
ちがうなあ・・・

現代文の読み方に近いか?
ちょっとはね・・・ (実はまだ考えている)

〉まず、生徒に家で予習をさせるのが嫌い。(主観で押します・・・)
〉予習の時に辞書をひいてもどの訳語を使っていいのか分からない
〉レベルの子もたくさんいます。時間の制約もあって、第1訳語のみの
〉語句のリストをノートに作っているのです。
〉そして「和訳をしてこい」との指示。整った日本語になんて、
できなくて普通じゃないかな、と思います。マジメな子は、
当てられたときに「分かりません」というのが嫌で、和訳に
時間をかけ、それでも変な日本語にしかならない。

精読=和訳つきというのが世間の常識でしょうけど、
チクワさんが言うように、あれは実に本筋をはずれた、
意味のないものですね。子どもたちを英語嫌いにさせるだけ。

〉で、和訳でも問題の解答でも要求された文法項目がわかっていると
〉アピールしなければならない・・・
〉(親子の広場にもこのようにおっしゃっている方があったと思います)

〉スラッシュリーディングのようなやり方が精読の主流であれば、
〉「精読も」という考え方も受け入れられるかな、と思います。(私が)
〉ある程度の語句のかたまりごとに、日本語と対応させた英文を
〉(できれば文法には触れず)提示する、意味が頭に入ったら
〉音読する。なるべく前から意味がとれるように、黙読してみる。
〉とかならいいなー。精読を受け入れる場合。
〉☆☆それに精読しているところで、必ず多読を平行するのなら。☆☆

これもそのとおりでしょう。
ただし、スラッシュ・リーディングといえども訳すわけでしょう?
だからできれば避けたいですね。(といいながら、「快読!」では
スラッシュ・リーディングみたいなことをやってますが、
あれはスラッシュ訳のすすめではありませぬ。翻訳の仕方を通して
これまでの「精読」の珍妙さを説いた?)

〉(私としては)とにかく、精読が多読の妨げやブレーキになって
ほしくない、のです。

〉実は、小中学生の学習初期に英語をinputするなら、多読を平行して
〉スラッシュリーディングっぽいことをするのが現実的かなと
〉思っていました。

翻訳にはスラッシュ・リーディングみたいなことも必要かも
しれませんが、翻訳家をめざすのではないかぎり、
ぼくの造語である「状況訳」をすべきではないかと思います。
つまり、その文で描かれている内容全体を日本語で表したら
どうなるかという訳です。

〉精読も受け入れるなら、精読のあるべき姿も、考えてみたいと
〉思います。

〉生意気もうしまして・・・
〉酒井先生にお返事の手をわずらわせては申し訳ありません。
〉これはチクワのひとりごとです。
〉(考え方としてまるで未完成で恥ずかしいです。)
〉(まずもって、学生と社会人では違いそうですしね。)
〉またの機会にお話させていただければ、と思います。

精読に近い授業を考えたことがあるのです。
電気通信大学の3年生向けに、多読でつちかった「いい加減読み」を
論文の読み方の訓練(輪講といいます)にどうつなげるか、という
授業だったのですが、実際は授業計画だけで、実行はしませんでしたが、
最近のぼくの授業でいちばん精読に近いと思うので、おおよその
ところを紹介します。

まず、BBCの科学番組のウェブサイトから英文をダウンロードします。
その中でもやさしそうなのを選んで、学生には授業中に渡して、
その場でざっと読んでもらい、「辞書を引くとしたらどの語だと
思うか」ということで、数人で相談する。しばらく相談した後、
各グループに、「どの語を辞書で引くか、なぜその語なのか」を
発表させる。グループごとに違いがあったら、どっちが妥当か、
簡単に討論する。そこにぼくの意見も言って、絞りに絞った語だけを
英英辞典で調べる。その上で、(たぶんそのころにはもう読んだ記事の
内容もほぼわかっていると思います)その記事の要点、大事な点、
学生一人一人が興味を持った点をはっぴょうしてもらい、
終わる・・・

まあ、これがぼくの「精読」の授業ですね。
訳すことはしません。その代わりに、キーワードはどれかを
話し合いながら、英文の意味を正確にとらえていく。
訳さなくても、こういう作業を続けていけばこまかい(大事な)点も
正確に理解できるようになると思うのですが・・・

〉オフ会の夜はいつも夜更かし、チクワでした。
〉では、Happy Reading!

名古屋オフ会も楽しかったようですね!
チクワさん、また会いましょう! それも近いうちに?


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