精聴 & 多読

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3732. 精聴 & 多読

お名前: あっきー
投稿日: 2003/5/12(03:20)

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酒井先生、みなさん、こんにちは。久方ぶりのあっきーです。
しおさんの書き込みに刺激されて出てきました。

本当の英語力を身につけたいがため、約半年前からGRの多読をやっています。
TOEIC対策など巷の英語教材からはすべて足を洗いました。しかし、唯一
続けているのは「短い会話文(30秒〜2分)の精聴(シャドウイング)」です。

私これまでの英語学習遍歴ですが、理系の大学院に通ってましたので、
化学系の論文を読むのが英語との接点でした。サイエンスの英語って、文法や構文
はそれほど難しくはなくて、むしろ読みこなすには専門用語と内容に関する知識が
問われました。ですからむしろ特殊な英語とでも言うべきものでしょうね。

それで2年前に、会社で新入社員研修の一環として千田潤一さんのTOEIC講演会を
受講し、プレッシャーをかけられたのがまともな(?)英語学習再開のきっかけでした。

それから約1年半もの間、毎日の通勤時間(2時間/日)をつかって、
English Journal(月刊)のCDをかけっぱなしにしてました。CDは毎日違うものを
聴いていたので、多聴といってよいかと思います。聞き取れる箇所があったり
なかったりしましたが気にせずにどんどん聴いてました。

会社で定期的に受けたTOEIC(団体受験(IP))のスコアですが、

2001年 4月 EJの多聴開始
2001年 4月 リスニング300 リーディング355
2001年10月 リスニング330 リーディング415(文法・単語ドーピングあり)
2002年 4月 リスニング350 リーディング360
2002年10月 リスニング365 リーディング375
2002年10月 多聴から精聴に切り替え & GRの多読開始
2002年 5月 ?  (今月受験予定)

という推移です。
多聴はリスニングに対して確かに効果があったと思います。しかしながら、1日
2時間を費やた割にはもう少し伸びてくれてもよかったかな、というのが
正直な感想でした。リーディングは多少変動してますが、一時期TOEIC対策本
(単語、文法)をやったせいかもしれません。これはまさにドーピングです。

このままではリスニング400点とるのにあと何年もかかるのでは?と思い、
試行錯誤が始まりました。英語をマスターした人の体験談を読み漁っていると、
どうも初心者のうちは、「短い会話文の精聴によって、聞こえてくる音を正しく
キャッチし、発音と文字とを瞬時に結びつける回路を作る必要がある」とのことでした。
「学習が進んでくるにつれ、精聴を減らし多聴の割合を増やすべきである」とも
ありました。

参考:
[1] 安井京子著「女は英語でよみがえる」はまの出版(1999)
の"インテンシブとエクステンシブ(p107-109)"の項
[2] 中田さんのサイト http://www.bh.wakwak.com/~howtoeigo/message.html
の「体験談—「やさビジ」とわたし—」の記事

この時期以降は多聴から精聴に切り替えました。内容は、しおさんが上に書き込まれて
いたのとほとんど同じやり方です。短い会話文(30秒〜2分)を何回もしつこく聴いて、
完璧なシャドウイングを目指します。教材はNHKラジオのビジネス英会話です。
(2003年4月からは杉田先生が降板されたので、今はマーシャクラッカワーさんのラジオ
英会話の過去の総集編を買ってやっています。)

最初の頃は、通勤時間の間、約1分間の会話分を1日100回くらいシャドウイングしました。
テキストでときどき内容を確認しながら細部に至るまで100%の物まねを目指します。
その日の夜は新しい放送を聴いて内容を確認し、次の日にまた100回ほどそれを繰り返す
といったメニューでした。精聴開始後、数週間ほどで確かな耳の変化を感じ、初めて聞いた
英語が鮮明に聞こえるようになってきました。これは自分にとって非常に嬉しい体験でした。

ただ「読んでわからないものは聴いてもわからない」という理屈もどこかで目にし、
また、酒井先生の「快読100万語」と「どうして英語が」との出会いをきっかけに
GRの多読も精聴と平行してやるようになりました。電車に乗っているときはGRを読んでいて、
歩いているときは精聴(シャドウイング)を小声でやっています。
多読の方は、今PGRのレベル2を楽しんでいます。精聴&GRの多読をやり始めて
から半年ほど経つので、今月TOEICを受けてみて効果のほどを確認してみようかと思っています。
「快読100万語」を読んでからTOEICの呪縛からはすでに解放されたので、
TOEICの結果に一喜一憂はしないようにしようと思います。

酒井先生が言われているように、まさに「英語力=英語量」と思います。また、しおさんが
言われているように、多読は自分の中の無意識の巨大なタンクに水を入れていく作業だと
思います。リスニングに関して言えば、初心者の頃からやみくもに多聴をすると、かけた
時間のわりにタンクに水が溜まる効率が悪い気もします。英語を聴き取る回路ができる
までは精聴をやる方がいいのではないかなと最近は感じています(自分の体験から)。
(多聴も時間を十分かけてやれば、初心者でも大きな効果がでるかと思いますが。。)
漠然としていますが、学習の各段階ごとのやり方は以下のようなイメージを持っています。

初級段階:会話文の精聴(シャドウイング) + 絵本・GRなどやさしい英語の多読
中級段階:会話文の多聴(シャドウイング) + PB(小説など)の多読
上級段階:ニュース英語などの多聴(シャドウイング) + 新聞・雑誌・一般書の多読

自分を実験台にしながら、これからもいろいろ楽しく試していきたいです。


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