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2915. Re:シャドウイングへの疑問:高速カタカナ変換耳仮説(なが〜い)
お名前: ちんげん斎@
投稿日: 2003/12/15(17:03)
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杏樹さんは、こんにちは。
杏樹さんのコメント思うところあり登場します。今回はえらそうな方のちんげん斎です。
〉そこで、ここからは私の考えです。
いいですね。望年OFFにもでていろいろ聞きたかったのですが、ちとここで。
〉そしてさらにカタカナ表記がどれだけ英語の発音とかけ離れているかをもっともっと強調していく必要があるのではないかと思いました。
〉私が知っている外国語の中では、英語と中国語がカタカナで通じない双璧です。
〉カタカナ発音は全く違う音だと強調しすぎても強調しすぎることはありません。
〉「カタカナは全部忘れろ!」ぐらい言ってちょうどいいと思います。
〉カタカナは英語じゃありません。
はげしく同意!
日本人が、英語を聞けない、通じない、上達しない原因の主犯の一人がカタカナ英語であるのは間違いないと思います。
〉しかし、シャドウイングは人によっては壁が高かったり、指導なしで独力で始めるのは難しかったりします。
〉そこで私は「ヒアリング」重視を訴えたいと思います。
〉とりあえず「シャドウイングの前にヒアリング」。
シャドウイングよりは、ヒアリングのほうが入りやすいし、自分で聞けているかどうかの判断がし易いので入りやすいと思います。
でもカタカナ英語のunlearnについては、どちらも同じ問題点があると思います。
【リスニング、シャドウイングの問題点】
「カタカナに毒された自分の耳は、かなりアテにならないって」ことです。
【高速カタカナ変換耳仮説】
かなり聞いた人でも、例えば「play」という音を聞いて無意識のうちに、瞬時にカタカナの「プレイ」に変換して理解しており、普通にトレーニングする限りでは、この高速カタカナ変換の機能を鍛えているに過ぎないのではないかという疑問を感じています。
TOEIC対策で言われているいわゆる「ドーピング」の正体は、まさにこの高速カタカナ変換耳のトレーニングなのではないでしょうか?
オリジナルの音を印象として覚えておいて、カタカナ音に結びつけるトレーニングです。オリジナルの音を自分では正しく再現できないので印象が定着せず時間が経つと忘れていきます。
この症状の最悪なところは、一切自覚症状がないまま体をむしばんでいくところです。
【高速カタカナ変換耳状況証拠】
13日の大阪シャドウイングに参加された方は分かると思いますが自分自身では、聞いたとおりに言っているつもりでも意外や意外そうはなってない。
「play」という音を聞いて、あぁ「プレイ」だなっと思って、同じように「play」と言ってるつもりが、発音は「pu-le-i」あるいは、「pu-lay」になってる。それだけではなくて、そうなっていることにも自分では気がついてさえいない。
わたしもOSSの確か一回目で、酒井先生が「frog」と「fog」は同じ長さで発音すると指導しているのを聞いて、大変ショックでした。(当然それまでは、自分では気が付かないまま「frog」を聞いたとおりに発音してるつもりで「fu-rog」と発音してました。)
また、ネイティブは始めて聴く単語でもおよその綴りを書くことができますが、我々は音で聞いた知らない単語の綴りを想像するのは難しい。また、ネイティブがしゃべったのと同じようにオウム返しに言おうとしても、まねできません。これは、カタカナ変換する変換辞書に載ってないから音として認識できないからと考えると説明がつきます。
洋画を英語で見ていて、日本語字幕があれば言っている内容がほぼ理解できるのに、字幕がないと急激に理解度が低下する。これは、字幕があることで予測がつくことが大きな理由と思いますが、音の面だけで考えると本来内容が理解できようが、できまいが音として聞こえるのは同じはずですが、意味が分かることで、音も聞き取れるようになるのは、意味が分からないとカタカナ変換が上手く働かないと考えると説明がつきます。
【ちんげん斎の実験:んなっすんシャドウイング】
さて、以上の仮説に基づき如何にして高速カタカナ変換耳から脱するかを考えて、自分自身をモルモットにして実験中です。(酒井先生によるとしおさんが近いことをやっておられるそうですが)サンプル数は、n=1です。
その方法とは、
音の崩れを文字に例えると、
朗読、音声教材=楷書
ドラマ、ニュース=行書
日常会話、映画=草書
にそれぞれ相当し、普段使われているのは草書(あるいは殴り書き)ですが、フォーマルな場面では行書や楷書が使用されています。これを学習していくときは通常は楷書→行書→草書の順に練習していきますが、楷書や行書では高速カタカナ変換がどうしても働いてしまうので、いきなり草書に相当する普通に崩れた素材(できればいきなり聞いても文章として聞き取れないもの)をシャドウイングするという方法です。
想像できる利点1.
もちろん、文章としてほとんど聞き取れない素材をつかうので高速カタカナ変換が機能しません。音声を音声のままで取り込むことが出来ます。(そのまんま理論)
想像できる利点2
文字を習うときは楷書から習いますが、言葉を覚えるときは周囲の人間の普通に崩れた(somethingが三分になる程度の崩れ)音を学んでいきます。いきなり幼児がボイストレーニングをして正しい発音を身に付ける訳ではありませんよね。ネイティブの子供は「わりゅーみーん」って聞いて、「どういう意味よ」って意味を覚えた後で「What do you mean ?」という文章を知って初めて個々の単語を区別するんじゃないだろうか? 草書から始めることで人間が言語を獲得していく際の順番を正しくたどって行けるのではないだろうか。(音声の草書はほんとに楷書より難しいだろうか理論)
想像できる利点3
楷書では、漢字の筆順が判りにくいが、草書だとどういう順番で書いたかがよくわかります。同じように個々の音を別々に拾っていると高速カタカナ変換してても正しく理解しているのかどうか自分で判定できませんが、正しく崩れる方向を理解することで個々の元の音が正しいかどうか判定できるのではないだろうか。(間違った音は、草書にくずせない理論。)
利用する素材
例えばこんなのを使っています。
よそのWebサイトですが、映画の一部分を切り出して
クイズ形式でなんて言っているのか答えるものですが、
スクリプトを見ないで、音をまねるようにしています。
例1)
[url:http://www.onlinestudy.net/hollywood/sound/lesson201.rm]
例2)
[url:http://www.onlinestudy.net/hollywood/sound/lesson322.rm]
(音声の再生にはRealplayerが必要です)
いちおうトップページをリンクしておきましょう。
[url:http://www.onlinestudy.net/]
好きな映画の俳優なりきりなので、結構楽しいです。
【これまでの練習法を高速カタカナ変換仮説で検証】
1.ゆっくりめの素材でシャドウイング
素材と同じに発音できるようになることで、しゃべるほうだけでなく音の認識にも有効なのがシャドウイングです。
頑固なカタカナ変換耳の持ち主の場合、カタカナ音のままシャドウイングしてもついていけてしまうので、自力でカタカナ音から抜けるのは困難だと思いますが、指導してもらえることでカタカナ発音から抜けられる可能性を持っているんじゃないかな?
2.速い素材でシャドウイング
速い素材でシャドウイングすると、子音ひとつひとつに母音をはさむカタカナ発音をしていると素材に追いついていけないので、カタカナ音を追放できるチャンスがあると思います。ただし、器用な人は物凄く早く音を詰め込むことで追いつくことができるので自覚症状が無いままカタカナ音が残ってしまう可能性があるのでは。沢山練習しすぎるとカタカナ音に戻ってしまう危険性があるのであまり同じ素材で練習しすぎないという注意があったと思います。
やはり指導してもらえることでさらに効果が期待できるのでは?
音だけで追うのが難しくてスクリプトの助けが必要なときは、カタカナ認識にならないように厳重な注意が必要なのでは?
3.リスニング(スクリプトなし)
スクリプト無しで聴くことで、知っているはずなのに聞き取れない単語が登場したときにオリジナルの音を認識する可能性があると思います。また、多読と同じように直聴直解でたくさん聴くことでオリジナル音のまま認識できる言葉が増えてくると想像できます。スクリプトを使って内容や単語を確認することは多読でいう辞書に相当するものにあたるので、使用に際してはかなりの注意が必要だと思われます。
sakigoroさんの投稿を読めば、多読をベースにして、ずぼら多聴を続けることで相当なレベルにまで到達できるのは間違いなさそうです。
4.リスニング(スクリプトあり)
スクリプトを見た瞬間に、カタカナ変換機能がフルに働きだしますので高速カタカナ変換トレーニングになってしまう危険性があるのでは?
5.個々の英語の発音のトレーニング
単語帳が覚えられないわたしは、こういう努力はできない。
〉シャドウイングをすると、しゃべることに気を取られると音を聞くのがいい加減になることがあります。ですから本を見ながらひたすら音を聞きます。こういう時こそ好きな本を何度も聞いて、今自分が見ている言葉がどんな風に発音されているかを聞きます。カタカナをできるだけunlearnするつもりで、1から音を覚えるつもりで。自分が見ている単語や文章が実際の音と結びつくようになってくれば、英語の音がわかってくるのではないかと思います。同じものを何度も聞くか、違うものをどんどん聞くか、どちらがいいのかはわかりませんが、とにかく多読と同じでたくさん、たくさん聞くと「量が解決する」という効果が出てくるのではないかと思います。
〉誰か実験しないかな?
〉私は実はカタカナ英語の矯正方法は本当はよくわかりません。これから開発していくべき問題だと思います。
〉私は中学1年の時に行った英数塾で発音記号の読み方をしっかり覚え、「book」は「ブック」じゃないと教えられました。「k」は「ク」ではなく、英語には子音のみの音があることを知りました。ネイティブの人と触れ合う機会もあったので、実際の音がかなり想像がつくようになりましたし、カタカナを介さないで発音記号で単語を覚えていきました。
〉ですから外国語を勉強する時は絶対カタカナを使わないよう気をつけてきました。中国語とフランス語はテレビからだったので、ネイティブの出演者について発音練習しました。ハンガリー語をやったときは白水社の「エクスプレスシリーズ」を使いましたが、これは前半部分に本文にカタカナがふってあるので、全部線を引いて消しました。そしてテープを聞いてそれを真似しながら覚えました。
〉だもんで、カタカナで英語を覚えてしまった人がどうやって正しい音を獲得していくべきかは私にはいまいちよくわかりません。これから少しずつ開発してければいいですね。
えーと、思い切りカタカナ英語に毒されてきました。
英語が苦手の広場で書き込んだ失敗は、カタカナ英語で理解していた単語を本物の発音でいわれて、とても簡単な言葉なのに理解できなかったという失敗です。最近はかなりましになってきましたが、今でも本質は変わりません。上の方法でやっていますがカタカナ英語がunleanできる方法があれば、わたしが一番知りたいです。
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