[掲示板: 〈過去ログ〉英語のことなんでも -- 最新メッセージID: 2495 // 時刻: 2024/11/25(04:40)]
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あっきーさん、こんばんは。 sakigoroと申します。
直接の回答にはならないかもしれませんが、語彙不足に悩む者の一人として
思っていることを書かしてもらいます。
長年多読を続けてきて、5年くらい前から、今度は英語学習の楽しさに
目覚めた私が最近、痛感するのは、英語を習得する方法に
誰にもあてはまる一般的なものはないのだという当たり前のことです。
世の中には色んな英語学習法をとなえる人がいて、そのほとんどどれにも
なるほどなとうなずけるものがあるとは感じるのですが、
英語をやる動機や目的、その時点での自身の実力、趣味、性向など人によって
一様ではなく、そうした学習方法が今の自分自身にとっての正解とはなりえない
可能性が常にあると思ってます。
そうした中で、例外的にほとんどの人にとって正解となりえるのは
SSS式多読と実感しています。
所詮、英語の実力をつけるには、英語という言葉と
どれだけたくさんの濃密な時間をすごしてきたかだけだと思いますので、
それをやるのにもっとも手っ取り早く、楽しくできるのがSSS式多読だと信じてます。
その上で、あっきーさんのおっしゃる通り、SSS式多読を忘れないで大量にやっている限りは、
他に何をやってもいいと思います。
人の意見は参考にしながらも、あくまでも自分の嗅覚を頼りに、現時点での自分にとって効果が
ありそうなこと、必要と思えること、興味がもてそうなことをやっていけばいいの
ではないでしょうか。
ボキャビルには色々な副作用があるにしても、それを吹き飛ばすくらいの量の
SSS式多読もやり続ければいいだけの話だと思います。ボキャビルや他の勉強方法も
興味がある、効果があると思えばやってみる。
やってみて、あわないと思えば、すぐに止める、投げ出す。
SSS式多読の真髄は、自分が主体性をもって英語を使うことにあるのであって、
「英語様」にお使えする奴隷となることではないと思ってます。
せっかく主体性をもって読みたくないものは投げる自由を獲得したのですから、
他の勉強方法も、その時点で効果がない、つまらないと思えば投げれば
良いのです。 良い学習方法であっても、その時点での自分にとっては
あわなかっただけのことです。
ただ、SSS式多読だけは投げないでやっていけばよい。
時がいたれば、そして、本当に必要性があれば、かつて投げた学習方法を楽しくできる自分がいるかもしれない。
または、その学習方法に似た効果が期待できる別の学習をやっている自分が
いるのではと思うのです。
それを踏まえた上で、私が思う効果的なボキャビルドーピングは次のような
ものになります。
1. 自分の読む英語のレベルにあった語彙をおぼえる。
私自身はボキャビルを意識的にやったことはほとんどないのですが、
遠い昔、一度だけ、受験生の時に1週間ほどやってみたことがあります。
それも入学試験を目前にした一月頃のことです。
忘れもしません、「試験に出る英単語」という本です。
多読ばかりをやっていた私は、受験生の間で当時、人気を博していたこの本の存在を
受験直前になるまで知りませんでした。
ふと気がつくと、クラスメートの多くがこれを一生懸命やっており、ちょっと借りみたのです。
ページをめくってみて青ざめました。 わからない単語がいっぱいある!
当時、SSS式とほぼ同一の多読をやった成果で、一般PBも既に読み始めるようになっ
ており、アガサ・クリスティを集中的に読んではいたのですが、どうも受験向きの単語と
は重なることが少なかったのか、それとも読んだ量がまだまだ少なすぎたのでしょう、
なじみのない単語がけっこうあったのです。
クラスのみんなが、これを覚えきらないと受験に落ちこぼれると脅すので、一週間ほど
泥縄式にやってみた。 でも、だめでした。馴染みのない単語は、自分には
覚えることができないということを思い知らされただけでした。
何も身につかないで、ただあせりまくっただけでした。
幸いにして受験のほうはそこそこうまくはいったのですが、
この時の体験をもとに私が思うのは、日常的にある程度楽しく読んでいる英語で
出くわすことの多い単語のボキャビルでないと効果があまりないのではということです。覚えたての英語に、多読の中で大量に触れることにより、ボキャビルの副作用解消を
期待できますし、それに、そうでなければ、あまりにつらい作業で長続きもしないのでは
ないでしょうか。
英検一級を目指す場合、リーディングについていえば、英字新聞を読むのが
一番効率が良いように思うので、それにみあった単語集を覚えていくのが良いとは
思うのです。
だけど、英字新聞を読むのに四苦八苦しているようであれば、そういった単語集は
まだ時期尚早なのではないかと思うのです。
というのも、英語を読んでなかなか理解できないのは、難しい単語の意味がわからない
ことが本当の理由となるのは案外と少ないからです。
ついでに、どんな本をどれくらい読んだら、語彙がどれくらい増えるかなんてのは、人様々で一般化できるようなものではないと思いますので、ここでは触れないでおきます。
2.単語ではなく例文をおぼえる。
例文の中で単語をおぼえることの重要性は誰もがいうことです。
文脈を離れて単語は意味をなすことはないのだから当たり前なのですが、
実践にあたってはこの重要性が案外と無視されていることはないでしょうか。
英単語をみて、その日本語訳を思い浮かべるなんてのは最低の方法だと思うのですが、
えてしてやってしまいがちなのでは。
実は、私も4年前に英検一級を受け、幸いにも合格したことがあるのですが、語彙力の占め
る割合の高いとされる一級でさえ、ストレートに英単語を
日本語にする能力なんかを問うてはいないのです。
そこで私がお勧めするのは、上記1.を踏まえた上で、自分にとって適当と
思われる単語集から例文集を作成、カード式に日本語訳と例文を書き、
日本語訳を参考に英語の例文を口に出していってみるという訓練です。
その際、日本語訳は英語例文を思い出すきっかけくらいにするのが適当と思われます。
このように例文を覚えることによって、少なくともその中で使われていた単語は、その文脈の中で、
はかないながらも生きていた単語と言えるのではないでしょうか。
これをやる場合、お奨めなのがパソコンで使う暗記タイムプロというソフトです。
自分で入力して電子式のカードにするのですが、自分で正解、不正解をつけることにより
不正解だけのもの、または、不正解の回数が多かったものだけをピックアップしてやり直す
ことが手軽にできますし、もちろん、紙のカードを同じく、シャッフルしてランダムに
復習することもできます。
さらに、ポケットPCでも使えますので、紙のカードと同様、いつでもどこでも、移動中などの
半端な時間を使っての学習もできます。
興味がおありでしたら、ソフト作者のサイトがありますので参考にしてください。
urlは http://carol.jp/ です。
実はボキャビルとは別の目的で、朝日出版社の会話作文英語表現辞典の内容をアクセスにうちこみ、
これを変換して暗記タイムプロに入れ、瞬間英作文問題集的に使用をはじめたのですが、
なかなか具合が良くて気に入っています。
3.読みながら覚える。
学習の度合いがすすみ、英文理解を阻害する要因は、単純に知らない単語が
多すぎることにあるというのであれば、
読みながら単語を意識的に覚えていくのも悪くないと思います。
英検一級やTOEIC高得点を取得するための語彙力をどうしても早く手に入れたいというのであれば、
PDIC形式の英辞朗をパソコンに入れ、時事系の記事をオンラインで読むのがお奨めです。これの良いところは調べたい単語にカーソルを合わせるだけで、単語の意味がポップアップ
ウィンドウに表示されるので、辞書をひく手間がはぶけ、さくさく読みすすめることが
できるところにあります。
辞書を丁寧にひき、わからないところを徹底的に調べた方が良いという人もいますが、
私としては、たとえボキャビルを主目的とした読書であっても、やはりフォーカスを
あてるべきは読書であって、読書のリズムをこわしてしまう辞書をひくという行為には
できるだけ時間を割かない方が良いという立場をとります。
ただし、この方法には大変な副作用があって、あまりに手軽に単語がひけるので、
わからない単語、気になる単語をかたっぱしから引いてしまうようになり、わからない単語も
ひっくるめて英文を味わうということができなくなってしまう危険性があります。
また、英辞朗は英和なので、英語を日本語に転換してしまう癖がつく危険性もあります。
また、手軽に単語がひけるからといって、あまりに知らない単語が多すぎる英文を読むのに
使うのも避けたほうがいいでしょう。
最悪、単語をひきながら、いわゆる返り読みをやってしまう危険性が大です。
悪い癖がつくのを避けるためにも、SSS式多読を平行して大量に行うことを強くお奨めします。
尚、私自身はPDAで電子化されたPBや英字新聞を読んでいるのですが、英辞朗ではなく、
リーダープログラムに組み込んだ英英辞書を使って読むことが多いです。
最後に、SSS式以外のすべての英語学習方法には、お勉強モードが強すぎて、
英語をやることそのものが嫌になってしまいかねないという、少なくとも私にとっては、
大変な副作用があるということを言いたいです。
実は、昨年、シャドーイングだとか、ちょっとまとまった英文テキストの暗唱だとかを
やったのはいいのですが、少し張り切りすぎてしまったようで、英語自体が
嫌になりかけ、大停滞状況に陥ってしまったのです。
ただ、一度身についた、楽しんでやる読書の習慣だけは消えることなく、
大停滞の中でも、PBの読書だけはかろうじて続いていました。
思い切って好きな時に、気が向いただけ、英語読書を楽しんでやるようにしてみたら、
また、英語の楽しさを味わうことができるようになりました。
色んな英語学習方法がありますが、あまり我慢をして嫌な思いまでしてやるよりも、
楽しんでできる方が私にはいい。 その代わり、できるだけ長時間、英語と楽しく触れたほうが得だと思いました。
楽しんでやるほうが、その分、集中できているわけだから、結局、効率も良いのではないでしょうか。
以上、参考になるかどうかもわからないようなことを偉そうに長々と書き込んで
しまいました。
しかも自分自身で実践してはいないことを想像もまじえながら書いてしまった。
気にさわったらごめんなさい。
ではでは。
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