[掲示板: 〈過去ログ〉英語のことなんでも -- 最新メッセージID: 2495 // 時刻: 2024/11/23(23:15)]
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1915. Re: アガサクリスティーってYLいくらくらいなのでしょうか?
お名前: まりあ@SSS http://buhimaman.at.webry.info/
投稿日: 2008/1/30(09:37)
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オレンジさん、おはようございます。まりあ@SSSです。
〉 シドニーシェルダンを13冊読んだ後にアガサクリスティーの『And Then There were None』を読んだけれど、全然わからなかったんですけど、アガサクリスティーってYLいくらくらいなのでしょうか?
クリスティーのYLは悩ましい問題です。
「ミステリではじめる英語100万語」では作品により8.0〜8.5と
しました。
「一応読める」のでよければ、この位でしょう。極端に難しい
英語ではありません。
シェルダンを13冊読まれた力があるのに、全然わからなかった
のは、ミステリとしての性格の違いによるかと思います。
シェルダンのミステリは、単なるジェットコースターストーリーで
謎解きを主眼としませんが、クリスティは叙述型ミステリとも
いわれ、綿密に構成されたプロットの中から読者が謎を解けるように
書かれています。
あちこちに伏線が張られていて、そこに気づけば探偵に先回りして
謎が解けるのですが、それが翻訳で読んでも見逃すほど微妙な
ほんの一言、「私」であるはずなのに、「私達」になっている、
というようなものなので、そこまで読み込めることを目指せば
アメリカのベストセラーミステリなどは何不自由なく読める力が
必要になります。
最近のミステリは、事件の本筋から離れた主人公が着ている物とか、
レストランで食べたメニューなど、周辺部の描写が詳しくなって、
やたらにページ数が増えています。クリスティやエラリー・クィン
など古典ミステリには、そうした「あそび」がなくみっちりと
事件を追いますから、その点でも難しく感じるかもしれません。
また、イギリス英語とアメリカ英語にはそれ程の違いはありませんが、
発想やものの見方(皮肉っぽい)、ストーリーの運び方など、小説
としての作り方にはかなり違いがあります。ですからアメリカ物
ばかり読んで、急にイギリス物に移るとなんとなく取っつきにくい
感覚になります。2〜3冊読んでいくと慣れると思いますが。
〉それとシドニーシェルダンくらいやさしいP.B.を探すにはどうすればいいのでしょうか?
え〜 シェルダンがやさしいというのは都市伝説である、という
のが私の持論です。
ストーリーそのものがやさしいだけで、英語がそれほどやさしい
わけではありません。
もっと英語がやさしくて、ミステリとして手の込んだ本もたくさん
あります。
素人探偵が主人公のコージーミステリについてはデータベースを
建設中。まだデータとしても未完成です。もうじきプログラマーの
知人に依頼して、もっと見やすいものに改良予定。
[url:http://www.g-tools.net/18/28049/]
有名作家の中で、特にやさしく読めるのはロバート・パーカー
でしょう。1章が短く、場面が展開するときは必ず章がかわり
理解しやすいです。
男性私立探偵がお好みなら、スペンサーシリーズ、女性探偵が
お好きならサニー・ランドールシリーズ。
Robert B. Parker で書評を検索してみて下さい。
マイケル・コナリーはパーカーより少し難しくなりますが、
それでも英語レベルはシェルダン程度です。
Happy Reading!
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