Re:上達しない感じについて、 たーとるさんへ &NEOさん、お久しぶり〜

[掲示板: 〈過去ログ〉英語のことなんでも -- 最新メッセージID: 2495 // 時刻: 2024/11/23(14:14)]

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1806. Re:上達しない感じについて、 たーとるさんへ &NEOさん、お久しぶり〜

お名前: ako
投稿日: 2007/12/23(15:21)

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NEOさん、akoです。お久しぶりです。こんにちは!
直接お会いしたのは、東京での絵本会合だったですね。(2年位前?かも(笑)
NEOさん、とっても愉快な人だったので、記憶鮮明で懐かしい〜。
アドバイス拝見して、私自身にも、ものすごく有益な内容で、
しみじみ読ませていただいてます。

たーとるさん宛の投稿にわたしが投稿させていただいた事情は、
先日、この下のほうの投稿でたーとるさんに読書指導会への参加を呼びかけ、お会いしたばかりだからです。

新宿の読書指導会にときどき参加して、
初めてお会いする方に多読効果を延々語ってる重大責任もありまして、
英語広場の掲示板に、冗談書いている場合ではない、というわけです(笑)。

以下、証拠。
[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss-english&c=t&id=1615]

この時は、自分がちょうど聞いている英語音源をたーとるさんに聞いてもらって、
難しいと感じるかどうかなどインタビューしました。
Ladybirdの絵本の、Storytime for 4 years old の音源でした。

NEOさんのアドバイスを読み、
もっと、ORTやGRの音源を同時に持っていればよかった〜と反省しきり!

なので、たーとるさん、ゴメーーーーン!!!
ブッククラブがあるからと思って、いろいろ持ってなかったの、申し訳ない!

お見せした絵本は、絵本慣れしてても、ちと、難しい本でした。
多読前に、どのくらい英語なさってる方か全然わからなくて、
今、自分自身が聞いてるものだけになっちゃったんです。

今回のご投稿、読むだけで大変なことになってしまって、
とまどっておられるのでは…(わたしが書くような雑談ぽいのは飛ばしても)
と、少し心配ですが、わたしへの返答お気遣いは無用です。

とにかく、NEOさんから紹介のあったものを、どんどん読んで下さい。

ただし、上達感が得られたかどうかを判定するのは、もうちょっと後にして欲しいと思って投稿します。

自分の上達具合を知るには、時間の経過が必要です。

なかなか上達感が得られない期間は「必ず」あります。
(ハッキリ書いた。これも、御免。理由は下に書きます!)
だから、焦る気持ちも、よ〜〜〜〜〜〜〜〜くわかります。(わたしも他人事ではないですし)

これ、語学に限らず、運動、楽器演奏などやってる人間すべてに共通のセオリーです。
なので、伸びないなー、と思っても失望することありません。
別にわたしが言っているセオリーではなく、
学習関係の心理学の専門用語で「学習曲線」という言葉を検索して調べればわかりますので、
関心がおありでしたら、ぜひ見てね。

伸びない時期があっても、継続するしかないです、と言われると、へこみますよね。
この継続が、大変なんですよね。
そして、継続するには根性がいる、根性しかない、みたいな話になってしまう。

だからこそ、酒井先生が著書で書かれ、
古川さんやまりあさんが掲示板で再三書かれている通り、
「根性がないと英語はできるようにならない」といった不毛な日本の英語学習状況をなんとか改善する、
改善してみせる!!というのが、
このSSSで推奨されている多読の方法なのだ、と思っています。

継続の苦労は、そう簡単にはゼロにはならないかもしれません。
ですが、この方法は、苦労を軽減できる方法とは言えると思います。

それは、大量の同一レベルの易しい本があり、
それらを何でもかんでも全部読め、ということではなく、
各自が、関心を持てる内容のものを、より好みして選んでいいからです。
逆にいえば、英語レベルが自分に合っていても、内容として関心のないものは読まなくていいんです。

わたしのような、国内育ちの日本人の多くは、
文部省の学校教育で、皆、同じ教材を使って、
それに基づいた同じような試験を受け、通信簿をつけられるという形で、
英語の成績が評価されてきました。
だから、学習者が皆ちがう本を読んでいるここの多読は、
同一教科書で学習する形態とは、かなり違います。

同じ教材で学習して共通の試験を受ける形態というのは、
社会制度という実体の無いものに自分の値打ちを決められる、ということかな、と思ってます。
工場で生産される工業製品のように、子ども時代の自分が、他の子と同じ評価項目で品評会され、
品質ラベルをつけられた、という感じだと思っています。
学校の先生の中にも、生徒に成績をつけなければならない仕事が一番苦痛だと言う人は多いのです。
(生徒のころは、そんなことわからなかったけど)

そしていつしか、社会制度に自分がランク付けされることに、
思考習慣までが慣れてしまった(あるいは、馴らされてしまった)んではないかとさえ思ったりします。

TOEICのような全国共通問題(まさに共通一次試験)を受けて、
そこでの自分の位置付けを確かめたくなるのは、
そういう共通基盤の中での評価を受けないと自分の価値を確かめられない気がする、
という心の習慣を、深層に植え付けられている部分が自分の中にあるのでは、と考えてます。
なにしろ、6歳の小学校入学から、各自の最終学歴までですから、
長い時間をかけて、評価を受ける「受け身の」側(評価をする側ではなく、受ける側)に、
自分は置かれてきたんだな…、と思うわけなのです。
しかも就職しても、またまた人事の査定で品評されるという社会構造で。

なので英語学習も、権威ある先生が指定した課題図書を決めてもらったり、
読後に単語テストなどして、その都度の成果を数値化して確かめないと、
なんだか不安になる、という気持ちになるのでは、と思ったりします。

そうでなくても、世の中、IT化だからかどうか知りませんが、
とにかく、結果をすぐに出そうとする傾向もあるかもしれない。
短期間で上達感を得ないと、自分はダメなんじゃないかと思って落ち込んだりするのも、
結果を性急に出そうと思ってるからじゃないかな、と思ったり。

あなたが…、じゃなくて、わたしが、です。
わたしが自分で、そういう性急さを自分の中に持っているのではないか?という話です。

だから、このサイトが推奨する多読は、そういった自分の中にある、あまり良くない思考習慣に、
直接、挑戦状をたたき付けてくれたようなところがありました。
わたしにとっては、です。

「私はナニを読めばいいんですか?」じゃなくて、
「あなたはナニを読みたいんですか?」だからです。

でも、英語ができるようになればいいんだから、
まずは、内容云々は置いておいて、
読める英語のレベルで判断して本を選ぶ、ということをやってきました。

しかし、多読が進んでくると、そのことよりも、
自分はどういう内容の本なら、楽しいと思うのか、
苦手な英語“でさえも”楽しめるのは、どういうものなのか。
内容先行で選んで、そこを大事にする。
そうしていると、結果的に英語ができるようになる、という上達の仕方があるんです。

それが、継続の辛さを軽減することになる。
軽減どころか、好きなジャンルだけを読むから、
「辛いはずと思っていた英語学習を、知らない間にけっこう長期間継続していた」
ということに、結果的に、わたしは、なりました。

わたしは、多読はじめて3年半ほど経過してるんですが、
あら、もう?? ひえー、いつのまに〜、3周年報告とか書いてない、けど、もう過ぎてたのか〜、書きたかった〜、です。
なんだか掲示板で知り合った面白い(ヘンな?)人たちと日本語で雑談ばかりしてるような気がしているうちに、
それなりに英語の本を読んできたみたい、という感じなんです。

皆の雑談の内容が、英語の本を読もうという気になる雑談だから、
結果的には、けっこう勉強になったかもしれないわりに、本人は勉強してる気がしない、
という現象かもしれないです。

あと、英語上達欲望ギラギラの動機で、
ふだん読んだこともないジャンルの本を読んでみると、
案外、面白かった、という出会いがあったりします。

ふだん、もともと日本語の本で読書好きな人には、
自分の好きなジャンルを読みましょう、なんて書いてますが、
ジャンルを決めずに読む良さもあります。

わたしがそうだったです。
探偵ゴッコしてる小学生男子が主人公の本なんて、日本語でも読んだことなかった。
児童書にはそもそも関心さえなかった。
自分の英語学習と、小学生男子なんて、結びつかなかった。
 (それが、あさのあつこの『バッテリー』まで読んでしまい(笑))

で、何が言いたいかというと、
ブッククラブに行ける、というのは、多読開始した人にはもの凄い恵まれた状況です。
あれこれ立ち読みしながら、英語レベルが自分にあうもの、
内容が自分にあうもの、といった複数の視点から、本を選ぶことが可能です。
そうやってアレコレとっかえひっかえやって、、
自分が退屈しないよう、自分をだましだましコントロールしていくことが可能なんです。
これも、続ける苦痛を減らす作戦です。
そうやって、続けていれば、必ず、上達の局面が来ます。
ただし、さっきも書いたとおりで、3ヶ月や半年程度ではそれは来ないと思っていたほうがいいです。

それと、上達感というのは、上達のまっ最中は、自分では自覚できないことが多いです。
だから、何かを始めてしばらく経った頃に、
上達してないと思って焦るのはむしろ当然の途中経過です。

スポーツでも語学でも、上達しないと感じる時期にやめてしまうことが多いですが、
上達しないと感じる時ほど、やめてはいけない続けどきです。
でも、そこには、酒井先生の大嫌いな(笑)「根性」が要求されることが多い。
なので、そういうときは中断していいんです。

多読の第三原則:つまらないと感じる本は、読んでる途中でも投げる。

これは、英語多読そのものを、いったん投げる(中断)と考えても私はいいと思っています。
わたしなど、シャドウイングより黙読の読書が苦手なので、
読むのが嫌な時は、読みません。
英語から一切離れているときもあります。

あと、上達しないと感じる時というのは、
何らかの努力をしている時です。
努力するのは悪いことじゃないけど、(某先生には「悪い!」と言われそう(笑))
ピントはずれの努力をしてると、「上達しない感」が強く出ます。
自分がしてる努力がピントはずれになってないかどうかピント調整する必要がありますが、これは自分一人ではわからないことが多いです。
そういう時、多読友だちのオフ会がいいです。

あと、もしかしたら、同じこと(同レベルの多読)を続け過ぎで疲れている可能性もあります。
なんたって、英語を長い時間読むという、今までやったことがないことを始めたんだから、
なにしろ、脳が疲れます。
多読を開始して3ヶ月とか、半年とか、色々だけど、必ず疲れが出る時期があります。

わたしも、今もあります。
多読って、かなり本の内容に入れ込むので、
自分の中の日本語領域が侵されるような気がする時があります。
英語に対する反発が起きるような感じなんです。

あと、上達しない気持ちの時って、知らないうちに自分に合わないものばかり読んでいて、飽きてしまってる、っていう状態もありえます。
こういう時は、いくら英語を読んでも、無駄です。
脳内に、「英語飽き飽き物質」(偽名。笑)が出ているので、
読むでも聞くでも、とにかく英語と接するだけで、
脳内にさらにその物質が増えて、英語に拒否反応が出ます。
そして英語嫌いになります。

でも、たぶん、今のたーとるさんには、中断が良いようには思えないので、
ウカツに中断しないでね。
たーとるさんの読書経過をちゃんと教えてもらわないと、判断できないから。

あと逆に、自分が上達した〜!と感じる時というのは、
何か別のことに遭遇するときだったりします。
ふだん同レベルのものを同程度のペースで読んでいるときは気付かないほうが多い。
だから、ほんとーーーーに、焦ります。
実に困ります。
わたしも、困ってます。
困ってるのに多読を続けていられるのは、
こういった上達についてのパターンをある程度知っているからです。

なのでできれば最低1年続けて、上達したかどうか普段は考えないようにできるといいな、と思います。
それができれば誰も苦労はしない〜、かも、だけど。

そんなときは、何を読んだら良いかは簡単にはわからないです。
だからこそ、読書指導会があります。

途中経過を読書指導会で記録を見せ、
古川さんなど指導の先生に、どういう本を、どう思ったか、
どうつまらなかったか、どうわからなかったかも報告して、
その時その時で、読むものの方向性をリセットしなおすといいです。
この話つまらないです、っていう、自分が嫌いなものをハッキリ表明するのもいいです。
勉強だから、って思ってると、自分の中の好き嫌いの感情を無視してしまいますが、
英語というのは、人間の言葉だから、
自分の中にある正直な感情を無視してしまうと、上達しません。

「これが好き!」と強く思える本に出会えてないのなら、それはそれでOK.
ならば次の一手はコレ。
「これ、つまんなかった!なんだこれは!こんなつまらんものを読ませるのか、SSSとはけしからん!」
と思えるくらいの本を是非、akoまでお知らせください。

これ、冗談で書いているのではありません。
わたし、すこぶる、真面目です。
きわめて、真面目です。

なんでかというと、この多読というのは、学習者全員に必修科目教材として同じ英語本を読む、ということは推奨しません。
もちろん、人気のある本はあります。
そういう中から、おおむね、多くの人に推薦してもいいだろうという本が、ブックガイドに掲載されるまでになりましたが、
これは、指導者が指定した教科書、という意味ではなく、
多くの人が読んでみて、結果的に評判が良かった本だ、という意味だと、わたしは思ってます。

自分の好き嫌いの感情で本を選べることって、大事なことなんです。
どんなのが好きかどうかより、どういうのを読むと英語力がつくのか?
ということが気になるところと思いますが、
英語力がつくのは、自分が好んで読める内容のものなんです。

上達感も、自分の正直な感情と結びつくと得やすくなります。

指導者の先生は、仕事柄いろいろなのを読んでいる人たちなので、
学習者が、わからないまま無理して読み通しているかどうか、とか、
感想を聞いて、楽しめて読めているかどうか、見極めができる人たちです。

でも、そのためには、学習者がどんな本をどう読んだか、知る必要があります。
それは、学習者の方が自分から報告しないと、わかってもらえませんので、
ぜひ、1ヶ月ごとでも、3ヶ月ごとでもいいので
定期的に指導会に行って、報告をして、意見を聞いてみてください。

それには、まず、NEOさんの書いているGRをお試しください。

最後に…(やっと…)

私がたーとるさんが初めてオフ会に参加された日に申し上げたことで思い出したのは、
もし、今すぐTOEICで一定以上の点を取らないと、給与の査定や出世や雇用に関わる、
といった切実な事情がないのなら、
すぐには上達の変化を感じなくても、とにかく3年は試してみて、と言ったことです。
(覚えてるかしら。新宿駅西口前で、帰り際に最後に言ったように記憶してます)

でも、3年も上達感を感じないのは辛いだけなので、修正します。
その3年間は、一人孤独に読むという意味じゃなくて、
多読経過の途中進行状況を報告しながら、です。

自分では、どういう状態を「上達」と見なせばいいのか、わからないから不安になるんです。
報告内容から見て、どう上達しているか、四半期ごと?に確かめればいいです。
(ほんとは、四半期ごとの評価は短すぎると思いますが)

わたしがお会いできる時は、かならず進行状況をうかがいます。
わたしは英語教師でも、多読指導者でもなく、全部、自分の体験だけでしかわかりませんが、
不明なことは、指導会の先生に、学習者の現況を伝え、
そういう現況の人はどうしたらいいか、次の指針を確かめる程度のことはできます。

無料サイトの単語テストも、楽しいのなら、多読と同時並行したらいいんじゃないかと思います。
もし、たーとるさんが多読の長所を体感できるようになったら、
単語テストのサイトの使い方は自分でわかるようになります。
すでに何ヶ月か多読をしてきた上で、上達がなく不安だというお話だと思いますが、
この多読の方法が本当に自分に合わない、と見極めるのは、もう少し先です。

(ただし、そう言い切るためには、多読開始からの読書記録を見せていただく必要があるので、
次回は、是非、詳細をお願いします!)

世の中にはいろいろな良い学習方法はあります。
ただ、学習方法というのは、数ヶ月程度ごとに他の方法へ移行してもダメなことが多いです。
「言われたとおりにやってるのに上達感がない」という局面が出てきたときこそ、
どう続けるかが勝負だと思って下さい。
(本当は、「言われたとおりにやってるのに」という気持ちを感じないのが一番なんですけど)

自分が書いた英語が、英語の国の人に通じた瞬間って、ほんとに気持ちいいです。

無料サイトの単語テストで満点とれるのも気持ちいい。

英語で気持ちいい思いをすると、ますます英語が楽しくなって、継続するのがラクになります。
この「継続」には、サボっても平気、というのも入ってます。

英語で気持ちいいという体験、わたしは多読はじめてから何回も体験しました。

別に、多読教じゃないです。
酒井先生を尊敬はしてますが、崇拝はしてません。(英語読めるけど地図読めないし(爆))
私なんてアメリカも行ったことないのに、上達欲望ギラギラのドロドロです。

ぜひご一緒に楽しめると嬉しいです。

ではMr.Turtle, Merry Christmas & Happy New Year !

(くだらない冗談を投稿してしまった反動で、長く書きすぎました… 
 テーマは、上達についてです。。。御免…)


▲返答元

▼返答


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