Re: 例文(かなり長い)

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[質問] 4385. Re: 例文(かなり長い)

お名前: 酒井@快読100万語!
投稿日: 2006/8/29(03:54)

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Tallinnさん、二度目の、おはようございます。

〉〉〉Even so, De Klerk speaks wistfully about “grand apartheid” as a system that might have worked in South Africa had all the nation’s diverse ethnic and tribal groups accepted geographic separation voluntarily.
〉〉これは別にTIME独特の文体ではありませんね。

〉TIME独自という意味なら仰るとおりですが、これを多用している点では違います。よくTIMESTYLEと言われるものの典型例です。

どこが多用されて、典型例なのかな?
もしこの書き方のどこかが「TIMESTYLE」に見えるとしたら、
TIME以外をたくさん読んでいないというだけのことなのでは?
ぼくはとくに多用されている「文体」はないように思います。

〉〉〉Perhaps the best illustration of this can be found in the best-selling novel about six days in the life of an English butler, The Remains of the Day. The book reads almost like a handbook of traditional Japanese values: a samurai-like loyalty to a master, a quiet and impenitent nationalism, a sense that self is best realized through self-surrender. Many of the scenes--- in which the butler speaks to his father in the third person, talks of “military-style pep talks” to his staff and resolves to practice “bantering”---might almost be translated from the Japanese. Yet here are all these values, in the midst of an instantly recognizable England, in 1956! The book’s author, Kazuo Ishiguro, who moved to England from Nagasaki at the age of five, grew up simultaneously as a Japanese and a English schoolboy, and so can see that the two are scarcely different. “I think there are a lot of things about the Japanese way of communicating that I don’t know about,” he says, “simply because I don’t know my way around the code. But the actual Japanese method, the actual approach, I think I’m quite at home with---because I’ve been brought up in middle-class England.” Japan, as Wilde might have said, is only as alien as ourselves.
〉〉この文章をじっくり見てください。全体としてむずかしく感じ
〉〉られるのは無理なitoして、単語はむずかしくないですよね。
〉〉せいぜいZ会の速読英単語必修編レベルです。それを超えるのは
〉〉(たしかめてはいませんが)
〉〉illustration
〉〉butler
〉〉Remains
〉〉impenitent
〉〉surrender
〉〉pep
〉〉bantering
〉〉midst
〉〉くらいではないかな?
〉〉そうすると、やはりこの文が難しく感じられるのも、長い文だから
〉〉でしょう。長い文を日本語の順番に直そうとすると、上に書いたように
〉〉とんでもない時間と苦労がいります。いちばんの近道はこうした
〉〉長さの文に(本の中で)慣れていって、頭から読み下せることだと
〉〉思います。(慣れていくうちに単語といわれるものもそれぞれの
〉〉「ネットワーク」もわかってきます。これについては説明の時間がない!)

〉文の長さは気になりません。読み方についてはトップに書きました。ここで読めないと私がいっているのは読む速度を落とさずに、各節の塊の相関がはっきりと捉えられないこと(慣れの問題はたしかにあり)と、こういった文にした意図というべきかニュアンスです。作者のいいたいことが今ひとつ私にははっきりしないのです。ここでは日本人を中心に書いてますが、特にイギリス人の捉え方とその相関については全文を読んでみても私にははっきりしなかったのです。両者の関係について何がいいたかったのか、それがわからない以上、この文を読んだ意味がありません。

「各節の塊の相関」という表現に「ボトムアップ」を感じます。
そんなものは意識的にわからなくても、つまり「各節の塊の相関が
わかった」という自覚などなくてもいいのです。そういう自覚がほしいと
思うというところが「ボトムアップ」なのではないですか?

「こういった文にした意図というかニュアンス」という部分が
ぼくにはよくわかりません。Tallinnさん自身もここはなにがわかって
いないのか、よくわかっていないところだから仕方ないかな?

それはともかく、もしこの文章の意味がわからない、だからわかるように
なりたい、ということなら、いままでとはちがうやり方をやってみる
しかないでしょうね。その意味では話は簡単だ。
いままでやってきたことが「トップダウン」なら
これからは「ボトムアップ」をやればいいし、その逆なら「トップダウン」
をやればいい・・・

〉〉〉Once it had happened, it produced an awful feeing of inevitability. The series of terrorist attacks on London’s Underground and bus system at the end of the morning rush hour on July 7th were presumably timed to coincide with the opening meeting of the G8 rich-country summit in Gleneagles in Scotland. The fact that less than a day earlier London had been filled with jubilation at having won the race to host the 2012 Olympic games may have given the perpetrators an extra dose of satisfaction. We shall never know, but nor, actually, should we care. Such a pointless display of brutality should instead bring forth two thoughts. One is that the surprise should be that this has not occurred sooner. The other is that such attacks should not, and will not, make any difference to the way Londoners live and work.
〉〉〉 As soon as the atrocities of New York, Washington, DC, and Pennsylvania took place on September 11th 2001, London was assumed to be at risk of attack. That was so both because of its status as an international financial centre, an epitome of the West and its capitalist ways, and because Britain has long been a close ally of the United States, enemy number one for al-Qaeda and its terrorists associates.
〉〉これも単語はそうむずかしくないですよ。ところどころむずかしい
〉〉けれども、飛ばし読みが出来ていて、こうした長さの文章に
〉〉慣れていれば大丈夫です。やはり「キリン読み」が過ぎたのでは?

〉単語はその通りです。だからあげました。長さの問題ではありません。この英文には5箇所ぐらい勘違いしやすいところがあります。それのいくつかに私は最初ひっかかってしまいました。

ひっかかるからいけないのです。無視すればよかったのです。
無視すればトップダウンといえますが、ひっかかっていたのでは
ボトムアップになってしまう・・・ つまりトップダウンだと
Tallinnさんが思ってきたのはどうもそうではなくて、
ボトムアップだったのでは?

〉〉ところどころに専門用語が出てきますね。その意味ではたしかに
〉〉「むずかしい」。けれども文章自体は上のThe Economistの文章と
〉〉たいしてちがわないでしょうね。

〉違うと思います。こちらの方は素直そのものです。

素直に思えるなら、こちらをたくさん読んで、ときどきもう一つの
方をのぞいてみてください。そのうち同じように読めるようになります。

おなじように読めるようになってみると、
「どっちがむずかしい」という判断の基準がすっかりちがってきて
いることでしょう。

〉〉どうでしょう? 日本語にところどころ直しているかもしれないという
〉〉見立てと、長い文章への慣れがたりないのでは?という
〉〉みたては当たっていますか?

うーん、やっぱり慣れが足りないと思いますが、
加えて、Tallinnさんのいままでの読み方はどこか「ボトムアップ」が
はいっていたという診立てがつけくわわりました。


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4387. Re: 例文(かなり長い)

お名前: Tallinn
投稿日: 2006/8/29(12:18)

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すいません。これはお答えし忘れていました。

〉どこが多用されて、典型例なのかな?
〉もしこの書き方のどこかが「TIMESTYLE」に見えるとしたら、
〉TIME以外をたくさん読んでいないというだけのことなのでは?
〉ぼくはとくに多用されている「文体」はないように思います。

この文には2つのTIMEとしての特徴があります。これをさしてよくいわれていますが、「TIMESTYLE」と定義したのは米人(英人?)の学者なので、私の判断てはありません。
村上春樹の作品の1文だけを取り出しても、違和感はないでしょう。でも、いくつかの文が続くと、村上春樹だとわかります。そのようなものとして言われていることなのだと思います。

〉「こういった文にした意図というかニュアンス」という部分が
〉ぼくにはよくわかりません。Tallinnさん自身もここはなにがわかって
〉いないのか、よくわかっていないところだから仕方ないかな?

エッセーですから、しかも、英米人のですので、日本のような徒然に書いて喜ぶことはまずなく、それで意図を探ったがよくわからないということです。

〉おなじように読めるようになってみると、
〉「どっちがむずかしい」という判断の基準がすっかりちがってきて
〉いることでしょう。

私には(語彙の違いではなく)文全体として明らかにレベルに違いがある両者を同じように読めるという感覚はどうしても湧きません。ちょっと理解を超えてしまいます。

それでは、Happy Reading!(でいいでしょうか)


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[喜] 4388. Re: 例文(かなり長い)

お名前: まりあ@SSS http://www.buhimaman.jp/
投稿日: 2006/8/29(13:06)

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Tallinnさん、こんにちは。 まりあ@SSSです。

〉この文には2つのTIMEとしての特徴があります。

  Tallinnさんが読んでそう感じられたのでしょうか?それとも
  TIMEの英語を解説するサイトなどが沢山あるようで、そういう
  ところから得た知識でしょうか?

  もし、TallinnさんがTIMEを読んでそう感じるならば−−TIME、
  Newsweek、Washington Postなどからの抜粋を見て、どれが
  TIMEの記事か感じられるなら−−酒井先生がなんと仰ろうとも、
  TIMEには特徴があるといえます。

  TIMEの英語解説サイトから得た知識ならば、そういうものを
  読む暇に、TIMEそのものをお読みになることをお薦めします。 

〉私には(語彙の違いではなく)文全体として明らかにレベルに違いがある両者を同じように読めるという感覚はどうしても湧きません。ちょっと理解を超えてしまいます。

  文全体のレベルってなんでしょう?
  日本語に引き直すと、丸山眞男と赤川次郎で日本語レベルが
  どの程度違いますか?違うのは書かれている中身のレベルであって、
  日本語としてはそんな差は感じません。小林秀雄なら難しい。
  大河内一男もっと難しいかも?

  この英文はあの英文より難しい/易しい、といった解説を読み
  過ぎているように感じます。

  人間は、自分が共感できるものはかなり難しくても「うん、うん
  そうだ!」と頁が進みますし、共感できないと8歳児向けの本を
  読むのに3日かかったりするものです。たくさん読むとそれが
  実感できますよ。

  「英語について書かれた本」よりも「英語で書かれた本」を
  いろいろなレベルのものを読むと、酒井先生のご意見が理解
  出来るようになれると思います。

  Happy Reading!

 


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