図書館への要望書こんなの出しました

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1401. 図書館への要望書こんなの出しました

お名前: KYO
投稿日: 2004/2/24(10:39)

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皆さん、こんにちは!

小学校で英語必修のツリーで、図書館への要望書のお話が出ていましたね。

もしかしたら参考にしてもらえるかもしれないので、自分が先月出したものを以下に貼り付けてみます。

出した相手は個人的にも親しくさせてもらっている県内の中央館にお勤めの司書の方。
子供の本の読書会にも長年関わっていらっしゃるベテラン、教育熱心なお母さんでもあります。
だからちょっと私的な感じもあり、公的な要望書にはふさわしくない部分もあるかもしれません。
あと、私は英語を教える者ということで書いているので、皆さんが要望書を書かれるときは、
自分なりの立場や考えから、いろいろなエピーソードを付け加えるとすごくいいと思います。

「英語の本なんて利用者が限られる」「早期英語教育に公的な図書館が手を貸す必要はない」と思われないように、
りっぱな社会的意義があるんだぞ!みたいな書き方をしました。(ははは、エラソ〜)

これを出したら、割といい反応があって、今度(忙しくて行けてない…)、
相手の方のところにSSS多読の資料や本のリスト等を持っていくことになりました。

以前、酒井先生が図書館に購入の要望をされたときは、Graded Readers で巻末に
練習問題が付いているものは英語学習書だから購入対象にならないと言われたと
書いていらっしゃいました。巻末に問題が付いているのはペンギンとオックスフォード。
マクミランとケンブリッジはないですよね。あと、ORT、SIR、PERなど、ネイティブの子供向けのも大丈夫です。
おさるのジョージ、がま君とかえる君など、人気のネイティブの子供向け絵本や
数多くある児童書とかはOKだと思います。
でも、そもそもそういうことを問題にしなければいいのにと思ってしまいます。
だって実際にたくさんの人が多読でこれらのGRを読んでて、
練習問題なんてやってないですよねえ。

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先日お話していたように、今、私は英語の多読をしていて、英語を教える者
としてこの英語多読を広めたいと考えています。以下ちょっと長くなるのです
が、その多読に関連してお願いがあります。

1月に○○高校の国際コースの生徒さんたち80人ほどに「楽しく効率よく英語力
を伸ばす」という題で、この多読の話をしてきました。大変熱心に聞いてくれ、
見本として持っていった本を一生懸命読んでいた様子が印象的でした。

SSS英語学習法研究会というところが中心になって勧めているこの多読法は、非
常に簡単な英語の本から始めて、訳さず辞書を使わずじょじょにレベルをあげ、
多量に読むことによって(最初の目標は100万語—厚めのPB:ペーパーバックス
なら10冊ほど)PBを読めるようにするという方法です。辞書を引かない、わから
ないところはとばす、嫌になったらその本はやめるという3原則に従って、英語
を英語のまま理解し、快適な速さで読むようにします。読むだけでなく、音声教
材を使ったシャドーイング(聞いた英語をそのまま繰り返す)によって、音の面
も伸ばすので、英語の読解力だけでなく英語力全体が伸びる方法です。

いままで英語が苦手と思っていた社会人の方が、数多く、英語を読めるようになった!
という喜びの声をこのSSS英語学習法研究会のホームページの掲示板にあげています。
また多読指導を取り入れている、大学、高校、中学、高専、塾、予備校、英語
教室でも多読による成果があがっていることが報告されています。

富山でも是非このSSS多読を広めたいと考えているのですが、問題は多読用の英
語の本なのです。自分の好きなものをどんどん読むというこの方法ですと、大体
100万語読むのに200冊ぐらいの本が要ります。これを個人で購入すると、1冊500
〜600円ですから、10万円ほど掛かります。ある程度余裕のある方の場合は、1年
ぐらいかけてじょじょに揃えれば、1月1万円ぐらいなので、この多読法ができる
のですが、経済的に余裕のない方の場合は、よい方法だと思ってもなかなか始め
られません。ということで、公立の図書館で多読に使うような英語の本を購入し
ていただける見込みはないでしょうか?

富山県内では、○○大学の図書館が多読用のGraded Readers(英語学習者向
けに語彙や文法を制限した読み物)相当数持っていて、一般の人にも開
放してくれています。私が教えている学生などにはこちらの図書館を勧めています。

上に書きました○○高校の生徒さんなども多読にとても興味を持った子もいてく
れるようなので、もし高校で多読本を購入してくれれば一番いいのですが(学校
なら30万から50万ほど)なかなか予算の余裕がないようです。公立の図書館で
多読用の本が利用できれば、高校生でも多読を始める子がでると思います。

今のところ多読を取りれている学校は私立でお金が父母からすぐ集められる学校
や、予算がすぐに回せる学校が多く、こういった学校でますます英語力を伸ばして
いける学生や子どもたちがいる一方で、予算の面でなかなか取り入れられない教
育の現場もあります。本来は社会的な不公正や不平等をなくすべき方向に働くは
ずの教育が、むしろ社会的な格差を助長してしまうというのは大変残念なことで
す。コンピューターリテラシーの有無によるデジタルディバイドが問題になるの
を同じような状況がこの多読法にも起こる可能性があります。幸い、コンピュー
ターに較べれば、多読の条件整備にかかるお金は比較的少なくて済みますが。

公立の図書館では英語の本というのはなかなか購入対象にはならないと思うので
すが、このSSS多読法がいろいろな可能性を秘めているだけに、多くの人ができ
るような客観的な条件を整備できないかと考えています。特に富山県では、
多読用の本を揃えている書店も少なく、難しいのですが、
都市と地方の格差が開いていくという状況もやはり何とかできないかと思っています。

ということで図書館での多読本の購入を検討していただけないでしょうか。


▼返答


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