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お名前: 間者猫 http://www.k2.dion.ne.jp/~spycat
投稿日: 2006/10/1(17:34)
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2002年10月2日に多読を始めて4年が経ちました。
”4年もほとんどかかさず洋書を読んでいたんだなあ”と振り返るとちょっと驚きです。
始める前は読めるようになるとは思っていませんでした。
多読は易しい本から読んでいくので自然と英語が読めるようになるんですね。
当たり前のことなのに誰も気づかなかったとても不思議な方法です。
多読3原則の2つも守れないのに提唱してくださった酒井先生に感謝(チクっちゃったよ、先生)。
そしてそれを実践して下さった皆さんに感謝。
私もこの壮大な社会実験に参加できてとても幸せです。
■読むこと
4年間読み続けて、
英語の読書も日本語の読書も、読み方としてはあまり違いがなくなったような気がします。
(もちろん語彙理解の違いというのはあると思います)
”読めているのかな?”と思った時は、いつも”自分は日本語の本をどういう感じで読んでいるか?”
と問いかけるようにしています。
Michael Connellyのプロットのうまさ・人物描写の巧さにうなり、
社会と向き合うDennis Lehaneに考えさせられ、
Roald Dahlの無気味さに寒くなったり、
Stephen Kingの狂気の中の美しさに魅せられたり、・・・。
原著で読むことができて本当に幸せです。
最近では、邦訳ではほとんど読むことのなかった文学作品も少し読み始めました。
Hemingway, Steinbeck, Maugham, Salinger。
まだまだ読んでみたい作家・作品が山のようにあります。
もちろん、撃沈される本も多々あります。
当面リベンジを誓ったのは、
Patricia HighsmithとJames Ellroyです。
覚えてろよ!
■聞くこと
リスニングはAudio Bookを主に聞いています。
文章は結構聴き取れていると思うのですが、
話が繋がっていかない感じです。
これを打開したいがためにシャドーイングも少し始めました。
でも5分が限度ですね(悲)。
素材は主にVOA Special Englishです。
他にも図書館で、CNN ENGLISH EXPRESSやENGLISH JOURNALが借りられるので、
気が向いたら借りてきて聞いています。
■話すこと
機会がないので、よく分かりません。
■書くこと
求められていないので、よく分かりません。
■文法
私つねづね文法は書くために学ぶのではないかと思っております。
今、キングの”On Writing”読んでいますが、教えられるところ大です。
やらなきゃなあと思うのですがまだ食指が動きません。いつか動くでしょう。
■その他
精読については酒井先生が書いてくださるそうなので
楽しみにしております、といってプレッシャーをかけておこう。
ここまで読んでこれたのも皆さんのおかげです。本当にありがとう。
これからもよろしく & Happy Reading!
■■■おまけ(本の紹介)■■■
3月に紹介した後に読んだ本です。
グリシャムは被ってますが御容赦。
ネタバレが気になる方は以降読まないでくださいね。
84 Ernest Hemingway, To Have and Have not ★★★☆☆ Level9
最後の最後までよく分からなかったですが、
”海・酒・男と女”を中心に描かれているので、
これに”巨泉、梅辰、松方”足したら11PMやん!
(うさぎちゃんしか見てなかったから分からん?)なぞと
読みながら思っていましたが、読後なんか良かったです。
”またヘミングウェイ読みたいなあ”と思いました。
でも連続ではキツイですね(笑)。(2006.03.31)
85 P.F.Drucker, The End of Economic Man: The Origins of Totalitarianism
邦訳を読んでいたので、読めるかなと思ったのですが、
見なれない単語が多く結構難しかったですね。
沢山読んで身体に言葉を染みこませる、これしかありません。
とにかく読み通せて良かったです。(2006.04.23)
86 Nelson Demille, Mayday ★★★★☆ Level8
ミサイルの誤射により機体に穴があき、
大半の乗客が死んでしまうか、酸欠で脳がやられ、おかしくなってしまいます。
かろうじて生き残ったBerryたちが、
損傷を受けた機体を海上に墜落させ証拠隠滅を謀ろうとする副社長の企みもなんとか切り抜け、
最後はサンフランシスコに還ってきます。
ホント、ジェットコースター的で映画を観ているような感じでした。
メッチャ面白かったです。(2006.04.27)
87 Stephen King, The Colorado Kid (Hard Case Crime) ★★★☆☆ Level9
25年前に起こった未解決事件を調べた
Islanderの老記者VinceとDaveの話を
Stephanieが聴き取っていく話です。
結局よく分からないまま終わってしまいました。
それでも、なぜか吸い込まれるように読んでしまいました。
表紙の女性がこの事件の聞き手であるStephanieなんでしょうか?
イメージ狂うなあ。(2006.04.30)
88 Robert B. Parker, Pastime ★★★★☆ Level8
あまり期待していなかったのですが結構面白かったです。
家族とは? 愛とは? 友情とは? いろいろ考えさせられました。
が、”もうちょっと読めたら、もっと面白いのに!”と思う作品でもありました(悔)。
Dennis Lehaneの作品やMichael Connellyの作品にも
キルケゴールやプルーストがちょっとした引用に使われたりするのですが、
この作品にも出て来ました。みんな影響受けてるのかな?
”キルケゴールとプルースト、読まなしゃーないなあ”と思うのですが、
ちょっと躊躇。まずは邦訳で(笑)。
前に読んだ”Early Autumn”よりもこの作品の方が個人的には好きです。(2006.05.09)
89 Dennis Lehane, Sacred ★★★★☆ Level9
PatrickとAngieは、
大富豪Trever Stoneのほとんど強迫ともいえる依頼で
娘を探しはじめるのだが、・・・。
読みやすかったけど、会話がちょっと難しいです。
結末は”どうなんかなあ?”と思いましたが、
なかなか驚きの展開で面白かったです。
”No wonder?”、”No wonder”というセリフ使ってみたいです。
前々から気になっていた言葉”betray”と”deserve”辞書引きました。
”betray”はすんなり入ってきたのですが、
”deserve”はまだぼんやりしています。
そのうち分かるでしょう(笑)。(2006.05.20)
90 Robert B. Parker, The Godwulf Manuscript ★★★★☆ Level8
スペンサー、なかなかかっこええやないですか。
”初秋”や”晩秋”よりも探偵物語的なので
この作品の方が私は好みです。
1時間番組のドラマみたいな感じでした。
ぱらっと読むにはちょうどいい作品です。(2006.05.26)
91 Robert B. Parker, God Save the Child ★★☆☆☆ Level8
結局イマイチでした。
パーカーはもうお腹いっぱいです。しばらく止めとこ。
自分に合う文体やストーリー展開っていうのはやっぱりありますね。
探偵ものならロバート・デニーロが出ていた”ミッドナイト・ラン”のような
ジェットコースター・ムービーな作品がいいです。(2006.05.30)
92 Ray Bradbury, The Martian Chronicles ★★★☆☆ Level8
分かったような、分からなかったような・・・。
そんな話でした。
読みながら”猿の惑星”、”マーズ・アタック”、
”宇宙戦艦ヤマト” なぞを思い出しました。(2006.06.13)
93 Dennis Lehane, Gone, Baby, Gone ★★★★★ Level9
いい意味で、やられました。
この作品は、アメリカの現実問題としての幼児誘拐、
虐待、人身売買に正面から向き合いながら
子供にとって幸せな家族(結局は大人のエゴなのだけれども)とは
どういうものなのか? 考えさせられる。
この事件の結末がパトリックとアンジーに亀裂をもたらしてしまった。
2人はどうなっていくのだろうか?
いい本を読んだ。次作も楽しみです。(2006.06.17)
94 John Grisham, The Broker ★★★☆☆ Level8
前作よりは面白かった。
主人公の描き方が、最初は”合州国大統領に次ぐ実力者”だったはずなのに、
どうもそのキレがなくイタリアで語学の勉強なぞ。
この辺はほとんど必要ないですね。
CIAの監視下に置かれているとはいえ、もうちょっとなんか画策するでしょう。
監視の一瞬の隙をついて、逃げ出したあとは、そこそこ面白かったです。
Joel Backmanの人物描写が60歳とはとうてい思えず、
読んでいて、恐いもの知らずの若い弁護士って感じがしました。(2006.06.30)
95 Dennis Lehane, Prayers for Rain ★★★★☆ Level9
語彙がちょっと難しく感じました。
全体的に話の流れが掴みにくかったのですが、
最後の2章でおさらいしてくれるので、
気にしないで読み飛ばしましょう。
ラスト100ページぐらいは、
往年の名作”ザ・ハングマン”を思い出し、
ブッバは黒沢年男、パトリックは名高達郎、アンジーは夏樹陽子なぞ
当てはめながら読んでました(笑)。
ここでスカッと終わらせず、児童虐待や家族とはなにか?、
考えさせてくれるのがルヘインの凄い所です。
もうちょっと深く読みたかった1册です。(2006.07.14)
96 Roald Dahl, Over to You ★★★★☆ Level9
久しぶりにダールを読みました。
短編はオチが分からなかったりしますが、
気にしないで読みましょう。
”Katina”、”They shall not grow old”はホント良かったです。(2006.07.20)
97 Roald Dahl, Tales of the Unexpected ★★★★☆ Level9
24編の短編が納められた本です。
”Taste”、”Lamb to the Slaughter”、”Man from the South”、”Neck”など
にやっとする話やぞっとする話が満載です。
オチの分からない話もありますが、読みやすく面白かったです。(2006.08.06)
98 Dennis Lehane, Shutter Island ★★★☆☆ Level9
一杯食わされたって感じです。これは反則技ですね。
アガサ・クリスティのあの作品と同じ手法です。
精神病院を舞台にしていたので、こういう展開もあるとは思いますが。
そういう訳で、面白かったし、目が離せなかったのですが、
★3(★2でもよかった)で。語彙はちょっと難しめでした。(2006.08.11)
99 J. D. Salinger, Catcher in the Rye ★★☆☆☆ Level9
どの曲かは忘れましたが、浜田省吾を聴いているとサリンジャーが出てくるんですよね。
ずーっとサリンジャーは自分にとって憧れでした。
原著で読めて良かったです。でも好きかどうかは別です(笑)。
なんと言いますか、金持ちのボンボンが社会の欺瞞に対してウダウダ言って・・・。
最後ほのぼのなんだけどねえ。
この本を読むと”尾崎豊、十七歳の地図”の15の夜を思い出します。(2006.08.16)
100 W. Somerset Maugham, Rain・Red ★★★☆☆ Level10
私が読んだのは講談社英語文庫なのですが、結局読み終わってしまいました。
”Red”の方が読みやすかったですが結構難しかったです。
文体自体は好きな文体です。
慣れれば他の作品も読めそうな気がするので、
”月と6ペンス”や”人間の絆”も読んでみたいです。
図書館に邦訳があったので、ぱらっと読んでみたのですが
絶対読み通せないです(笑)。訳がね、自分には合わないです。
原著の雰囲気やリズムを失わず、和訳するってやっぱり難しいんだろうなあ。
この本は文庫ですが、もう面倒臭いので100册目にします(笑)。(2006.08.19)
101 W. Somerset Maugham, The Moon and Sixpence ★★★☆☆ Level10
語彙が結構難しく、フランス語も出てくるのでちょっと手強かったです。
周りにどんな迷惑をかけても、好きなことして死ねたらいいだろうなあと思いますね。
憧れるなあ、ヒモ生活。なにか飛び抜けた才能がないとダメですけどね(笑)。
人間の絆はモームの自伝らしいので、そちらも読んでみようかと思います。
この本も確か図書館にあったはず。
102 Jack Higgins, The Eagle Has Landed ★★★☆☆ Level9
軍隊用語やドイツ語など出てくるのでちょっと難しかったです。
最初の200ページぐらいまではゆっくりした展開なので、
少し読んでは眠くなり、少し読んでは眠くなり、の繰り返しでしたが、
そこからは速かったです。
ムッソリーニ救出作戦やレニングラードの攻防など馴染みのエピソードが出てくるので、
もうちょっと読み込みたかった1册です。
103 J. D. Salinger, Raise High the Roof Beam Carpenters and Seymour An Introduction ★★☆☆☆ Level9
結局最後までよくわかりませんでした。
シーモアーはサリンジャー自身なんでしょうねえ。きっと。
シーモアーは自殺を、サリンジャーは引きこもりを選んだわけで。
社会の偽善を目の当たりにして絶望するのは仕方がないにしても、結局逃避でしかないわけで。
死んだら損、生きてるだけで楽しいこともあるよ。
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