Re: 母の和訳癖。

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[提案] 16684. Re: 母の和訳癖。

お名前: ありあけファン
投稿日: 2003/9/15(23:57)

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たびすけさん こんばんは
ありあけファン@19万語です

私なんかがアドバイスできる資格があるのかどうかわかりませんが,
よく似た症状を経験したことがありますので,アドバイスというより,一緒に考えてみたいと思います.

〉母の英語力はかなり高い方だと思います。
〉(知り合いのネイティブとメールでやり取りをしている程!)
おそらく,たびすけさんのお母様は,ネイティブとメールでやりとりをされる
ぐらいですから,かなりの英語の学力があることは間違いないと思います.

〉ネイティブとメールできるくらいなら
〉洋書もすぐに楽しく読めるようになるだろう、
〉と思っていたのですが…
実はそうではないのですね!
でも,すでに英語の学力がかなりあるのですから,他の人よりかなりハードルは低いと思いますよ.

〉昨日、母は「一文一文和訳をしないと先に進めない」
〉と私に言いました。
たぶん,これから逃れるには英語の学力のレベルの高さのみでは無理なようです.
和訳の習慣を続けてきた時間が長いほど,大変だと思います.

さて,ここからが大事だと思うのですが,

〉BIG BEAR AND SMALL BEARレベルの易しいものは
〉単語が全部わかるので
〉和訳せずにそのまま受け取れるそうなのですが、
〉絵本レベルからPENGUIN READERSレベルに入ると
〉知らない単語が何個か出てきてそれを飛ばせない、
〉どうしても意味を知りたくて和訳をしてしまう、
〉というのです。
おっしゃるとおり,レベルを下げると日本語の干渉の影響を受けにくいということ
はありますね.それはやはりその単語や表現の習熟度の違いでしょうか?
たとえば,単語の場合,全く知らない単語の習熟度を0(ゼロ)として,
知っている単語の習熟度は1からプラス無限大までさまざまだと思います.
絵本に頻出する単語の習熟度はかなり高いから,日本語の干渉は受けないが,
習熟度が1.?のような単語は日本語の干渉を受けやすい.
同様に,文の組み立てや表現に関しても習熟度が影響すると思います.
ただし,この場合の習熟度は,ある程度以上の処理速度がないと効果が見えにくい
ところが難点なのですね.

〉無理に飛ばすとイライラするそうで、
〉本人も悩んでいます。
〉学生時代からずっと
〉『一文一文和訳、知らない単語は辞書を引く』
〉という方法を続けてきたので
〉その癖が抜けにくいのもあるかもしれません。
全部わかるのは確かに安心感がありますが,全部わからなくてもなんとかなる
ような読み方があり,こちらのほうが自然な読み方だと思います.
(日本語では,無意識にやっている!)
問題はなぜ最初はこれが難しいかということですが,

〉このように
〉『文章になると一文一文和訳をしてしまう』
〉『知らない単語があると飛ばせない』
〉『飛ばすとどうしても意味を知りたくてイライラする』
この3行,何か共通するものがあると思いませんか?
そう,我々が必ず持っている「日本語の思考回路」に拠り所を求めています.
それを無意識にやってしまうのが,いわゆる「母国語(日本語)の干渉」ですが,
日本語と英語の大きな違いとして,
(1)文構造,語順が違う
(2)音が違う
(3)一見,同じ概念に見えても意味する範囲がかなり異なる(文化などの影響も含む)
があると思います.
この3つをいかに克服していくかなのですが...

〉という場合、どのような方法が良いのでしょうか。
結論からいいますと,先に音声を入れた学習はどうでしょうか?
まず,(1)の理解は問題ないとすると,あとは処理速度と日本語の遮断のみですから,
そのためには簡単な文章(レベル0)の音読をおすすめします.
しかも,超大げさに感情をこめて読むのです.
何回も何回も,日本語が全く介在しなくなるまで繰り返し音読するとよいと思います.
(SSSの方式と違っていてごめんなさい!)
そのために,自分の好きな数頁に絞るとよいと思います.
できれば,自己流にならないためにテープまたはCDの音声を同時に流して,
その音声と同時に大きな声で発音するのです.
これは,前から読むのはもちろん,一瞬のよろめきもできないから,そのうちに
日本語が介在できなくなります.また,(2)の克服もかねています.
100回以上が理想ですが,自分なりに十二分だと思ったら,そのページを黙読
してみましょう.
流れるようにすうっと読めるはずです!
このように,一度,和訳せずに流れるように読めることを体験してみる,というところが第1のポイントだと思います.

次に,そこから思いっきりレベルを落とした絵本を黙読してみましょう.
ここで,流れるようによめればしめたもの.
まずはそのレベルを集中的に大量に読めばよいと思います.
流れを止めないのが第2のポイントでしょう.

次に,同じレベルでネイティブ用のものを大量に読むのはどうでしょうか?
どんな絵本でも知らない単語や表現は結構出てきますから...
ここで,とばし読みを体験しておきます.これは少々,冊数がかさむでしょうが...

そして,時々,少し上のランクの本も漁ってみるとよいと思います.
できるだけ,ストーリーの展開がおもしろそうなものを選んで漁ります.
(ただし,漁るということは,すぐに放り出してもよいということです!)
そのうちに,情景が浮かび,夢中になって読んでしまう本が出てきます.
そのときこそ,直読直解にたどりついた瞬間でしょう!
あとは,SSS方式の HAPPY READING を続けるだけだと思います.
そうすれば,(3)も徐々にクリアされていくし,それが積み重なると,
とばし読みも自然にできるようになっていくと思うのです.

実は,私もとばし読みが苦手でしたが,Magic Tree House のシリーズに
出会い,とても愛着がもてたので,次々と読んでいます.
そして,最近ですが,自分がとばし読みをしているのさえ,全く自覚しなくなりました.
他のシリーズではまだうまくできないのですが,不思議と Magic Tree House
のシリーズでは自然にできるのです.(知らない単語や表現の洪水のはずなのに)
私はたまたま,かなり早期でラッキーなのですが,たぶん,誰でも自分の
大好きなシリーズにいつか出逢えるのだと思います.
その日を夢見て,そしてその日が実現したらますます,
HAPPY READING!!!


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