話題に上らないPGR2のお薦め本

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14833. 話題に上らないPGR2のお薦め本

お名前: 道化師
投稿日: 2003/6/14(01:54)

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古川先生から、直接お尋ねいただいたので、
あまり話題に上らないPGR2お薦め本と言うか、
私の好きだった本を紹介します。

SLINKY JANE
基本的に恋愛話ですれど、田舎町の保守的で閉鎖的な雰囲気に
息の詰まるような思いをしている男と、
人生に絶望している女の感情の絡み合いが、
大うなぎが、川の淵でもがいている姿に仮託して、
上手く描かれていると思います。

OF MICE AND MEN
「裸の大将」を悲劇にしたら、こうなるって感じの話です。
原作者のスタインベックの得意な
「最底辺に生きる(農場)労働者のやり場の無い悲哀、憤り」
は、よく伝わると思います。
この「やり場のない悲哀、憤り」は、現代のサラリーマンにも通じる
現代的なテーマだと思うのですが・・・。

CALL OF THE WILD
WHITE FANG
同じ原作者による、同じような設定の話ですが、
犬が平和な飼われた状況から、野生へ
狼が野生から平和な飼われた状況へと
ちょうど方向性が反対に描かれていて、
二つを一緒に読むと、人と犬(狼)の関係について、
感慨深いものがあります。

FRENCH FASHIN DESIGNERS
GUCCI BUSINESS IN FASHIN
この2冊はファッション、ブランドに詳しくないけれど、
目に付く、耳に付くと言う方にお薦めです。
そのブランド根底にある意図が解ります。
シャネルが女性をコルセットから解放して、
その反発からクリスチャン・ディオールは出発してと、
大まかな流れが見えてきます。
グッチは更に細かいウンチクがあって、
夫を殺し屋を雇って殺した女性の実際の写真まで出ていて、
オジサンがOLさんの持ってるブランド品を見て
「知ってるかい、君の持ってるのはね・・・」と
始めてしまいたくなる話題満載です。
(本当にやらないで下さいね。嫌われる事、請け合いです。)

GENTLEMAN PREFER BLONDES
マリリン・モンローのかの有名な映画「紳士は金髪がお好き」
(あれ、タイトルが「お熱いのがお好き」と混同してるかな?)
の原作のリトールドで、映画系とはちょっと違うと思います。
紳士を利用して、お気楽に生きていく女性の話です。
とにかく、「人生を学ぶ」事を笑わせてくれます。
でも、ある種、本質を突いているようで、
笑ってばかりもいられないのです。
(私は、「紳士」ではありませんが、思い当たるフシがありました。笑)

LADY IN THE LAKE
これは、しばしば話題になっている本ですが、
読みにくいと言う事で話題にもなっているので、
あえて、好きな本と言いたいのです。
話はレイモンド・チャンドラー原作の有名なフィリップ・マーロウ物です。
登場人物が多くて、誰が誰やらと言う話もありますが、
ミステリー系が好きな人には問題のない数です。
(ミステリーで登場人物が少なかったら、すぐにネタばれしますもん。)
この本は、内容よりも、私みたいにペーパーバックが読みたい、
パルプフィクションが読みたい、と思ってる者が、
ペーパーバックを読んでる気分させてくれる、
読めるようになった時の夢を与えてくれる、
そういう効果絶大な本です。
同じ効果の本として、PGR2を5冊を1冊にまとめた
「CLASSIC COLLECTION6」と言うのがあって、
1冊で、頁数も200頁以上、語数も4万語以上になるので、
いかにもパンフレットって感じの個別の本よりも、
所謂普通の本を読んでるって気になれます。
つまらない事ですけれど、私にとっては、
「気分にさせてくれる」って言うのが、
結構大切な要素なんです。

以上、超私的お薦め本でした。皆さんの参考になりますかどうか。


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